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検索結果は66件です。

肝膿瘍を契機に発見された下行結腸癌の1例
田島  誠一郎(今給黎総合病院消化器内科)
(症例)58歳 男性(現病歴)2011年3月中旬より40℃の発熱が持続するため近医受診。WBC:23200 CRP:20と炎症反応の上昇を認めた。抗生剤点滴にて一時解熱したが、再度39℃台の発熱を認め、3月下旬に当科紹介受診。CTで肝右葉に径5cmの肝膿瘍を認め、加療目的で入院となる。抗生剤投与で解熱および肝膿瘍の縮小がみられ、退院。原因検索のための下部消化管内視鏡検査で、下行結腸にType2の腫...

第098回九州支部例会

インターフェロン治療によりSVRが得られたC型慢性肝炎の1小児例
山下 容雅(鹿児島大学 消化器疾患・生活習慣病学)
【症例】11歳,女児
【現病歴】
先天性甲状腺機能低下症に対して通院加療されていた.4歳時にHCV抗体陽性を指摘され,7歳時よりALT 40-100 IU/mlで推移していた.C型慢性肝炎に対してインターフェロン (IFN) 治療導入目的に当科入院となった.
【治療経過】
入院時の血液検査ではWBC 6030/μl,Neutro 2350/μl,Hb 13.3g/dl,Hc...

第098回九州支部例会

長期罹患クローン病に合併した直腸癌の一例
大門 裕貴(福岡大学筑紫病院消化器内科)
はじめに)近年クローン病も潰瘍性大腸炎と同様に大腸がんの発生率は高いと考えられ、最近の大腸直腸癌の相対危険率は正常人の2~3倍と見積もられている。今回われわれはクローン病術後の小腸大腸吻合部狭窄に対して内視鏡的バルーン拡張術時に発見した直腸癌症例を経験したため報告する。症例)55歳男性。1981年イレウスで発症し、1983年にて小腸型クローン病と診断された。1997年には大腸病変も認め小腸大腸型ク...

第098回九州支部例会

壊疽性膿皮症に対してもタクロリムスが著効したステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎
城谷 麻衣子(長崎大学病院 消化器内科)
【目的】壊疽性膿皮症は、原因不明の慢性皮膚潰瘍性疾患で、潰瘍性大腸炎との合併率は1~5%と報告されている。その活動性は炎症性腸疾患の増悪に伴うことが多いが、活動性と関係なく生じることもある。中等症以下ではステロイドの全身投与が有効である症例が多いが、重症例では難治性皮膚潰瘍を形成する症例も多い。タクロリムスは炎症性腸疾患の増悪に強く関与するT細胞活性を特異的に阻害する免疫調節薬であり、難治性潰瘍性...

第098回九州支部例会

長期にわたり統合失調症として加療されたウイルソン病の1例
久米井 伸介(産業医科大学第3内科学)
【症例】42歳、男性.【主訴】歩行障害、動作緩慢、肝機能障害.【現病歴】20歳頃より記名力障害や軽度の人格障害が出現し、30歳頃より暴言、被害妄想などを認め、統合失調症と診断され内服加療をされていた。2010年12月に原因不明の肝硬変及び肝機能障害を指摘され、近医で非アルコール性脂肪性肝炎及び薬物性肝障害と診断された。投薬調整されていたが2011年1月より歩行障害、転倒ならびに動作の緩慢を認め薬剤...

第098回九州支部例会

著明な結腸狭窄をきたし結腸切除を行った異所性子宮内膜症の一例
岩崎 智仁(熊本市立熊本市民病院消化器科)
症例50歳,女性。下血を主訴に近医を受診。近医で大腸内視鏡施行され、S状結腸腫瘍疑いと診断され、当院を紹介され受診となった。当院にて再度大腸内視鏡を施行、肛門縁より25cmに腫瘤状の病変と同病変による腸管狭窄を認め内視鏡は通過不能であった。生検でも悪性所見は認めなかった。腹部CT検査では子宮とS状結腸の癒着およびS状結腸に腫瘤状の軟部組織を認めた。造影MRI検査ではS状結腸癌が疑われたが、確定診断...

第098回九州支部例会

潰瘍性大腸炎治療中に発症した急性型特発性血小板減少性紫斑病の一例
大平 哲也(琉球大学医学部付属病院光学医療診療部)
症例は34歳女性.2010年3月より血性下痢と腹痛が出現し,潰瘍性大腸炎の診断にて5-ASA製剤の内服と注腸を開始され症状は軽快していた.2010年8月より症状の増悪を認め,プレドニゾロン(PSL)注腸を追加するも改善を認めず,加療目的に入院となった.重症度分類重症,左側大腸炎型であったため入院後PSLの強力静注療法を施行後,症状と内視鏡所見の改善を確認しながらPSL内服の漸減を行った.第70病...

