セッション

検索結果は86件です。

中枢神経浸潤をきたした腸症関連T細胞性リンパ腫の1例
関屋 洋紀(九州大学大学院病態機能内科学)
症例は66歳男性。2010年2月より腹痛が出現し徐々に増強した。その後、腹部膨満、食欲不振、下痢も出現し、半年で16kgの体重減少を認めた。CT検査で回腸の壁肥厚、周囲リンパ節腫大を指摘され、同年9月に当科に紹介入院となった。経口小腸造影で中部小腸に屈曲した長い管腔狭窄を認め,口側腸管の拡張を伴っていた。経口ダブルバルーン内視鏡では中部小腸に全周性の潰瘍性腫瘤を認め、高度狭窄を伴っていた。潰瘍辺縁...

第098回九州支部例会

関節リウマチに対する生物学的製剤投与によりde novo B型肝炎を発症した一例
山島 美緒(社会医療法人財団白十字会 佐世保中央病院消化器内視鏡センター)
症例は60歳男性。2007年7月より関節リウマチにて当院リウマチセンター通院中。同年8月よりエタネルセプトを開始されるも効果なく、2008年3月中止。プレドニゾロン 10mg、レフルノミド 20mgを投与されていた。その時点では、HBs-Ag陰性であった。2008年4月24日より治験薬である生物学的製剤(抗CD20モノクローナル抗体)を開始。5月8日2回目、10月9日3回目、10月23日4回目投与...

第098回九州支部例会

SSA/Pから癌化したと考えられた盲腸Ιs粘膜内癌の一例
石原 祐史(豊見城中央病院)
【はじめに】
近年、右側結腸に好発し、過形成性ポリープや鋸歯状腺腫に類似しているが腺管の拡張・異常分岐・異型上皮成分が混在し、癌化のポテンシャルが高いsessile serrated adenoma/polyp (SSA/P)の概念が提唱され、注目を集めている。2010年のWHO分類では、鋸歯状病変について、SSA/P、hyperplastic polyp(HP)とtraditional s...

第098回九州支部例会

大腸inflammatory myoglandular polypの1例
上野 雄一(鹿児島厚生連病院 消化器内科)
症例は71歳男性。便潜血陽性にて下部内視鏡検査予定であったが,少量の下血があり早めの検査希望があったためH23.6月検査を行った。下行結腸にφ20mmのIspポリープを認め色素撒布では正常ピットであったが,一部陥凹を認め同部位を生検し異型の細胞を認めたが診断には至らなかった。悪性の可能性もあるため,同年7月EMR目的に下部内視鏡検査施行。ピオクタニンで不染を伴う正常pitとして染色された。型どおり...

第098回九州支部例会

高齢者に発症した非特異性多発性小腸潰瘍の一例
平山 昂仙(長崎労災病院)
85歳男性、3年前から反復する腸閉塞に対する精査加療目的で当科紹介。画像上明らかな閉塞機転を指摘できず、大腸内視鏡で最も狭窄が疑われた屈曲した横行結腸に対し、腹腔鏡下結腸切除術を施行した。術後5日目に食事開始したところ、術後7日目に腸閉塞症状の再燃を認め、緊急手術を施行。小腸に多発輪状狭窄を認め、小腸切除術を行った。病理診断は多発輪状潰瘍瘢痕であった。多発小腸潰瘍は、炎症性腸疾患や腸結核を背景とし...

第098回九州支部例会

C型慢性肝炎のINF治療後に悪性リンパ腫を発症した1例
濱田 聖暁(嬉野医療センター)
C型肝炎ウイルス(HCV)は慢性肝炎、肝硬変、肝癌などの肝疾患以外に悪性リンパ腫など肝外病変といわれる種々のリンパ増殖性疾患を合併することが知られている。今回我々はC型慢性肝炎のINF治療後に悪性リンパ腫を発症した1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。症例は63歳、男性。C型慢性肝炎に対してINF治療を行い、SVRとなった。フォローCTにて膵尾部・脾門部周囲の軟部組織陰影に径38mm...

第098回九州支部例会

胃穿破を伴った胆管内乳頭状腫瘍の1例
藍澤 哲也(大分県厚生連鶴見病院外科)
症例は70歳,女性。20011年3月頃からの発熱,全身倦怠感を主訴に近医受診し,治療されていた。しかし症状は徐々に増悪傾向を認めたため5月13日,他医受診して採血にて炎症反応の亢進および肝機能悪化を認めたため急性胆管炎の診断で点滴治療されていた。5月17日の同院の腹部CT検査にて肝内胆管の拡張を認めたため精査目的にて当院紹介となった。来院後のMRCPにて上部総胆管および管内胆管の著明な拡張を認めた...

