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検索結果は116件です。

遺伝性膵炎の1例
奥 大樹(JA北海道厚生連 札幌厚生病院 消化器科)
症例は19歳男性。幼少期より腹痛発作を繰り返し、自家中毒と診断されていたが、5歳時に父親が飲酒歴なく膵炎を発症したことから、家族歴を考慮し患者に採血を施行したところ、膵酵素の著明な上昇を認めたため急性膵炎と診断された。症状軽快後に施行したERCPで主膵管の口径不同と内部に少量の蛋白栓を認め、遺伝性膵炎の可能性を疑い東北大学の協力のもと遺伝子検査を施行し、父親と同じPRSS1のR122H遺伝子変異を...

第112回北海道支部例

食道アカラシアに対して単孔式腹腔鏡下Heller-Dor手術を施行した2症例
山田 秀久(清田病院 外科)
【目的】低侵襲性と整容性が期待される単孔式腹腔鏡手術が本邦に紹介され,当院では'09年10月から単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術を開始し現在まで250例以上の単孔式手術を行っている.今回,食道アカラシアに対して単孔式腹腔鏡下Heller-Dor手術(siLHD)を2例施行したので報告する.【症例】66歳女性.約10年前より食事の痞えや食物嘔吐を認めていた.近医を受診しバリウム検査で異常を指摘され当院紹介と...

第112回北海道支部例

フッ化ピリミジン系、およびプラチナ系抗癌剤に不応となった切除不能進行・再発食道癌に対するドセタキセルの有効性、安全性の検討:retrospective study
小林 良充(北海道大学 医学部 消化器内科学, 北海道大学病院 腫瘍センター)
【背景】切除不能進行・再発食道癌に対しては緩和・延命目的の化学療法が行われているが、標準的な2次治療は確立されていない。本邦では第2相試験の結果をもってドセタキセルが2004年、パクリタキセルが2011年に保険承認されており、日常診療ではフッ化ピリミジン系+プラチナ系抗癌剤に不応・不耐となった症例に対して、これらタキサン系抗癌剤が広く使用されている。【目的】日常臨床において、フッ化ピリミジン系、お...

第112回北海道支部例

肝原発悪性リンパ腫の1例
木下 幸寿(北海道消化器科病院 内科)
【はじめに】肝原発悪性リンパ腫の頻度は低く、肝原発悪性腫瘍の0.07%、節外性に発生する悪性リンパ腫の中で0.41%とされる。【症例】82歳女性。高血圧のため近医通院中、腹部超音波検査で肝腫瘍を指摘され、精査加療目的に当院紹介。入院時血液検査:特記すべき異常は認めず、肝炎ウイルス陰性、腫瘍マーカー(CEA・CA19-9・AFP)は陰性だった。腹部超音波検査:肝S5/8に境界不明瞭な低エコーの腫瘤を...

第112回北海道支部例

Short type シングルバルーン内視鏡が有用であったIPMN術後膵管空腸吻合部狭窄の1例
矢根 圭(手稲渓仁会病院 消化器病センター)
症例は50歳代女性。2009年11月に分枝型IPMNに対して膵頭十二指腸切除術(SSPPD-IIA)を施行(最終病理診断:minimal invasive intraductal papillary mucinous carcinoma)し経過観察していたところ、2011年6月(術後19ヶ月)のCTにて残膵主膵管の拡張と主膵管内の淡い高吸収域を認めた。EUSでは吻合部近傍の主膵管内に高さ5mm程度...

第112回北海道支部例

シャント型肝性脳症に対し、短絡路温存門脈大循環分流術を施行した1例
町田 卓郎(北海道消化器科病院 内科)
<はじめに>肝性脳症は重篤な肝機能障害(肝不全)に伴って起きるものと、肝不全を伴わない慢性反復型に大別される。シャント型肝性脳症は後者に分類され、門脈圧亢進によって側副血行路(シャント)を形成した結果腸管から吸収された毒素が肝臓での代謝を受けずに大循環に流れ、脳症を引き起こす。今回、我々は、シャント型肝性脳症患者に対し、経門脈的に短絡路温存門脈大循環分流術を施行した1例を経験したので報告する。<症...

第112回北海道支部例

Drug freeを目指したシークエンシャル療法施行中のB型慢性肝炎の2例
前田 重明(旭川医科大学 内科学講座血液・腫瘍制御学内科)
【背景】B型慢性肝炎の治療ガイドライン(厚労省)では、drug freeやHBs抗原の陰性化を目指して、IFN単独療法やsequential療法が推奨されているが、大部分の症例で核酸アナログ製剤(NAs)の長期投与が行われているのが現状である。Matsumotoらは、HBV-DNA<3.0 log copies/ml、 HBe抗原陰性症例においてHBコア関連抗原(HBcrAg), HBs抗原を用い...

