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検索結果は50件です。

大腸血管脂肪腫の1例
大森 信弥(仙台赤十字病院 消化器内科)
【症例】69歳、男性。【既往歴】糖尿病、高脂血症、高血圧。【現病歴】下部消化管の精査を希望し、平成23年7月に当科を受診した。初診時、自覚症状を認めず。【経過】下部消化管内視鏡検査において、肛門輪より20cmのS状結腸において、約10mm大の亜有茎性の隆起を認めた。病変の表面性状に明らかな上皮性の腫瘍性変化を示唆する所見を認めず、粘膜下腫瘍を想起させる内視鏡像であった。 超音波内視鏡(EUS)では...

第196回東北支部例会

原発性胆汁性肝硬変に対する生体肝移植の長期成績
中西 史(東北大学病院 移植・再建・内視鏡外科, 岩手県立中央病院)
【はじめに】原発性胆汁性肝硬変(PBC)の本邦における生体肝移植の5年生存率は76%と良好であるが、一般に脳死肝移植で約10%、生体肝移植で20-30%に再発するといわれている。その多くが無症候性で、予後に影響しないといわれているが、長期経過や再発に影響する因子などは不明な点が多い。【目的】PBCにおける生体肝移植後の長期経過と、再発に影響する因子を明らかにすることを目的とした。【方法】当科では1...

第196回東北支部例会

胃切除術後に皮疹が軽快し、デルマドロームと考えられた胃癌の一例
吉澤 和哉(山形大学 医学部 内科学第二(消化器内科学)講座)
【緒言】デルマドロームとは皮膚以外の臓器疾患に由来する皮膚病変である。今回、胃切除術後に皮疹が軽快し、デルマドロームと考えられた胃癌の一例を経験したので報告する。
【症例】62歳、男性。
家族歴:父が大腸癌。
既往歴:特記すべき事項はなく、近年は検診を受診していなかった。
現病歴:2012年12月より全身...

第196回東北支部例会

麻子仁丸を利用した大腸ファイバーの挿入法
山本 馨(大島医院)
麻子仁丸を利用した大腸ファイバーの挿入法20年ほど前から、大腸検査でX-rayを透かさないガスはないものかと考え、ガスで大腸の二重造影を考えた。バリウムによる体位変換なしで、全大腸の粘膜が読めるのではと思ったのだが、そのようなガスはないようだった。 それではガストログラフィンを飲ませて、大腸に到着したときに空気を入れればいいのではないか考え、実行してみると、一番大腸癌の多いS状結腸は読影不能だった...

第196回東北支部例会

EUS-FNAが診断に有用であった膵石灰化を伴う自己免疫性膵炎の一例
本郷 星仁(東北大学病院 消化器内科)
【はじめに】慢性膵炎は膵癌発生のリスク因子である。一方、自己免疫性膵炎は限局性の膵腫大を呈することがあり、膵癌との鑑別を要する。今回、慢性膵炎としての経過観察中に膵頭部腫瘤が出現し、超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診・組織診(以下EUS-FNA)が診断に有用であった症例を経験したので報告する。【症例】54歳、男性。【主訴】心窩部痛【既往歴】平成14年胆石にて胆嚢摘出術。平成21年より糖尿病・高血圧症(内...

第196回東北支部例会

肝細胞癌治療中にTrousseau症候群を発症した一例
水野 恵(山形大学 医学部 消化器内科)
Trousseau症候群は、悪性腫瘍に伴う血液凝固能の亢進により血栓症をきたす病態である。消化器癌の中では膵癌を原疾患とした症例が多いが、今回、肝細胞癌に伴って発症したTrousseau症候群を経験したので報告する。【症例】78歳、男性。【主訴】右季肋部~下腹部痛。【既往歴】60歳 糖尿病。【家族歴】父:脳血管障害。【現病歴】20年前からC型慢性肝炎にて近医に通院していた。2003年に肝細胞癌を初...

第196回東北支部例会

東北大学病院における脳死肝移植患者の長期成績
川岸 直樹(東北大学病院 移植・再建・内視鏡外科)
【目的】当院で施行した脳死肝移植患者4例と海外で移植した10例の術後経過について報告する。【方法】当院では2000年7月から脳死肝移植施設となり脳死症例4例を経験した。また、海外で脳死肝移植をした後当科外来フォローしている10例について長期経過も含め検討した。さらに、2013年10月までに脳死肝移植適応評価委員会で登録認定を受けた110症例につき検討した。【結果】脳死肝移植となった4例の原疾患はC...

