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検索結果は53件です。

非外傷性脾臓破裂を伴った伝染性単核球症の1例
前之園 健太(公益社団法人鹿児島共済会 南風病院)
症例は21歳、男性。2週間前より38度の発熱、咽頭痛が出現。感冒薬等処方されたが、症状改善せず。近医受診され、伝染性単核球症と急性肝炎の診断を受け、当科紹介、即日入院となった。入院時、発熱、リンパ節腫脹、咽頭炎あり、伝染性単核球症の3徴を満たしていた。腹部エコー所見では脾尾側に液体貯留あり、出血、膿瘍が疑われた。緊急造影CTを施行したところ脾臓被膜下血腫を認め、明らかな腹腔内出血を認めず。貧血の進...

第102回九州支部例会

全身多発転移をきたした未分化多形細胞肉腫の1例
花牟禮 聡美(長崎大学病院消化器内科)
【緒言】未分化多形細胞肉腫は従来悪性線維性組織球腫(malignant fibrous histiocytoma:MFH)と診断されていた疾患群に属する軟部腫瘍である。同疾患は軟部組織悪性腫瘍の中では高頻度とされるが、疾患自体が稀で、腫瘍の一部が内視鏡的に小腸で確認された症例の報告は極めて少ない。今回我々は、多発骨転移に伴う腰痛を契機に診断された未分化多形細胞肉腫の1例を経験したので、文献的考察を...

第102回九州支部例会

化学放射線療法による放射線性肺臓炎を発症した高齢者食道小細胞癌の一例
田中 貴子(鹿児島大学消化器内科)
【はじめに】食道小細胞癌は比較的稀な疾患であり、扁平上皮癌に比較して高頻度にリンパ節転移や血行性転移を起こし、予後不良とされている。今回、化学放射線療法を行った高齢者食道小細胞癌を経験したので報告する。【症例】79歳男性。2013年1月に胃部不快感のため近医を受診し、上部消化管内視鏡検査(EGD)にて、胸部下部食道に0-IIb+IIa病変を認めた。生検でneuroendocrine cell ca...

第102回九州支部例会

後腹膜原発の脱分化型脂肪肉腫の一例
河野 圭希(中津市立中津市民病院)
症例は68歳女性。約3ヶ月間持続する便秘を主訴に近医を受診したところ、触診とエコーで左の後腹膜腫瘤を指摘され、精査加療目的で当科紹介となった。既往歴:20歳時に右卵巣嚢腫摘出術、42歳時に左乳癌摘出術。入院時現症では、腹部は平坦、軟で、左下腹部に約10cmの圧痛を伴う可動性不良の腫瘤を触知した。CTでは左腸腰筋の腹側に約10cm大の充実性部分と嚢胞性部分が混在し石灰化を伴う腫瘤を認めた。また、腫瘤...

第102回九州支部例会

画像鑑別が困難であった肝IPNと肝内胆管癌の2例
坂本 圭(熊本総合病院)
肝Intraductal papillary neoplasm of the bile duct (IPN) は2010年WHO消化器腫瘍の改訂により、胆道の乳頭型の前癌・早期癌病変として定義された。今回、画像鑑別が困難であった肝IPNの1例、肝内胆管癌の1例を経験した。症例1は80歳男性。前医の腹部エコー、CTで肝腫瘍を指摘され、当科へ紹介された。腫瘍マーカーAFP、CEA、CA19-9は正常で...

第102回九州支部例会

SLEの経過中に急性発症した自己免疫性肝炎による急性肝不全非昏睡型の1例
平良 浩菜(琉球大学医学部附属病院医師第一内科)
【はじめに】全身性エリテマトーデス(SLE)に重症肝障害を合併した場合、SLE単独の肝障害の可能性は低く他の原因を鑑別する必要がある。その場合、同じ自己免疫性疾患である自己免疫性肝炎(AIH)の合併もあげられるが、その合併率はそれほど高率ではない。今回、我々はSLE経過中に重症肝炎を発症し、病理学的に急性発症型AIHと診断した症例を経験したので文献的考察を踏まえて報告する。【症例】19歳女性 【主...

第102回九州支部例会

腹腔-静脈シャント術により難治性腹水をコントロール後、治療を継続し得た肝細胞癌の一例
後藤 由佳(公立八女総合病院消化器内科)
【はじめに】肝細胞癌(HCC)は、難治性腹水が存在すると治療が困難となる。今回、難治性腹水に対して腹腔-静脈シャント術(デンバーシャント)後、TACEを施行し得たHCCの一例を経験したので報告する。【症例】89歳、女性。2004年7月に肝S5に長径22mm大のHCCを認めRFAを施行。2007年10月のCTにてS5のRFA部局所再発と、肝S2に径15mm、12mmを認め、それぞれに対しTACEを施...