第112回北海道支部例

慢性膵炎に対する内視鏡的膵管ステンティング(EPS)後の手術例の検討
松本 和幸(手稲渓仁会病院 消化器病センター)
【目的】慢性膵炎に伴う内視鏡治療は有用であるが、膵炎に伴う十二指腸狭窄、治療抵抗性の仮性嚢胞など手術を要する場合がある。当センターで慢性膵炎に対してEPS治療後に手術を要した例について検討する。【対象と方法】2012年7月までにEPSを施行した慢性膵炎は134例であり、そのうち手術を要した9例(6.7%)を対象とした。男女比 8 : 1、年齢中央値 45歳(35-59)。膵石合併は77.8%(7/...

第112回北海道支部例

Benign multicystic peritoneal mesotheliomaの1例
平子 匡(製鉄記念室蘭病院消化器内科・血液腫瘍内科)
中皮腫(mesothelioma)は、胸膜、腹膜、心膜などの体腔上皮に由来する腫瘍である。腹膜由来のmesotheliomaは、びまん性で悪性のものがほとんどであり、良性はまれであるが、その中でも、multicystic typeは特殊型と考えられ、非常にまれである。今回、我々は、腹腔内に大小多数の嚢胞性病変として認められたBenign multicystic peritoneal mesothe...

第112回北海道支部例

多発肝転移を伴った胃原発GISTの1例
馬場 英(北海道社会保険病院 消化器センター)
症例は60歳代男性。2012年10月に右季肋部痛を主訴に前医受診。前医より後腹膜血腫の疑いで当院紹介となった。触診にて心窩部から右季肋部にかけて圧痛と抵抗を認めた。CTでは胃噴門部に潰瘍形成を伴う最大径7cmの腫瘍と肝左葉外側区と肝右葉後区にそれぞれ最大径8cmと15cm大の著明な液状変性を伴ったhypervascularなcystic massを認め、GISTおよびその肝転移を疑った。上部消化管...

第112回北海道支部例

十二指腸乳頭部神経内分泌腫瘍(NET)の1切除例
梅村 真知子(釧路労災病院 内科)
症例は生来健康な50代男性.検診のGIFで異常を認めたため精査目的に入院となった.GIF通常光観察では,十二指腸下行脚にφ2cm大の正常十二指腸粘膜に覆われた隆起性病変を認め,近傍に胆管開口部を認めた.EUS(コンベックス型)では長径15mm大の十二指腸壁第3層に主座のある境界明瞭な内部均一のhypo echoic lesionとして描出された.主膵管はこの辺縁をかすめるように走行しており,十二指...

第112回北海道支部例

原発性虫垂印環細胞癌の一例
下田 瑞恵(遠軽厚生病院 内科)
【症例】80歳代女性【現病歴】平成24年8月に便秘を主訴に当科外来を受診し、下部消化管内視鏡検査を施行したところ、虫垂開口部に径15mmの正常粘膜で立ち上がる内部に陥凹を伴った隆起性病変を認めた。陥凹面から生検を施行したところ、病理結果はsignet ring cell carcinomaであった。CT検査では虫垂の壁肥厚を認めたが、リンパ節転移、遠隔転移を疑う所見を認めなかった。大腸X線検査では...

第112回北海道支部例

抗血栓薬服用者に対する内視鏡的乳頭括約筋切開術を含む乳頭処置の現状について
江藤 和範(苫小牧市立病院 消化器内科)
【背景】抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドラインが刊行され,内視鏡的乳頭括約筋切開術 (EST) は出血高危険度に分類され,可能な場合は休薬が推奨されている.しかし,救急対応や基礎疾患の状況により休薬困難な場合もある.【目的】抗血栓薬服用群と非服用群における乳頭処置による偶発症発症率を後方視的に検討し,休薬の可否を明らかにすること.【対象】2012年4月から11月までの期間に当院で内視鏡...

