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検索結果は104件です。

肝癌根治後に天然型IFNα少量漸増法の長期投与により無再発が得られているC型肝硬変の一例
橋口 正史(霧島市立医師会医療センター)
【症例】66歳 女性.【現病歴】C型慢性肝炎(1b型高ウイルス量)に対して,近医および当院でSNMCおよびUDCAによる肝庇護療法を行っていたが,ALTは80~120IU/lと高値で推移していた.2005年にPEG-IFNα2b+RBV併用療法を開始したが,皮疹や倦怠感など副作用のため1週間で中止となった.2007年4月肝S8にHCCが出現しTACE+RFAを施行,2008年10月肝S8HCC局所...

第100回九州支部例会

未分化肉腫様癌と診断した肝癌の一切除例
松本 佳大(九州大学大学院 消化器・総合外科)
【はじめに】肝細胞癌の3~5%には上皮系、非上皮系マーカーともに陽性である肉腫様変化が認められ、通常の肝細胞癌と比べ予後は非常に悪い。今回、我々は上皮系の性格を持ちながら肝細胞癌の形態がなく、かつ肉腫様変化をともなう未分化型肉腫様癌と診断した極めて稀な一切除例を経験したので報告する。【症例】77歳。女性。C型肝炎、高血圧、糖尿病、高脂血症にて近医フォロー中に腹部エコーにてS5/8に60mm大の肝腫...

第100回九州支部例会

血清学的に自己免疫性肝炎が疑われたが、組織学的所見と経過から診断したAMA陰性原発性胆汁性肝硬変の一例
滝澤 直歩(福岡徳洲会病院 内科)
症例は52歳女性。特記すべき既往歴なし。自覚症状はないが、職場健診で肝機能障害を指摘され、当院受診した。身体所見上、貧血、応安なく、腹部は平坦、軟であり肝・脾は触知しなかった。採血上、AST 52IU/L、ALT 83IU/L、ALP 1328IU/L、γ-GTP 373IU/Lと胆道系優位の肝胆道系酵素上昇を認め、HBs抗原、HCV抗体は陰性であった。抗核抗体1280倍(HOMOGENEOUS ...

第100回九州支部例会

2型盲腸癌に起因した成人腸重積症の一例
向井 康二(済生会福岡総合病院内科)
症例は40歳女性。2ヵ月前より間欠的な臍下部痛と下痢が出現し、徐々に臍下部の膨隆を自覚したため、当科を受診した。腹部超音波検査では臍下部にPseudokidney sign、腹部CT検査では、盲腸・上行結腸が横行結腸に重積する所見及び先進部に腫瘤が認められた。盲腸腫瘍を先進部とする腸重積症の診断で大腸内視鏡検査を行い整復を試みるも、整復不能であった。内視鏡による観察では、先進部には黄色調の弾性軟の...

第100回九州支部例会

テラプレビル三剤併用療法に伴う高尿酸血症と腎機能障害の関係とその対策
大野 香織(鹿児島大学大学院 消化器疾患・生活習慣病学)
【背景・目的】1型高ウイルス量のC型慢性肝炎に対してテラプレビル三剤併用療法が承認されたが、その有害事象として皮膚症状、貧血に加えて血清クレアチニン値の上昇が問題となっている。一方、三剤併用療法では高尿酸血症も高頻度に発現する。今回我々は、三剤併用療法における腎機能障害と高尿酸血症の関係について検討したので報告する。【対象・方法】HCV serotype 1およびgenotype 1b、高ウイルス...

第100回九州支部例会

診断に苦慮した胃未分化癌の1例
國武 泰史(社会保険田川病院内科)
 症例は、65歳、男性.特にかかりつけ医はなく、検診もされていなかった。1ヶ月前より継続する空腹時心窩部痛を主訴に当院受診され、初診時に施行した血液検査にてHb:5.2g/dlと貧血があり、腹部エコーにて前庭部の壁肥厚を認めたため、上部消化管内視鏡施行し胃角小弯~前庭部にかけて巨大な潰瘍性病変を認めた。全身CTにて胃周囲リンパ節腫大があり、また右肺S1に結節影を認めた。腫瘍マーカーはCEA:15....

第100回九州支部例会

食道扁平上皮癌におけるLINE-1メチル化の意義
河野 浩幸(九州大学大学院 消化器・総合外科, 九州大学大学院 がん分子病態学講座)
(はじめに)Long interspersed nuclear element-1 (LINE-1)はゲノム全体にわたって存在する転位因子であり、ヒトゲノムの約17%を占めることから、LINE-1DNAのメチル化はゲノム全体のメチル化指標とされている。癌細胞では正常細胞に比較してゲノム全体のメチル化レベルが低下し、癌の悪性度が高いほど LINE-1 DNA のメチル化は低下することが種々の癌で報告...

