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検索結果は106件です。

スタチン製剤投与後に診断された自己免疫性肝炎の一例
細江 隼(東京逓信病院 消化器科)
【症例】77歳女性。2006年11月に近医にて高脂血症のためフルバスタチン(ローコール(R))10 mg投与を開始された。2008年7月の採血にて肝胆道系酵素上昇を認め当科に紹介され、精査目的に9月入院となった。7月より倦怠感を自覚していたが、食事摂取は良好で発熱、腹痛、体重減少は認めなかった。【入院後経過】血液検査ではAST 462 IU/l,ALT 591 IU/l,γ-GTP 204 IU/...

第304回関東支部例会

肝門部より広がる巨大腫瘤を認めた胆嚢癌の一例
佐藤 雅哉(三井記念病院消化器内科)
症例は64歳女性、既往歴として42歳:胃潰瘍にて胃部切、子宮筋腫にて子宮摘出62歳:C型慢性肝炎あり。2週間程継続する右側腹部痛~下腹部痛と同部の硬い腫瘤を主訴に当院受診。腹部超音波検査(以後AUS)にて肝門部胆嚢近傍より広がる径10cm程度の均一なmassを認め精査加療目的に入院となった。入院時AST45、ALP565、CRP0.8とやや高値を認める以外は特記すべき異常値なく、CEA0.9、CA...

第304回関東支部例会

アルカリ内服による食道瘢痕狭窄の1例
高山 和久(横浜市立大学 市民総合医療センター 高度救命救急センター)
【はじめに】市販のアルカリ性洗浄剤などの内服による消化管粘膜障害は良好な経過をとることが多い.石鹸を作成しようと約10年前に購入した苛性ソーダ(NaOH)内服による重篤な食道粘膜障害を経験したので報告する.【現病歴】症例は49歳,女性.夫との口論をきっかけに,99%苛性ソーダを希釈して(濃度不明)20~30 mL内服し,前医を受診した.来院後に頻回の嘔吐があり血液の混入を認め,穿孔の疑いで転院搬送...

第304回関東支部例会

腸重積を来たした盲腸癌の1例
山近 大輔(東海大学 消化器外科)
成人の腸重積は全腸重積症例の5~10%と比較的まれな疾患である。今回われわれは盲腸癌が先進部となった成人腸重積症の1例を経験したので報告する。症例は77才、女性。2008年12月12日より腹痛が出現した。腹痛が軽快しないため12月17日に近医を受診し、右下腹部に腫瘤を指摘された。12月20日大腸内視鏡検査を施行したところ上行結腸に腫瘍を認め、腫瘍を先進部とした腸重積の診断で当院転院搬送となった。当...

第304回関東支部例会

自然経過にてHCV RNAの持続陰性化を認めているC型慢性肝炎の1例
岡本 賢(聖マリアンナ医科大学病院 消化器・肝臓内科)
【症例】67歳,男性.【現病歴】平成12年3月,前医にてC型慢性肝炎を指摘され,同年6月よりインターフェロンβ投与を施行されたが,眼底出血の発症にて中止となった.平成17年10月,C型慢性肝炎に対する経過観察目的にて当院紹介となった.【既往症】昭和58年,胆嚢摘出術.平成12年,2型糖尿病および眼底出血.輸血歴なし.【現症】腹部は平坦,軟で肝脾は触知せず.【検査所見】WBC 4700/μl, RB...

第304回関東支部例会

C型慢性肝炎に合併した肝腫瘍の1例
野原 淳(群馬大学 医学部医学研究科 病態制御内科)
症例は75歳女性。平成15年に検診にてHCV抗体陽性を指摘されたが放置されていた。平成20年8月、近医を受診し、HCV genotype 2a、HCV-RNA 2.6 Log IU/mlと判明し当院紹介となった。外来での腹部超音波検査で、肝S5に径1.7cmの辺縁に低エコー帯を伴う腫瘤を認めた。肝dynamic CTでは造影効果の乏しい結節性病変を認め、高分化型肝細胞癌や腺腫様過形成が疑われ、精査...

第304回関東支部例会

急激な経過をたどった好酸球増多症の1例
天野 芙美(埼玉医科大学総合医療センター 消化器肝臓内科)
症例は60歳女性、主訴は下痢、下腹部膨満感。2008年12月10日頃より下腹部痛と排尿時違和感が出現、12月13日に当院泌尿器科を受診。抗生剤を処方された。抗生剤服用後より下痢が出現。12月18日に再度受診し、CTを施行したところ胸腹水、小腸浮腫が認められ当科に紹介。精査加療目的にて入院となった。採血にてWBC22400/μl、(好酸球26%,好中球46%,単球4%,リンパ球24%)CRP 2.0...

