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検索結果は69件です。

胃前庭部と十二指腸球部が嵌頓し通過障害をきたした食道裂孔ヘルニアの一手術例
青木 領太(医療法人 川崎病院 消化器内科)
【症例】84歳女性。【主訴】嘔吐。【既往歴】認知症、高血圧にて内服治療中。【現病歴】2011年12月、急な嘔吐をきたし当科受診、精査加療目的にて入院となった。【入院経過】入院時、腹部X線にて著明な胃内ガスと胃拡張を認めた。腹部CTでは胃幽門輪から十二指腸球部が縦隔内に脱出しており食道裂孔ヘルニアに嵌頓しているものと考えられた。第2病日、透視下に上部消化管内視鏡検査を施行したところ、胃内容物が大量に...

第098回近畿支部例会

腸閉塞を機に診断された真性腸石を伴ったメッケル憩室の1例
小川 智広(兵庫医科大学病院)
【症例】40歳代、男性【現病歴】2011年5月2日に腹痛と嘔吐を認め、自宅で経過観察するも5月5日に腹痛が増強し、近医を受診した。精査で腸閉塞と診断するも回腸に結石を認め、これが原因と考えられ当院に5月6日転院となった。【入院後経過】腹部骨盤CT検査で回腸下部に連続する管腔構造と、その内部に直径20mm大の石灰化した円盤様物を認めた。腸閉塞症状が軽快したのち、ダブルバルーン小腸内視鏡検査を施行、回...

第098回近畿支部例会

虫垂粘液嚢腫の一例
平松 由紀子(兵庫県立尼崎病院 消化器センター 消化器内科)
【症例】74歳女性【主訴】なし【既往歴】子宮頸癌(放射線化学療法後)、放射線直腸炎、尿管結石、糖尿病、高血圧、高脂血症、骨粗鬆症【生活歴】<喫煙>なし <飲酒>なし【現病歴】尿路結石にて当院泌尿器科通院中に腹部CTにて骨盤内嚢胞性病変を指摘され当科受診【血液検査】WBC 6100/ml、CRP 0.1mg/dl、CEA 5.0ng/ml、CA 19-9 38.2U/ml【CT】骨盤右側に盲腸に連続...

第098回近畿支部例会

小腸間膜より発生した孤立性線維性腫瘍の1例
井石 絵美(神戸労災病院 消化器内科)
【症例】69歳、女性【主訴】特記事項なし【既往歴】子宮筋腫術後【現病歴】近医にて検診目的に腹部超音波検査を施行したところ腹腔内に約50mm大の腫瘤性病変を認めたため精査目的で当院紹介となる。【臨床経過】造影CT検査にて骨盤内に不均一に造影される42×52mmの凹凸不整な腫瘤性病変を認めた。PET-CTにおいても同部に軽度集積のある50mm大の腫瘤性病変を認め、他に異常集積は指摘されなかった。小腸造...

第098回近畿支部例会

連日血球成分除去療法を行った初発全大腸炎型潰瘍性大腸炎の一例
岩谷 修子(大阪府立急性期総合医療センター 消化器内科)
症例は20歳代女性。主訴は腹痛と下痢。既往歴に特記事項なし。2012年5月より腹痛と下痢がみられ、細菌性腸炎を疑われ抗生剤を処方された。翌日より鮮血便が出現し、症状の改善なく原因精査目的で入院となった。第3病日に下部消化管内視鏡検査(CS)を行い、全大腸にわたり粗造な粘膜と多発性のびらんを認め、全大腸炎型 潰瘍性大腸炎と診断した。重症度は中等症であり、Clinical Activity Index...

第098回近畿支部例会

HIV・CMV初感染時に直腸・肛門部潰瘍をきたした1例
橋本 佳愛子(財団法人 田附興風会 医学研究所 北野病院)
【症例】17歳男性【主訴】発熱, 粘血便, 肛門部痛【現病歴】39℃台の発熱・下腹部痛・粘血便が出現し, 近医を受診。感染性腸炎疑いでラクトミン製剤とホスホマイシンを投与されたが発熱および粘血便が持続したため, 潰瘍性大腸炎の疑いでサラゾスルファピリジンを投与開始された. しかし, 39℃台の発熱と1日6回程度の粘血便が持続したため当院に紹介となった. 【既往歴】HTLV-1キャリア【家族歴】母方...

第098回近畿支部例会

C型慢性肝炎のペグインターフェロン、リバビリン治療中に急性膵炎を発症した一例
旭爪 幸恵(大阪府 済生会 吹田病院 消化器内科)
症例は59歳、男性。HCV1b型、高ウィルス量、Core70変異型、Core91 野生型、NS5A ISDRは変異数0、IL28-βはMajorであった。肝生検(2008年8月)はCH、F1-2/A1であった。2008年8月よりPEG-IFNα-2b 120μg、Ribavirin 800mgで治療を開始、適宜容量調節を行いながら投与を継続していたが6週目の9月に腹痛とともにアミラーゼ:1951I...

