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検索結果は116件です。

胃出血を繰り返した、開腹ペースメーカー植え込み術後の前縦隔・胃ヘルニアに対し腹腔鏡を補助的に用いた胃固定術の一例
徳渕 浩(釧路労災病院 外科)
【症例】73 歳 女性【主訴】吐下血【既往歴】51歳時 左乳癌にて左乳房全摘術、65歳時 ペースメーカー植え込み術(開腹)【現病歴】ペースメーカー植え込み術後にて前医通院中、貧血(Hb 7.7g/dl)認め当院内科紹介。胃の前縦隔へのヘルニアと、これに伴う胃体下部の狭窄、びらんからの出血を認め、輸血,PPI,絶食にて保存的に一旦軽快。2週間後に再度吐下血認めた。以後食事を再開する度に吐下血を繰り返...

第112回北海道支部例

札幌医科大学附属病院における膵癌診療の現況
小野 道洋(札幌医科大学付属病院 第四内科)
【背景】膵癌は予後不良であり、標準治療である切除可能例での手術ならびに切除不能例での全身化学療法のみでは十分な予後が得られていない。そのため、新規治療の開発や多くの臨床試験が行われ、治療成績向上のための多くの試みがなされている。当院では膵癌診療に4科が関わっており、これまでの治療方針決定は各科独自の治療方針や、実施されている臨床試験によって左右されてきた現状がある。【目的】当院における膵癌の治療内...

第112回北海道支部例

肝炎症性偽腫瘍の一例
伊藤 淳(函館中央病院 内科・消化器内科)
症例は50歳代の男性。発熱、咽頭痛を主訴に近医受診し、内服薬による加療が施行されたが、肝機能障害も認めるようになったため、当科紹介受診となった。当科初診時の採血にて肝機能障害、高度の炎症反応を認め、CTにて肝外側区に境界不明瞭で、一部に充実成分を有する多房性の腫瘍を指摘された。肝膿瘍と判断し、経皮経肝膿瘍ドレナージ術が施行された。抗生剤、ドレナージによる加療にて炎症反応は軽度ながら改善傾向を示した...

第112回北海道支部例

逆流性食道症に対する腹腔鏡手術の検討
山本 和幸(斗南病院 外科)
【はじめに】逆流性食道症の外科治療は古くからNissen法などが施行されてきたが、近年腹腔鏡手術が導入され、その施行例が増加してきている。逆流性食道症の治療は、H2-blockerやPPIなどの酸分泌阻害薬が第一選択である。外科的治療の適応として、1. 内科的治療が奏効しない場合、2. 年齢、治療期間、経済的理由で内科治療が奏効しても外科治療が望ましい場合、3. バレット食道や狭窄、高度食道炎を合...

第112回北海道支部例

胆管炎に合併した感染性肝嚢胞の一例
森田 康太郎(JA北海道厚生連 旭川厚生病院 消化器科)
症例は80歳代、女性。1997年頃より肝外側区の嚢胞を指摘、2002年に長径70mm、2007年に92mm程度まで増大していたが無症状につき経過観察となっていた。2007年に総胆管結石による胆管炎を発症し内視鏡的十二指腸乳頭切開・砕石術を施行、次いで2009年および2012年3月に総胆管結石を再発し砕石術を受けた経過がある。2012年8月に腹痛・嘔吐が出現し当科を受診、造影CT・血液所見より総胆管...

第112回北海道支部例

早期から発生の過程を追跡しえた膵癌の一例
森田 康太郎(JA北海道厚生連 旭川厚生病院 消化器科)
症例は60歳代、男性。1993年に慢性C型肝炎、2005年頃よりC型肝硬変の診断となり瀉血および肝庇護療法を施行されていた。近医にて施行された腹部超音波検査で膵に14mm大の低エコー腫瘤を指摘され2012年2月20日に当院へ紹介となった。2月21日にEUSを施行したところ膵体部実質の現局性の萎縮を認め、尾側膵管の径は3mmに拡張していたが明らかな腫瘤は認めなかった。経過観察のため5月25日に撮影し...

第112回北海道支部例

本邦における多症例の大腸腫瘍を対象とした分子生物学的異常の検討と生活習慣との関連
伊藤 美樹(札幌医科大学 内科学第一講座)
【目的】本邦の大腸癌患者数は増加傾向にあり,その予防・早期発見は重要な課題である。大腸癌の前癌病変は大腸腺腫や鋸歯状病変であり,それらの遺伝子異常や生活習慣との関連を解明することは癌の減少に役立と考えられる。今回,我々は大腸癌とその前癌病変における分子生物学的な解析を行い,更に生活習慣因子との関連を検討した。【方法】対象は大腸癌(272例),腺腫(43例),鋸歯状病変[HP(hyperplasti...

