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検索結果は119件です。

急性胆管炎を契機に発症し広範な表層進展を示した胆管癌の一切除例
新屋 智志(福岡大学 医学部 外科学講座 消化器外科)
症例は79歳男性。右季肋部痛と38℃の発熱を主訴に当院受診。急性胆管炎の診断にてESTとEBD挿入を施行した。ERCPでは胆嚢管は途中で途絶し、三管合流部に陰影欠損を認めた。経過中に胆嚢炎を併発しPTGBDを施行したが、同造影でも胆嚢管は途絶しており、総胆管は描出されなかった。経口胆道鏡で陰影欠損部を中心にイクラ状病変を認めた。総胆管と左右肝内胆管分岐部は、正常粘膜像を呈していた。CTでは胆嚢管内...

第096回九州支部例会

術前に診断しえた管内管状腫瘍(Intraductal tubular tumor)の一例
上野 雄一(霧島市立医師会医療センター 消化器内科, 鹿児島大学病院 消化器疾患 生活習慣病学)
症例は69歳男性。H21.11月1年前よりの体重減少、口渇を認め当院紹介された。HbA1c 14%台、BS 588mg/dlと糖尿病を認め、CA19-9の上昇、腹部エコーで膵頭部の腫瘤性病変も指摘された。EUSにて膵管の拡張(8mm)、主膵管内に限局したφ25mmhyper echoic mass、ERCPにて膵頭部にφ20mm類円形のmassを認めた。乳頭部からの粘液産生はないことより膵管内管状...

第096回九州支部例会

難治性潰瘍性大腸炎治療中に特発性縦隔気腫を来した1例
岩佐 勉(九州大学病態制御内科学)
〔症例〕14歳、男性。〔主訴〕血便、下痢、腹痛、咽頭痛。〔既往歴〕特記事項なし。〔現病歴〕2009年4月に前医で全大腸炎型潰瘍性大腸炎と診断。メサラジン、プレドニゾロンにより治療され軽快傾向にあったが、同年7月に重症急性膵炎を来し当科へ紹介となり動注療法を行った。膵炎の原因としてメサラジンが考えられ中止とした。その際潰瘍性大腸炎に対してG-CAP療法を施行し一時的に症状は軽快していた。しかし10月...

第096回九州支部例会

腎明細胞癌再発により大腸浸潤を呈した多発性神経鞘腫症の1例
姫野 祐一郎(公立学校共済組合九州中央病院消化器内科)
多発性神経鞘腫症は全身に神経鞘腫が発生する稀な疾患である。神経線維腫症との異同を含め未だ独立した疾患概念は確立していない。我々は腎細胞癌の術後に下行結腸腫瘤による閉塞症状で手術を行った多発性神経鞘腫症の1例を経験した。自験例の特異な画像所見とともに、本症の臨床像に関して文献的考察を加え報告する。症例は80歳、男性。57歳時に馬尾神経鞘腫で手術、72歳時に腎明細胞癌で左腎摘出術、さらに前立腺癌で術後...

第096回九州支部例会

原発性十二指腸腫瘍症例の検討
長嵜 寿矢(健康保険諫早総合病院 外科)
緒言:十二指腸に発生する腫瘍性病変は,全消化管腫瘍の1%以下と比較的稀である.今回われわれは、当院における乳頭部腫瘍を除く原発性十二指腸腫瘍について検討を行った.対象:2007年4月から2010年8月までの3年4カ月間に,当院で治療を行われた原発性十二指腸腫瘍は5例であり,これは同時期に外科的治療を受けた消化管腫瘍症例の約1%であった.結果:症例は男性2例,女性3例で平均年齢71.0歳(60-88...

第096回九州支部例会

術前に診断し腹腔鏡下に待機的に切除し得た巨大結腸脂肪腫の一例
佐野 由紀子(豊見城中央病院 外科)
症例)64歳男性 既往)高血圧・糖尿病 臨床経過)2003年の人間ドックにて横行結腸に3mm程度の脂肪腫を疑う粘膜下腫瘍を指摘され、翌年2cmと増大傾向をみとめたが経過観察するよう指示されていた。毎年下部消化管内視鏡検査を施行しており2007年には3cmとなっていたが、2010年には内腔を占拠するまでに増大していたため精査目的に同年4月、当院消化器内科に紹介となった。当院での下部消化管内視鏡検査の...

