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検索結果は32件です。

小腸内視鏡で診断し得た食餌性イレウスの一例
佐竹 立(弘前大学 大学院医学研究科 消化器血液内科学)
<症例>63歳女性<主訴>嘔吐<既往歴>精神発達遅滞により独歩困難で全ての活動に介助が必要。<現病歴>平成23年11月15日昼食後に多量に嘔吐。その後、嘔吐が頻回となり食事摂取困難となったため11月18日に当科受診。腹部CTでは小腸に長径30mm大の丸みを帯びた高吸収構造物が陥頓しその口側が拡張しており、異物によるイレウスの診断となり同日精査・加療目的に当科入院となった。<初診時現症>BT:37....

第195回東北支部例会

先天性胆嚢欠損症と考えられた一卵性双生児姉妹
星 恒輝(福島県立医科大学 会津医療センター 消化器内科学講座)
(はじめに)先天性胆嚢欠損症は比較的まれな胆道奇形である。本症は発生学的な異常に基づくとされているが、遺伝的素因の関与に関しては欧米で数家系の報告があるのみで、明らかにはされていない。今回、一卵性双生児双方に先天性胆嚢欠損症がみられた症例を経験したため、文献的考察を加え報告する。(症例)20歳代女性。一卵性双生児の妹が2012年2月に上腹部痛を主訴に当科外来で受診した。血液検査では特に異常はなかっ...

第195回東北支部例会

腹腔動脈起始部の狭窄を伴い,IVRが有効であった膵十二指腸Segmental Arterial Mediolysisの一例
大方 英樹(岩手県立中央病院 消化器科)
【症例】50歳代,女性.主訴:背部痛,心窩部痛.家族歴:特になし.既往歴:子宮筋腫.統合失調症.嗜好:機会飲酒,喫煙なし.現病歴:1週間前から背部痛が出現し,受診当日には心窩部痛と嘔吐があり救急受診となった.現症:貧血・黄疸なく,上腹部に圧痛がみられた.血液検査では肝胆道系酵素の著明な上昇がみられたが,炎症反応や腫瘍マーカーは正常範囲内であった.CT,MRIでは胆石と胆嚢壁の軽度肥厚がみられたが,...

第195回東北支部例会

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が施行された表在型食道癌と多発早期胃癌を含めた4重複癌の一例
阿部 康弘(岩手県立中央病院 消化器科)
高齢化や医療技術の進歩により重複癌症例は増加しているが,4重複癌はいまだ極めて稀である.今回,表在型食道癌と多発早期胃癌に対してESDが施行された4重複癌の一例を経験したので報告する.【症例】70歳代,男性.主訴:なし(ESD目的).家族歴:弟が胃癌,他の弟が胆管癌.既往歴:27年前,くも膜下出血.5年前,上顎癌(扁平上皮癌)にて放射線化学療法をうけた.2年前,他院で盲腸癌(腺癌)にて切除術をうけ...

第195回東北支部例会

多発性筋及び十二指腸転移をきたし悪性リンパ腫との鑑別を要した膵尾部癌の1例
高橋 貴一(みやぎ県南中核病院 消化器内科)
【症例】86歳、男性。【主訴】肝機能精査。【既往歴】高血圧症にて近医通院中。【現病歴】2013年2月下旬から大腿、右肘に皮下出血あり近医整形外科受診、肝機能障害を認め近医内科紹介となり、同医でも貧血及び胆道系優位の肝機能障害を認め、3月1日精査目的に当科紹介、入院となった。【経過】CTで総胆管、肝内胆管及び膵管拡張、多数の腹部、縦隔、鎖骨上窩にリンパ節腫大、肝内に複数の不整な低吸収域、右腎腰方形筋...

第195回東北支部例会

鼠径ヘルニアへの腹膜播種を契機に発見された胃壁内転移を有する膵癌の一例
沖田 啓(山形市立病院済生館 消化器内科)
【症例】70歳代女性【既往歴】65歳時に右腎細胞癌で手術。67歳時より先端巨大症と2型糖尿病に対して内服治療。【現病歴】平成24年10月、左鼠径部の膨隆を主訴に当院外科を紹介受診し、左鼠径ヘルニアとして造影CTを施行したところ、ヘルニアの内容物は腸管との連続性がない腫瘤であった。また、膵尾部に膵癌を疑う造影効果に乏しい領域を認めた他、胃壁内にも複数の円形腫瘤を確認した。PET-CTでは、これら全て...