第098回近畿支部例会

診断に苦慮した穿孔を伴った出血性胆嚢炎の1例
竹谷 祐栄(市立奈良病院 消化器肝臓病センター 消化器科)
【症例】60歳代、男性【既往歴】慢性心房細動と心原性脳塞栓症にて抗凝固薬を内服中、胃潰瘍にて幽門側胃切除後・Billroth II法再建後【現病歴】1週間持続する発熱と腹痛を主訴に前医へ入院となり、保存的加療により炎症反応の改善を得られたが、黄疸・黒色便が出現したため、前医へ入院後3日目に精査・加療目的に当院へ転院となった。【入院時現症】体温37.2℃、血圧122/80mmHg、脈拍81回/分、結...

第098回近畿支部例会

自己免疫性膵炎にIgG4関連自己免疫性肝炎を合併した一例
末松 那都(兵庫県立加古川医療センター 総合内科)
症例は66歳男性。高血圧で通院中、定期血液検査で肝胆道系酵素の上昇を認めたため精査目的で紹介となった。膵画像検査にて膵臓のびまん性腫大と主膵管の狭細像を膵全体の1/3以上に認め、血清IgG4 634mg/dlと高値から自己免疫性膵炎と診断した。胆管造影検査およびMRCPにて、下部胆管は狭窄していたが数珠状変化はなく、原発性硬化性胆管炎による変化は見られなかった。腫大した膵臓による圧排も伴っていたが...

第098回近畿支部例会

中毒性巨大結腸症を合併し,急速な経過を辿ったClostridium difficile感染偽膜性大腸炎の1剖検例
小堤 隆広(奈良県立医科大学 消化器・内分泌代謝内科)
【症例】66歳,男性【主訴】腹部膨満感,下痢【既往歴】40歳時より高血圧,50歳時より糖尿病にて加療,59歳時左膝関節骨折【現病歴】下咽頭癌に対して,2011年11月8日~2012年1月10日の間,当院耳鼻咽喉科で化学放射線療法を施行された.治療経過中に放射性粘膜炎に伴う感染があり,治療後には誤嚥性肺炎を併発したため,CFPM,DRPM,SBT/ABPC,LVFXなどの抗菌薬が投与された.2月中旬...

第098回近畿支部例会

潜在性結核感染症治療下にエベロリムスとオクトレオチドLARを併用投与した膵神経内分泌腫瘍の1例
田村 猛(大阪医療センター 消化器科)
【はじめに】エベロリムスには免疫抑制作用があるため,潜在性結核感染症(LTBI)から結核が発病する可能性があり注意が必要である.今回,LTBI治療をしながらエベロリムスとオクトレオチドLARを併用投与した膵神経内分泌腫瘍(pNET)の1例を経験したので報告する.【症例】70歳代,女性.【経過】2007年10月右季肋部痛を主訴に近医を受診し,膵癌肝転移と診断されたため,S-1単独療法や5-FU肝動注...

第098回近畿支部例会

大腸癌に対し直腸ステントが有用であった1例
眞弓 周子(神戸労災病院 消化器科)
【はじめに】大腸狭窄に対する内視鏡的大腸ステント留置術が本年より保険適応となった。今回大腸癌イレウスに対しステント留置術が有用であった症例を経験したため、若干の文献的考察も含めて報告する。【症例】61歳、男性。以前より便の狭細化を認め、精査目的に近医より紹介受診。下部消化管内視鏡検査にて直腸に全周性の進行2型腫瘍を認め、腫瘍狭窄によるイレウスを発症。そのため狭窄部に内視鏡的大腸ステントを留置したと...

第098回近畿支部例会

門脈ガス血症をともなった終末回腸虚血性腸炎の1例
木下 雅登(医療法人社団 明石医療センター)
症例は71歳女性、突然に下腹部を中心とした激痛を認めたため近医を緊急受診した。炎症反応の上昇は認めなかったが、腹部CTを施行したところ門脈ガス血症を認めたため当院へ救急搬送された。造影CTを施行にて門脈内ガスは減少傾向であり、腸間膜動脈領域の腸管に造影不良はなく、急性動脈閉塞や腸管壊死を疑う所見は認めなかったので絶食補液による経過観察となった。第2病日に血便を認めたが、腹痛は徐々に改善した。第4病...