第096回九州支部例会

内科的治療にて救命し得たA型劇症肝炎の一例
山崎 明(熊本大学 消化器内科学)
症例は49歳、男性。2010年4月下旬、38℃台の発熱、全身倦怠感が出現し、翌日近医を受診。解熱剤、抗生剤の投与をうけるも、倦怠感、食欲不振が持続するため、症状発現より5日後に前医を受診した。血液検査にてT-Bil 6.5mg/dl、AST 7039U/l、ALT 10837U/l、PT 13.6%と黄疸および著明な肝酵素上昇、凝固因子低下を認め、急性肝炎を疑われ同日当科へ紹介入院となった。来院時...

第096回九州支部例会

ステロイドが効果を示した高齢のPBC-AIH overlap 症候群の一例
鈴木 博子(熊本大学消化器内科学)
症例)84歳女性。 主訴)黄疸。 現病歴)平成10年6月から自己免疫性肝炎(以降AIH)、平成12年3月から原発性胆汁性肝硬変(以降PBC)の診断にて近医で経過観察中であった。平成21年11月にトランスアミナーゼ・胆道系酵素の上昇を認め他院に精査目的にて入院。MRCPで総胆管中部の狭小化・肝内胆管後区域枝の拡張を認め、ERCPでは左右肝管の合流部から上部総胆管の狭小化と後区域枝の途絶を認めた。胆汁...

第096回九州支部例会

播種性骨髄癌症を認めた食道癌の1例
小倉 芳人(鹿児島厚生連病院)
播種性骨髄癌症は血行性に癌細胞が骨髄にびまん性に浸潤したものと定義されている。その多くは胃癌あるいは低分化型腺癌である。今回我々は放射線化学療法の9年後に認められた食道癌に起因すると考えられた播種性骨髄癌症の1例を経験したので報告する。症例は69歳・男性。2000年10月嚥下困難を主訴に当院受診。上部内視鏡検査にて食道入口部より約7cmにわたりほぼ全周性の腫瘍が認められ、生検にて扁平上皮癌であった...

第096回九州支部例会

特異な経過を示した薬剤性肝障害の1例
野間 栄次郎(福岡大学筑紫病院 消化器科)
[症例]42歳男性 [主訴]熱発 右季肋部痛 [現病歴]2009年11月9日鼻炎に対して近医耳鼻科より抗ヒスタミン剤、漢方、点鼻薬、点眼薬処方された。11月11日倦怠感、熱感あり、別の近医で塩酸セフカペンピボキシル、ロキソブロフェンナトリウム、塩化リゾチーム等処方された。11月12日より心窩部痛出現したため市販薬や健康食品、確認できるだけでも9種類服用した.特にノニ(ヤエヤマアオキ)濃縮カプセルは...

第096回九州支部例会

極めて稀な胃原発絨毛癌の1切除例
奥山 桂一郎(祐愛会 織田病院 外科)
症例は80歳男性、近医で高血圧と腰痛、高尿酸血症で通院中、平成21年5月頃より食欲不振と体重減少を認めた。近医GISにて、EGJにかかる胃噴門部の隆起性病変を認め、精査加療目的に当院に紹介となった。術前検査にてHb8.7と高度の貧血を認めた。MDLではEGJを取り巻くように径約8cm大の立ち上がり明瞭な丈の高い隆起を認めた。GISでは、胃噴門部に表面に白苔の付着を伴った径8cm大の易出血性の隆起性...

第096回九州支部例会

肝膿瘍の再発を繰り返した慢性肉芽腫症の一例
横山 昌典(村上華林堂病院内科)
【はじめに】慢性肉芽腫症(Chronic Granulomatous Disease;CGD)は,食細胞の活性酸素産生能の欠如が原因で,乳児期から重篤な細菌感染症を繰り返す遺伝性食細胞機能異常症である.感染予防目的で1970年代からST合剤,1990年代からIFN-γの投与が試みられ,一定の効果が得られている.しかし,現在でも予後は不良で,敗血症や骨髄炎などの合併により小児期で死亡する事が多く,内...

第096回九州支部例会

無治療で約2年間生存し得た高齢者膵癌患者の1例
植田 圭二郎(九州がんセンター 肝胆膵内科)
症例は89歳女性、主訴は腰痛であった。慢性C型肝炎、甲状腺機能亢進症、高血圧にて近医通院中であった。2008年7月の血液検査にてAMY 611mg/dl、エラスターゼ 1300ng/dlと膵酵素上昇を認めたため、精査加療目的にて当科紹介となり入院となった。入院時、身体所見は軽度の腰痛を認めるのみであった。血液検査ではAMY 1084mg/dl、エラスターゼ 5170ng/dlと膵酵素上昇を認めた。...