第100回九州支部例会

亜全胃温存膵頭十二指腸切除術後33日目に吐血で発症した胃十二指腸動脈断端の仮性動脈瘤破裂の1例
中島 亮(福岡大学医学部 消化器外科)
症例:61歳、男性。黄疸を認め、近医受診したところ閉塞性黄疸と診断され当科紹介となった。入院の上精査を行い、非露出型十二指腸乳頭部癌による胆管閉塞と診断し内視鏡的胆道ドレナージ術を施行した。減黄は順調に進み第19病日目に亜全胃温存膵頭十二指腸切除術(SSPPD)及びリンパ節郭清術(D2+α)を施行した。術中所見では、腫瘍による閉塞性膵炎が著しく、膵周囲への炎症波及が著明であった。剥離操作に難渋した...

第100回九州支部例会

CDDPによると考えられたSIADHを発症した一例
前田 英仁(川内市医師会立市民病院)
【はじめに】化学療法の有害事象として、骨髄抑制・消化器症状・肝腎機能障害などの頻度が高いが、まれに重篤な意識障害を発症する。意識障害の1つに抗悪性腫瘍剤が誘因となるSIADHに伴う低Na血症の報告がある。今回、原発不明癌に対してFP療法を行ったところ、SIADHに伴う低Na血症にて意識障害をきたした一例を報告する。【症例】70歳、男性。4年前に当院で下部食道のhigh grade intraepi...

第100回九州支部例会

当院における肝膿瘍症例の検討
島袋 容司樹(沖縄県立中部病院消化器科)
【目的】当院における肝膿瘍症例について臨床的検討を行った【方法】2010年1月1日より2012年5月31日までの2.5年間の入院診療録をもとにretrospectiveに分析、当院で入院加療された肝膿瘍症例42例を対象とした。【成績】男性20例,女性22例,平均年齢は73.05歳で、70歳以上の患者が全体の約6割を占めていた。症状については発熱が全体の90.5%で認めたが、その他に多い症状としての...

第100回九州支部例会

エコー下生検にて診断しえた肝硬化性血管腫の一例
山島 美緒(長崎市立市民病院消化器内科)
症例は79歳男性。近医で施行した腹部エコーにて肝に腫瘍性病変を指摘され、精査目的で当院を受診した。当院での血液検査では、腫瘍マーカーはAFP、PIVKA-II、CEA、CA19-9いずれも正常であった。腹部エコーでは、肝左葉外側区域の門脈臍部からP3起始部に接して、その頭側に20mm大の腫瘤を認めた。内部は等エコー、辺縁部は高エコーで、後方エコーは増強していた。腹部CTでは、同部に20mm大の低吸...

第100回九州支部例会

肝門部胆管癌との鑑別に難渋した原発性硬化性胆管炎(PSC)の1例
鬼塚 良(産業医科大学第3内科)
症例は75歳男性。2012年1月γGTPの上昇を指摘され、精査目的に当科紹介となった。血液検査ではT-bil 1.1 mg/dl、AST 45 IU/l、ALT 36 IU/l、ALP 865 IU/l、γGTP 471 IU/l、AMA <20、MPO-ANCA <10、IgG4 57.4 mg/dl、CA19-9 48.4 U/mlと胆道系酵素の上昇および軽度の腫瘍マーカーの上昇を認めた。ER...

第100回九州支部例会

造影CTで出血源を同定し内視鏡的に止血し得た小腸憩室出血の1例
齋藤 衆子(国立病院機構 大分医療センター 消化器内科)
【症例】69歳, 男性. 【主訴】下血. 【現病歴】高血圧症, 多血症のため近医通院中であり, バイアスピリンを内服中であった. 2012年6月28日, 黒色便に気付いたが様子を見ていた. 6月30日朝, 大量の新鮮血を下血し当院救急外来を受診した.【来院時所見】意識清明, 血圧73/53mmHg, 脈拍103回/分, 腹部特記所見なし, Hb 7.9 g/dl. 【経過】下部消化管内視鏡検査(C...