第112回北海道支部例

当院でのC型慢性肝炎に対するTalaprevir(TVR)/Peginterferon(PEG)/Ribavirin(RBV)3剤併用療法の現状
遠藤 文菜(市立札幌病院 消化器内科)
【はじめに】TVR/PEG/RBV3剤併用療法は、高い治療成績が期待される反面、貧血や皮膚症状、腎障害など有害事象への注意が必要であり投与量の調整も必要である。今回我々は、当院でのTVR/PEG/RBV3剤併用療法の現状について報告する。【対象】当院において3剤併用療法を開始したgenotype1b・高ウイルス量の17例を対象とした。【結果】男性/女性=5/12 例、年齢中央値=62 歳(37-6...

第112回北海道支部例

膵炎予防のため胃全摘後の再建空腸から超音波内視鏡下膵管ドレナージを行い、経皮ルートで胆管および十二指腸に金属ステントを留置した胃癌術後再発の1例
小野 道洋(札幌医科大学附属病院 第四内科)
超音波内視鏡下膵管ドレナージ(以下EUS-PD)は経乳頭的に膵管へのアプローチが困難な症例で有用となるが、胃全摘後症例での実施は確立されていない。今回、再建空腸経由からのEUS-PDが有用であった症例を経験したので報告する。症例は60歳代の男性。平成22年4月に4型胃癌と診断され、術前化学療法を施行した後、8月に胃全摘術+胆嚢摘出術+脾臓摘出術+Roux-en Y再建を受けた。術後にS1を投与され...

第112回北海道支部例

当科におけるC型慢性肝炎に対する3剤併用療法の治療効果の検討
小川 浩司(市立函館病院 消化器病センター 消化器内科)
【目的】2011年12月より1型高ウイルス量C型慢性肝炎患者に対してテラプレビル(TVR)を含む3剤併用療法が可能となった。貧血、皮疹、腎機能障害といった副作用も認めているが、高い抗ウイルス効果が期待されている。当科における3剤併用療法の治療成績について検討した。
【対象および方法】2011年12月から2012年11月までに3剤併用療法を開始した29症例を対象とした。年齢中央値60歳(19-...

第112回北海道支部例

虚血性大腸炎診断にエコー検査を普及させる第一歩
武藤 修一(苫小牧市立病院 消化器内科)
【目的】虚血性大腸炎は,臨床的背景で限りなく推測可能と考えられるが,診断としてCT検査や内視鏡検査が第一に行われることが多い.我々は,放射線被爆や侵襲を考慮すると,急性期に腹部エコー検査を行う事が第一選択と考えている.当科における虚血性大腸炎に対する診断の変遷について検討した.【方法】対象は,2012年1月から2012年11月の間に虚血性大腸炎と診断された28例で男性9例,女性19例,年齢中央値6...

第112回北海道支部例

エコー検査が有用でなかった潰瘍性大腸炎の一症例
武藤 修一(苫小牧市立病院 消化器内科)
近年,消化管エコー検査の有用性が認知されている.エコー検査だけでIBDを診断することは困難であるが,IBDの診断がつけば活動期では腸管の層構造の不明瞭化や浮腫性の肥厚と言う所見が,症状の改善とともに画像所見も改善する事から,簡便で低侵襲なエコー検査は非常に有用と考えられている.しかし,エコー所見では臨床所見を説明できず,従来の内視鏡でのみ,その活動性を確認しえた症例を経験したので報告する.症例は2...

第112回北海道支部例

腹腔内に出現した原発不明癌の一例
見田 裕章(札幌しらかば台病院 消化器科)
【症例】80歳代女性。【主訴】発熱、食思不振。【現病歴】気管支喘息、橋本病、偽痛風、認知症のため外来通院中だった。発熱、食思不振、左足背の圧痛および尿量の低下を認め、精査加療のため入院となった。【経過】抗生剤などの加療により一旦解熱したが、食思不振のため退院は困難であった。第3病日に施行した上部消化管内視鏡検査では逆流性食道炎を認めたが、腫瘍性病変は認めなかった。発熱の原因精査のため施行した腹部C...

第112回北海道支部例

当科における、肝腫瘍に対するラジオ波凝固療法(RFA)治療困難症例に対する様々な工夫
紺野 潤(函館中央病院 内科・消化器科)
当科ではRFA治療困難例に対して様々な工夫をしているので報告する。当科におけるRFA治療困難例に対する工夫1. 腫瘍径3cm以上の腫瘍  A.カテーテル併用法ーバルーン閉塞、TAE B.側溝より生食やエタノールを注入  C.多穿刺 pull back法2.横隔膜下の穿刺しずらい場所にある腫瘍  A.人工胸水 B.胸腔鏡下3.肝表面にあり、穿刺にて播種の可能性のある腫瘍や消化管が側にある腫瘍  A腹...

第112回北海道支部例