第195回東北支部例会

漢方薬長期服用患者に発症した特発性腸間膜静脈硬化症の一例
浅間 宏之(福島労災病院 消化器科)
【症例】50歳代,女性.【主訴】下痢.【現病歴】以前より上気道炎症状を繰り返しており,2007年12月より近医で辛夷清肺湯を処方されていた.2012年9月末より難治性の下痢が出現し,同年10月に当科に紹介となった.【既往歴】慢性副鼻腔炎,気管支喘息,脳梗塞.【生活歴】飲酒・喫煙なし,輸血歴なし.【経過】下部消化管内視鏡検査では,右半結腸の大腸壁は全体的に暗青色で,浮腫状であり,拡張・蛇行した異常血...

第195回東北支部例会

一流の消化器内科医への修行の仕方
宇賀治 良平(会津中央病院 消化器科)
当院での消化器科医師は4人である。肝胆膵・消化管それぞれ2名ずつの常勤であり、日々の診療に毎日を追われている。多数経験した症例のなかでも消化器内科医として習得しなければいけない技術・知識をどう学んでいくべきかについて、消化管症例を中心に振り返って検討した。
 内視鏡技術の向上において欠かせないのは、ドライラボでの反復練習と考える。診療が終わった一日の最後に必ず15分でも内視鏡に触っている。そ...

第195回東北支部例会

腹痛、嘔吐を繰り返し診断された上腸間膜動脈症候群の1例
横川 綾希(公立岩瀬病院 消化器内科)
【はじめに】上腸間膜動脈症候群(SMA症候群)とは十二指腸水平部が前方は上腸間膜動静脈から、後方は腹部大動脈や脊椎から間欠的、あるいは急激に圧迫され、十二指腸に閉塞機転が生じ腹痛や嘔吐が認められる疾患である。今回、腹痛、嘔吐を繰り返したことが診断の契機となったSMA症候群の1例を経験したため報告する。【症例】24歳男性【現病歴】平成22年頃から年2~3回の腹痛、嘔吐を認めていた。平成24年6月より...

第195回東北支部例会

著明な肝機能障害を伴った薬剤誘発性過敏症候群(Drug-induced Hypersensitivity Syndrome: DIHS)の1例
川島 一公(福島赤十字病院 消化器内科)
DIHSは特定の薬剤内服による臓器障害を伴う薬疹である。薬剤中止後も症状の遷延化を認め、HHV-6(ヒトヘルペスウイルス6)の再活性化が関与すると報告されている。今回、カルバマゼピン内服によるDIHSを経験したので報告する。症例は70歳男性。平成24年9月下旬より左顔面の疼痛を認め、近医で左三叉神経痛と診断され、カルバマゼピンを処方された。内服3週間後より、38度の発熱、体幹・四肢に発赤疹が出現し...

第195回東北支部例会

原発巣切除後ソラフェニブが著効した肺転移を伴う進行肝細胞癌の1例
林 学(福島県立医科大学 消化器・リウマチ膠原病内科学講座)
【背景】切除不能の進行肝細胞癌(HCC)に対するソラフェニブの投与は本邦における治療法の一つとして定着したが, 完全著効が得られた症例は極めて少ない. 今回, 我々は原発巣切除後ソラフェニブ治療により肺転移が著明に縮小し, 集学的治療が奏効した症例を経験したので報告する【症例】66歳, 男性. 30歳の献血時にB型肝炎を指摘されていたが放置していた. 2012年4月に腹部膨満を主訴にA病院で受診....

第195回東北支部例会

左大内転筋血内出血により高度貧血を認めたアルコール性肝硬変の1例
渡邉 清誉(弘前大学 医学部附属病院 消化器血液膠原病内科)
【症例】44歳女性
【既往歴】28歳 卵巣嚢腫(摘出) 、29歳よりうつ病・アルコール依存症(当院精神科通院中)
【病歴】吐血を主訴に前医を受診し、マロリーワイス症候群と診断。この時、アルコール性肝硬変、食道静脈瘤も診断された。前医入院となり、輸血・投薬により全身状態は改善、左下肢の浮腫が退院前よりあったがリハビリにより歩行可能となったため退院した。退院後は吐下血なかったが、退院数日で...

第195回東北支部例会

大腸のinflammatory myoglandular polyp9例の報告と検討
佐藤 尚子(岩手医科大学 医学部 内科学講座 消化器・肝臓内科分野, 同病理学講座 分子診断病理学分野)
1992年にNakamuraらによって,既存の分類には当てはまらない大腸ポリープをinflammatory myoglandular (以下IMG)polypとして提唱されてから、2009年までに60例が報告されている.その病理組織学的特徴は放射状に延びる粘膜筋板の増殖,粘膜固有層の炎症性肉芽組織,しばしば嚢胞状の拡張伴う腺窩の過形成があり、内視鏡的特徴は表面平滑,発赤調で一部白苔を伴う有茎性ポリ...

