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検索結果は56件です。
- 原発性胆汁性肝硬変に合併した肝MALTリンパ腫の1例
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福田 紘介(日本赤十字社長崎原爆病院消化器内科)
症例は82歳女性。1986年に原発性胆汁性肝硬変と診断され、以後近医でウルソデオキシコール酸にて加療されていた。2011年6月に腹部エコー検査にて、肝両葉に複数の低エコー腫瘤を指摘され、当科を紹介受診した。腹部MRI検査では、分葉状のT1WI低信号、T2WI高信号域の肝腫瘍を肝左葉外側区域に2cm大、右葉後区域に2.5×1.5cm、6.3×3.3cm、4.5×6cm大の合計4個認めた。EOB造影M...
第098回九州支部例会 >
- 外傷性破裂を契機に診断された膵粘液性嚢胞腺癌の1例
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佐藤 早恵(国立病院機構 長崎医療センター 外科)
膵粘液性嚢胞性腫瘍は中年女性の膵体尾部に発生することが多く、卵巣様間質の存在が特徴とされている。今回、我々は腹部鈍的外傷により膵嚢胞の破裂を来たし腹腔内出血にて緊急手術を行い、術後に粘液性嚢胞腺癌と診断された症例を経験したので報告する。症例は40歳代、女性。原付自転車で走行中に自動車に衝突、腹部を打撲し前医救急搬送となった。腹膜刺激症状はなく、バイタルは安定していたが腹部エコーでダグラス窩に液体貯...
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- 原発不明癌として紹介された腹膜播種を伴う卵巣癌と考えられる1例
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米良 和子(潤和会記念病院 外科, 宮崎大学医学部附属病院 卒後臨床研修センター)
我々は原発不明癌として紹介された腹膜播種を伴う卵巣癌と考えられる1例を経験したので報告する。症例は60代女性。頻回の排便と右上腹部腫瘤を主訴に前医を受診された。検査の結果、原発巣不明のため、精査・加療目的に当院紹介入院となった。入院後、診査腹腔鏡を施行。鏡視下に腹水細胞診・播種性病変の生検を行った。併せて、CVポート造設術・腹腔ポート造設術も施行した。各種画像検査、細胞診、病理組織診の結果、卵巣ま...
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- 自己免疫性肝炎として治療中に急性増悪し、成人Still病と診断された肝障害の1例
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一瀬 仁美(国立病院機構長崎医療センター 肝臓内科)
症例は72歳、女性。主訴は発熱、食欲不振。既往歴は気管支喘息、高血圧、骨粗鬆症。2011年2月末より関節痛があり、前医にて内服加療されていた。4月末から10日間発熱、食欲不振、嘔気、全身倦怠感、下痢が持続したため前医に入院し、CTで胆嚢壁肥厚を認め胆嚢炎として抗菌薬で治療された。解熱後もAST、ALTが500~600台と高値が持続し、IgG も2089mg/dlと高値を認め、自己免疫性肝炎が疑われ...
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- 診断に苦慮した膵癌の一例
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柳井 優香(大分大学医学部付属病院)
大分赤十字病院消化器内科○柳井 優香、永松 秀康、占部 正喜、高橋 健、上尾 哲也、成田 竜一、石田 哲也症例は56歳女性、2011年5月初旬より白色の下痢を認めたため近医を受診し、血液生化学検査上、肝胆道系酵素、総ビリルビンの上昇を認めたため精査目的で当院を紹介となった。US上膵頭部付近に20mm径の低エコー腫瘤を認め、総胆管15mm、尾側膵管は3.1mmと拡張を認めた。腹部CTでは膵頭部に明ら...
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- 急性胆嚢炎の胆嚢穿破から広範な肝被膜下膿瘍をきたした1例
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大神 玲奈(国立病院機構 九州医療センター 消化器内科・臨床研究センター)
急性胆嚢炎の重症例では胆嚢壁や胆嚢周囲に膿瘍を合併することはあるが、肝側に穿破し肝被膜下膿瘍を併発することは稀である。今回、我々は進行膵癌に対する化学療法中に発症した急性胆嚢炎の胆嚢穿破から広範な肝被膜下膿瘍をきたした一例を経験したので報告する。症例は70歳男性。多発性肝転移を伴う手術不能進行膵癌と診断し、当科外来にて化学療法継続中であった。2011年7月に膵癌による悪性下部胆道狭窄に対して、ER...
