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検索結果は64件です。

ステロイド・免疫抑制剤併用にて加療を行ったIgG4関連後腹膜線維症の1例
西澤 夏將(北九州総合病院総合内科)
症例は78歳、男性。某年5月より食欲低下、上腹部から臍周囲の違和感および便秘を主訴に当院受診し、精査・加療目的に入院となった。血液検査にてIgG4高値(422mg/dl)、腹部造影CTにて腎動脈分岐部から両側総腸骨動脈・両側内腸骨動脈にかけての高度の後腹膜肥厚を認め、さらに、後腹膜生検にてIgG4陽性細胞は目立たなかったが、リンパ球および形質細胞の浸潤および特徴的な閉塞性静脈炎の所見を認めたことよ...

第100回九州支部例会

画像上診断に苦慮した肝内胆管癌の1例
嶋田 隆志(健康保険諌早総合病院)
【はじめに】今回、画像的にも診断に苦慮した肝内胆管癌の1例を経験したので報告する。【症例】患者は78歳、男性。58歳時、C型慢性肝炎の診断受けるも治療歴なし。71歳時、右腎細胞癌に対して腎部分切除術が施行され、以後定期検査を受けていた。2012年5月の定期的腹部CT検査で肝S5の胆嚢と接する肝実質部の径2cm程度のLDAを指摘された。造影CTでは腫瘤は辺縁より造影され、後期相では周囲肝実質とほぼ同...

第100回九州支部例会

閉塞性黄疸で発症した自己免疫性膵炎の一例
前迫 真吾(公益社団法人鹿児島共済会南風病院 消化器内科)
症例は50歳代男性。既往歴に2010年に総胆管結石に対して内視鏡的排石術施行。2012年3月頃より全身倦怠感、呼吸困難感を自覚していたが放置していた。7月中旬に腹痛・発熱が出現したため、当科に救急搬送となった。来院時、38.8℃の発熱と右上腹部の圧痛を認めた。血液生化学検査では炎症反応高値、肝酵素・胆道系酵素の上昇を認め胆管炎の診断となった。腹部造影CT、MRCPを施行したところ下部胆管に2cmの...

第100回九州支部例会

続発性アミロイドーシスを合併した潰瘍性大腸炎の一例
紀 愛美(宮崎大学医学部付属病院第一内科, 宮崎大学医学部付属病院卒後臨床研修センター)
【症例】55歳の女性。
【経過】2009年11月に全大腸型潰瘍性大腸炎(UC)を発症した。5-ASA製剤とステロイド内服にて加療されていたが、慢性持続型を呈していた。病勢悪化を認め、2010年6月、前医に入院となった。血球除去療法、ステロイド点滴静注療法、インフリキシマブ療法を施行されるも寛解導入できず、2011年6月に当院へ転院となった。当科入院時より食思不振を認め、上部消化管内視鏡(GS...

第100回九州支部例会

腸重積にて緊急手術に至ったPeutz-Jeghers症候群の1例
増田  秀一郎(今給黎総合病院 消化器内科)
Peutz-Jeghers症候群は消化管ポリポーシスと口唇・口腔粘膜・指趾に多発する特有な色素班を伴う常染色体優性遺伝性疾患で,腸重積や悪性腫瘍を合併することが知られている.今回,我々は,腸重積を合併したPeutz-Jeghers症候群の1症例を経験したので報告する.症例は16歳女性.平成23年5月下旬腹痛を主訴に当院消化器内科初診.既往歴は特記すべき事項なし.家族歴は父親がPeutz-Jeghe...

第100回九州支部例会

腹腔鏡下に修復しえたS状結腸間膜窩ヘルニアの1例
串間 美幸(潤和会記念病院 外科, 宮崎大学医学部付属病院 卒後臨床研修センター)
腹腔鏡下に修復しえたS状結腸間膜窩ヘルニアの1例症例は49歳の男性で、突然の下腹部痛と嘔吐、間欠的な腹痛を主訴に紹介元を受診し、イレウスの診断で当院に入院となった。開腹手術歴はなく、身体所見では下腹部全体の自発痛・圧痛を認めたが筋性防御は認めなかった。また、腸蠕動音は亢進していた。血液検査では、白血球が高値であったがCRPは正常範囲内で炎症反応は認めなかった。臥位で撮影した腹部レントゲンで拡張した...

第100回九州支部例会

十二指腸下行脚に発達したangiodysplasiaからの活動性出血を呈した1例
石浦 良平(鹿児島市立病院)
貧血の精査目的で実施した上部消化管内視鏡検査で十二指腸乳頭部肛門側粘膜に活動性出血を認めangiodysplasiaと診断し内視鏡的止血術を行った症例を経験したので文献的考察を加えて報告する。症例は70歳女性である。主訴は貧血の精査。家族歴に特に問題なく、既往歴として甲状腺機能低下症があり甲状腺ホルモンを服用している。現病歴として平成19年1月に上部消化管内視鏡を施行し、特に異常所見を認めなかった...

