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検索結果は61件です。

食道静脈瘤破裂を契機に発見された第V因子欠乏を合併した重症型アルコール性肝炎の1例
倉橋 知英(市立池田病院 消化器内科)
重症型アルコール性肝炎は常習飲酒家で大量飲酒後に発症する救命率の低い肝炎である。肝性脳症、急性腎不全、凝固能低下による出血傾向など多彩な症状を呈し、併存症の存在が分かりにくくなるため、診断・治療には注意が必要となる。今回、我々は、食道静脈瘤破裂を契機に受診された重症型アルコール性肝炎に対してステロイド投与を行い救命しえたが、凝固能低下が遷延し、精査の結果第V因子欠乏症と診断した1例を経験したので報...

第100回近畿支部例会

下血や狭窄症状を呈し、外科的切除術を要したS状結腸憩室炎の1例
卜部 彩子(市立池田病院 消化器内科)
【症例】83歳、女性【現病歴】2日前からの黒色下痢便を主訴に2012年8月3日当科受診。貧血は認めず(Hb:14.5g/dl)、緊急上部消化管内視鏡を施行したが活動性出血は認めなかった。しかしその後も黒色便が続くため8月6日当科再診。貧血の進行(Hb:8.6g/dl)を認め、再度上部消化管内視鏡を施行したが活動性出血は認められず、精査加療目的に入院となった。【経過】入院後より絶食管理開始。下部消化...

第100回近畿支部例会

膵胆管合流異常症を伴ったgroove膵炎の一例
井上 博登(滋賀医科大学医学部附属病院 消化器内科)
【症例】60歳代男性。【主訴】上腹部痛。【現病歴】NASHにて当科外来フォロー中の患者。深夜から上腹部痛が出現し、翌日の昼頃より腹痛の増強を認めた。近医でブスコパンを投与するも改善を認めず、当院に救急搬送された。白血球数・アミラーゼの上昇と腹部造影CTにて主膵管乳頭部に結石を示唆する点状の高吸収域と膵groove領域の低吸収を認めたため胆石性急性膵炎として緊急ERCPを施行した。膵管造影にて十二指...

第100回近畿支部例会

大量出血を来した宿便性潰瘍の1例
原 あずさ(北摂総合病院 消化器内科 )
【症例】82歳、女性【主訴】血便【既往】胆嚢摘出・子宮癌術後【現病歴】元来便秘傾向であり自己で浣腸をおこなうことが頻回にあった。今回浣腸後に血便を認め、出血が続くため当科外来を受診し精査加療目的に入院となった。入院翌日に大腸内視鏡検査を施行したところ、直腸Ra-bにほぼ全周性の潰瘍を認め、潰瘍底には広範に黒色の壊死物質が付着していた。腹部造影CT検査では直腸壁の造影効果を伴う壁肥厚を認め、直腸潰瘍...

第100回近畿支部例会

ステロイド投与により肝組織像の改善をみた肝サルコイドーシスの1症例
石田 光志(奈良県立医科大学第3内科(消化器・内分泌代謝内科))
【症例】38歳男性【現病歴】2007年に視力障害を主訴に当院眼科を受診。サルコイドーシスによるブドウ膜炎と診断され、同年5月からプレドニゾロン(PSL)40mgを1年間投与された。肺病変もあり、当院呼吸器内科にてフォローされていたが、眼科初診時より肝機能障害が持続するため、2009年に当科に紹介された。2010年1月に肝生検を施行し、非乾酪性類上皮肉芽腫を認め、肝サルコイドーシスとして矛盾のない所...

第100回近畿支部例会

抗ウィルス療法未施行にも関わらず一過性にHCV-RNA定量が検出感度以下となった2例
渡邉 幸太郎(公益財団法人 田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター 内科)
【緒言】C型肝炎ウィルスは感染後 60-70%程度は慢性化し、慢性化後に自然軽快することは極めて稀とされており、本邦では少数の報告例がみられるのみである。当院でも抗ウィルス療法未施行にも関わらず、HCV-RNA定量が検出感度以下となった2例を経験したため報告する。【症例】症例1は60歳代女性、2006年に他院でC型慢性肝炎を指摘され、以後は肝庇護療法のみで加療されていた。2012年10月 胃前庭部...

第100回近畿支部例会

Winslow孔ヘルニアの一例
平松 由紀子(兵庫県立尼崎病院 消化器病センター 消化器内科)
【症例】41歳女性 【主訴】腹痛 【既往歴】帝王切開 【生活歴】喫煙:なし 飲酒:なし 【現病歴】生来健康。突然の右下腹部痛、嘔気を認めたため受診 【血液検査】WBC 15200/ml、CRP 0.02mg/dl、LDH 185IU/l、CPK 45IU/l、pH 7.389 【CT】両側卵巣嚢腫あり。虫垂腫大、腸管拡張なし 【経過】入院以降、腹痛は右季肋部から心窩部周囲に移動し、左側臥位で症状の...