第304回関東支部例会

クエン酸タモキシフェン(TAM)による非アルコール性脂肪肝炎(NASH)について
徳永 周子(北里大学 医学部 消化器内科学)
TAM服用中に肝障害を認め、病理組織学的にNASHと診断した2症例を報告し、乳癌とNASHの診療のあり方について考察する。【症例】症例1は39歳女性。BMI28.7。2006年10月に乳癌切除を受け、同年12月よりTAM 20mg/日を服用開始した。服用開始後3ヶ月以降肝障害が持続していた。症例2は62歳女性。BMI24.8。元来糖尿病に対してインスリン投与中であった。2006年10月に乳癌切除を...

第304回関東支部例会

ラジオ波焼灼療法後に生じた門脈血栓症に対してウロキナーゼとダナパロイドナトリウムが有効であった肝細胞癌合併B型肝硬変の1例
山岡  稔(埼玉医科大学 消化器内科・肝臓内科)
症例は62歳の男性。大酒家のHBVキャリアで22年前に肝硬変と診断された。6年前に肝S5/8に径65 mmの肝細胞癌を併発し,肝動脈化学塞栓術療法後,再発なく経過していた。2ヶ月前に肝S4に肝細胞癌の再発を認め,17日前にラジオ波焼灼術療法 (RFA) を施行,合併症なく退院した。出張先で運転中に突然の激しい心窩部痛と嘔吐が出現し,入院となった。TB 19.7 mg/dL,AST 453 IU/L...

第304回関東支部例会

副腎転移巣破裂により後腹膜出血をきたした肝細胞癌の一例
山田 俊哉(前橋赤十字病院 消化器病センター)
【症例】52歳男性
【現病歴】平成20年9月26日、13時30分頃、オートバイを運転中に突如右側腹部痛が出現。症状持続するため当院救急外来受診された。
【入院後経過】血液検査及び腹部造影CTにてHCV陽性肝硬変の所見を認め、肝右葉に径2cmから7cm大の多発性肝細胞癌(HCC)を認めた。後腹膜出血が存在し、右副腎に結節性病変を認め、造影相でextravasationが認められ、多発性H...

第304回関東支部例会

保存的に経過観察し得た腸アニサキス症の1例
鈴木 幸雄(横浜市立市民病院 臨床研修医)
アニサキス症は日常臨床において度々遭遇する疾患である。その傷害部位としては胃が多く、上部消化管内視鏡により容易に診断・治療される。しかし、腸アニサキス症は稀で、診断・治療に苦慮する場合が多い。我々は、開腹歴のないイレウス症状を呈した腸アニサキスの1症例を経験したので報告する。症例は38歳、男性。主訴は腹痛。2日前、焼鳥・生サバ・揚げ物を食べ、6時間後より上腹部痛出現。一旦軽快した後、臍上部痛出現し...

第304回関東支部例会

肝外門脈閉塞症に肝腫瘍と肺高血圧症を合併した一例
中尾 絵美子(東京女子医大 医学部 消化器内科)
肝外門脈閉塞症に肝腫瘍と肺高血圧症を合併した症例を経験したので、文献的考察も含めて報告する。【症例】29歳女性。6歳時より肺高血圧症、結節性過形成、門脈本幹閉塞の診断を受けており他院で経過観察されており、28歳時の同院の腹部造影CTと腹部MRIにて最大径約8cm大の結節性過形成に矛盾しない多発腫瘍の所見を呈していた。その後精査のため当院受診、当院施行の腹部造影CTにて肝両葉に早期濃染を示し平衡相で...

第304回関東支部例会

結腸の固定不全が原因と考えられた腸閉塞の一例
江波戸 直久(帝京大学 医学部 内科)
症例は30歳代女性。特記すべき既往歴はないが、若年の頃より便秘傾向であった。平成20年12月急に腹部膨満、腹痛が出現したため当科を受診。腹部所見より腸閉塞が疑われ腹部CT検査を施行、拡張した腸管と少量の腹水を認めた。また右腹部には結腸が存在せず回盲部が左腹部に偏移しており、腹腔内の血管が捻じれているような走行異常が見られたことから、上行結腸の固定不全による捻転が考えられた。血流障害や穿孔などの所見...

