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検索結果は119件です。

肝門部胆管癌を発症した自己免疫性肝炎の一例
山口 東平(長崎大学病院 消化器内科)
症例は70歳男性。慢性心房細動と高血圧にてかかりつけ医受診されていたが、H15年11月より肝機能異常出現、増悪を認めたため精査目的にて近医入院となる。AST:664、ALT:983、ALP:552、γ-GTP:212、T-bil:0.97と肝機能異常と肝炎ウイルスマーカー陰性、自己抗体陰性(ANA:40倍、LKM-1抗体(-)、AMA-M2陰性)であったが、肝生検による病理組織診断にてリンパ球・形...

第096回九州支部例会

エンテカビル耐性株出現にて肝炎増悪を認めたB型慢性肝炎の1例
星野 訓一(琉球大学医学部第一内科)
【症例】37歳、男性【既往歴】輸血歴なし【家族歴】父がHBVキャリア【現病歴】2004年7月HBV無症候性キャリアからの急性増悪にて前医入院しラミブジン100mgを1日(1錠)のみ投与されるもその後はIFN-βにて加療され肝炎鎮静を認めた。以降前医外来にて経過観察されていたが、HBe抗原陽性でHBV-DNA高値が持続していたが、transminaseは基準値内で推移していた。2007年5月にそれま...

第096回九州支部例会

膵仮性嚢胞を契機に発見された自己免疫性膵炎(AIP)の1例
中原 和之(熊本地域医療センター)
症例は46歳男性、元来アルコール多飲者。平成20年12月中旬頃より右季肋部痛が出現し、紹介医にて治療を受けていたが改善がみられなかった。腹部触診で腫瘤を触知し、腹部エコーで嚢胞を認めたため、精査目的に平成21年1月当科紹介。慢性膵炎および膵仮性嚢胞の診断にて、同年2月治療目的入院となる。2月4日に超音波内視鏡下膵仮性嚢胞ドレナージ術を施行。6Fr ENBD tubeを12日間留置した後に内瘻化した...

第096回九州支部例会

結石によるイレウスの2例
保 清和(鹿児島県立大島病院外科)
【はじめに】結石が小腸閉塞を来したイレウスを経験したので報告する。【症例1】 慢性腎不全で血液透析中の62歳男性. 20年前に腹部超音波検査で胆のう結石を指摘されていた. 平成22年5月, 腹部不快感・嘔気症状出現し当院を受診. 腹部単純レントゲン写真で総胆管内にガス像を認めた. 腹部CTで, 胆のう-十二指腸瘻の存在が疑われ,小腸内にCT陽性結石を認めた. 上部内視鏡検査でも十二指腸に瘻孔を認め...

第096回九州支部例会

内視鏡的完全摘除後6年経過して発見された再発直腸癌の1例
新海 健太郎(佐賀大学医学部付属病院 一般消化器外科)
症例は78歳の男性。2004年5月にRb直腸癌(0-Isp)に対してEMRを施行した。病理検査結果では高分化型腺癌、深達度sm1、脈管侵襲なし、垂直・水平断端陰性であった。以降、毎年下部消化管内視鏡を施行されていたが、局所違残再発は指摘されていなかった。2010年3月に膀胱癌を指摘され骨盤MRIを施行したところ、直腸間膜内に20mm大の不整形腫瘤を認めた。腫瘤はS2-3レベルの直腸間膜に主座をおき...

第096回九州支部例会

診断に苦慮した糞線虫症の一例
福田 芳生(鹿児島厚生連病院 消化器内科, 鹿児島大学医学部附属病院 消化器内科)
患者は55歳男性。主訴は食思不振と倦怠感。5年ほど前から近医にて、急性胃拡張の診断で、入退院を繰り返してきた。平成22年5月28日より同様の症状にて、前医に入院していたが、精査加療を希望され、当院受診される。血液検査では軽度炎症所見を認め、腹部CT検査、腹部超音波検査にて、胃から十二指腸下行脚にかけ著明な管腔の拡張を認めた。十二指腸水平脚から上部空腸にかけては、腸管の浮腫所見が著明であった。当初S...