第196回東北支部例会

診断に苦慮し各種検査から総合的に日本住血吸虫症感染既往の1例
岩田 朋晃(東北大学病院 消化器内科)
【緒言】日本住血吸虫症は1904年に日本において病原体である日本住血吸虫が発見された人畜共通感染症である。1996年に収終息宣言がなされた以後は、国内で遭遇する症例は国外感染後の輸入症例か、国内感染での慢性期の症例である。国内での感染既往と考えられる症例を経験したため、文献的考察を加えて報告する。【症例】66歳、男性【既往歴】50歳代で原因不明の心外膜炎、胸膜炎。60歳で膀胱癌(CR)。【生活歴】...

第196回東北支部例会

原発性腹膜垂炎の3例
安藤 正勝(国立病院機構仙台医療センター 総合診療科)
【はじめに】原発性腹膜垂炎は急性虫垂炎、憩室炎など急性腹症の鑑別において考慮すべき疾患である。今回我々は原発性腹膜垂炎の3例を経験したので文献的考察を加え報告する。【症例1】67歳男性。平成21年8月発症。突然の左下腹部痛が出現し、自宅にて経過観察をしていたが改善しないため、翌日に当院消化器内科を受診した。圧痛は左下腹部に限局しており、筋性防御や反跳痛は判然としなかった。発熱なく、採血での炎症反応...

第196回東北支部例会

イレウスチューブによる減圧で自然還納し、再発なく経過した閉鎖孔ヘルニアの1例
柏木 真人(福島県立宮下病院 内科)
【はじめに】当院は山間地域に位置する小さな病院であり、入院患者は平均して80~90歳代で、全身状態が不良の患者が多い。閉鎖孔ヘルニアは非常に稀な症例ではあるが高齢女性に多く、また、過半数以上が絞扼性イレウスに進展しやすいため、外科的な治療が望ましいが、全身状態不良のため手術侵襲に耐えられない症例もしばしば経験される。【症例】89歳、女性。【既往歴】88歳頃より認知症の進行が見られ、徐々に寝たきりと...

第196回東北支部例会

全身性エリテマトーデス(SLE)に合併したループス腸炎の一例
小豆嶋 立頼(岩手医科大学 医学部 内科学講座 消化器内科 消化管分野)
【はじめに】全身性エリテマトーデス(SLE)患者の約半数には何らかの消化器症状が出現すると言われている。ループス腸炎は、小動脈・毛細血管・細静脈などの小血管炎から生じ、主に漿膜面の虚血が主体と考えられている。食道から直腸までさまざまな区域・範囲に及び、一般的にSLE活動期に発症するケースが多いと言われている。今回SLEに合併したループス腸炎の一例を経験したので報告する。【症例】60代女性。【既往歴...

第196回東北支部例会

胃癌術後に難治性腹水を発症したC型慢性肝炎患者に対して補中益気湯が有効だった一例
櫻井 広子(岩手県立中央病院 消化器科)
【症例】60歳代 男性【既往歴】25歳頃 覚醒剤使用、40歳頃 交通事故で頚椎骨折、60歳~糖尿病、手術、輸血歴なし。【現病歴】平成24年に高CEA血症、C型慢性肝炎にて近医より当科紹介初診。上部内視鏡にて前庭部前壁に陥凹病変あり生検にて高分化~中分化腺癌の診断。CTにてリンパ節腫大も疑われ、手術の方針となった。翌月、遠位側胃切除術施行された(pT1a,N0,M0)。術中肝硬変の所見無し。術後経過...

第196回東北支部例会

イレウスで発症した小腸癌の一例
植田 南(岩手県立中央病院 消化器科)
【症例】40歳代 男性【既往歴】特記事項無し【現病歴】平成24年末より、食後の腹部膨満、嘔吐が出現するようになり、一晩に十数回嘔吐し、翌日には軽快するといった事が月に1度あった。症状改善しないため平成25年3月近医受診し、上部内視鏡を施行されるも、逆流性食道炎のみの診断であった。その後も改善しないため、当院救急室を受診し、右腎下極レベルの腹側にCaliber changeを疑うイレウスの診断で入院...

第196回東北支部例会

十二指腸原発悪性リンパ腫の胆管浸潤により閉塞性黄疸をきたしたと考えられた1例
池田 千咲(日本海総合病院 消化器内科)
【はじめに】十二指腸原発悪性リンパ腫は稀であり、さらに閉塞性黄疸を契機に診断されたものは本邦では報告が限られている。今回、我々は閉塞性黄疸を契機に十二指腸原発悪性リンパ腫と診断し化学療法を施行した1例を経験したため、若干の文献的考察を加えて報告する。【症例】81歳、女性。【現病歴】心窩部重苦感、全身倦怠感が出現したため近医を受診した。血液検査にて貧血と肝機能障害を認めたため、当科紹介受診し精査加療...

