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検索結果は66件です。

G-CSF産生胃GISTの1例
村上 祐一(遠賀中間医師会 おんが病院)
症例は70歳代の女性.アルツハイマー型認知症にて経過観察中の2010年12月頃より繰り返す発熱を認め2011年3月4日に近医を受診. CRP 26mg/dl,γ-GTP 222 U/lを指摘され精査加療目的にて当院紹介受診となった.受診時,WBC13500/μl(neut84%),Hb7.1g/dl,Plt70.3万,CRP25.2mg/dlと貧血および炎症反応を認めた.入院後も発熱は持続していた...

第098回九州支部例会

肝細胞癌が完全な自然壊死を来した1例
羽根田 賢一(豊見城中央病院消化器内科)
【緒言】肝細胞癌は栄養血管が肝動脈に依存しているため比較的壊死を起こしやすい腫瘍である。しかし腹部血管造影や治療を行わなかったにも関らず、腫瘍が自然壊死を来たし治癒したという報告は少ない。今回肝細胞癌が完全に自然壊死を来たした症例を経験したので報告する。【症例】高血圧で近医通院中の70歳男性。同院での腹部エコーにて肝臓S8において4cm大の腫瘤性病変を認め、当院消化器内科紹介。腹部造影CTにて早期...

第098回九州支部例会

腸重積をきたしたS状結腸低分化型粘液癌の1例
鈴木 博子(済生会熊本病院)
 症例は68歳、男性。定期検査で貧血を指摘され、精査の大腸内視鏡検査にてS状結腸に通過困難な1型腫瘍を指摘され当科紹介となる。当科にても大腸内視鏡検査を行ったところ、SDJ付近に、管腔を埋めるように6~7cm大の1型腫瘍を認めた。注腸X線検査では蟹爪様陰影欠損として描出され、腹部超音波検査ではtarget sign、CT検査にてmultiple concentric ring sign を呈してお...

第098回九州支部例会

術前診断が困難であった肝門部グリソン鞘内神経内分泌腫瘍の一例
甲斐田 剛圭(熊本大学消化器外科)
神経内分泌腫瘍(NET)は膵、下垂体、消化管、肺など全身のあらゆる部位に発生する神経内分泌細胞由来の腫瘍で、非機能性NETでは診断に難渋することが多い。今回、肝門部グリソン鞘内に発生したNETの一例を経験したので報告する。症例は68歳、男性。検診で肝門部に直径2cmの腫瘤性病変を認め、増大傾向を示したため当院紹介となった。肝炎ウイルス感染の既往はなく肝障害はAであった。腫瘍は肝門部で左右グリソンの...

第098回九州支部例会

胆嚢腺筋症に伴う慢性胆嚢炎と鑑別が困難であった胆嚢癌の1例
田嶋 健秀(産業医科大学第一外科学)
症例は81歳、女性。腹痛・背部痛と黄疸を認め受診。血液検査上、総ビリルビン6.0(直接ビリルビン4.6)と上昇、炎症反応の上昇(CRP 9.07, WBC 14600)を認めた。画像検査ではMRIにて下部胆管に総胆管結石を認め、胆嚢底部に境界明瞭な結節あり、内腔の狭小化と変形を認めた。CTでは胆嚢底部に不整な壁肥厚を認め、点状の高吸収を認めた。超音波内視鏡では胆嚢底部に30mmの壁肥厚あるが正常部...

第098回九州支部例会

回腸憩室炎穿通による腸間膜膿瘍の一例
中野 みち子(宮崎大学医学部循環体液制御学)
症例は79歳女性。2010年8月末頃より腹痛が出現し、前医にて腹部CTでの骨盤底部回腸の全周性壁肥厚と壁内膿瘍を指摘され、小腸炎と診断された。絶食・抗生剤投与にて症状は一時改善するものの、食事開始後に再燃するため、精査加療目的に当科転院となった。絶食・抗生剤投与にて加療継続したが、軽快と再燃を繰り返し、経過中に腹部CTにて直腸からS状結腸まで炎症の波及を認めるようになった。小腸ダブルバルーン内視鏡...

第098回九州支部例会

急速に発育増殖した大腸癌の1例
中山 景一郎(福岡和白病院 内科)
【症例】76歳女性。平成19年12月より発作性心房細動で当院循環器科通院中であった。平成20年1月に検診で便潜血陽性を指摘され、下部消化管内視鏡検査(total colonoscopy 以下TCS)を実施し、S状結腸に6mm大の亜有茎性ポリープを認め内視鏡的切除を勧めたが、本人の希望にて1年後follow upとなった。follow upは不整脈に対するカテーテルアブレーションのため実施出来ていな...

