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検索結果は82件です。

ステロイドパルス療法直後に発症した単純ヘルペス肝炎を契機に、一過性に血中HBV-DNAの陽性化を認めたHBV既往感染者の1例
宮川 恒一郎(産業医科大学第3内科学)
症例は55歳、女性。1990年に健康診断で、HBs抗原陽性を指摘されたが、以降は毎年受診していた人間ドックでHBs抗原陰性を確認されていた。201X年にバセドウ病眼症の治療目的にA病院に入院し、HBV既往感染であることを確認し、メチルプレドニゾロン 1000 mg/日によるステロイドパルス療法を第1-3病日、第8-10病日に施行され、退院となった。第18病日より38℃台の発熱と胸腹部の小丘疹が出現...

第102回九州支部例会

全身性強皮症(SSc)に合併した食道アカラシアの1例
徳丸 佳世(九州大学大学院医学研究院 病態制御内科学)
症例は 51歳女性。1997年に全身性強皮症(SSc)と診断された。2009年7月より、血流障害による難治性手指潰瘍に対して、レバチオ(シルデナフィル)を開始された。同時期より、咽頭違和感、嚥下困難感及び食後の胸のつかえ感を自覚するようになった。胃食道逆流症による症状と診断され、PPI (ラベプラゾール10mg)による加療が行われた。2012年3月より症状が増悪したため、ラベプラゾールを20mgへ...

第102回九州支部例会

右胃大網動脈グラフトによる冠動脈バイパス術後の腹部手術症例の検討
伊藤 修平(九州大学大学院 消化器・総合外科)
【はじめに】高齢者では虚血性心疾患、消化器癌の発症リスクがともに高く、虚血性心疾患に対する治療後に、腹部手術が必要になる場合も少なくない。このうち、右胃大網動脈(RGEA)を用いた冠状動脈バイパス術(CABG)後に腹部手術を行なう際には、RGEAの血流に対する配慮が必要である。【対象】右胃大網動脈(RGEA)を用いた冠状動脈バイパス術(CABG)後の腹部手術症例11例に関して、患者背景、術前検査、...

第102回九州支部例会

急性膵炎後に膵仮性嚢胞を形成し,嚢胞内仮性動脈瘤破裂によって胃内出血をきたした一例
西村 淳(健康保険人吉総合病院)
急性膵炎後に膵仮性嚢胞を形成し,嚢胞内仮性動脈瘤破裂によって胃内出血をきたした一例健康保険 人吉総合病院 消化器内科1) 外科2)  済生会熊本病院 中央放射線部3) 熊本大学医学部附属病院 放射線科治療科4)西村 淳1)  大谷 響 1) 高野 理恵子1) 松下 弘雄2)  荒川昭彦3) 豊福隆将4) 【症例】50歳代,男性.【主訴】上腹部痛,めまい.【現病歴・経過】慢性膵炎にて近医で加療...

第102回九州支部例会

中年男性に発症した膵体部Solid pseudopapillary neoplasmの1例
加藤  新(沖縄県立中部病院 消化器内科)
【背景】Solid pseudopapillary neoplasm(以下SPN)は低悪性度の稀少膵腫瘍であり、多くは若年女性に好発し、男性例の報告は稀である。今回我々は、中年男性の膵体部に発生し、SPNの術前診断のもと根治切除しえた1例を経験したので報告する。【症例】特に既往の無い55歳男性。次第に増悪する上腹部痛を訴え近医を受診。CTにて膵体部腫瘤を認め、精査加療目的に当院紹介となった。血液検...

第102回九州支部例会

生体肝移植術後早期の消化管出血の危険因子と臨床経過
木村 光一(九州大学大学院 消化器・総合外科)
【はじめに】生体肝移植術後の合併症として消化管出血がある。しかし、近年の術後消化管出血についての詳細は明らかでない。【対象】2003年1月から2012年12月までに当科にて施行した297例の生体肝移植症例。【検討項目】術後3ヶ月以内に消化管出血を来した症例について(1)発生頻度および臨床背景、1年間のグラフト生存率(2)危険因子(3)グラフト不全との関係をそれぞれ検討した。【結果】(1)術後3ヶ月...

第102回九州支部例会

巨大肝嚢胞のドレナージにより診断に至った上部胆管癌の一例
鈴木 俊幸(九州厚生年金病院 内科)
症例は82歳男性。2009年10月の造影CTで肝門部に巨大肝嚢胞が認められ、2010年4月に当科へ紹介となった。単純性肝嚢胞と診断し、以後、半年ごとに外来で経過観察が行われた。2012年頃から肝門部の巨大肝嚢胞が徐々に増大し、次第に左肝内胆管の拡張も目立つようになった。巨大肝嚢胞による胆管の圧排が原因と考えられたが、黄疸がないことや高齢であることから経過観察となっていた。2013年2月頃より尿濃染...