第196回東北支部例会

上行結腸の虚血性腸炎に起因すると考えられた門脈ガス血症の1例
高山 歳三(東北公済病院 消化器内科)
【症例】72歳、女性【主訴】腹痛【現病歴】平成25年4月に当院耳鼻科にて術後性上顎嚢胞に対し全身麻酔下で手術施行し、術当日より食事を再開した。翌日、排便時に腹圧をかけたところ、下腹部に激痛が出現したため同日当科を紹介された。【発症時現症】身長151.9cm、体重58.4kg、体温36.8℃、血圧72/50mmHg、脈拍90/分、腹部平坦、軟、下腹部に持続性の鈍痛を自覚、腹膜刺激症状なし。【発症時検...

第196回東北支部例会

高齢者穿孔性腹膜炎手術症例の検討
高須 直樹(山形大学)
【はじめに】高齢者はすでに術前併存疾患を持っていることが多く、特に 緊急手術においては術後合併症がおこりやすい。その中でも穿孔性腹膜炎は緊急性が高く、大半は救命を主眼とした迅速な対応が求められる。 われわれは高齢者穿孔性腹膜炎手術症例について検討を行ったので報告する。【対象】1990年1月から2010年5月までの当科において経験した穿孔性腹膜炎手術症例127例を対象とした。医原性の疾患、術後早期の...

第196回東北支部例会

うつ病合併クローン病に対しtop downでInfliximabを導入した1例
菊池 英純(青森県立中央病院 消化器内科, 弘前大学大学院医学研究科 消化器血液内科学講座)
【症例】31歳女性【家族歴】父:アルコール依存症、叔父:自殺【既往歴】うつ病:大学生時にリストカットなど自傷行為歴あり。希死念慮や自責的言動のため平成25年4月~5月に青森県立つくしが丘病院精神科閉鎖病棟に入院した。【現病歴】平成25年6月末より37-38度台の発熱、7月より下痢・血便が出現し、8月から下腹痛がみられ症状が徐々に悪化した。当初は自宅で様子を見ていたが改善しないため、8月8日に開業医...

第196回東北支部例会

大腸癌化学療法施行後に発症したde novo B型肝炎の1例
大友 泰裕(東北公済病院内科)
大腸癌化学療法施行後に発症したde novo B型肝炎の1例【症例】61歳、男性。【既往歴】前立腺癌にて平成23年8月よりカソデックス80mg1錠、デカドロン0.5mg1錠内服およびゾラデックス10.8mg皮下注射(3ヶ月毎)で治療を行っていた。【現病歴】平成24年6月腹痛を主訴に当科受診し、直腸癌、腸重積と診断され緊急手術(腸重積整復術、S状結腸切除術、人工肛門増設術)を行った。術前の血液検査で...

第196回東北支部例会

大量の吐下血を契機に診断した二次性大動脈十二指腸瘻の1例
吉田 はるか(国立病院機構仙台医療センター 消化器内科, 国立病院機構八戸病院)
【はじめに】大動脈腸管瘻は大動脈と腸管の間に直接交通を生じるまれな疾患である。動脈硬化性大動脈瘤、感染等が原因で生じる一次性と、人工血管置換術後に生じる二次性に分類され、解剖学的位置関係から十二指腸水平脚部に瘻孔形成することが多いとされる。今回われわれは、大量の吐下血による出血性ショックを契機に診断した二次性大動脈十二指腸瘻の1例を報告する。【症例】81歳女性 【主訴】吐下血、腹痛 【既往歴】61...

第196回東北支部例会

細胆管細胞癌様所見を呈した胆管内発育型肝内胆管癌の1例
小川 貴央(仙台市医療センター仙台オープン病院 消化器内科)
症例は69才,男性.自覚症状はなし.2013年6月,肝胆道系酵素の上昇と,CTでの胆管拡張を指摘され,精査加療目的に当院紹介となった.USでは肝門部から上部胆管にかけて低エコー腫瘤を認め、肝内胆管の拡張を認めた.造影CTでは中部胆管から左肝内胆管にかけて不均一に造影される充実構造を認め,肝左葉に浸潤が疑われた.EUSでは中部胆管から肝門部胆管まで,胆管内に充満する低エコー腫瘤がみられ,外側高エコー...

第196回東北支部例会