第100回近畿支部例会

バルーン型PEGカテーテルによる急性肝障害の1例
正木 翔(兵庫県立尼崎病院 消化器内科)
【症例】69歳、女性【主訴】上腹部痛【現病歴】筋委縮性側索硬化症に伴う嚥下障害にて2011年7月に胃瘻造設された。2013年7月中旬の近医での胃瘻交換後から体の不調を訴えていた。7月27日から上腹部痛と嘔吐が出現し、7月28日に38℃台の発熱が出現して近医を受診。急性胆嚢炎疑いにて当科紹介受診となった。【既往歴】筋委縮性側索硬化症(64歳)、子宮癌(40歳)、胆石症、高血圧【家族歴】特記事項なし【...

第100回近畿支部例会

増殖性化膿性口内炎を合併した潰瘍性大腸炎の1例
橋本 篤(大阪市立大学 医学部 消化器内科)
【症例】29歳女性【主訴】血便、腹痛、右下口唇から左頬粘膜にかけての腫脹・無痛性の粘膜疹【既往歴】アトピー性皮膚炎、気管支喘息【現病歴】2009年発症の全大腸炎型潰瘍性大腸炎(UC)に対して、5アミノサリチル酸にて近医外来で加療されていた。2012年9月に症状再燃し、当院入院下でタクロリムス(TAC)にて寛解導入、以後、外来に通院加療されていた。2013年2月に口腔内に多発する小隆起が出現し、口腔...

第100回近畿支部例会

化学療法が奏功した胃癌による癌性心膜炎の一例
池田 大輔(大阪市立大学 医学部 消化器内科)
症例は64歳、男性。2012年2月から食欲不振、嘔吐、心窩部痛を認めたため当院を受診した。上部消化管内視鏡検査にて前庭部に全周性の3型進行胃癌を認め、生検を施行したところ、中分化型腺癌であった。またCT、エコー検査にて多発肝転移、多発リンパ節転移を認め、進行胃癌stageIVと診断した。同年3月から化学療法(S-1+CDDP)を開始した。4クール施行し、PRであった。しかし同年10月、呼吸苦、体重...

第100回近畿支部例会

ヘルぺス食道炎の一例
青木 領太(医療法人)
【症例】80歳女性。【主訴】発熱、悪寒。【既往歴】アレルギー性気管支・肺アスペルギルス症(プレドニゾロン15mg/日服用中)、糖尿病、胃・十二指腸潰瘍術後(幽門側胃切除、Bil-2再建)。【現病歴】2013年4月上旬、発熱・悪寒出現し持続するため当院受診。尿路感染症と診断し入院となった。【入院後経過】抗生剤加療にて経過良好であったが、腹部CT検査にて胆嚢結石および胆管結石を認め、第4病日にERCP...

第100回近畿支部例会

左眼内炎が契機となって発見された肝膿瘍の1例
藤井 康智(京都第二赤十字病院 消化器内科)
【症例】77歳男性【主訴】発熱、左視力低下【既往歴】前立腺肥大【現病歴】38度以上の発熱を認めた2日後に左眼球結膜充血、視力低下を自覚した。眼症状出現4日後に当院眼科を受診し、左内因性眼内炎と診断された。原発巣精査で肝膿瘍が疑われため当科へ紹介となった。【検査所見】WBC14000、CRP10.16、血糖値294、HbA1c7.2%と炎症反応の上昇および耐糖能異常を認めた。腹部超音波検査では肝外側...

第100回近畿支部例会

トシリズマブの使用により改善を認めた関節リウマチ続発性小腸アミロイドーシスの一例
吉川 貴章(天理よろづ相談所病院 消化器内科)
【症例】66歳女性。59歳時に関節リウマチと考えられ、ステロイド投与にて加療中であった。2010年4月CD腸炎にて当院入院加療した際の下部消化管内視鏡で終末回腸にびらんを認めた。同部位より生検しAAアミロイドの沈着を認めたため、小腸アミロイドーシスと診断された。2012年11月に蛋白尿の遷延を契機に腎生検が施行され、腎アミロイドーシスの合併も証明された。腎生検直後よりトシリズマブが導入されていた。...

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脾臓sclerosing angiomatoid nodular transformationの一例
荻田 和幸(京都きづ川病院 消化器内科)
症例は43歳の女性。2012年12月検診の腹部エコー検査で肝腫瘤と脾臓に径26mm大の内部不均一な低エコー腫瘤を指摘された。肝腫瘤は6年前には肝血管腫と診断された時と変化はなかったものの、脾臓の腫瘤は6年前には指摘されておらず精査を行った。単純CTでは脾臓の腫瘤は脾臓実質に比して淡い低吸収を示し、造影CTでは早期相から後期相にかけて不均一な造影効果を認め、遅延相でも持続していた。MRI T2強調画...

