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検索結果は68件です。

膵周囲後腹膜出血にて発症した腹腔動脈分枝多発動脈瘤の一例
向 あかね(滋賀県立成人病センター 消化器内科)
【症例】40代、男性。【既往歴・家族歴】特記事項無し【現病歴】急激に出現した心窩部痛と左腰背部痛を主訴に近医へ救急搬送された。左上腹部に強い圧痛を認めたが、血液検査では、軽度の炎症反応高値を認めた他は特記すべき異常所見なく、膵酵素上昇も認めなかった。腹部Dynamic CTでは、腹腔動脈・脾動脈に血栓形成を認めたが、腹腔内臓器と脾臓への血流は保たれていた。膵周囲から腎下極以遠まで、滲出液の貯留と脂...

第099回近畿支部例会

肝膿瘍との鑑別を要した神経内分泌細胞癌の1例
小田桐 直志(大阪市立総合医療センター 肝臓内科)
症例は75歳男性。既往歴として非ホジキンリンパ腫、脳梗塞、不安定狭心症、間質性肺炎がある。平成24年11月より発熱・軽度の右季肋部痛を自覚し、当院を受診した。来院時37.8℃の発熱と肝叩打痛を認め、血液検査では軽度の炎症反応高値と肝胆道系酵素上昇を認めた。腹部単純CTでは約6ヶ月前には存在しなかった粗大で多房性の低濃度腫瘤を肝内に2個認め、造影したところ辺縁に造影効果を有しており、臨床症状と併せて...

第099回近畿支部例会

アルゴンプラズマ凝固止血後に急激な増大を示した0-1型胃癌の一例
明神 悠太(関西労災病院 消化器内科)
症例は70歳代、男性。糖尿病性腎症にて維持透析を受けており、心筋梗塞、心房細動、下肢閉塞性動脈硬化症のため、ワーファリン、アスピリン、クロピドグレルを内服中であった。2012年3月下肢閉塞性動脈硬化症に対する加療目的で当院入院中に、黒色便およびHb 5.9 g/dlと著明な貧血の進行を認めたため当科紹介受診となった。上部消化管内視鏡検査を施行したところ、胃底部に約1cm大の滲出性出血を伴う山田2型...

第099回近畿支部例会

多発痔瘻を合併したCrohn病患者に対してSeton drainageと高容量Infliximabにて妊娠・出産に成功した1例
岩佐 陽介(奈良県立医科大学 消化器・総合外科)
[はじめに] 近年増加傾向にあるCrohn病(CD)は10代後半から20代に好発し,痔瘻や内瘻をきたす症例も多く,妊娠・出産に際して困難を伴うことが多い. 妊娠前後・妊娠中の病勢コントロールはもちろん,胎児に及ぼすリスクをいかにマネージメントするかが重要な課題である.今回,多発痔瘻を有するCD 患者をSeton drainageと高容量Infliximab(IFX)4週毎投与にて病勢コントロールを...

第099回近畿支部例会

胃蜂窩織炎を契機に発見された進行胃癌の一例
大内 祥平(市立伊丹病院)
【症例】50歳代の女性。【既往歴】特になし。
【主訴】心窩部痛【現病歴】200X年11月某日から嘔吐が出現し、近医を受診しウイルス性腸炎と診断された。2日後から強い心窩部痛が出現し水分摂取も困難になったため当院を受診した。体温40.2度。腹部は平坦、板状硬で、心窩部に強い圧痛と反跳痛を認めた。血液検査では白血球7600/μl(好中球92.7%)、CRP58.95mg/dlと著明な炎症所見を認...

第099回近畿支部例会

熱傷性食道潰瘍の2例
青木 領太(医療法人川崎病院 消化器内科)
【はじめに】食道潰瘍の原因としては逆流性食道炎の頻度が高いが、熱傷性食道潰瘍の報告は比較的まれである。今回、我々は熱傷による食道潰瘍の2例を経験したので報告する。【症例1】35歳、男性。2012年12月神戸ルミナリエで熱いはしまきを食べた後、胸やけ症状が出現し持続するため受診。PPI、アルミニウム製剤内服を開始したが症状改善しないため、第12病日上部消化管内視鏡検査を施行した。門歯列より25cmの...

第099回近畿支部例会

門脈内に穿破した膵仮性嚢胞の1例
杉本 彩(独立行政法人国立病院機構 大阪医療センター 消化器内科)
【はじめに】膵仮性嚢胞の門脈内穿破は非常に稀である。今回、膵仮性嚢胞が門脈に穿破し、門脈閉塞を来した症例を経験したので報告する。【症例】36歳、男性。2005年にHIV感染症を指摘され、近医で抗ウイルス療法中であった。2012年5月上腹部痛を主訴に近医を受診し、アルコール性急性膵炎、予後因子1点(CRP 20.3 mg/dl)、造影CT Grade 1と診断され、急性膵炎の治療を開始された。腹部C...

