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検索結果は104件です。

Cowden病の2例
有田 桂子(有田胃腸病院)
症例1)38歳 男性。健康診断にて便潜血反応陽性を主訴に来院。大腸内視鏡検査を施行したところ、全結腸に大小のポリープをを多発性に認めた。上部消化管内視鏡検査では食道に多発性のglycogenic acanthosisを、胃、十二指腸には多発性に数ミリ大の大小不同のポリープを認めた。カプセル内視鏡では回腸にポリポイドリージョンを散在性に認めた。数か所の大腸ポリープの病理組織診断は過誤腫性ポリープであ...

第100回九州支部例会

肝切除、マイクロ波凝固壊死療法、多発肺転移切除という3回の手術により長期生存中の肝細胞癌の1例
立石 昌樹(国立病院機構九州医療センター 肝胆膵外科)
症例は48才、男性。治療経過:B型慢性肝炎経過観察中にエコーにて7×8×5cm大の肝細胞癌(以下HCC)を認め、当科紹介受診。1997年8月に周囲に7か所の肝内転移を伴うS4/8のHCCに対して肝内側区域・前区域切除術施行。術後病理結果は中分化型HCC(Eg Fc(+) Fc-inf(+) Sf(+) S1 N0 Vp2 Vv2 B0 P0 SM(+))StageIVA。1998年8月に肝切除断端...

第100回九州支部例会

多発筋肉転移をきたした肝細胞癌の1例
龍 知記(九州医療センター 肝胆膵外科)
【はじめに】今回われわれは全身に多発する筋肉転移をきたし、短期間に急速に進行した肝細胞癌(以下HCC)の1例を経験したので報告する。【症例】76歳の男性で,右大腿の腫脹を主訴に近医を受診し、右大腿部腫瘍および肝腫瘍を指摘され精査加療目的に当科紹介となった。腹部造影MRIにて肝右葉に最大径がそれぞれ約7cm, 6cm, 3cmのhigh-low patternを呈する腫瘤を認め、肝両葉に約1cm大の...

第100回九州支部例会

膵腺扁平上皮癌の3切除例
龍 知記(九州医療センター 肝胆膵外科)
【はじめに】膵腺扁平上皮癌は膵癌の中でもまれな組織型であり非常に予後不良である。今回当科で経験した膵腺扁平上皮癌の3切除例について報告する。【症例1】74歳、男性。皮膚黄染を主訴に他院受診。膵頭部癌による閉塞性黄疸の診断にてPTBD後に当院紹介。腹部造影CTにて膵頭部に軽度の漸増性の増強効果を認める20mm大の低吸収腫瘤を認め、門脈造影にてSMVにencasementを認めた。CEA:3.5ng/...

第100回九州支部例会

腸間膜に腫瘤形成をきたしたIgG4関連疾患の一例
小森 圭司(九州大学大学院医学研究院 病態制御内科学)
症例は77歳女性。既往歴に高血圧、2型糖尿病、脂質異常症。
平成24年3月初旬頃から腹痛が出現し経過をみていたが、次第に増悪するため、3月28日に前医を受診した。腸閉塞の診断で保存的加療が行われ、症状は改善したものの腹部CTで右下腹部に3cm大の腫瘤を指摘された。悪性腫瘍が疑われ精査加療目的に4月17日当科紹介受診となった。上部・下部消化管内視鏡検査、小腸X線造影検査及び小腸内視鏡検査では腸...

第100回九州支部例会

膵炎後の膵仮性嚢胞にて生じた十二指腸閉塞が長期保存的加療により改善した一例
馬場 真二(朝倉医師会病院 消化器内科)
【はじめに】急性膵炎の合併症として膵仮性嚢胞を来すことはよく知られているが今回我々は膵仮性嚢胞による圧迫、周囲への炎症の波及により十二指腸閉塞をきたし外科的に手術加療が予定されていたが長期保存的加療により改善が得られた症例を経験したので報告する。【症例】61歳男性。【既往歴】41歳ネフローゼ微小変化群、アルコール性肝障害。61歳胃潰瘍。【嗜好品】アルコール 焼酎2合/日。喫煙 40本/日。【経過】...

第100回九州支部例会

異物穿通に起因する肛門周囲膿瘍の5例
深見 賢作(大腸肛門病センター 高野病院)
肛囲膿瘍の大部分は肛門陰窩に開口する肛門腺の感染によるが、基本的には肛門に傷があれば肛囲膿瘍は発症する可能性がある。今回発症原因として稀とされる異物穿通に起因する肛囲膿瘍を経験したので報告する。2005年1月から2012年7月までに当院で手術を行った肛囲膿瘍あるいは痔瘻の初発症例は2574例で、そのうちの5例(0.2%)が異物穿通による肛囲膿瘍症例であった。年齢中央値は63歳(50歳~74歳)、男...