第100回九州支部例会

貧血を契機に小腸内視鏡検査で術前診断に至った小腸癌の一例
宮本 昇太郎(鹿児島大学 消化器疾患・生活習慣病学)
【症例】50歳男性。2000年頃より時々右下腹部痛を自覚していた。2011年9月の定期検診でHb 10.3と貧血を認め、近医で上部及び下部消化管内視鏡検査を施行されたが、出血性病変は指摘されなかった。11月の腹部CTでも異常を指摘されず、鉄剤内服で経過観察されていた。その後も貧血の改善を認めなかったため、小腸出血が疑われ、2012年4月下旬に当科外来を受診した。カプセル内視鏡検査を施行し、上部空腸...

第100回九州支部例会

LPZ中止後も下痢が遷延しcollagenous colitisが疑われた1例
木下 慶亮(大分三愛メディカルセンタ- 消化器内科)
【症例】84歳、女性。【現病歴】20X年8月に発作性心房細動に伴う心原性脳塞栓症を発症し脳外科病院に入院。Lansoprazole(LPZ)、ワーファリンなどの投薬が開始された。同年9月当院循環器科で経過観察となった。元々は便秘であったが、20X+1年3月から時々下痢が続いていた。その後施設入所となり、近医で同剤を継続服用中であった。下痢が徐々にひどくなり、5月下旬には血清 K1.46となり、輸液...

第100回九州支部例会

誤飲した爪楊枝によりS状結腸穿孔と外腸骨動脈穿通を来した1例
高田 弘誠(熊本済生会病院)
症例は59歳、男性。大量下血と発熱を主訴に他院を受診し当院へ緊急搬送された。既往に脳性小児麻痺があり近医へリハビリ通院されている。当院来院時、血圧70mmHg台、脈拍110bpm、呼吸数30以上/分、体温38℃台。腹部は板状硬で下腹部に圧痛あり下血が持続していた。採血は、RBC 220万/μl、Hb 6.4g/dl、WBC 5200/μl、PLT 13.3万/μl、CRP 8.52mg/dlで腹膜...

第100回九州支部例会

超音波内視鏡下吸引針生検(EUS-FNA)が診断に有用であった多発性骨髄腫膵浸潤の1例
本多 舞(日本赤十字社長崎原爆病院消化器内科)
 症例は68歳、女性。2010年1月に全身倦怠感を主訴に近医を受診し、貧血、高蛋白血症を指摘され精査目的に当院血液内科を紹介受診された。血中・尿中M蛋白(IgA-κ型)、骨髄中異型形質細胞(CD138陽性)増加より多発性骨髄腫(病期IIIA)と診断され、ボルテゾミブ+MP療法を開始された。治療開始後、M蛋白の減少を認めたが、全身倦怠感、食欲不振などの副作用のため中断。2010年10月よりM蛋白が再...

第100回九州支部例会

左側大腸癌イレウスに対する術前減圧治療としての大腸用ステント留置術の経験
花牟禮 聡美(日赤長崎原爆病院消化器内科)
【はじめに】大腸癌イレウスに対して、欧米では大腸ステントを用いて緊急手術を回避し、一期的に切除吻合術を行うことが広く普及している。本邦においては、今年よりWall-Flex消化管ステントが術前の閉塞症状の解除、及び姑息的治療の適応として保険収載された。当院でも術前の腸管減圧目的に大腸ステント留置術を施行した4症例を経験したのでその方法と結果を報告する。【対象】2012年3月から6月までに大腸癌によ...

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高濃度酸素療法にて軽快した腸管嚢胞性気腫症
太田 浩二(製鉄記念八幡病院)
症例は63歳女性。平成24年3月突然強い腹痛と軟便が出現したため前医を受診した。腹部エコーにて腸管壁に限局的腫脹を認めたため抗生剤内服にて経過観察していたが、改善が見られなかったため当科紹介受診となった。腹部造影CTにて上行結腸~肝弯曲部の腸管壁内にガス像を認めたため腸管嚢胞性気腫症(pneumatosis cystoides intestinalis:以下PCI)を疑った。大腸内視鏡にて盲腸~横...