第100回近畿支部例会

重症急性膵炎後に狭窄型の虚血性腸炎を発症した1例
藤本 和世(明石医療センター 消化器内科)
重症急性膵炎は、各種臓器に様々な合併症をきたす重篤な疾患である。腸管合併症として、出血、壊死、狭窄、瘻孔形成等が挙げられるが、発症頻度は稀である。膵炎による結腸狭窄は発症初期の一過性のものであれば膵炎に対する適切な治療で良好な経過をとるのが多いが、狭窄が進行し高度であればバルーン拡張術等の内視鏡的治療や外科的切除が必要となる場合がある。今回我々は重症急性膵炎救命後に、下部消化管内視鏡検査で狭窄型の...

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診断に超音波内視鏡検査と選択的動脈カルシウム負荷試験が有用であったインスリノーマの1例
垣谷 有紀(大阪市立大学 大学院 医学研究科 消化器内科学)
【症例】40歳代女性【主訴】意識障害【現病歴】2013年2月意識消失発作を生じ,近医受診,その際の血糖値が34 mg/dlであった.その後も低血糖発作を繰り返したため,精査目的で当院生活習慣病センターに入院した.インスリノーマが疑われたが,腹部超音波検査および単純CT,MRIでは腫瘤像は認めず,また腎不全のため造影CTは実施が躊躇された.局在診断目的で当科紹介受診した.【経過】超音波内視鏡検査(E...

第100回近畿支部例会

胆嚢摘出術後2年7カ月目に総胆管狭窄を伴うリンパ節転移再発をきたした潜在性胆嚢癌の一例
清 裕生(製鉄記念広畑病院)
胆嚢摘出術後2年7カ月目に総胆管狭窄を伴うリンパ節転移再発をきたした潜在性胆嚢癌の一例【症例】症例は70歳代女性。慢性胆石性胆嚢炎に対し腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)を施行され、病理所見で表面を被覆する上皮に異型細胞を認めたが、免疫組織化学的には再生病変と考えられていたため経過観察とされていた。術後2年7カ月後、腹部膨満感・体重減少を主訴に近医を受診し、肝胆道系酵素の上昇を指摘され精査・加療目的で当科...

第100回近畿支部例会

TS-1+Interferon併用療法が奏効した巨大な肝細胞癌の一例
南 知宏(近畿大学 医学部 消化器内科)
 症例は60歳代男性。既往歴として40歳頃に胃潰瘍にて胃亜全摘と生活歴としてアルコール多飲がある。2008年4月より全身倦怠感が出現したため近医で精査したところ巨大な肝腫瘍を指摘されたため当院に紹介となった。当科初診時の肝機能はChild-Pugh:6点A(脳症:なし、腹水:なし、Alb:3.4g/dl、T.Bil:1.1g/dl、PT(%):104.6%)、腫瘍マーカーはAFP:811ng/ml...

第100回近畿支部例会

内視鏡下生検を契機に出血性胃潰瘍を呈し胃MALTリンパ腫に合併した限局性胃アミロイドーシスの1例
小川 裕之(奈良県立医科大学 消化器・内分泌代謝内科)
【症例】18歳,女性【主訴】心窩部痛,タール便【現病歴】2011年6月(16歳)より,胃MALTリンパ腫(生検で粘膜内にリンパ濾胞形成,単核細胞:形質細胞様細胞多数がみられ,免疫表現型は、CD20・CD38陽性,CD5・CD10・Bcl-2陰性)に合併する限局性AL型胃アミロイドーシス(生検粘膜部にコンゴーレッド染色陽性,アミロイドA染色陰性で過マンガン酸処理に抵抗性のアミロイド沈着を認め, 食道...

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治癒経過を追えた宿便性大腸潰瘍の一例
田村 彰朗(兵庫医科大学ささやま医療センター 地域総合医療学講座, 兵庫医科大学病院 内科学 上部消化管科)
【はじめに】便秘に伴うS状結腸及び直腸の宿便は高齢者を中心に一般的にみられる病態であるが、宿便に伴い糞便性腸閉塞及び閉塞性大腸炎、宿便性潰瘍等の重篤な合併症を引き起こす事が知られている。宿便性大腸潰瘍は腸管内に停滞した糞便による粘膜の圧迫及び壊死により生じる潰瘍であり、糞便による機械的な圧迫により腸粘膜の虚血状態が生じる事により出血、穿孔及び腸管壊死等の重篤な症状を引き起こすとされている。【症例】...

第100回近畿支部例会