第100回九州支部例会

限局性結節性過形成を有するグラフトを用いた生体肝移植の1例
木村 光一(九州大学大学院消化器・総合外科)
【はじめに】生体肝移植のドナーは解剖学的問題や年齢、併存疾患など極めて厳しい基準を基に選択されるべきであるが、実際の臨床では判断に難渋することも少なくない。今回我々はFNHの存在するグラフトを用いた成人間生体肝移植を経験したので報告する。【症例】患者は51歳女性、自己免疫性肝炎による肝硬変に対し近医にて加療中、肝機能異常の増悪(Child-Pugh score 10点 gradeC、MELD sc...

第100回九州支部例会

生体肝移植術後に生じた肝動脈仮性動脈瘤が自然消失した稀な一例
中川原 英和(九州大学大学院 消化器・総合外科)
【背景】生体肝移植後の肝動脈・仮性動脈瘤の発生は極めて稀である。さらに、その自然消失に関する報告は殆どない。我々は生体肝移植後に生じた肝動脈の仮性動脈瘤が自然消失した症例を経験したので報告する。【症例】54歳、女性。原発性胆汁性肝硬変に対して夫をドナーとする生体肝移植術(左葉グラフト)を施行した。血液型不適合肝移植であり、術前リツキシマブの投与および血漿交換を行った。動脈吻合はグラフトA2/3を左...

第100回九州支部例会

酢酸オクトレオチドの投与で軽快した膵性胸水、膵性腹水の1例
福田 容久(福岡徳州会病院消化器内科)
症例はADL自立の36歳男性。30歳時にアルコール性急性膵炎の既往があり大酒家である。17日前からの水様性下痢と腹部膨満を主訴に当院消化器内科外来を受診した。身体所見では腹部膨満がみられ波動を触知するが、軟で圧痛を認めなかった。血液検査では炎症反応の上昇と膵逸脱酵素の上昇を認めた。胸腹部造影CTでは両側の胸水と大量の腹水を認めた。また膵頭部に石灰化を認め、膵体部で膵管が断裂し腹側に膵液漏を疑う所見...

第100回九州支部例会

高CEA血症で発見された原発性虫垂癌の1例
西田 良介(久留米大学病院医学部外科学講座)
高CEA血症で発見された原発性虫垂癌の1例久留米大学病院医学部外科学講座西田良介、赤木由人、衣笠哲史、白土一太郎、 岡洋右、白水和雄【はじめに】虫垂癌の頻度は、大腸癌において0.1%-0.2%と非常にまれな疾患である。今回、人間ドックで高CEA血症を呈し、精査にて虫垂癌を疑い、切除病理所見にて虫垂癌と診断された1例を経験したので報告する。【症例】43歳男性。生来健康で、毎年人間ドックを受けていた。...

第100回九州支部例会

急性増悪を呈した多結節性肝細胞癌に対してソラフェニブ併用ミリプラチン肝動注療法が奏効した1例
城野 智毅(公立八女総合病院内科)
【はじめに】多発性肝細胞癌において肝動脈塞栓術(TACE)や肝動注化学療法(HAIC)が不応で急性増悪した場合、ソラフェニブが用いられるようになってきた。今回、HAIC開始後2年経過し、急性増悪を来たした多発肝細胞癌に対してソラフェニブを併用したミリプラチンのHAICが奏効した1例を経験したので報告する。【症例】60歳、男性。C型肝硬変に対して経過観察中、2009年1月多発肝細胞癌に対して肝外側区...

第100回九州支部例会

男性自己免疫性肝炎の治療中に発症した肝細胞癌の1例
四本 かおる(福岡大学病院消化器内科)
症例は79歳男性。1974年(42歳時)に急性肝障害(AST:446IU/L、ALT:620IU/L、T-bil:6.4mg/dL)にて当科初回入院した。薬剤性肝障害の診断にて薬剤中止および遷延する黄疸に対し副腎皮質ステロイドが投与された。その後、1985年、1989年にも急性肝炎を来したが、原因は不明であった。1994年(62歳時)に急性肝障害にて入院し各種精査(抗核抗体:80倍、IgG:296...