第195回東北支部例会

微小嚢胞から腫瘤形成までの長期経過を追跡しえた混合型IPMNの1例
阿部 泰明(独立行政法人 国立病院機構 仙台医療センター 消化器内科)
【症例】61才男性【現病歴】膵体部の約6mmの微小嚢胞について2006年からUS、dynamic CTで定期的に経過観察されていた。2013年1月のUSで増大傾向と、充実成分の出現を認めたため入院となった。【画像所見】US、EUSで膵体部に単房性嚢胞を認め、内部に約10mmの乳頭状腫瘤を認め、主膵管内にも進展していた。dynamic CT、MRIで膵実質と同程度の造影効果を示した。ERPでは十二指...

第195回東北支部例会

腸間膜リンパ節膿瘍を呈したYersinia enterocolitica感染症の一例
渡邉 健(秋田大学 医学部 附属病院)
【症例】74歳女性【主訴】腹痛、発熱【現病歴】2012年7月27日から右下腹部痛を自覚し、28日には39度台の発熱を認め近医を受診し、急性虫垂炎疑いで当院に紹介受診となった。同部に圧痛、反跳痛を認め、腹部超音波、腹部CT検査では虫垂炎の所見は認めないが回盲部の腸管壁の肥厚が著明であった。血液検査上も炎症反応が高値であり、何らかの消化管感染症が疑われ入院となった。【入院後経過】絶食補液及びFMOXの...

第195回東北支部例会

当科で経験した早期胆嚢癌の2例
藤谷 拓(国立病院機構 仙台医療センター 消化器内科)
【症例1】63歳男性。B型肝炎無症候性キャリアとして近医で経過観察されていた。H23年10月にB型肝炎精査目的に当科紹介となり、スクリーニングで施行されたUSで胆嚢体部に約10mm大のIp型ポリープを指摘された。US、EUSでは内部エコーは不均一で、ドップラーエコーでは内部に太い血管の存在が示唆された。CT、MRIでは造影早期での造影増強効果が認められた。ERCPでは明らかな膵胆管合流異常は指摘さ...

第195回東北支部例会

mDCF療法が著効し経口摂取可能となった切除不能進行胃癌の1例
中岡 宙子(秋田赤十字病院 消化器病センター)
本邦の胃癌治療ガイドラインにおける標準化学療法はS-1+CDDP療法であるが,経口摂取困難な症例には施行が難しく,他のレジメンを検討する必要がある.今回われわれは経口摂取困難な切除不能進行胃癌に対しdocetaxel+cisplatin+5-FUを用いたmDCF療法を施行し,奏功を得られた症例を経験したので報告する.
症例は50歳代,女性.主訴は経口摂取困難,嘔吐,体重減少.2012年7月中...

第195回東北支部例会

術後3年生存が得られている同時性の多発肝転移/骨転移を認めたsm大腸癌の1例
石居 健太郎(東北大学 肝胆膵外科)
早期大腸癌の同時性肝転移は稀であるが、同時性骨転移は更に稀である。また、多臓器転移を有する骨転移症例の予後は極めて不良とされている。今回我々は、巨大な肝転移巣より発見され、同時性骨転移を有するSM大腸癌の症例に対し治療を行い、術後3年生存が得られている症例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。
症例は57歳男性。発熱と右側腹部痛を主訴に近医を受診し、腹部CTにて最大径14cmの巨大...

第195回東北支部例会

止血に難渋した出血性十二指腸潰瘍を契機に発見された後天性血友病Aの1例
高宮 秀式(岩手医科大学 医学部 消化器肝臓内科)
【症例】77歳男性【主訴】黒色便【既往歴】63歳:C型慢性肝炎【現病歴】左腋窩軟部腫瘍の診断で当院整形外科通院中,平成24年10月頃より静脈注射時皮下血腫,黒色便,貧血を認め,消化管出血の疑いで当科紹介入院となった.【経過】血圧102/60 mmHg,脈拍 96回/分, SpO2 97%,赤血球239万,Hb 8.0 g/dL,皮下出血や血腫は認めなかった.緊急上部消化管内視鏡検査で十二指腸前後壁...

第195回東北支部例会

診断と治療に難渋した偽膜性腸炎の1例
永塚 真(秋田赤十字病院 消化器病センター)
【症例】82歳女性【主訴】下痢【既往歴】42歳 虫垂炎、52歳 子宮筋腫、72歳 右膝人工関節置換術、73歳 髄膜腫、79歳 上行結腸癌(右半結腸切除術施行)【経過】胆石性膵炎のため当院に入院となり、入院第2日病日よりSBT/CPZ 2g/dayを5日間投与しESTを施行された。第8病日より1日8行の下痢を認め、改善が認められなかったため下部内視鏡検査を施行したところRb~Spまで著明な偽膜形成を...

第195回東北支部例会