第100回九州支部例会

乳癌術後に対してAnastrozole治療経過中に非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を発症した一例
澤瀬 寛典(長崎大学病院 消化器内科)
【はじめに】乳癌に対して使われる薬剤のうち、Tamoxifenは非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の誘因となることは以前より知られている。一方、アロマターゼ阻害薬は抗エストロゲン作用を有するもNASHを発症したとの報告は少ない。今回、乳癌術後治療としてアロマターゼ阻害薬であるAnastrozoleを内服中にNASHを発症した一例を経験したため報告する。【症例】66才、女性【現病歴】以前に糖尿病、...

第100回九州支部例会

Trisomy8を伴う汎血球減少を合併した多発小腸潰瘍の一剖検例
石川 枝美(宮崎大学医学部附属病院第1内科, 宮崎大学医学部附属病院卒後臨床研修センター)
症例は67歳男性。血便、著明な貧血のために入院となり、回腸に多発する抜き打ち潰瘍を認めた。HLA-B51抗原陽性で、腸管ベーチェット病が疑われたが、主症状や他の副症状は認めず、診断には至らなかった。出血コントロールのために回盲部および回腸切除術を施行した。術後経過良好で当院退院となったが、術後、約2か月目に再び血便が出現し、再入院となった。残存回腸、上部空腸に打ち抜き潰瘍を認め、露出血管からの出血...

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成人腸重積症3例の比較検討
倉田 加奈子(国家公務員共済組合連合会 浜の町病院外科)
【はじめに】成人の腸重積症は小児の腸重積症に比べて稀な疾患であり、器質的病変が原因となっていることが多い。また、腸重積症はCTやエコーにより高率に診断されるが、その原因や治療方針はさまざまである。今回、過去5年間に経験した成人腸重積症3例の原因、治療について比較検討した。【症例】1)85歳、男性。腹痛、嘔吐のため来院した。腹部CTで小腸の著明な拡張および腸重積所見を認め、緊急手術を施行した。Tre...

第100回九州支部例会

緩徐な経過で多発肝腫瘍、両耳下腺腫脹、多発肺腫瘍を認め悪性リンパ腫の診断可能となった一例
是久 翔太郎(九州医療センター消化器内科 臨床研究センター)
<症例>85歳女性<現病歴>2009年X月に近医で軽度肝障害、腹部エコーで2cm大の低エコー病変を認め、当科へ紹介受診。各種画像検査・肝腫瘍生検を施行したが、明らかな悪性所見を認めず、経過観察を行っていた。口腔乾燥感を認めるも全身状態は良好であり当科外来で経過観察を継続した。発症より13ヵ月目に左耳下腺部腫脹と開口障害を認め、近医耳鼻咽喉科を受診、原因は特定できず、経過観察で耳下腺腫脹は軽減してい...

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低栄養状態からの脂肪肝による肝機能障害を伴ったCrohn病の1例
西 智美(熊本大学大学院 消化器内科学)
症例は40歳男性。18歳時に統合失調症の診断で他院にて加療中であった。33歳時に小腸穿孔性腹膜炎のため回腸切除および人工肛門造設術を施行され、切除標本からCrohn病(小腸型)と診断された。5-ASA製剤と成分栄養剤で治療されていたが、統合失調症のため内服薬のコンプライアンスは不良であった。その後、人工肛門閉鎖術を受けたが、イレウスを繰り返し、その度毎に保存的治療で軽快していた。H24年2月から頻...

第100回九州支部例会

連携パスを使用し、透析中のC型肝炎患者に対してIFN治療を行い著効した一例
佐藤 慧(社会医療法人財団白十字会佐世保中央病院消化器内視鏡センター)
【背景】HCVに対してはIFN+リバビリン療法が現在の主流であるが、透析中のHCV患者に対しての治療は、日本透析学会からガイドラインが制定されており、IFN単独療法をおこなうことが推奨されている。また今回は連携パスを使用し、開業医の先生に退院後の加療をお願いすることが可能であった。【症例】16歳時から肝機能障害を指摘されており、その後HCV陽性を指摘されていた46歳女性。関節痛を主訴とし、RAが疑...

第100回九州支部例会

CTガイド下経皮経胃的ドレナージが有用であった膵仮性嚢胞の1例
松坂 雄亮(長崎県五島中央病院 放射線科)
 症例は54歳、男性。焼酎約1升/日の生活歴。1週間ほど腹痛が持続し、改善が見られないため当院内科を受診した。血液検査にてアミラーゼの上昇があり、腹部CTにて膵体尾部および胃漿膜下に嚢胞性病変を認めたため、膵炎および膵仮性嚢胞の診断で同日内科に入院した。保存的治療を行っていたが、胃漿膜下の仮性嚢胞が急速に増大し腹部膨満感を伴ったため、入院後13日目にCTガイド下経皮経胃的嚢胞ドレナージ術を施行した...

第100回九州支部例会