第102回九州支部例会

胃癌術後傍大動脈リンパ節再発に対してリンパ節郭清を行い良好な経過を得られた1例
東 貴寛(福岡市民病院)
【はじめに】胃癌術後の傍大動脈リンパ節再発に対しては、化学療法が著効した報告が散見されるが、外科的切除の意義は明確にはされておらず報告例も少ないのが現状である。今回われわれは胃癌術後に傍大動脈リンパ節再発を来たした症例に、化学療法施行後にリンパ節郭清術を行い良好な経過を得られたので報告する。【症例】76歳、男性。前庭部の胃癌に対して幽門側胃切除術、D2郭清を施行した(R0,tub2,T2N2H0P...

第102回九州支部例会

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)にて粘膜下異所性胃腺と診断し得た胃粘膜下腫瘍の一例
瀧川 有記子(熊本赤十字病院)
症例は41歳女性。2013年2月に施行された健康診断での上部消化管内視鏡検査にて胃体中部前壁に径12mmの中心陥凹を伴う粘膜下腫瘍を指摘され、当科へ紹介となった。当科にて施行した超音波内視鏡検査では、同病変は第2-3層を主座とする第3層よりもやや低エコーな充実性腫瘍として描出され、第3層の断裂は認めなかった。内部エコーの一部にはさらに低エコーな領域を認めた。肉眼的にはカルチノイドなどを鑑別として考...

第102回九州支部例会

診断に難渋した肝血管肉腫の1例
森 敦(社会保険田川病院消化器内科)
【症例】68歳、男性。【病歴】2012年6月頃より心窩部圧迫感、食思低下が出現し近医を受診した。血液生化学検査にて肝機能異常、血小板減少を認め精査目的に7月17日に当院へ紹介となった。【画像所見】腹部超音波検査にて肝左葉に113×71mm、78×69mm内部不均一で境界が不明瞭な低エコー腫瘤を認めた。腹部造影CTでは肝S4、S3にかけてびまん性に内部に小斑状の造影剤のpoolingを伴ったびまん性...

第102回九州支部例会

肺非結核性抗酸菌症(NTM)を合併した潰瘍性大腸炎(UC)にタクロリムス(TAC)を導入した1例
鈴木 博子(熊本大学医学部附属病院 消化器内科)
【症例】77歳女性【主訴】血便・腹痛【現病歴】22年前にUCの診断となったが、特に症状の増悪はなく通院されていなかった。H24年9月頃から血便が出現し、H25年2月末に前医の全大腸内視鏡検査で、全大腸型UC(中等症)と診断され入院となった。入院後の胸部単純CTで肺野に異常陰影を認めたため、呼吸器疾患も含めた精査・加療目的に同年3月に当科へ転院となった。【経過】入院時37.6度の発熱、下腹部痛を認め...

第102回九州支部例会

食道原発悪性リンパ腫の1例
迫田 敏(藤元総病院)
症例は81歳女性、平成24年8月に近医で検診目的の上部内視鏡検査を施行、切歯より26cmから32cmにかけて粘膜下腫瘍様の隆起性病変を認め、同部位からの生検でAtypical lymphoid cell(CD20陽性、MIB1陽性60%)を認めて精査目的で9月30日に当科初診となった。初診時、症状なく、表在リンパ節は触知しなかった。当院上部内視鏡検で切歯より26cmから32cmにgiant hol...

第102回九州支部例会

進行直腸癌に合併した重症偽膜性腸炎の一例
宮田 誠一(独立行政法人 労働者健康福祉機構 九州労災病院)
症例は70歳女性。家族歴、既往歴に特記事項なし。2013年5月下旬、近医耳鼻科にてGRNX 400mg 1× 5日間、その後CDTR-PI 300mg 3× 5日間投与された。2013年6月初旬、嘔吐、下痢、発熱が出現、近医を受診し、白血球数 19700/μl、CRP 4.9mg/dlと高値と認め、LVFX 300mg 3×内服による加療を開始された。4日後、当院救急外来を受診した。白血球数 32...