第098回九州支部例会

肝内側区域の肝細胞癌破裂に対し待機的に切除しえた一例
佐藤 奈緒(新小倉病院 内科, 健和会大手町病院 総合診療科)
【症例】60歳代、男性 【主訴】腹痛、食思不振 【病歴】20数年前にB型肝炎を指摘され、数年の通院加療後、自己判断にて治療を中断した既往がある。深夜、突然の強い心窩部痛があった。痛みは徐々に改善したが、食思不振が出現したため、発症6日後に当院内科を受診した。来院時、体温36.6度、血圧108/60mmHg、脈拍88/分、呼吸数16/分、身体所見にて心窩部に手拳大の弾性硬の腫瘤を触知した。血液検査で...

第098回九州支部例会

骨盤腔内に発生した神経節神経腫の1例
大内 繭子(熊本大学 消化器外科)
[はじめに] 今回、男性の骨盤内に発生し、摘出標本の病理組織学診断にて神経節神経腫と診断された後腹膜腫瘍の1例を経験したので報告する。[症例]43歳、男性。前医で検診のために施行した腹部エコーで直腸左側に腫瘤を認めたため、CTを施行したところ75x55mm大の腫瘤を認め、精査・加療目的に当科紹介となった。注腸造影では直腸の圧排像を認めた。MRIでは直腸左側に境界平滑明瞭な腫瘤を認め、内部に血管を思...

第098回九州支部例会

肝腺腫を合併した家族性大腸腺腫症の一例
徳永 尭之(熊本大学大学院 消化器内科学)
症例は27歳女性。血便を契機に施行した大腸内視鏡検査で全大腸に多発するポリープを指摘され、精査加療目的で当科入院となった。FAPの家族歴はない。精査の過程で腹部エコーにて、肝右葉下縁に腹腔内に突出するような80mm大の腹腔内腫瘤性病変を認めた。境界明瞭でエコーレベルは肝と同等、内部エコーはほぼ均一だが嚢胞変性と思われる無エコー領域の散在を認めた。Dopplerで肝臓から腫瘤に流入する動脈を認めた。...

第098回九州支部例会

小腸静脈瘤破裂に対し、経皮的静脈塞栓術が奏功した1例
竹口 真隆(熊本大学大学院 消化器内科学)
症例は50歳代男性。主訴は血便。B型肝硬変で当科外来加療中であり、肝細胞癌に対しTACE、RFA、胃食道静脈瘤に対し、食道離断術、BRTOの既往がある。平成22年12月に貧血・タール便を認め、上下部消化管内視鏡検査施行されたが、明らかな出血源は同定できなかった。平成23年6月、血便と意識消失を認め、救急車で当院搬送後、緊急入院となった。血液検査でHb:4.0g/dl と貧血を認めたため、当日上部消...

第098回九州支部例会

急性膵炎を契機に発見された肝門部胆管癌を併発した膵・胆管合流異常症の1例
高岡 雄大(国立病院機構 九州医療センター 消化器内科・臨床研究センター)
膵・胆管合流異常症は、解剖学的に胆管と膵管が十二指腸壁外で合流するものと定義され、胆汁と膵液の混入および逆流を生じ、その結果、胆道および膵臓に病変を生じる先天異常である。今回、我々は急性膵炎を契機に発見された肝門部胆管癌合併の膵・胆管合流異常症の一例を経験したので報告する。症例は64歳女性。既往歴に特記事項なく、飲酒歴も認めなかった。2010年8月心窩部痛を主訴に近医受診した。血液検査、画像検査に...

第098回九州支部例会

潰瘍性大腸炎との鑑別を要した宿便性潰瘍の1例
村田 慎一(春回会 井上病院消化器内科)
症例は65歳男性【主訴】下痢としぶり腹【既往歴】63歳時に腹腔鏡補助下S状結腸切除・端々吻合術施行【現病歴】来院2か月前から下痢症状あり。下痢の量は少量で、回数は1日に50回程度まで増加し近医受診した。下部消化管内視鏡検査で直腸に粘膜発赤と潰瘍性病変を認めたため潰瘍性大腸炎が疑われ5-ASA製剤内服が開始されるも症状改善に乏しいため精査加療目的に当院紹介受診となる。下部消化管内視鏡検査施行したとこ...