第112回北海道支部例

膵内分泌腫瘍におけるEUS-FNAの臨床成績と外科的切除標本との比較検討
桑谷 将城(北海道大学 消化器内科)
【目的】膵内分泌腫瘍 (P-NET) に対する術前EUS-FNAの臨床成績を明らかにすること.【対象】2005年6月~2012年11月の間,術前EUS-FNAを施行し,外科的切除を行ったP-NET 13例 (13病変).【方法】EUS-FNA検体と切除標本の病理学的所見を比較し,正診率,Ki-67標識率の検討を行った.Ki-67 標識率は,EUS-FNA検体では平均値,切除標本では最大値で評価した...

第112回北海道支部例

DCS-T療法によりconversion therapyを施行し得た多発遠隔転移を伴うHER2陽性胃癌の1例
奥田 敏徳(王子総合病院 消化器内科)
症例は71歳男性。2012年7月初め頃より上腹部痛を自覚し、当科受診。上部消化管内視鏡検査にて胃体下部から幽門部の小弯前壁側に3型腫瘍を認めた。生検にて中分化管状腺癌(tub2)、HER2陽性(IHC3+)と診断。CT検査では両肺野に小結節多発し、肝に多発する転移巣、胃周囲、大動脈周囲および左鎖骨上窩を含め多数のリンパ節腫大を認めcT4aN3M1(PUL,LYM)H1stageIVと診断した。治療...

第112回北海道支部例

胃癌腹膜転移症例に対するDocetaxel+CDDP+S-1 (DCS)併用療法の有効性
大沼 啓之(札幌医科大学 第四内科)
【背景・目的】S-1を中心とした化学療法の発展により切除不能再発胃癌の生存期間の延長が得られているが,約半数を占める腹膜播種症例,特に腹水貯留症例では経口摂取不良やRECIST標的病変がないなどの要因により臨床試験の対象となりにくく,標準治療は確立していない.当科ではS-1にCDDPとDocetaxel(DTX)の3剤を併用した化学療法(DCS療法)を進行再発胃癌に対する一次治療として行い,良好な...

第112回北海道支部例

腹腔鏡が診断に有用であった結核性腹膜炎の一例
鈴木 美櫻(北海道大学病院消化器内科)
 今回我々は、結核性腹膜炎の1例を経験したので報告する。
症例は70歳代男性。腹痛と微熱を主訴に当科を受診した。腹部に著明な膨隆を認めたため、CTを施行したところ、腹水貯留に加えびまん性の腹膜肥厚と多発する小結節性病変を指摘された。造影効果のある充実性の結節であり、悪性疾患を疑い全身精査を行った。しかし、上下部消化管内視鏡検査、PETにても原発巣は指摘しえず、腹水穿刺とエコー下大網経皮的針生...

第112回北海道支部例

ステロイド内服単独でバルーン拡張術を回避できた食道表在癌全周性切除の1例
鈴木 肇(札幌厚生病院 第一消化器科)
症例は70歳代の男性.胃癌術後のスクリーニング上部内視鏡検査にて胸部中部食道に亜全周性の表在癌を認めた.全身精査を行ったところ明らかな深部浸潤を示唆する所見はなく,遠隔臓器転移も認めなかったため内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を施行した.病変は亜全周性であったがR0切除を目的とし全周性切除とした.術中穿孔や術後出血などの偶発症は認めず,病理組織診断は切除径 65x55 mm, 病変径 60x45 ...

第112回北海道支部例

3年6ヶ月の間に合計47病変の大腸ポリペクトミーを行った1例
真崎 茂法(宮の森記念病院 消化器科)
症例は81歳男性。脳梗塞後遺症にて当院脳神経外科に通院されている。2009年便潜血検査陽性にて同年6月に初回のTCSを行い、盲腸~上行結腸に多数の5~15mmポリープを認めた。2009年6月 3病変、2009年11月 12病変、2010年6月 5病変、2010年12月 7病変、2011年12月 8病変、2012年12月 12病変に対しポリペクトミーを行った。3年6ヶ月の間にポリペクトミーを行った病...

