セッション

検索結果は52件です。

直腸癌切除後の腰椎転移が化学療法によりCRとなった後、休薬後30ヶ月で肺と肝に多発性転移をきたした腰椎転移後82ヶ月目の1例
吉田 正樹(東濃厚生病院 内科)
再発大腸癌に対する治療成績はFOLFOX・FOLFIRI療法の認可以降、格段に向上し、臨床的にCRとなった症例の報告が散見されるようになった。その場合、いつまで化学療法を続けるべきか、一旦、化学療法を中止して良いものか、中止した場合の再々発はないのかなど、臨床的な基準が定まっておらず、主治医と患者にとっては悩ましい。私どもも今後の対応を考える上で貴重な症例を経験したので、問題提起の1例として報告す...

第119回東海支部例会

血管浸潤を伴う膵体部癌に対し膵体尾部切除、中結腸動静脈合切除、門脈合併切除再建術を施行した一例
川原 敏靖(松波総合病院 外科)
<目的>血管浸潤を伴う膵臓癌は手術適応、術式選択を慎重に判断する必要がある。われわれは血管浸潤を伴う膵体部癌に対して膵体尾部切除、中結腸動静脈合切除、門脈合併切除再建術を施行し、肉眼的治癒切除を行い得たので報告する。<症例>65歳女性。子宮頚癌術後の経過観察中のCT検査で膵腫瘤を指摘された。腹部CT検査で膵体部に径3 x 2.5cmの低吸収域の腫瘍が認められ、膵体尾部の主膵管の拡張を伴っていた。脾...

第119回東海支部例会

手術標本により確定診断され、大腸癌に準じた化学療法を施行している尿膜管癌の1例
若山 孝英(岐阜県総合医療センター)
【症例】67歳、男性。【既往歴】特記すべきことなし。【現病歴】2012年8月下旬から腹部膨満感を自覚していたが、経過観察していた。10月に入り軽度の背部痛も出現したため、近医を受診した。腹部エコーにて腹水大量貯留が認められたため精査加療目的にて10月15日当科紹介受診となった。【入院後経過】血液生化学・末血一般検査上は正常、腫瘍マーカーはCA19-9のみ156U/mlと上昇していた。腹水は滲出性で...

第119回東海支部例会

聴力や視力低下を契機に発見された、胃癌による癌性髄膜炎の2症例
栗本 拓也(名古屋共立病院 消化器化学療法科)
【緒言】癌性髄膜炎は、胃癌患者の1%以下で認められる予後不良な合併症である。初発症状は頭痛や悪心嘔吐など非特異的なものが多く、疑った場合には積極的な精査が必要である。経過中に多彩な神経症状を呈し、各種検査を行うも原因を特定できず、最終的に髄液細胞診で癌性髄膜炎の診断に至った進行胃癌の2例を以下に提示する。
【症例】症例1:66歳男性、胃粘液癌。胃切除術を行うも術中に腹膜播種を確認したため、T...

第119回東海支部例会

早期胃癌に合併しEUSで指摘した胃GISTの一例
水谷 泰之(公立学校共済組合 東海中央病院 消化器内視鏡センター)
症例:68歳,女性.現病歴:平成25年5月心窩部不快感を主訴に近医受診し,上部内視鏡検査施行し0-IIc型早期胃癌を疑われ当院紹介受診された.既往:高血圧症,子宮筋腫手術(平成6年).家族歴:なし.入院時現症:特記すべき所見なし.血液生化学検査:特記すべき所見なし.上部内視鏡検査:体部小彎に広範囲に広がるびらんを伴う0-IIc 病変を認めたが粘膜下腫瘍を示唆する隆起を認めなかった.やや褪色した不整...

第119回東海支部例会

CA19-9高値を示した黄色肉芽腫性胆嚢炎の1例
宮部 勝之(名古屋市立大学大学院 医学研究科 消化器代謝内科学)
症例は79歳女性、主訴は悪心、嘔吐。既往歴として虫垂炎手術歴あり。家族歴は父が胃癌。現病歴は2013年4月下旬より主訴出現。5月に入り発熱を繰り返すため近医受診。血液検査にて炎症反応とCA19-9高値を認めたため当院紹介受診。CTにて胆嚢腫大も認めたため、精査加療目的にて5月下旬当院入院となった。理学所見では、右季肋部に鶏卵大の腫瘤を触知するも圧痛は軽度。血液生化学的所見では白血球8400/mm<...