第098回九州支部例会

保存的療法で改善した縦隔内膵仮性嚢胞の一例
樋高 秀憲(済生会唐津病院内科)
【症例】52歳 男性【現病歴】平成23年3月20日、喉から胸の閉塞感出現。同年3月23日 加療目的にて当院紹介。【既往歴】慢性膵炎。飲酒、喫煙あり。【現症】意識清明、体温37.2℃、血圧122/98mmHg、心拍数100bpm、SPO2 99%。上腹部、背部自発鈍痛あり。上腹部圧痛あり、柔。腸音聴取もやや減弱。【経過と治療】炎症所見の上昇と尿中アミラーゼの軽度上昇を認め、心電図異常(II, aVF...

第098回九州支部例会

胃過形成性ポリープに早期胃癌および胃腺腫を合併した一例
神下 耕平(唐津赤十字病院)
【はじめに】胃過形成性ポリープに癌や腺腫を合併することは、頻度は高くないものの、時折経験することである。今回我々は、隣接する胃過形成性ポリープ内にそれぞれ胃癌および腺腫を合併し、一括ESDにて治癒することができた症例を経験したので、若干の文献的考察を加えて報告する。【症例】74歳男性。H15年に近医で行った上部消化管内視鏡検査にて、体中部後壁にポリープを指摘され、生検にて胃過形成性ポリープの診断で...

第098回九州支部例会

PET-CTで発見された残膵、再発Intraductal papillary-mucinous carcinoma(IPMC)の一例
秋山 泰樹(産業医科大学 第一外科)
症例は59歳、男性。2006年に十二指腸潰瘍にて近医に入院した際、膵体部の嚢胞性病変を指摘されたが本人の希望で経過観察されていた。2008年10月のCTで主膵管の著明な拡張と膵尾部の萎縮を認め精査を勧められ当科紹介。Intraductal papillary-mucinous neoplasmの診断で2008年12月に膵体尾部切除を施行。術後病理でIntraductal papillary-muc...

第098回九州支部例会

Sorafenib投与開始直後はPDであったが、4ヶ月以後に著明な抗腫瘍効果を認めた肝細胞癌の1例
大江 晋司(産業医科大学第3内科)
症例は79歳、女性。近医にC型肝硬変にて通院中、2009年5月に肝細胞癌を指摘され、肝動脈化学塞栓療法を繰り返されていた。2010年6月に多発する肝細胞癌再発を認め、当科へ紹介となった。同年8月と9月に本人の希望によりミリプラチン水和物とリピオドールを用いた肝動注化学療法を施行するも、肝細胞癌の進行を認めた。腫瘍マーカーはAFP 15303.0 ng/mL、PIVKA-II 347 mAU/mL、...

第098回九州支部例会

吐血を契機に発見された胃腺扁平上皮癌の1例
齊藤 宏和(済生会熊本病院消化器病センター)
症例は63歳の男性。自宅で吐血し当院救急搬送となり、上部消化管内視鏡検査で幽門前庭部に中央に潰瘍を形成し、易出血性で腫瘍自体に厚みのある全周性の2型進行胃癌を認めた。生検の結果、腺癌成分とともに、腫瘍細胞が充実胞巣状に増殖し、一部で異常角化像や細胞間橋を認めた。本例では扁平上皮癌成分を1/4以上含んでおり、腺扁平上皮癌と診断した。腹部造影CTで腫瘍は膵および肝に直接浸潤しており、傍大動脈リンパ節転...

第098回九州支部例会

ダナパロイドナトリウム、アンチトロンビンIIIが著効した肝硬変合併門脈血栓症の2例
内田 宅郎(大分県立病院消化器内科)
【症例】症例1。71才女性。C型肝硬変。平成12年大腸癌手術時抗HCV抗体陽性を指摘されたが通院はしていなかった。平成20年上部消化管出血のため当科入院、退院後当科外来通院をしていた。平成23年肝性脳症、腹水のため当科入院となった。Alb2.6g/dl, TB2.2mg/dl, PT54.6%でChild-PughはCであった。CTで上腸間膜静脈から門脈本幹、門脈左枝起始部に血栓を認めたためダナパ...