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結腸原発悪性黒色腫の回腸多発皮膚転移の一例
中本 充洋(産業医科大学第一外科)
 消化管原発の悪性黒色腫は食道、直腸肛門部でその95%を占め、その他の消化管の発生は稀である。結腸原発の悪性黒色腫の報告は検索する限り本邦では7例のみである。今回、我々は非常に稀な結腸原発の悪性黒色腫の回腸、多発皮膚転移の一例を経験したので、若干の文献的考察を加えて報告する。 症例は85歳、男性、腹痛、軟便を主訴に近医を受診し、左下腹部に腫瘤を触れたため、精査目的で当科へ紹介となった。当科でのCT...

第096回九州支部例会

人間ドックで発見された十二指腸内分泌細胞癌の1例
小薗 雅哉(鹿児島厚生連病院消化器内科)
【症例】50歳、男性【主訴】検診異常【現病歴】2009年12月9日の当院の人間ドックでやや腫大した主乳頭のすぐ口側に不整形の易出血性潰瘍を認めた。生検にて免疫組織学的にsynaptophysin,chromograninが陽性のendocrin cell tumorとの診断であったため、手術を念頭において精査となる。採血では総ビリルビンの上昇や肝機能障害は認めず。腹部CTでは十二指腸の壁濃染像と、...

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後腹膜線維症の治療後に自己免疫性膵炎を発症したIgG4関連疾患の2症例
下川 雄三(九州大学病態制御内科)
(背景)自己免疫性膵炎は本邦より発信された疾患概念であるが、最近はIgG4関連疾患の膵病変とも考えられている。以前より自己免疫性膵炎の膵外病変の一つとして後腹膜線維症が知られていたが、後腹膜線維症が膵病変に先行した症例はまれであった。今回、先行する後腹膜線維症の治療後に発症した自己免疫性膵炎の2症例を経験したため、若干の考察とIgG4関連疾患に対する最近の知見も含めて報告する。(症例)症例1:67...

第096回九州支部例会

当院で経験した食道小細胞癌
岩永 真一(社会保険田川病院内科, 久留米大学病院第二内科)
症例は60歳代女性。平成22年4月に食物つかえ感があり近医を受診、上部消化管内視鏡検査にて中部食道に隆起性腫瘍を指摘され当院紹介となった。当院の上部消化管透視と内視鏡検査では、不整な潰瘍を伴う表面平滑な正常粘膜の隆起を認めた。生検にて小細胞癌と診断された。治療前検査では他臓器に明らかな転移は認められなかったが、小細胞癌の性質から、まずはCDDP+VP1による化学療法を選択、平成22年5月26日より...

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鑑別を要した膵尾部嚢胞性腫瘤の1例
渡邉 雄介(九州大学臨床・腫瘍外科)
症例は、60歳代男性。検診MRIで膵尾部に22mm大の嚢胞性病変を指摘され、当院に紹介受診となった。既往歴として50歳時に開腹胆嚢摘出術、60歳から慢性関節リウマチで内服加療中であった。血液検査で特記事項を認めなかった。CTで膵尾部に15mm大の境界明瞭な早期に辺縁が濃染される腫瘤性病変を認めた。同様にMRIでも膵尾部に15mm大の境界明瞭な腫瘤性病変を認めた。EUSでは膵尾部に25mm大の低エコ...

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当科においてMAID療法を施行した後腹膜原発悪性軟部腫瘍4例の検討
中島 孝治(宮崎大学医学部内科学講座循環体液制御学分野)
【背景】後腹膜原発悪性軟部腫瘍の治療は外科的切除が第一選択であるが、切除後再発を繰り返し化学療法の適応となることも多い。
【対象】当科において後腹膜原発の悪性軟部腫瘍に対しMAID療法(mesna, adriamycin, ifosfamide, dacarbazine)を施行した4症例を検討する。
【結果】年齢中央値は64.5歳(55-70歳)。性別は男性3例、女性1例。病理組織は脂...

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当院で経験した腸管嚢腫様気腫症の7例
山田 隆史(原三信病院 消化器科)
腸管嚢腫様気腫症(Pneumatosis cystoides intestinalis, PCI)は,腸管壁の粘膜下あるいは漿膜下に多房性あるいは直線状の含気性嚢胞を形成する原因不明の疾患であり,比較的稀な疾患であるが,本邦では,約1000例ほど報告されている.今回,当院で経験した腸管嚢腫様気腫症の7例について,若干の文献的考察を加え,報告する.
症例は7例で,男性4例,女性3例,年齢は,3...