第098回九州支部例会

C型慢性肝炎に対するインターフェロン治療著効19年後に肝細胞癌を発症した一例
織部 淳哉(大分大学 総合内科第一講座)
【症例】72歳男性。1992年にC型肝炎の診断でインターフェロン(IFN)治療を近医にて施行されウイルスは陰性化した。その後フォローされていなかったが、2009年よりCOPDのため当院呼吸器内科にて加療されるようになり、2011年2月にスクリーニング目的で施行した超音波検査にて肝S8に9.5mm程度の低エコー腫瘤を指摘され、精査加療目的にて2011年3月22日に当科に入院した。3月23日に血管造影...

第098回九州支部例会

胆嚢十二指腸瘻の自然閉鎖を確認しえた胆石性イレウスの1例
白石 良介(嬉野医療センター 消化器科)
【症例】52歳女性【主訴】腹痛【現病歴】2011年5月、臍周囲の痛みのため近医を受診し急性腸炎の診断で内服加療を行うも改善なし。腹部エコーで胆石を認めたため急性胆嚢炎の疑いで当科紹介受診となった。【既往歴】甲状腺機能亢進症【入院時現症】発熱なし。臍周囲に圧痛あり。筋性防御や反跳痛なし。【血液検査所見】白血球12,800、総ビリルビン1.6mg/dl、AST 56IU/L、ALT 48IU/L、AL...

第098回九州支部例会

術後10年目に肝転移で再発した胃癌の1例
桑代 卓也(医療法人ロコメディカル 江口病院)
症例は71歳女性.2000年に胃癌の診断で胃全摘出術を施行され,Billroth-I法で再建された.2010年8月に近医眼科で糖尿病網膜症を指摘され、近医内科紹介され糖尿病治療を行われていた.2010年8月,CEA 2.4ng/mlであったのが,2011年3月には11.4ng/mlまで増加した.上部消化管内視鏡,下部消化管内視鏡検査では腫瘍性病変みられず,腹部超音波検査で肝内に多発高エコー結節を認...

第098回九州支部例会

CTで腸重積様の形態を呈した横行結腸低分化癌の一例
川上 俊介(長崎記念病院外科)
【患者】83歳女性。【主訴】左上腹部腫瘤触知【既往歴】胆嚢摘出術および胃癌で幽門側胃切除術の既往あり。喫煙歴あり。【現病歴】平成23年3月より認知症周囲症状および糖尿病にて精神科施設入所中。最近、下肢浮腫と貧血が出現。左上腹部腫瘤が判明して当科紹介。【初診時現症】自覚症状無く、食欲良好で排便障害無し。左上腹部に手拳大の可動性不良な腫瘤を触知したが腹痛や圧痛無し。血液検査で鉄欠乏性貧血、低蛋白血症を...

第098回九州支部例会

当科で経験した劇症肝炎の7例
最勝寺 晶子(鹿児島大学病院 消化器内科)
【背景】近年、本邦における劇症肝炎の推定発生数は減少しているとされているが、依然として内科的治療での救命率は低く、肝移植に至る例は限られ、難治性肝疾患として重要である。今回、最近5年間に当科で経験した劇症肝炎について、その臨床的特徴を報告する。【対象】2006年8月1日以降に当科に入院した、劇症肝炎患者7例。平均年齢47.4歳(21-70歳)、男性:4例、女性:3例。【結果】7例全例が劇症肝炎亜急...

第098回九州支部例会

当科におけるC型代償性肝硬変に対する天然型インターフェロンα少量長期投与例の検討
柴田 英貴(長崎大学病院消化器内科)
【目的】天然型IFNα(n-IFNα)少量長期投与はHCV駆除を目的としたIFN治療が困難な高齢者や線維化が高度な症例に対し行われてきた。本治療は高齢者のC型肝硬変患者にも安全に投与でき、IFNによる肝線維化抑制効果や抗腫瘍効果を期待して投与される。今回我々は当科におけるn-IFNα少量長期投与例の臨床成績を評価することを目的とした。【方法】2004年4月から2011年8月までの間に当科でn-IF...