第119回東海支部例会

当院における多発肝腫瘍に対するEUS-FNAの検討
井上 匡央(岐阜県立多治見病院 消化器内科)
【目的】近年、膵病変や腫大リンパ節、粘膜下腫瘍に対する超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)は広く普及しつつあり、当院でも2008年より本格導入している。一方で肝病変に対するEUS-FNAはまとまった報告が極めて少ない。当院ではリンパ節など肝腫瘍以外にも同時に組織採取が必要な場合や、病変が消化管近傍に位置する場合などEUS下での肝腫瘍生検を試みており、その有用性と安全性について検討した。【方法...

第119回東海支部例会

胃癌肝転移との鑑別が困難であった肝サルコイドーシスの1例
菱田 光洋(名古屋大学 消化器外科学)
症例は65歳男性。検診の胃透視で異常を指摘され、精査で胃癌と診断され当院紹介となった。Dynamic CTにて肝S7に約2cm、S5/6境界部に約1cmの低吸収病変を認めた。いずれも動脈後期相で弱く造影されその後漸増性に造影された。EOB-MRIではT1強調像で低信号、T2強調像で淡く高信号を示し、肝細胞相では低信号を呈した。PET-CTでは胃癌原発巣および肝病変ともに取り込みを認めなかった。以上...

第119回東海支部例会

SPNとの鑑別が困難であった傍膵臓リンパ節結核の1例
佐橋 学(中津川市民病院 消化器内科)
【症例】59歳女性【既往歴】急性虫垂炎、胃潰瘍【現病歴】平成25年2月頃から右季肋部痛が出現したため、3月5日近医からの紹介にて当院受診された。【検査所見】血液検査で特記すべき異常を認めなかった。上部内視鏡検査にて十二指腸下行脚に潰瘍性病変と外部からの圧排所見を認め、CTにて膵頭部に30mm程度の周囲に造影効果、内部に一部造影効果を伴う腫瘤を認めた。腹部USでは、膵頭部に境界明瞭な低エコーで内部に...

第119回東海支部例会

当院における悪性大腸狭窄に対するWallFlex Colonic Stentの有効性の検討
前川 直志(市立四日市病院 消化器内科)
【背景】悪性大腸狭窄は大腸癌患者の7~29%にみられ,緊急手術では死亡や合併症のリスクが高い.大腸用自己拡張型金属ステント(Self expandable metallic stent:SEMS)は難治例に対する人工肛門造設術を回避する緩和処置,または治癒可能例に対する待機的な一期的手術への橋渡し(Bridge to surgery:BTS)として検討されてきた.本邦でも2012年1月に大腸ステン...

第119回東海支部例会

健診を契機に発見された後上膵十二指腸動脈瘤の一例
山川 慶洋(名古屋市立西部医療センター 消化器内科)
症例は49歳女性。健診腹部超音波検査で膵頭部に直径5mm大の嚢胞性病変を指摘。近医受診し、腫瘍マーカー測定され基準値内だったため経過観察となった。他院受診し、MRCP施行。膵嚢胞で矛盾しないとのことで、こちらでも経過観察の方針となった。本人が心配になり精査希望にて当院紹介受診。腹部造影CT施行したところ、後上膵十二指腸動脈に直径5mm大の動脈瘤を認めた。血管造影検査により同部位に動脈瘤形成を確認。...

第119回東海支部例会

invasive micropapillary carcinoma(IMPC)成分を伴った胃粘膜内癌の1例
田中 宏樹(鈴鹿中央総合病院 消化器内科)
症例は70歳女性。胃癌術後状態(2年前、ESD)。今回、健診での上部消化管内視鏡検査において前庭部小彎前壁に反応性隆起を伴う発赤陥凹病変が認められ、鉗子生検にて高分化型管状腺癌と診断された。早期胃癌(IIc、tub1、M)の診断のもと病変に対しESDが施行された。病理組織学的検討において病変は粘膜固有層内に限局したtub1を主体とした病変であり、一部に乳頭腺癌やIMPC成分(約10%)が認められた...

第119回東海支部例会

腸回転異常症を伴った大腸癌の一例
田中 浩敬(公立学校共済組合 東海中央病院 消化器内視鏡センター)
症例は61歳、男性。既往歴は10年前に憩室炎。手術歴なし。2013年5月に会社の検診で貧血を指摘され、6月に内科受診となった。血液検査所見ではHb 11.0 g/dlと軽度貧血を認める以外は特記すべき所見を認めなかった。腫瘍マーカーはCEA 1.39 ng/ml, CA19-9 4.9 U/ml と正常範囲内であった。CFでは肛門縁より15cmに1/3周性の2型の進行癌、20cmにIp型早期癌...