第100回九州支部例会

リンパ管シンチグラフィにて診断し得た食道癌術後難治性乳糜胸の一例
津田 康雄(九州大学大学院 消化器総合外科)
症例は72歳男性。3か月前に嚥下時違和感を主訴に、上部消化管内視鏡で胸部中部食道に全周性2型腫瘍を指摘され、生検で食道扁平上皮癌と診断された。術前放射線化学療法(放射線療法:Total 41.4Gy/化学療法:FP療法(CDDP[70mg/m2]/5-FU[700mg/m2]))を施行した。CRT後の評価で腫瘍は縮小認めたが、高度狭窄を来しており、CRT終了より3週間後に腹腔鏡補助下食道亜全摘術、...

第100回九州支部例会

非典型的画像所見を呈し術前診断に苦慮した膵神経内分泌腫瘍の一切除例
宜保 淳也(飯塚病院 消化器内科)
症例は55歳男性。慢性糸球体腎炎による腎不全のため24歳時より維持透析中であった。また以前よりC型肝炎を指摘されており、当院肝臓内科にて定期的に腹部超音波検査を施行されていた。平成23年10月の検査で肝S6にSOLを指摘され、再検にて増大傾向あり12月1日に腹部造影CTを施行された。肝の形態は肝硬変パターンであり、肝S6に1.5cm大の多血性腫瘤あり肝細胞癌が疑われた。同時に膵頭部に4cm大の境界...

第100回九州支部例会

進行・再発胃癌の化学療法における薬剤選択の検討
楠本 哲也(九州大学 外科分子治療学/消化器・総合外科)
【背景と目的】現在、大規模臨床第III相試験の結果、一次治療ではS-1+CDDP療法、二次治療ではweekly paclitaxel療法が進行・再発胃癌に対する標準治療または比較試験の対照群とされている。実地臨床においてはこれらのkey drugs以外にも、一次治療としてS-1 monotherapy、S-1+docetaxel、二次治療としてirinotecanを含むレジメンが多く選択されており...

第100回九州支部例会

肝細胞癌における複数の腫瘍マーカー同時測定の意義~各腫瘍マーカーの組み合わせによる予後予測の有用性について
長谷川 将(霧島市立医師会医療センター肝臓内科)
【目的】肝細胞癌(HCC)に関するスクリーニングや治療効果判定に、複数の腫瘍マーカーを同時測定することで診断能は向上する。同時に治療効果判定や治療後予後予測にも有用とした報告が見られるものの、治療前予後予測に関する報告は散見されるに過ぎない。今回AFP-L3(以下L3)およびAFP、PIVKAIIによる組み合わせ各群と予後との関連性を検討した。【方法】症例は2011年12月までに初回治療を施行した...

第100回九州支部例会

抗ミトコンドリアM2抗体が陽性だった自己免疫性肝炎の一例
野間 栄次郎(福岡大学筑紫病院)
[症例]51歳女性、生来健康で検診など受けたことがなく、肝障害の既往もなかった。2012年2月10日知人から黄疸を指摘され近医受診、肝胆道系酵素の上昇を認め2月16日当科紹介入院となった。機会飲酒で海外渡航歴や輸血歴はなく、家族歴、既往歴に特記事項はなかった。現症は身長148.2cm 体重56.7kg 眼球結膜に黄染を認めた。腹部は軟で圧痛なく、肝脾触知しなった。皮疹も認めなかった。WBC3100...

第100回九州支部例会

診断に苦慮し、複数臓器に病変を形成したIgG4関連疾患の一例
前田 仁美(鹿児島大学 消化器疾患・生活習慣病学)
【症例】77歳、男性。2000年に2型糖尿病と診断され、2006年より内服加療されていた。同年2月頃より疼痛を伴う左耳下腺及び両側顎下腺リンパ節腫脹が出現し、当院耳鼻咽喉科で精査され、リンパ節炎と診断された。2010年1月より再度頸部リンパ節腫張が出現し、可溶性IL-2レセプター 1045 U/mlと高値より、悪性リンパ腫が疑われたが、リンパ節細胞診にてfollicular hyperplasia...

第100回九州支部例会

肝化学動注塞栓術併用経皮的ラジオ波焼灼術の有用性について
豊倉 恵理子(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学)
【目的】肝細胞癌(HCC)に対する経皮的ラジオ波焼灼術(RFA)は,局所制御能の高い治療法としてすでに標準化されている.今回我々は,RFAの工夫と肝化学動注塞栓術(TACE)併用RFAの有用性について検討した.【対象】症例は94例,136結節で,年齢中央値:70(45-91)歳,男性/女性=57/37,HBV/HCV/NBNC=7/75/12,Child-Pugh:A/B-C=78/16であった....

第100回九州支部例会