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- イマチニブによる薬剤性間質性肺炎を併発した胃原発Gastrointestinal stromal tumorの治療経験
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島 智秋(国立病院機構長崎医療センター 外科)
【はじめに】切除不能Gastrointestinal stromal tumor(以下GIST)に対してはイマチニブによる分子標的薬物療法が行われるが、副作用のため投与継続が困難な場合もある。特に間質性肺炎は重篤化すれば致命的であり原疾患と併せて治療に難渋する。【症例】40歳代、女性。胃原発巨大GISTおよび多発肝転移のため、イマチニブによる治療を開始した。イマチニブ400mg/日投与で2ヶ月後の...
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- 術後化学療法で寛解が維持できた空腸癌の一例
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小嶌 明(公益社団法人鹿児島共済会南風病院消化器内科)
症例は67歳男性。繰り返す腹痛、嘔吐にて2010年5月当院に救急搬送された。腹部CT検査にて小腸壁の肥厚とリンパ節腫大、多発肝転移を指摘され小腸癌が疑われた。ダブルバルーン小腸内視鏡検査にて上部空腸に管腔のほぼ全周を占める腫瘍を認め、病理組織検査にて高分化型腺癌の診断が得られた。当院外科にて原発巣に対して腹腔鏡補助下小腸切除術及び腸間膜リンパ節郭清を施行し、多発肝転移に対しては術後化学療法を行う方...
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- 腹腔鏡・内視鏡合同胃局所切除術を行った胃粘膜下腫瘍の3例
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安藤 陽平(九州大学 臨床・腫瘍外科)
(はじめに)胃粘膜下腫瘍に対する治療法として,近年腹腔鏡下胃局所切除術が普及してきており,その有用性が示されてきている.しかし病変が噴門部や幽門部に近接している場合には腹腔鏡下でのリニアーステープラー一括切除では,術後通過障害の恐れがあり,噴門部あるいは幽門側胃切除を余儀なくされる事が多い.一方、腫瘍ぎりぎりに切除し、欠損部を縫合閉鎖する場合は、漿膜側からだけでは適切な切除ラインの決定が困難な事が...
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- 術前化学療法により根治切除し得た膵体尾部癌の1例
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小野原 貴之(佐賀大学医学部 一般・消化器外科)
切除可能浸潤性膵管癌に対する標準的治療は根治切除を含めた集学的治療であるが、いまだ満足できる治療成績は得られていない。今回局所進行膵癌に対し、術前化学療法が奏功し、根治切除し得た一例を経験したので報告する。症例は81歳の女性で、近医にて膵体尾部の腫瘤性病変を指摘され、精査加療目的に当院紹介入院となった。血液生化学検査では軽度の貧血、CA19-9の上昇を認めた。腹部CT、MRIにて膵尾部に遅延性増強...
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- 肺気腫を合併した進行膵癌に対してGemcitabine投与中に、急速に肺障害が増悪した1例
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野中 彩沙(国立病院機構九州医療センター消化器内科・臨床研究センター)
膵癌の化学療法において、Gemcitabine(GEM)はkey drugのひとつであるが、有害事象として肺毒性が認められることがある。今回、我々は肺気腫を合併した進行膵癌に対してGEM投与中に、肺障害が急速に増悪した1例を経験したので報告する。症例は74歳、女性。喫煙歴は30本/日を47年間。既往歴は68歳時に肺気腫と診断されていた。食欲不振を主訴に当科受診。画像検査にて腹膜播種を伴う手術不能進...
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- 再発性腹膜炎を呈した放射線晩期障害による膀胱破裂の一例
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酒井 理歌(宮崎大学医学部附属病院 内科学講座 循環体液制御学分野)
【患者】40歳代 女性【主訴】腹痛【現病歴】2004年6月、子宮頚癌に対する広汎子宮全摘術および放射線治療(39.6Gy)を施行された。2009年12月早朝、入眠中に急激な腹痛が出現した。腹膜刺激症状を伴い当科入院となった。CTにて中等量腹水、骨盤小腸の癒着・小腸壁肥厚を認め、放射線性小腸炎が疑われた。保存的加療にて腹痛、腹水と小腸炎症所見が速やかに消失し、数日で退院となった。しかし、その後半年間...
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- 関節リウマチに合併し自然退縮を認めた限局性結節性過形成の一例
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山田 優里(宮崎大学医学部内科学講座消化器血液学分野)
限局性結節性過形成 (FNH) は、正常肝に発生する良性の結節性病変であり、その原因として脈管・血流異常などが想定されている。今回我々は関節リウマチ患者に発症し、2年の経過で自然退縮したFNHの一例を経験したので報告する。症例は54歳男性、2009年4月に関節リウマチと診断された。腹部超音波検査で肝S8に径15mm大の結節性病変を指摘され当科に紹介された。血液検査ではAST 19,ALT 23, ...