第099回近畿支部例会

膵臓腺房細胞癌の一例
赤峰 瑛介(社会医療法人 きつこう会 多根総合病院 消化器センター)
症例は78歳男性で、尿路結石以外に特記既往歴はない。食欲不振を主訴に近医を受診しその際の血液検査でCA19-9が高値であることを指摘され当院紹介受診となった。来院時の血液所見でCA19-9が2592.7U/mlと高値であり、胸腹部造影CTで膵頭部に早期より比較的強い造影効果を認めるmassを認めた。また肝臓にも同様の造影効果を認めるmassを3個認めた。非典型的な膵臓悪性腫瘍が考えられ精査目的で当...

第099回近畿支部例会

興味深い経過をたどったMeckel憩室によるmesodiverticular bandに起因する絞扼性イレウスの1例
飯田 実加(奈良県立五條病院 消化器病センター)
【症例】20歳代男性,生来健康であった.2013年4月中旬より嘔気と心窩部痛,37℃台の微熱が出現した.翌日に前医を受診し虫垂炎が疑われ当院内科紹介となった.来院時,体温は37.0℃,腹部は平坦軟で右下腹部の圧痛および反跳痛を認めた.血液検査ではWBC 11720/μl(Neu91.5%),CRP 0.13mg/dlであった.腹部立位単純X線では鏡面像はなく単純腹部CT検査でもごく少量の腹水を認め...

第099回近畿支部例会

自然軽快を繰り返し診断に難渋したLupus腸炎の1例
小山 秀和(市立伊丹病院 消化器内科)
【タイトル】自然軽快を繰り返し診断に難渋したLupus腸炎の1例【症例】20歳代女性【主訴】腹痛、嘔吐、下痢【既往歴】橋本病【家族歴】特になし【現病歴】201X年12月から半年の間に、腹痛、嘔吐、下痢のため当院へ3回入院した。腹部CTで上行結腸・回腸を中心に壁肥厚を認めるものの、上部・下部消化管内視鏡検査や便培養などで確定診断に至らず、2~3日の経過観察で症状が軽快したため退院となっていた。初回入...

第099回近畿支部例会

ESDを行ったgastric carcinoma with lymphoid stromaの2例
木下 雅登(神戸大学医学部附属病院 消化器内科)
[症例1] 54歳男性、職場健診の胃透視検査で粘膜不整を指摘され上部消化管内視鏡検査施行。胃体中部小弯に1mm大の頂部に陥凹を伴う粘膜下腫瘍様の隆起性病変を指摘された。生検4か所行われたがGroup2で悪性除外出来ず紹介となった。NBI拡大観察では頂部の陥凹部に不整な微小血管を認めたがほとんどは正常上皮に覆われていた。EUSでは第2層を中心に低エコー腫瘤認め、第3層は腫瘤の下を裏打ちしていた。陥凹...

第099回近畿支部例会

総胆管と十二指腸へ穿破した膵管内乳頭粘液性腺癌(IPMC)の一例
田上 光治郎(社会医療法人 きつこう会 多根総合病院 消化器センター)
症例は91歳女性。平成25年2月中旬に38度の発熱があり、当院救急搬送となった。来院時、右上腹部に圧痛を認め、血液検査で肝胆道系酵素と炎症反応の上昇を認め、腹部CTを施行すると胆嚢の腫大、総胆管の拡張、さらに主膵管の拡張と十二指腸水平脚から膵頭部に境界不明瞭な腫瘤を認めた。膵腫瘍に伴う胆管閉塞、胆管炎・胆嚢炎の疑いで同日緊急入院し、保存的に治療を開始した。腹部US・腹部MRIでは膵腫瘍は充実性と嚢...

第099回近畿支部例会

出血を契機に発見された限局性小腸拡張症の一例
岡本 直樹(京都市立病院)
【症例】26歳男性【主訴】腹痛、下血【既往歴】うつ病【現病歴】2001年に下血で当院入院し、大腸内視鏡検査を施行したが出血源の特定には至らず、2006年にも下血したが自然軽快した。2012年7月に腹痛と暗赤色の下血が出現したため当院緊急入院となった。【入院時現症】意識清明、バイタルサイン異常なく、腹部は平坦軟であり、右季肋部に圧迫感を認めた。血液検査ではHb 9.9g/dlと貧血を認め、BUNの軽...