第096回九州支部例会

当院における用手補助腹腔鏡下脾臓摘出術の検討
今村 真大(朝倉医師会病院 外科)
【はじめに】肝硬変・脾機能亢進症による血小板減少のため併存する肝細胞癌への治療に支障を来している症例やC型慢性肝炎に対するインターフェロン治療を安全に導入する目的で脾臓摘出が行われてきている。今回我々は、これまで当院で施行してきた用手補助腹腔鏡下脾臓摘出術(HALS脾摘)について検討したので報告する。【対象と方法】対象は2008年4月より2010年8月までにHALS脾摘を施行した6例。男性2/女性...

第096回九州支部例会

回腸子宮内膜症による腸閉塞の一例
中山 剛一(朝倉医師会病院外科)
腸管子宮内膜症の75~90%は直腸S状結腸に発生し、小腸の頻度は7%程度である。回腸子宮内膜症による腸閉塞を経験したので報告する。症例は39歳女性 主訴 心窩部痛 現病歴は今年7月より不正性器出血あり、婦人科で子宮頚部のポリープを認め子宮頚癌も疑われて精査中であった。8月16日間歇的な心窩部痛が出現し、8月19日頃より月経を認めた。その後も腹痛持続、排便 排ガスを認めず8月23日に当院紹介となる。...

第096回九州支部例会

newFP 療法が著功した胆嚢管原発が疑われる肝神経内分泌腫瘍の1例
杉本 理恵(九州がんセンター消化器内科)
【症例】  65歳男性。水俣病。H20年7月腹部腫瘤を自覚し近医受診精査、胆嚢の腫大緊満の指摘のみ。H21年1月右季肋部違和感にて再受診、頸胸腹部CT,GIF,TCF,PETにて胆嚢腫大、肝内多発性腫瘤を認め腫瘍生検で診断つかず精査加療目的で紹介入院。【現症】身長156cm、体重56kg、頭頸部、胸部;異常所見なし、腹部右肋骨弓下に手拳大の弾性硬の腫瘤を触知する。Courvoisier sign陽...

第096回九州支部例会

膵・胆管合流異常に合併した胆嚢原発低分化型神経内分泌細胞癌の1例
山内 康平(唐津赤十字病院内科)
【症例】61歳女性 【主訴】上腹部痛【現病歴】2010年1月頃より上腹部痛が出現し、近医を受診。膵周囲、腹部大動脈周囲のリンパ節腫大、胆嚢の腫脹が疑われ、当院内科に紹介となった。【入院時現症・検査結果】体温35.9℃、表在リンパ節の腫大は認めず、軽度の心窩部圧痛を認めた。血液検査上、LDH 252 IU/lと軽度高値を認め、腫瘍マーカーではNSE 58ng/mlと軽度上昇を認めた。腹部US、CT、...

第096回九州支部例会

FDG-PETで指摘し得た下部胆管狭窄を伴った自己免疫性膵炎の1例
田上 聖徳(鹿児島大学腫瘍制御学・消化器外科)
症例は74歳男性。検診目的で近医を受診し、血液検査でT-Bil 2.5、AST 290、ALT 290、γ-GTP 990、ALP 1532と肝機能異常を指摘された。腹部エコーで、肝内胆管、総胆管の拡張を指摘され、閉塞性黄疸が疑われた。CTでは、下部胆管は途絶し描出は不明瞭であったが、ERCPで下部胆管に約2cmの欠損像を認め、下部胆管癌の診断で当科紹介となった。FDG-PET施行後当科入院。PE...

第096回九州支部例会

ステロイド投与を要したcollagenous colitisの1例
中武 信純(鹿児島市医師会病院)
症例は74歳、女性。約1ヶ月来1日5~10行の下痢が持続する為当院紹介入院となった。入院後5-ASA等を投与したが症状の改善が得ら得れず、食事摂取量も徐々に低下したため中心静脈管理とした。大腸内視鏡検査(以下CS)で右側結腸に一部縦走傾向を有する多発性の浅いびらん~潰瘍、及び左側結腸~直腸に血管透見像の低下を認め、上行、及び直腸からの生検でcollagenous colitis(以下CC)の診断を...

第096回九州支部例会

アニサキス感染に伴う急性十二指腸粘膜病変を契機に急性膵炎を発症した膵管癒合不全の一例
松尾 享(福岡県済生会福岡総合病院)
患者は81歳男性。大量飲酒歴、胆石症の既往なし。起床時より心窩部痛、背部痛、下痢、嘔気が出現し、翌日も疼痛が持続するため当院紹介受診。血液検査で炎症反応上昇(白血球11700/μL, CRP 2.8mg/dL)および膵酵素上昇(アミラーゼ 837 IU/ml, リパーゼ 852 IU/ml)を認めた。黄疸、肝機能異常は認めなかった。CTにて膵頭部周囲の脂肪織濃度の軽度上昇を認め、急性膵炎の診断で入...

第096回九州支部例会