第098回近畿支部例会

サルモネラ腸炎が原因と考えられた成人腸重積症の1例
占部 真貴子(大阪警察病院 内科)
【症例】27歳、男性
【主訴】腹痛
【現病歴】2011年8月、突然の臍部中心の刺し込むような痛みが出現したため、当科受診。腹部造影CTで上腹部に層状構造を呈する腫瘤像を認め、回盲部を先進部とし、横行結腸中央付近に達する回盲部型腸重積症と診断し、緊急入院となった。【経過】発症から短時間であること、腹膜刺激症状がないことなどから、入院後にガストログラフィンによる高圧浣腸にて非観血的整復を試...

第098回近畿支部例会

右心房内転移を来した肝細胞癌の1例
桑田 威(神鋼病院 消化器内科)
症例は70歳男性。34歳時に慢性B型肝炎を指摘、61歳時肝細胞癌に対し肝部分切除(S5-6)を施行され、外来で核酸アナログ(エンテカビル)による抗ウイルス治療を受けていた。その後肝内再発病変に対しTACE、RFAを繰り返し行なっていたが、2010年11月29日造影CTにてS8に再発病変を指摘されTACE目的に2011年1月6日入院となり、1月7日にTACEを施行した。またその際CTにて右心房内腫瘤...

第098回近畿支部例会

トロンボモジュリン製剤とmethotrexate/5-FU時間差交代療法が有効であった播種性血管内凝固症候群を併発した進行胃癌の1例
金原 史朗(大阪市立総合医療センター 臨床腫瘍科)
 進行胃癌は稀ではあるが播種性血管内凝固症候群(DIC)を伴い予後不良となることがある。しかし、積極的にmethotrexate/5-FU時間差交代療法(MF療法)を行い奏効した例や最近では固形癌のDICに対してトロンボモジュリン製剤が効果を認めた報告も認められる。 DICを併発した進行胃癌の1例を経験したので報告する。症例は62歳女性。黒色便を契機に3型胃癌(sig)と診断され、大動脈周囲リンパ...

第098回近畿支部例会

若年男性に発症した腹腔内多発腫瘤の一例
川本 雄規(京都市立病院 消化器内科)
症例は39歳男性。自然気胸術後である以外に特記すべき既往なし。約2週間持続する左下腹部痛を主訴に前医を受診、骨盤内腫瘤による左水腎症の診断にて当院紹介となった。左水腎症に対しては尿管ステント留置術を施行した。CTでは胃体部外側、脾門部、右横隔膜下、左腎下部、左骨盤部に不均一な造影効果を示す多発軟部腫瘤を認めたほか腹膜にも多数の結節形成があり、何らかの軟部悪性腫瘍に伴う播種および転移と考えた。MRI...

第098回近畿支部例会

診断に苦慮した消化管ALアミロイドーシスの一例
牟田 優(田附興風会 医学研究所 北野病院 消化器内科)
【緒言】ALアミロイドーシスは多発性骨髄腫の約10%に合併し、腸管平滑筋や自律神経節への沈着による腸管運動障害のために麻痺性イレウスの原因となりうる。【症例】症例は84歳女性。1ヶ月前から徐々に経口摂取が低下し1週間前から排便停止。排ガス停止し頻回の嘔吐を認めたため翌日に当院救急外来を受診。CTにて胃から回腸にわたって腸管拡張と直腸壁肥厚を認めた。15年前に腹腔鏡下胆嚢摘出術の既往があることから癒...

第098回近畿支部例会

診断に苦慮した腹腔動脈起始部圧迫症候群の一例
藤永 幸久(奈良県立奈良病院 消化器内科)
【症例】53歳男性。28歳時に胆嚢摘出術、39歳時に総胆管結石に対してESTを施行している。平成23年6月18日昼頃に、一過性の腹痛を自覚した。スポーツジムより帰宅し、夕食後から全身倦怠感、39℃台発熱、嘔吐を認め救急外来を受診した。急性胃腸炎と診断され、点滴と抗菌薬を投与後帰宅となった。同年6月26日、同様にスポーツジムから帰宅し夕食後の21時過ぎに突然の激しい腹痛を自覚し、救急受診した。来院時...

第098回近畿支部例会

上腸間膜動脈(SMA)症候群により急性胃拡張、門脈ガス血症を起こした1例
中井 敦史(兵庫県立尼崎病院)
【上腸間膜動脈(SMA)症候群により急性胃拡張、門脈ガス血症を起こした1例】兵庫県立尼崎病院 消化器内科中井 敦史、北村 悟、山崎 友裕、菱谷 英理子、平松 由紀子、生田 耕三、出田 雅子、山内 雄揮、野本 大介、梅田 誠、川崎 公男、松村 毅、斎田 宏、木村 利幸【主訴】嘔吐【現病歴】7年間施設入所中、2011年8月5日突然の嘔吐数回あり。腹部単純CTにて胃の著明な拡張認め当院紹介、緊急入院とな...

第098回近畿支部例会