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- 肝浸潤を契機に診断されたホジキンリンパ腫の1例
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冨田 哲也(国家公務員共済組合連合会浜の町病院 肝臓科)
【症例】 80歳台、男性。2010年6月より全身性の小丘疹と38度台の発熱を繰り返すようになった。7月に胆道系酵素上昇出現、9月初旬より症状増悪し紹介入院となった。胆嚢摘出術の既往があり、前医でERCPが施行されていたが胆道に異常所見は認めなかった。全身に掻痒を伴う小発赤丘疹多発していた。腹部は平坦で肝脾触知せず、圧痛も認なかった。表在リンパ節は触知しなかった。 AST 28 IU/l、...
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- 腹膜播種を認めた肝細胞癌破裂の一例
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中西 翔一郎(国立病院機構九州医療センター消化器内科臨床研究センター)
症例は72歳男性。大動脈弁狭窄症、弁置換術後、2型糖尿病があり近医でインスリン治療中に肝障害を認め、200X年6月に腹部超音波検査で肝内に低エコー病変を認め当科に紹介された。PIVKA-II 25200mAu/ml,、肝胆道系酵素も上昇、造影CTで肝S8に35x30mm、そのやや頭側で径16mm大の腫瘍性病変を認め胆管浸潤を伴う非B非C Stage IVa肝細胞癌と診断した。閉塞性黄疸、胆管炎を合...
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- Ileusにて救急搬送された回腸Endometriosisの一例
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荒井 雅(北九州総合病院 研修医)
【症例】44歳、女性【主訴】腹痛、嘔吐【既往歴】11歳時、虫垂切除術【現病歴】2011年4月2日腹痛が出現。月経中であり、生理痛と思い鎮痛剤を服用したが、疼痛は増強し、嘔吐を認めたため他院を受診した。腹部レントゲン、CTで虫垂炎術後の癒着性ileusと診断され当院へ紹介された。【入院時所見】腹部膨満あり、腹部全体に圧痛著明で、反跳痛は極めて高度。板状硬や筋性防御なし。腸蠕動音聴取せず。【入院時検査...
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- Steroid大量投与にて救命し得たFulminant Autoimmune Hepatitisの一例
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藤村 彰(北九州総合病院 研修医)
【症例】37歳、女性【主訴】全身倦怠感【現病歴】2011年3月中旬より嘔気が続いていた。3月22日黄疸と白色便に気付き、3月23日近医へ受診した。血液検査で肝機能異常を指摘され、3月25日当院へ紹介され、食欲不振があり、同日精査加療目的で入院した。急性肝炎、急性胆管炎などが疑われたが、アルコール性、薬剤性、ウィルス性肝炎は否定的であった。【入院時身体所見】全身倦怠感が強く、眼球結膜に黄疸を認め、右...
第098回九州支部例会 >
- 再燃を繰り返したClostridium difficile腸炎の1例
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森山 幹彦(福岡大学医学部消化器内科)
今回、再燃を繰り返した偽膜性腸炎の1例を経験したので報告する。症例は70歳代、女性。元来、高血圧・甲状腺機能低下症のため加療されていた。2010年12月、発熱を主訴に当院循環器内科へ紹介入院。入院後軟便が持続するため下部消化管内視鏡検査を施行。内視鏡検査では、S状結腸に発赤を伴う浮腫状粘膜を認めるのみであったが、便培養にてCDトキシン陽性でありClostridium difficile 腸炎と診断...
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- 胆嚢及び肝外胆管を占拠した内腔発育型の胆嚢癌肉腫の一例
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白水 寛理(公立学校共済組合九州中央病院)
胆嚢癌肉腫は,1971 年に山際が本邦で最初の報告をして以来、報告例が少ないまれな組織型である。我々は、胆嚢及び肝外胆管を占拠した内腔発育型の胆嚢癌肉腫を経験したので報告する。症例は77歳、女性、腹痛を主訴に近医受診。腹部エコーで胆石、総胆管結石を認めたため、当院紹介となった。CT、MRCPで胆嚢拡張、内部に結石複数認められ、肝内胆管両葉拡張、上部胆管拡張しており、中部胆管に内腔発育型腫瘍の存在が...
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- 消化管(胃、十二指腸、上行結腸)同時多発四重複腫瘍の1例
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春田 泰宏(北九州総合病院 研修医)
【症例】75歳、男性【主訴】嘔吐、下痢【現病歴】高血圧で近医通院中であった。体重減少があり、2011年5月より立ちくらみが出現、嘔吐、下痢、心窩部痛、黒色便、食欲不振をきたすようになり、精査のため当院へ紹介され、5月11日受診・入院した。入院時には顔面蒼白で、疲労感を感じていた。眼球結膜に黄疸はなく、眼瞼結膜には貧血を認めた。【入院時検査所見】TP 6.4 g/dl, BUN 20.7 mg/dl...
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