第098回九州支部例会

HBVキャリアからのHBs抗原消失例におけるHBVマーカーの検討
中山 利浩(中山内科クリニック)
B型肝炎ウイルスキャリアは、HBe抗原陽性時期から活動性肝炎を発症しe抗原のセロコンバージョンを経て肝炎が沈静化し、その中からHBs抗原の消失に至る症例が存在する事が知られている。前任地である、NHO佐賀病院勤務中に、B型肝炎の経過観察中、HBs抗原消失に至った症例4例と内科クリニック開院後、引き続き経過観察を継続する中でHBs抗原消失を確認した1例を経験した。さらに、クリニック診療の中で、家族歴...

第098回九州支部例会

Modified RECISTでは治療効果判定が困難であったが,約1年間のSorafenibの長期投与が可能であった進行肝細胞がんの1例
秋山 巧(佐賀県立病院好生館)
【はじめに】肝細胞癌において,分子標的薬の治療効果判定に関しては,modified RECIST(m-RECIST)が推奨されている。今回m-RECISTにて治療効果判定を行い,総合判定はPDであったものの,腫瘍の一部に造影CT早期層における濃染の消失を認めたため,治療継続とし,副作用をコントロールしながら約1年間の長期継続投与が可能であった示唆に富む症例を経験した。【症例】81歳男性 【現病歴】...

第098回九州支部例会

Roux en-Y再建術後の十二指腸再発による閉塞性胆管炎に対して経皮経胆道的に十二指腸ステント挿入を施行した1例
蒲池 紗央里(県立病院好生館 肝胆膵内科)
【症例】70歳男性【現病歴】2005年12月にstageIIIB胃癌に対して胃全摘術および膵体尾部・脾切除術およびRoux en-Y再建、術後化学療法を施行された。2010年6月、CTにて十二指腸に腫瘤性病変出現したため放射線化学療法を施行されたが徐々に増大傾向を示し、2011年2月に腫瘍増大による十二指腸狭窄とそれに伴う閉塞性黄疸を発症され当科紹介された。【経過】入院時肝酵素・胆道系酵素の上昇と...

第098回九州支部例会

肝神経内分泌腫瘍(G1、カルチノイド)の一例
吉村 映美(長崎大学病院消化器内科)
【はじめに】神経内分泌腫瘍(G1、カルチノイド)は腺癌に比較すればslow growingな原腸由来の臓器から発生する腫瘍であり、肝原発はまれである。今回の症例を経験したので若干の考察とともに報告する。【症例】症例は 56歳の男性。主訴はなし。塵肺の検診で 2005年にエコー上肝腫瘤を指摘され、単純CTでも肝S7/8、S6/7、S2に低エコー結節を認め経過観察されていた。 2011年の腹部エコーで...

第098回九州支部例会

保存的治療にて軽快した門脈気腫の1症例-急性腸管虚血での超音波検査の有用性
大堂 雅晴(小林市立病院)
 肝内門脈気腫(HPVG)は種々の病態に随伴する所見であり、以前は予後不良を示す画像サインであった.その後救急領域診断においてCTがルーチン化し,症例数増加、早期発見とともに救命例が増加している.超音波検査(US)は救急領域においてFASTが論じられるほかは依存度が低いのが現状である.今回,HPVG症例の手術適応にUSが有用であったので報告する.症例:90才台女性.腹痛を主訴に来院.CTにてHPV...

第098回九州支部例会

非硬変肝の非アルコール性脂肪肝炎(NASH)に発生した肝細胞癌の1切除例
則松 宏(朝倉医師会病院 消化器内科)
【症例】63歳,男性。飲酒歴なし。脂肪肝,糖尿病,脂質異常症にて近医で治療中であった。2010年10月27日,健診の腹部超音波検査で肝臓に腫瘤性病変を指摘され,11月9日に当科紹介となった。当科での腹部超音波検査で肝S4-8に35mm大の結節を認め,造影CTでは早期相でenhance,後期相でwash outされる多血性腫瘍であった。造影MRIでもCTと同様に造影され,肝細胞造影相にてup tak...

第098回九州支部例会

大腸癌肝転移症例におけるソナゾイド造影超音波検査と造影CT検査の比較検討
大野 美紀(久留米大学医療センター消化器内科)
【目的】大腸癌症例に対する術前の肝転移検索として、通常は造影CT検査や造影MRI検査が行われる。一方、本邦で使用される超音波造影剤ソナゾイドは後期血管相においてクッパー細胞に取り込まれることにより、肝実質のエンハンス効果を示す特徴があり、クッパー細胞のない肝転移病変に対しては超音波検査の高い分解能と合わせて、病変拾い上げ精度の向上が期待される。そこで術前に造影CT検査とソナゾイド造影超音波検査を施...

第098回九州支部例会