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有鈎義歯による食道穿孔の1例
喜多 芳昭(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科腫瘍制御学消化器外科学)
【症例】統合失調症で入院加療中の60歳女性.【現病歴】食事摂取中に嘔吐,口腔内に義歯がないことに気付き,胸部X線写真を撮影したところ食道頸胸境界部に陥入する有鈎義歯を指摘された。診断前医にて内視鏡下摘出を試みるも胃内へ落下させた義歯を引き上げる際に操作困難となり,内視鏡で胸腔内を確認,胸部食道穿孔をきたした。術前精査にて右気胸,胸水貯留,著明な頸部縦隔気腫を認めた。全身状態が落ち着いていたため右開...

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アサコールが有効であった潰瘍性大腸炎の9例
外間 雪野(浦添総合病院消化器病センター内科)
潰瘍性大腸炎(以下UC)は、難治性の疾患であり、重症例での治療が問題になることも多いが、軽症~中等症の症例でステロイド内服薬や注腸薬に依存性のある症例での寛解導入・維持に苦慮する症例もよく経験される。UCの治療薬として、ステロイド薬やアザチオプリンなどの免疫調整剤が使われるほか、5-ASA製剤のペンタサや、サラゾスルファピリジンなどが使用されているが、昨年10月、新たに5-ASA製剤であるアサコー...

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絞扼性イレウスにて緊急開腹術を行い診断しえた盲腸周囲ヘルニアの1例
上原 英雄(国立病院機構九州医療センター 消化器センター外科 臨床研究部)
症例は、78歳の男性。進行性核上麻痺にて近医入院中であった。2010年8月誤嚥性肺炎を認め、急性呼吸不全にて当院救急搬送となった。入院時レントゲンにて小腸ガスを認め、腹部造影CTにて回盲部周囲腸管壁の造影効果の低下を認めた。また、血性腹水も認めたことから絞扼性イレウスと診断し緊急開腹術を施行した。開腹所見としては、回盲部外側に陥凹部を認め、この中に小腸が進入し嵌頓しており盲腸周囲ヘルニアによる絞扼...

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急性上腸間膜動脈閉塞に対し保存的加療で軽快した2症例
清水 健次(熊本赤十字病院)
 【症例1】75歳男性、昼食後に突然の腹痛を自覚し救急搬送となる。精査の結果SMA閉塞症の診断となった。発症から2時間余の経過であったため、緊急で当科放射線科によりウロキナーゼ投与による血栓溶解療法を施行。直後のCTで腸管虚血が否定されたため手術せずヘパリン置換を行い保存的に加療した。第14病日に退院となる。 【症例2】61歳男性、食後の突然の腹痛を主訴に来院。CT等でSMA塞栓症の診断となる。緊...

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肝細胞癌との鑑別に難渋した膵内分泌腫瘍の多発肝転移の一例
吉原 光江(大分大学医学部 総合内科学第一講座)
【はじめに】膵内分泌腫瘍は比較的発生頻度が低く、各施設での経験数に限りがあるため診療の標準化がすすんで来なかった。しかし近年の局在診断法の進歩に伴い切除例が増加してきている。今回肝細胞癌と膵内分泌腫瘍の肝転移との鑑別が困難であった症例を経験したので報告する。【 症例】 54歳女性、昭和58年にITPに対して脾摘され、輸血の既往あり。同時期に肺梗塞を起し内科に転科し肝障害を指摘された。平成4年に肺梗...

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肝細胞癌に対するソラフェニブの治療効果と副作用:多施設での検討
中野  聖士(久留米大学医学部 内科学講座 消化器内科部門)
【目的】近年ソラフェニブが無治療症例と比較して切除不能肝細胞癌の予後を改善することが証明され、本邦でも治療適応が承認された。しかし高頻度に発生する副作用対策や投与症例の選択基準など、解決されていない問題は依然多い。【方法】2009年5月に保険承認された後に久留米大学関連施設でソラフェニブの投与を行った71例を対象とし、背景・副作用・効果について検討した。【成績】平均年齢は70.2歳、男性57例、女...

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