第119回東海支部例会

食道癌肉腫の1例
林 則之(名古屋市立大学大学院 消化器代謝内科学)
[症例]50歳代、男性。[主訴]嚥下時痛。[現病歴]数日前からの嚥下時痛を主訴に当院外来を受診した。[経過]上部消化管造影検査では、胸部中部食道に約6cmの隆起性病変を認めた。上部消化管内視鏡検査では、同部位に白苔の付着した、亜有茎性の隆起性病変認めた。その基部には軽度隆起を伴った不整な粘膜を認め,ヨード不染帯を呈した。同部位の生検病理診断にて扁平上皮癌と診断されたCT,PET-CTにて、腹部リン...

第119回東海支部例会

腹腔鏡下に切除した肝紫斑病の1例
藤幡 士郎(名古屋市立大学病院 消化器外科)
【背景】肝紫斑病は類洞の拡張と肝内に多発する血液の貯留腔を認める稀な疾患で,WHOの肝腫瘍の組織学的分類では腫瘍類似病変に分類されている.背景疾患には膠原病や悪性腫瘍,ステロイドや免疫抑制剤の使用,結核などの感染症に伴う消耗性疾患がある.術前診断に難渋し,腹腔鏡下に切除をした本症を経験したので報告する.【症例】38歳,女性.特記すべき既往歴や服薬歴なし.検診超音波検査で肝腫瘍を指摘され,血管腫とし...

第119回東海支部例会

Y字胃管バイパス術後の放射線化学療法にてCRの得られた胸部食道癌の2例
田中 達也(名古屋市立大学 医学研究科 消化器外科)
切除不能進行食道癌に対してバイパス術やステントを行うことがあるが、多くの症例において長期予後は期待できない。われわれはバイパス術後に化学放射線療法を行い長期生存の得られた2症例を経験したので報告する。症例1 70歳男性 主訴:嚥下時つかえ感 現病歴:つかえ感のため近医を受診、上部消化管造影検査で異常を指摘されて当院を紹介された。上部消化管造影検査で胸部食道下部左壁に不整な隆起を認めた。上部消化管内...

第119回東海支部例会

東西統合医療の経過中,偶然に飲酒欲求抑制を認めたアルコール性肝障害合併メタボリック症候群の1例
廣藤 秀雄(かすみがうらクリニック)
症例:62歳,男性〈主訴〉健診異常〈飲酒歴〉ワイン3杯/日〈現病歴〉H19年5/7 近医紹介[1/19健診:γGT 215 IU/L,腹部US:脂肪肝]〈現症〉身長166cm,体重69.5kg。血圧164/94,脈:整,微張。眼結膜:貧血,黄疸なし。舌:微白苔,少し紅,歯圧痕なし。胸腹部四肢:異常なし。〈検査所見〉ALT 21 IU/L,γGT 142 IU/L,電解質・末梢血:異常なし〈外来経過...

第119回東海支部例会

胆管狭窄を伴った肝多房性嚢胞性病変の1例
原田 哲朗(三重大学 医学部附属病院 消化器・肝臓内科)
症例は66歳、男性。以前より近医での腹部USにて左肝内胆管の拡張と多房性の肝嚢胞を指摘されていた。肝嚢胞が増大傾向にあることから、2013年3月に当科紹介となった。当科初診時の血液検査では黄疸・肝胆道系酵素・腫瘍マーカーの上昇は認めなかった。造影CTとMRIではB2/B3合流部に33mm大の多房性嚢胞性病変を認め、末梢胆管(B2、B3)の軽度拡張を認めた。EUSやDIC-CTでは、嚢胞と胆管の交通...

第119回東海支部例会

重症急性膵炎後に発症した劇症1型糖尿病の1例
宇佐美 彰久(トヨタ記念病院 消化器科)
【患者】20歳、男性。【主訴】腹痛【既往歴】なし【家族歴】なし【飲酒歴】機会飲酒【現病歴】2日前から腹痛あり2012年当院診。血液検査とCTで急性膵炎と診断され同日入院。【現症】体温36.9℃,血圧107/ 70mmHg,脈拍82回/分・整。貧血、黄疸なし。心窩部に圧痛あり。【血液、尿検査】CRP4.1mg/ dlと軽度上昇し、血清アミラーゼ327U/ l、尿中アミラーゼ6230 U/ lと高値。...

第119回東海支部例会

直腸悪性黒色腫の一例
濱宇津 吉隆(国家公務員共済組合連合会 東海病院 内科)
患者は70歳代の男性。2か月前に下血を主訴に近医を受診し痔核の診断を受けた。5日前に再度下血したため近医を再診し、精査目的に当院を紹介受診となる。当院で行った大腸内視鏡検査では、直腸Rbに発赤調で上皮構造が無構造な径2cm弱の隆起性病変を認めた。隆起性病変の肛門側には黒色色素を含む粘膜を認め肛門上皮まで連続していた。超音波内視鏡検査では、病変は第2層に主座を置く低エコー腫瘤として描出された。第3層...

第119回東海支部例会