第098回九州支部例会

2度の急性肝炎を発症した抗核抗体陰性の自己免疫性肝炎の1例
國本 英雄(福岡大学消化器内科)
症例は63歳女性。高血圧症にて近医で内服加療されていた。2011年4月中旬に全身倦怠感、食欲不振、皮膚の黄染に気付き、同月28日に近医を受診した。血液検査でトランスアミナーゼの著明な上昇を指摘され、同日夕方に当院に紹介、緊急入院となった。既往歴として2001年(53歳時)にも肝障害を指摘され、その後肝障害が悪化し、当院救命センターへ搬送された。重症急性肝炎と診断されたが、原因は不明であった。肝庇護...

第098回九州支部例会

2型自己免疫性肝炎の1例
四本 かおる(福岡大学病院)
症例は69歳女性。高脂血症、骨粗鬆症のため近医で内服加療されていた。2011年3月5日に定期受診した際、血液検査にてAST:496 IU/l、ALT:1044 IU/lと肝酵素の上昇を認め、薬剤性肝炎を疑われ内服を全て中止された。3月12日にはAST:403、ALT:685と改善傾向であったが3月22日にはAST:793、ALT:1191と再上昇したため近医へ入院となった。入院後精査にてA型、B型...

第098回九州支部例会

経皮的ラジオ波焼灼術後に仮性肝動脈瘤を形成した肝細胞癌の1例
土屋 直壮(福岡大学 医学部 消化器内科)
要旨:症例は75歳女性。C型肝硬変症で通院中であった。2003年10月、肝S7の肝細胞癌(HCC)に対し、経皮的ラジオ波焼灼術(RFA)を施行した。その後再発なく経過していたが、2010年3月、肝S6に直径2.0cmのHCC再発を認め、再度RFA目的で入院となった。直径3cm焼灼用のcool-tip針を2回穿刺し、病変を十分に取り囲むようにRFAを施行した。治療直後および3か月後のdynamic ...

第098回九州支部例会

癌の成分が殆ど露出せず、診断に苦慮した粘膜下腫瘍様胃癌の一例
遠藤 翔(九州大学病院臨床腫瘍外科)
はじめに上部消化管内視鏡検査はその機能の発展や普及により、今日のがん検診において中心的な検査となってきている。しかしながら、稀に診断に難渋する例,肉眼的には悪性が疑われるが生検では悪性所見を認めない例を経験することがある。今回、前庭部の中心に陥凹を伴う隆起性病変に対して、約2年間の密な経過観察にもかかわらず、悪性所見は認めなかったが、手術を施行し胃癌の診断に至った例を経験したので報告する。症例70...

第098回九州支部例会

続発性ヘモクロマトーシスに合併した肝細胞癌の一例
戸次 鎮宗(国立病院機構長崎医療センター肝臓内科)
症例は80歳、男性。主訴は肝腫瘍の精査。既往歴として65歳、79歳時に早期胃癌の診断を受け、内視鏡治療を2度受けている。これまで肝障害を指摘されたことはなく、4年前に骨髄異形成症候群と診断され、以後貧血に対し繰り返し赤血球輸血が行われていた。1年3か月前に造影CTで16mm大の肝腫瘍を指摘され、肝血管腫として経過観察されていた。2か月前の造影CTで肝腫瘍は34mm大と増大し、辺縁は早期相で濃染、後...

第098回九州支部例会

IgG4陽性を示した原発性硬化性胆管炎(PSC)の1症例
草永 真志(産業医科大学病院 第3内科学)
症例は30歳代男性。2011年2月心窩部痛、皮膚掻痒感を主訴に近医受診しCT、MRCPにて肝門部から上部胆管に狭窄を認め、閉塞性黄疸と診断されERBD施行後当科入院となった。当科入院時皮膚及び眼球結膜に黄染を認めT-Bil 9.0mg/dl,LDH 203IU/l,ALP 611IU/l,γ-GT 59IU/l,CEA 1.4ng/ml,CA19-9 29257.0U/ml,ANA <40倍,Ig...

第098回九州支部例会

保存的治療で軽快した胸腔内穿破型特発性食道破裂の一例
保利 喜史(社会保険 小倉記念病院)
【はじめに】胸腔内穿破型食道破裂は、保存的治療の適応は無く、外科的治療を施行しなければ救命は難しいとされているが、今回、保存的治療により軽快した胸腔内穿破型食道破裂を経験したので、文献的考察を加えて報告する。【症例】 78歳男性。嘔吐後の胸痛を主訴に前医を受診し、精査の結果、特発性食道破裂と診断された。炎症は縦隔内に限局しており、絶食、経鼻胃管による減圧、抗生剤投与による保存的治療が選択された。そ...

第098回九州支部例会