第304回関東支部例会

術前に骨盤内腫瘍と診断された小腸間膜発生のGISTの1例
水田 憲利(自治医科大学附属 さいたま医療センター 一般・消化器外科)
【症例】77歳、女性。2008年11月頃より左下腹部の違和感あり、CT検査施行。骨盤内に腫瘤性病変を認め、当院婦人科紹介受診。MRIでも骨盤内に造影効果を伴う腫瘤性病変を認めた。腫瘍マーカーは正常値範囲内。上下部消化管内視鏡では所見なし。卵巣癌や子宮肉腫が疑われ、婦人科入院となった。【手術】開腹所見で子宮、卵巣は正常大であり、回腸末端より20cm口側の腸間膜に白色、弾性硬な15cm大の腫瘍を認め、...

第304回関東支部例会

脳転移を伴った進行胆嚢癌の1例
上野 誠(神奈川県立がんセンター消化器内科肝胆膵)
【症例】56歳,女性.【主訴】ふらつき,嘔吐【既往歴】特記すべきことなし.【現病歴】2005年3月より心窩部痛出現し前医受診.CTにて胆嚢癌,肝浸潤が疑われ,精査加療目的で4月下旬,当院紹介となった.また4月中旬より嘔気出現し,歩行時ふらつくとのことであった.当初は,胆嚢癌進行による悪液質,十二指腸浸潤に伴う通過障害が存在する可能も考えたが,嘔吐時の内容物の量が少ないこと,歩行時のふらつき強いこと...

第304回関東支部例会

各種自己抗体陰性で診断に苦慮した自己免疫性肝炎の1例
後藤 晃紀(横須賀共済病院 消化器内科)
症例:71歳、女性。主訴:全身倦怠感。既往歴:輸血歴(-)、飲酒歴(-)。現病歴:2005年10月より高血圧、糖尿病にて近医通院中。2008年7月頃より特に誘因なく全身倦怠感が発現、同時期に肝機能障害を指摘された。薬剤性肝障害を疑い被疑薬中止としたが改善なく、10月27日に当科紹介入院となった。入院時検査成績:WBC 4900/μl(Eo 2.3%)、LDH 276U/l、AST 292U/l、A...

第304回関東支部例会

Billroth II法再建残胃吻合部近傍からDieulafoy潰瘍様出血を繰り返したと思われる1例
宮本 勇治(東京都立墨東病院 内科)
【症例】57歳 男性【現病歴】22歳時に十二指腸潰瘍にて胃亜全摘術(Billroth II法再建)を施行される。平成17年12月、黒色便・ふらつきを主訴に近医受診しHb=6.9g/dlと貧血を呈していたことより同17日当院受診、精査加療目的で同日第1回入院。上部消化管内視鏡検査(GFS)にて残胃内に血性残渣貯留を認めるも出血源は不明であった。出血シンチ(第3病日)にて吻合部付近からの出血が疑われG...

第304回関東支部例会

Type4胃癌との鑑別が困難であった多発早期胃癌の一例
鈴木 迪哲(横浜市大市民総合医療センター 消化器病センター)
【症例】60歳 男性【主訴】上腹部不快感【現病歴】H20年7月上記主訴にて近医を受診し、上部内視鏡にて胃癌を指摘されたため、精査加療目的で当センターを紹介受診した。当センターの上部内視鏡では、(1)胃体上部前壁に約30mmの発赤調で粘膜模様が粗造な陥凹面、また、(2)胃体下部前壁には周囲粘膜ヒダの引き連れを伴った約25mmの発赤調の陥凹面を認めた。(1)と(2)の病変間の表面は正常粘膜であったが、...

第304回関東支部例会

糖尿病を契機に発見された漿液性嚢胞腫瘍の1例
山本 果奈(東京女子医科大学病院)
漿液性嚢胞腫瘍は膵嚢胞性腫瘍の約4-10%程度と比較的まれな疾患であり、一般的には良性腫瘍で悪性例はきわめて少なく、外科的切除の適応となることはほとんどない。今回我々は糖尿病発症を契機に発見された症例を経験したので若干の文献的考察とともに報告する。【症例】60歳、女性【主訴】特記すべきことなし【既往歴】高血圧、糖尿病で内服治療中【家族歴】膵疾患や糖尿病なし【現病歴】生来健康。2008年6月の健診を...

第304回関東支部例会

エリスロマイシン投与が有効と考えられた糖尿病性胃不全麻痺の1例
殿塚 亮祐(東京労災病院 消化器内科)
症例は47歳、女性。1年前から多尿、口渇が出現し体重減少を認めたが放置していた。平成20年7月中旬より腹満が出現し腹痛、嘔気もみられるようになったため当科を受診した。受診時の腹部CT検査では胃は多量の液体貯留により著明に拡張していた。血液検査にて血糖401mg/dl、HbA1c12.7%、血中ケトン体2952μmol/Lであり高血糖性ケトーシスと考えられた。絶食、輸液管理下にインスリン持続静注を開...

第304回関東支部例会