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腹痛を契機に診断しえた急性間欠性ポルフィリン症の一例
小松 直広(健康保険諫早総合病院 消化器内科)
症例は32歳女性。約3ヵ月前に数日間持続する上腹部痛を認めたが、その後自然に改善した。今回1週間ほど前から同様の上腹部痛が出現し、症状増悪してきたため、当院救急外来受診。H2-ブロッカー・制吐剤・鎮痙薬投与で症状は軽快し、一旦帰宅した。しかし翌日上腹部痛が再燃したため再受診し、同日入院となった。入院後、上下部消化管内視鏡検査・腹部CT・腹部造影CT施行したが、明らかな異常は指摘されなかった。第3病...

第098回九州支部例会

高濃度酸素療法が有効であった腸管嚢腫様気腫症の1例
鷲尾 恵万(九州大学大学院 病態機能内科学)
【症例】50歳,男性.職歴として有機溶媒(トリクロロメタン)の曝露歴あり.平成21年12月に人間ドックの大腸内視鏡検査で上行結腸に粘膜下腫瘍様病変を指摘され,精査のため当科を紹介された.平成22年1月の大腸内視鏡検査では,上行結腸および横行結腸に弾性硬で表面平滑な半球状ないし楕円状の多発する粘膜下腫瘍様隆起を認めた.超音波内視鏡では,隆起に一致して第3層または第5層に音響陰影を伴う無エコー像を認め...

第098回九州支部例会

ソラフェニブ投与中に消化管の潰瘍性病変を発症した進行肝細胞癌の3例
野田 香菜(熊本大学大学院 消化器内科学)
ソラフェニブは有害事象として手足皮膚症候群の他、血管内皮増殖因子の阻害により出血、穿孔を起こすことが知られているが、消化管の潰瘍性病変によるものは稀と言われている。ソラフェニブ投与中に、消化管の潰瘍性病変を発症した3症例を報告する。症例1は、58歳の男性で腹膜播種、骨転移を伴う進行肝細胞癌stageIVBに対しソラフェニブ800mg/日の投与を開始した。51日目に黒色便が出現したため、上部消化管内...

第098回九州支部例会

大腸亜全摘術後の回腸嚢軸捻転の1例
有馬 浩太(熊本大学消化器外科)
【はじめに】回腸を用いたJ-pouch(回腸嚢)は大腸全摘や亜全摘後の再建に一般的に用いられている。今回大腸亜全摘術後に直腸回腸嚢吻合の軸捻転によってイレウスを生じたまれな症例を経験したので報告する。【症例】62歳、女性。潰瘍性大腸炎に対し、近医にて15年前に大腸亜全摘+回腸嚢直腸吻合術施行。術後何度かイレウスを生じ、保存的加療にて軽快していた。×月×日18時頃から腹痛、嘔気出現あり当院救急搬送。...

第098回九州支部例会

診断に難渋した肝原発多発カルチノイドの1例
井戸 佑美(済生会熊本病院消化器病センター)
 症例は71歳の男性。2年前の検診では異常を指摘されていない。平成21年7月の検診の腹部エコー検査で肝内に多発する腫瘤を指摘され精査目的で10月受診となった。同時に便潜血陽性も指摘されていた。血液検査では明らかな異常所見は認めなかった。腹部エコー検査では背景は軽度脂肪肝で肝全体に多発する径5~25mm大の腫瘤性病変を認めた。胸腹部造影CT検査を行い、肝内の腫瘤の造影パターンは辺縁がリング状に濃染さ...

第098回九州支部例会

多発肝転移のため化学療法導入され切除可能となった胃神経内分泌細胞癌の1例
小畑 智裕(佐世保市立総合病院 外科)
【はじめに】胃神経内分泌細胞癌は全胃癌中の約0.6%とされるまれな疾患である。早期に血行性・リンパ行性転移をきたすため通常型胃癌と比べて予後不良との報告が多い。【症例】66歳、男性。2010年2月に胃癌の診断を受け、幽門側胃切除術施行。その後、病理組織学的診断では免疫染色でCD56(+), Synaptophysin(+), Chromogranin A(+),Ki-67(++)であったため、胃...

第098回九州支部例会

原発性副甲状腺機能亢進症が原因と考えられた壊死性膵炎の1例
大城 拓巳(豊見城中央病院 消化器内科)
症例は63歳女性。既往に高血圧症あり。朝から腹部膨満感あり近医を受診。緩下剤処方されるも改善なく、夕方になり腹痛増悪したため当院へ救急搬送となった。バイタルサインは問題なかったが、腹部全体に圧痛を認め、血中AMY 1205IU/L、Ca 10.9mg/dlと上昇していた。腹部造影CTでは膵は全体的に腫大し膵体部に造影不良域を認め、急性膵炎の重症度判定基準で造影CT Grade3の所見であり、重症の...

第098回九州支部例会