第099回近畿支部例会

タクロリムス・プレドニゾロンの服用中にCrohn病を合併した、糸球体腎炎の1例
村井 克行(済生会滋賀県病院 消化器科)
症例は40歳代女性。慢性糸球体腎炎に対してタクロリムス3mg/day・プレドニゾロン5mg/day(隔日)を服用中であった。某年某月より腹痛・下痢を認め当科受診。下部消化管内視鏡検査で下行結腸に狭窄を伴う縦走潰瘍を認め、注腸造影検査では同部位と横行結腸に狭窄像を認めた。病理学的には特異的な所見は認めなかったが、上部消化管内視鏡検査で胃に竹の節様変化を認め、Crohn病と診断した。メサラジン4000...

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アルコール性肝硬変、肝細胞癌に合併した両側乳癌の1例
山口 智裕(医仁会 武田総合病院 消化器センター)
【緒言】肝硬変の合併症として女性化乳房がある.結節をともなった両側乳房腫大をきたした男性1例を経験したので報告する.【症例】79歳男性【現病歴】アルコール性肝硬変(Child-Pugh C), 多発肝細胞癌にて通院加療中であった. 2012年10月下旬より左乳房腫大を自覚していた. 12月初旬に左側腹部痛が出現し改善しないために当院を受診した. 身体所見では左側腹部痛と両側乳房腫大と弾性硬の腫瘤を...

第099回近畿支部例会

持続する白血球高値を契機に発見されたG-CSF産生胃癌の一例
西川 知宏(北摂総合病院 消化器内科)
【症例】70歳,男性.食欲不振,体重減少,心窩部不快感にて近医より紹介となった.上部内視鏡検査にて噴門部から前庭部にかけてほぼ2/3周性の3型胃癌(Adenocarcinoma、por>tub2)を認めた.血液検査にて貧血(Hgb5.1g/dl)を認めたため同日入院となった.入院後の転移検索では,十二指腸浸潤,腹膜播種を認めstageIVと診断した.入院時より白血球高値(13800/μl)を認めて...

第099回近畿支部例会

アルコール性肝硬変に合併したfocal nodular hyperplasia-like nodule の一例
吉田 裕幸(西神戸医療センター 消化器内科)
【はじめに】FNH-like noduleはFNHと臨床的、病理組織学的にも類似する点が多く、FNH同様に細胞および構造異型が見られることは少ないとされている。原因は不明であり、本邦の報告ではアルコール性肝炎や肝硬変症例に合併した例が多いが、報告例が散見される程度の比較的稀な疾患である。【症例】51歳、男性【現病歴】アルコール性肝疾患の診断で平成16年より前医にて経過観察されていた。平成22年2月...

第099回近畿支部例会

膵液細胞診よりランブル鞭毛虫が検出された膵管内乳頭状粘液腫の一例
大西 幸作(大阪府立 急性期・総合医療センター)
【症例】60歳台 男性【現病歴】総胆管結石の採石後、経過観察中にMRCPにて膵尾部に多嚢胞性病変を指摘された。膵管内乳頭状粘液腫(IPMN)を疑われ、当科紹介受診となった。CTでは膵尾部背側に主膵管と連続する2cm強のcystic lesionを認め、病変近傍の主膵管は軽度拡張し、嚢胞内部に明らかな充実部分は認めなかった。PET-CTでは膵尾部の病変に異常集積は認めなかった。【経過】内視鏡的逆行性...

第099回近畿支部例会

当院で経験した自己免疫性疾患を合併した潰瘍性大腸炎4例の検討
渡部 晃一(明石医療センター)
明石医療センター○渡部晃一、藤本和世、佐々木一就、林賢一、花房正雄、吉田志栄、安東直之、中島卓利、澤井繁明【はじめに】潰瘍性大腸炎(UC)はしばしば腸管外合併症を認める。今回当院で経験した腸管外自己免疫疾患合併例を検討した。【症例1】50歳代男性。2007年4月より近医にてUC(全結腸型)で加療されていた。メサラジン内服で寛解後に、増悪と貧血の進行認めたため当科紹介された。溶血所見、直接クームス試...

第099回近畿支部例会

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)にて切除した胃底腺型胃癌の一例
柳井 理恵子(大阪市立大学大学院 医学研究科 消化器内科学)
症例は80歳代男性。既往歴、家族歴に特記事項を認めず。2012年9月に食思不振にて前医で上部消化管内視鏡検査をしたところ、胃底部大弯に病変を指摘された。同部位からの生検にて高分化管状腺癌(Group 4)が疑われたため、精査加療目的にて当院に紹介となった。病変は8mm大のわずかに隆起した境界不明瞭な褪色域として認められた。褪色域には樹枝状の拡張した血管を認めたが、病変の中央は拡張血管を認めず、アレ...

第099回近畿支部例会