第102回九州支部例会

肝動注化学療法が奏効した肝原発腺扁平上皮癌の一例
梶谷 奈央(公立八女総合病院消化器内科)
【はじめに】腺扁平上皮癌は、胃、胆嚢、膵臓などを中心に認められるが、肝原発の腺扁平上皮癌は比較的まれな症例であり、その臨床病理学的特徴も不明な点が多い。今回我々は、閉塞性黄疸をきたした肝原発腺扁平上皮癌に対して、肝動注療法+放射線療法で良好な経過が得られている症例を経験したので報告する。【症例】80歳、女性。2009年6月腹部CTにて肝S5に20mmの結節と、その末梢側の肝内胆管の拡張が認められた...

第102回九州支部例会

NewFP療法が奏効したび漫型肝内胆管癌の一例
梶谷 祐介(公立八女総合病院消化器内科)
【はじめに】New FP療法(NFP)は、進行肝細胞癌に対して有効な肝動注化学療法(HAIC)とされている。肝外転移を伴う場合は全身化学療法が中心と考えられるが、肝内胆管癌(CCC)では有効な薬剤はないと考えられる。今回我々は、転移性骨腫瘍を合併したCCCに対して、放射線治療を併用し、肝内へのNFPが奏効した一例を経験したので報告する。【症例】69歳、男性。2013年5月7日に発熱、腹痛、腰痛のた...

第102回九州支部例会

既往感染からのHBV再活性化を併発したため診断に苦慮した、同種末梢血幹細胞移植後の慢性肝GVHDの一例
吉藤 正泰(北九州市立医療センター内科)
【症例】66歳女性。2005年5月(58歳時)に眼原発の中枢神経系リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL))を発症。抗癌剤投与および全脳放射線照射により寛解が得られた。しかし、2012年5月に全身リンパ節腫脹よりDLBCLの再発と診断され、R-THP-COP療法を4Kur施行した後、2012年9月にHLA完全一致の同胞より同種末梢血幹細胞移植を行った。移植前の血液検査では、HBs抗原...

第102回九州支部例会

消化器疾患との鑑別に苦慮した後腹膜腫瘍の2例
島崎 綾子(健康保険諫早総合病院外科)
【緒言】今回、消化器疾患との鑑別に苦慮した後腹膜腫瘍の2例を経験したので文献的考察を含め報告する。
【症例1】57歳男性。2010年10月検診の内視鏡で胃上部後壁に異常を指摘され。精査にて径約5cmの胃粘膜下腫瘍の診断で外科紹介。全麻下に開腹すると腫瘍は左上腹部後腹膜下に存在し、胃壁との連続性は無かったため腫瘍摘出術施行した。病理診断はGIST:c-kit陽性、high riskであった。術...

第102回九州支部例会

上行結腸軸捻転症の一例
太田 賢治(国立病院機構長崎医療センター外科)
結腸軸捻転は、長くて後腹膜に固定されていないS状結腸に多く、上行結腸では稀である。今回、腸管回転異常を伴わない上行結腸軸捻転症を経験したので、若干の文献的考察を加え報告する。症例は70歳代、男性。胃潰瘍に対する胃切除、下肢動脈閉塞に対する左下肢切断・下肢動脈バイパス術、脳梗塞の既往があり、糖尿病を合併。突然の腹痛を自覚し、イレウスの診断で当院へ緊急搬送された。上腹部正中に手術創あり。腹部は膨満し、...

第102回九州支部例会

DIC、腎不全を伴う急性胆管炎が疑われたレプトスピラ症の1例
吉田 崇志(公益社団法人鹿児島共済会南風病院)
【症例】64歳、男性【主訴】黄疸、発熱、腓腹筋痛【既往歴】高血圧【現病歴】2013年3月18日、感冒症状が出現し市販薬を内服していた。3月25日、3月29日に山に筍を採りに行った。3月30日頃より急に食思不振、全身倦怠感出現し、4月3日近医を受診した。TB上昇、腎機能低下、血小板減少、紫斑を認め、DICと腎不全を伴う急性胆管炎が疑われ、4月5日当院紹介入院となった。【入院時現症】BT 37.0℃ ...