第100回九州支部例会

好酸球性食道炎の一例
仮屋 暢人(宮崎大学附属病院第1内科)
症例は44歳女性。明らかなアレルギーや喘息の既往は有していない。2004年ごろより嚥下困難を自覚するようになった。近医にて上部消化管内視鏡検査を施行され、食道胃接合部の炎症を指摘されるも放置していた。2010年8月頃より嚥下困難が増悪し、頻繁に嘔吐するようになったため当科へ紹介受診となった。上部消化管内視鏡検査にて下部食道から食道胃接合部にかけて白班を認め、食道胃接合部に膜状物を認めた。病理組織学...

第100回九州支部例会

末梢に発生したIgG4関連肝炎症性偽腫瘍の1例
糸島 尚(済生会熊本病院消化器病センター)
【緒言】肝臓では以前から炎症性偽腫瘍の存在が知られており、最近の研究によりIgG4関連疾患によるものがあることが分かってきた。通常、IgG4関連胆管炎に伴い認められ、肝門部に多いとされる。今回我々は、肝末梢に発生したIgG4関連肝炎症性偽腫瘍の1例を経験したので、報告する。【症例】78歳男性。【現病歴】2012年2月かかりつけ医に便秘を主訴に受診し、単純CTを施行されたところ、肝臓に6cm大の腫瘍...

第100回九州支部例会

当科におけるアダリムマブへのスイッチした2症例
古賀 章浩(福岡大学筑紫病院 消化器内科)
【はじめに】クローン病(CD)に対するインフリキマブ(IFX)投与は寛解導入、維持および術後再発予防として投与され適応症例は拡大しているが、その一方でIFX不耐および二次無効例も見られるようになった。新しい生物学的製剤であるアダリムマブ(ADA)はそのような症例に対しても適応追加となった。今回我々は治療に難渋したCDに対しADAにスイッチし寛解維持し得た2症例を経験したので報告する。【症例1】40...

第100回九州支部例会

胆石イレウスの1例
橋永 正彦(健康保険南海病院 消化器内科)
症例は92歳男性。平成22年10月の当院でのCTにて、胆嚢内に径3.5cm大の胆石を指摘されていた。平成23年8月17日嘔吐、腹痛のため当院へ救急搬送。CTにて上部小腸に中心部が高吸収、辺縁が等~高吸収を呈する直径35mmの球状構造を認め、同部より口側の空腸・十二指腸・胃の著明な拡張を認めた。また、胆嚢は虚脱し、胆嚢内・胆管内にairが見られた。以上の所見から、胆嚢-十二指腸間に瘻孔ができ、胆石が...

第100回九州支部例会

PEG-IFNα2a単独投与でSVRが得られた骨髄性プロトポルフィリン症合併C型慢性肝炎の1例
今中 大(鹿児島大学大学院 消化器疾患・生活習慣病学)
【はじめに】骨髄性プロトポルフィリン症(EPP)はフェロケラターゼ(FECH)活性低下によって生じる先天性代謝異常で重篤な肝障害を合併することがある。また、晩発性皮膚ポルフィリン症(PCT)にC型慢性肝炎を合併した場合は、抗ウイルス療法によりC型慢性肝炎だけでなく、PCTの臨床症状が改善することが報告されているが、EPPを合併したC型慢性肝炎に対する抗ウイルス療法の影響については明らかにされていな...

第100回九州支部例会

ペグインターフェロンα2a /リバビリン療法で多形紅斑型薬疹を生じたC 型慢性肝炎に対し天然型インターフェロンβ/リバビリン療法でウイルス排除が得られた一例
楠元 寿典(古賀総合病院内科, 宮崎大学医学部内科学講座消化器血液学)
【症例】59歳女性、2010年にC型慢性肝炎と診断され、HCVRNA 6.6logIU/ml, HCV genotype 1b, ALT 33IU/L、肝生検検査(F1,A1), IL28Bはメジャーアレルであり、 2011年X月から、二重濾過血漿交換療法(DFPP)/ 天然型インターフェロン(IFN)β先行+ペグインターフェロン(PEG-IFN)α2a/リバビリン(Rib)併用療法を48週投与の...

第100回九州支部例会

超高齢者に発症し経口ステロイド薬が奏功して良好な経過をたどっている後腹膜線維症(IgG4関連疑い)の1例
藤山 俊一郎(済生会熊本病院 消化器病センター)
症例は91歳女性。高血圧症にて近医通院中であった。胆石症で開腹胆嚢摘出術の既往がある以外には基礎疾患なし。2012年3月にルーチンで腹部超音波検査を施行されたところ左水腎症を認め、腹部単純CTを施行された。後腹膜腫瘍を認め精査目的で当科に紹介となった。発熱、腹痛などの自覚症状はないが、触診にて体表から左上腹部を中心に腫瘤を触知した。腹部超音波検査、腹部造影CTにて左後腹膜を主座に長径13cm大の輪...

第100回九州支部例会