第112回北海道支部例

超音波内視鏡下、総胆管・十二指腸内瘻術を施行した一剖検例
成瀬 宏仁(市立函館病院 消化器病センター 消化器内科)
今回我々は、経皮的、経乳頭的減黄困難な膵癌起因の閉塞性黄疸症例に対し、超音波内視鏡下十二指腸胆管内瘻術を施行し、剖検にてその効果を確認した症例を経験したので報告する。症例は74歳女性。2012.3月、腹部膨満感、皮膚黄染を主訴に近医受診し、肝・胆道系酵素上昇と黄疸を認め、精査加療目的に当科紹介入院となった。各種画像診断より、膵頭部癌、胆管浸潤による閉塞性黄疸、十二指腸浸潤による上部消化管通過障害と...

第112回北海道支部例

当院における大腸腺腫・大腸癌に対する大腸3D-CT検査の診断精度の検討
加藤 貴司(北海道消化器科病院・内科, 大腸3次元CT研究会)
【目的】本邦における大腸3D-CT検査の精度検証を目的に多施設共同臨床試験JANCT(UMIN2097, NCT997802)が2009年より実施され、2012年に結果が公表された。大腸内視鏡検査(TCS)をゴールドスタンダードとして、6mm以上の大腸腺腫・大腸癌に対する患者別の感度、特異度、陽性適中率、陰性適中率は、それぞれ87%、92%、79%、95%と良好な成績であった。当院では同試験に20...

第112回北海道支部例

超音波内視鏡下胆管十二指腸吻合術(EUS-CDS)後に胆管炎を繰り返した2例
羽場 真(北海道大学 消化器内科)
【背景】切除不能悪性中下部胆道狭窄に対する新たなドレナージ法として EUS-CDSの報告がみられるようになったが,偶発症の報告も増加している.今回,われわれは,EUS-CDS 後に十二指腸狭窄に起因した偶発症を経験したため報告する.【症例1】85 歳男性.2012 年 4 月,膵腫瘍を指摘されて当科紹介.多発肝転移を伴う膵頭部癌と診断し,化学療法を施行していたが,同年8月に黄疸が出現したため入院と...

第112回北海道支部例

大腸癌術後吻合部再発の診断にEUS-FNAが有効であった一例
小野寺  学(網走厚生病院 内科消化器科)
【背景】大腸癌吻合部再発は癌細胞の吻合部へのimplantationにより生じるとされ,初期像は粘膜下腫瘍様の形態を呈し,その後周囲へ進展すると考えられている.また,EUS-FNAは病変が腸管内から観察可能であれば,あらゆる部位を穿刺し得,診断可能である.今回,吻合部周囲の腫瘤にEUS-FNAを施行し,大腸癌の吻合部再発を診断し得た症例を経験したので報告する.【症例】40才代,男性.2011年4月...

第112回北海道支部例

知床で発症した大腸癌イレウスの2例~地域病院における大腸ステントによる術前管理の有用性~
小野寺 学(網走厚生病院 内科消化器科)
【背景】大腸ステントは2012年に承認され,閉塞性イレウスに対する緊急手術の回避や遠方への移動を可能とし,術前のQOLを格段に向上させる.知床で大腸癌イレウスを発症し,術前管理としての大腸ステントが有効であった2例を報告する.【症例1】70代,男性.山口県からの旅行者.2012年6月に山口県から知床を訪問し,初日の夕方より腹痛を認め,ウトロの診療所から斜里の病院を経由し,大腸癌イレウス疑いにて夜間...

第112回北海道支部例

食道webを伴ったUpside down stomachの1例
岡本 哲郎(清田病院消化器内科)
 食道裂孔ヘルニアの脱出の程度が高度で胃全体が縦隔内に脱出し、さらに軸捻転が加わったupside down stomachは稀な疾患で、これまで本邦ではわずか40例ほどが報告されているのみで、観血的外科手術が行われることが多い。今回われわれは、食道webを合併したupside down stomachの胃軸捻転に対して内視鏡的整復を試み、通過障害の改善を得た症例を経験したので報告する。 症例は87...

第112回北海道支部例

右側結腸に限局した一過性虚血性腸炎と思われる1例
小笹 真理子(財団法人小児愛育協会附属 愛育病院 消化器内科)
症例:63才男性。 
既往歴:以前大腸ポリープの既往あり、生活歴:喫煙 十数本/日 飲酒歴なし
経過:平成16年頃から脂質異常症があり、不定期に投薬を受けていた。平成24年8月某日に左下腹部の激痛とともに下血があり来院。緊急大腸内視鏡検査にて直腸から横行結腸には異常を認めず、盲腸のバウヒン弁の対側に出血を伴う不整形潰瘍あり、盲腸から上行結腸に限局して浮腫状粘膜と発赤を認め、同時に施行し...

第112回北海道支部例