第102回九州支部例会

早期診断と集中治療により救命しえた敗血症性ショックを伴う重症CD (C. difficile) 腸炎の1例
岡留 敏樹(公立学校共済組合九州中央病院臨床研修医)
症例は71歳男性.脳出血後遺症と認知症のため全介助の状態だった.3日前から仙骨部褥瘡の感染症に対してCFPMを投与されたがショック状態となり当院へ緊急転院となった.JCS II-10、体温37.7度、心拍数137/分、血圧62/42mmHg、呼吸数36回/分で、仙骨部に10×8cmのポケット形成した褥瘡を認めた.動脈血液ガス(pH 7.35, PaCO2 23, PaO2 106, HCO3- 1...

第102回九州支部例会

潰瘍性大腸炎に合併した大腸癌の1例
樋口 梢(九州大学病態機能内科学)
症例は33歳、女性。17歳時に全大腸炎型潰瘍性大腸炎と診断され、ステロイドとメサラジン製剤で加療されていたが、寛解増悪を繰り返していた。2011年よりアサコール2400mg/日の内服を開始され、臨床的に寛解を維持しており、同年に他院で施行された大腸内視鏡検査でも寛解状態であった。2013年3月より血便、右下腹部痛、貧血が出現し、下部消化管内視鏡検査で下行結腸に潰瘍形成を伴う腫瘤を認め、生検で高分化...

第102回九州支部例会

膵癌、胆管癌の重複癌の1例
辻 清和(健康保険諫早総合病院消化器内科)
【症例】71歳女性【主訴】上腹部痛【現病歴】高血圧で近医を受診中、上腹部痛を主訴に当院へ紹介となり、腹部CTにて膵頭部の腫瘍が疑われ、精査目的で入院となった。【経過】採血にてT.Bil:1.4 AST:183 ALT:197 ALP:1611 γ-GTP:1073と上昇を認めた。造影CTでは膵管、胆管の拡張を認め、膵内胆管の狭窄部位に門脈相まで遷延する濃染像を認め、膵内胆管癌が疑われた。MRIで...

第102回九州支部例会

不明熱の診断に苦慮した生体肝移植後患者の一例
道辻 徹(長崎大学消化器内科)
症例は67歳女性。2004年、C型の非代償性肝硬変により次女をドナーとした生体肝移植を施行された。術後のHCV再感染に対してペグインターフェロンとリバビリンの併用療法を幾度か試みられるもSVRに至らず外来にて経過観察されていた。2013年3月下旬より微熱が見られるようになり、4月には38度を超す弛張熱となった。発熱の原因精査目的に当科入院となったが、体温39.2度のほか特記すべき身体所見をみとめな...

第102回九州支部例会

Wegener肉芽腫症に発症したアフタ性腸炎の一例
田代 恭子(長崎大学病院 消化器内科)
症例は34歳女性。鉄欠乏性貧血と大腸に多発する小隆起病変にて当科で経過観察中であった。200X年Wegener肉芽腫症と診断され、当院膠原病・リウマチ内科にてステロイド、免疫抑制剤(Tacrolimus)投与による加療が開始された。病状は安定しており、ステロイドを漸減中であった。200X+1年5月より下血が出現し、持続するため6月下旬に大腸内視鏡検査を施行された。検査にて炎症性ポリープは認めず、回...

第102回九州支部例会

肝内門脈-大循環シャントによる肝性脳症とその治療成績
松藤 祥平(佐賀大学 肝臓・糖尿病・内分泌内科)
【はじめに】高アンモニア血症による肝性脳症は肝硬変の症状として知られているが、門脈大循環シャントでも同様の病態が惹起される。今回認知症として加療されていた高齢男性にシャント塞栓術を施行し、認知機能の改善が得られた症例を経験したので、過去の治療成績とともに報告する.【症例】73歳男性【主訴】ふらつき、意識障害【現病歴】2011年11月頃から物忘れや辻褄のあわない言動、手指の震えが出現、長谷川式簡易知...

第102回九州支部例会

防風通聖散による薬物性肝障害の一例
五反田 香(佐賀大学医学部 肝臓糖尿病内分泌内科)
【はじめに】防風通聖散は高血圧や肥満に伴う諸症状の改善、肥満体質に効果があるとして一般的に頻用されている漢方薬である。今回防風通聖散による肝障害の症例を経験したので報告する。【症例】72歳女性。これまでに肝機能異常の既往なし。2012年10 月よりダイエット目的で近医より防風通聖散の処方を受け内服を開始。2013年2月頃から心窩部不快感を自覚し、3月の血液検査にてAST 201 U/L、ALT 1...

第102回九州支部例会