第102回九州支部例会

臍転移を来した原発性小腸癌の一例
大石 有衣子(琉球大学医学部附属病院 光学医療診療部)
【はじめに】原発性小腸癌は頻度が少なく、また、非特異的な症状で発症することや、スクリーニング検査を行う機会が少ないことから、早期発見が困難と言われている。内臓悪性疾患の臍転移をSister Mary Joseph’s nodule(以下SMJN)と呼ぶが、今回、進行小腸癌でSMJNを認めた稀な症例を経験したので報告する。【症例】47歳男性。【現病歴】半年前より臍下の違和感を自覚し、3か月前より腹痛...

第102回九州支部例会

HIV感染に合併したアメーバ性大腸炎の1例
則松 宏(大牟田市立病院)
症例は57歳男性。2013年5月に粘血下痢便、肛門部痛、発熱を主訴に受診。腹部CT検査で直腸壁肥厚と周囲脂肪織混濁が認められ、同日入院となった。入院翌日の大腸内視鏡検査ではS状結腸から直腸S状部にびらん、たこいぼ様潰瘍が多発し、上部直腸から下部直腸にかけては全周性に粘膜が脱落し筋層が露出している状態であった。また、直腸潰瘍に連続して肛門周囲膿瘍も認められた。注腸造影後に腹部CTを施行した所、前立腺...

第102回九州支部例会

GelPointを用いた単孔+1腹腔鏡下総胆管結石載石術
前川 恭一郎(長崎大学病院 移植・消化器外科)
【はじめに】腹腔鏡手術において、整容性に勝る単孔式腹腔鏡手術は近年急速に普及し、総胆管結石載石術にも応用可能となった。単孔式は従来の腹腔鏡手術の原則であるtriangle formationに反しており、手術の質を保つために様々な工夫が必要である。今回我々は総胆管結石に対するGel Pointを用いた単孔+1腹腔鏡下総胆管載石術について手技と工夫を紹介する。【症例】77歳男性。総胆管結石に対し20...

第102回九州支部例会

クローン病と鑑別を要したエルシニア腸炎の1例
村田 朋哉(独立行政法人国立病院機構長崎医療センター 消化器内科)
【症例】17歳女性
【主訴】発熱、下痢、右下腹部痛
【現病歴】2013年3月に発熱、下痢、右下腹部痛が出現した。近医を受診し虫垂炎を疑われCT撮影を行うも虫垂に異常は認めず、盲腸から回腸末端にかけて壁肥厚、周囲脂肪織濃度上昇、リンパ節腫大を認め、精査加療目的に当科紹介受診となった。
【理学所見】体温:36.4℃、血圧:108/62mmHg、脈拍:52/min。腹部は平坦、軟で腸音...

第102回九州支部例会

エソメプラゾールを併用したヘリコバクター・ピロリ除菌の治療効果
猪口 薫(日本赤十字社長崎原爆諫早病院)
【背景、目的】消化性潰瘍に加え2013年2月から胃癌の発癌抑制を目的として萎縮性胃炎に対するヘリコバクターピロリ菌(HP)除菌療法が保険適応となったが、一方抗生剤耐性HPの増加による除菌率低下が問題となっている。エソメプラゾール(EPZ)は従来のPPIに比し強力な制酸効果を持ち、併用による除菌率の向上が期待される。今回我々はEPZ併用HP除菌治療の効果につき検討を行った。【対象、方法】2012年5...

第102回九州支部例会

術前診断が困難であった肝血管肉腫の一例
佐々木 善浩(国立病院機構 災害医療センター)
【症例】78歳男性
【既往歴・家族歴】 十二指腸潰瘍術後、陳旧性心筋梗塞、僧房弁閉鎖不全症(弁形成術)、慢性腎不全、肺気腫
【現病歴】近医でNASHをフォローされていた。2013年1月ごろから心窩部痛あり、近医受診され、腹部エコーで肝S3に6cm大の腫瘤性病変を認め、当院に紹介となった。胸腹部造影CTで、肝S3に、造影効果の乏しい60mmの腫瘤性病変を認めた。腹部造影MRIでは、内部不...

第102回九州支部例会

ジルチアゼムが有効であった胃食道接合部通過障害 (esophagogastric junction outflow obstruction: EGJ outflow obstruction) 1症例
牟田 和正(九州大学病院)
症例は51歳男性。201x年1月頃から摂食時に嚥下困難感、胸のつかえ感が出現。その後、症状は徐々に増悪し、食後の嘔吐を認めるようになった。近医で施行された上部消化管内視鏡検査では症状の原因となる器質的異常所見は認めず、対症療法として制吐剤を処方されたが症状は改善しなかった。201x年2月、精査と加療目的にて当院紹介となった。 来院時、嚥下困難感及び胸のつかえ感を認め、F-scaleは30点(<8)...

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