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検索結果は86件です。

閉塞性黄疸で発症した肝細胞癌の一剖検例
田村 次朗(社会医療法人かりゆし会ハートライフ病院)
症例は78歳男性。原因不明の肝硬変、慢性腎臓病などで当院通院中だった。2011年5月に黄疸を認め入院となった。超音波、CT、MRCPなどで両側肝内胆管の拡張を認めるものの、総胆管には拡張は認めなかった。CEA8.9、AFP1.8、PIVKA11400と腫瘍マーカーの上昇もあり、肝門部胆管癌を疑い5/18ERCP施行した。胆管造影で拡張の無い総胆管が認められ、右肝内胆管は完全閉塞のため造影されなかっ...

第098回九州支部例会

糞便を閉塞機転に発症した閉塞性腸炎の1例
大礒  陽子(今給黎総合病院消化器内科)
症例は76歳,男性.約2週間前より排便がなく,腹痛が次第に増強するため,2010年12月下旬に当科外来受診した.腹部はやや膨隆認めるも,圧痛や筋性防御,反跳痛を認めず,腹部CT検査では大腸および小腸内にガス,および便塊貯溜を認めた.閉塞機転精査目的に下部消化管内視鏡検査施行した.S状結腸~下行結腸には黄色粘稠な便塊が貯留しており,下行結腸~横行結腸に一側性~全周性の緑褐色に変色した壊疽性の腸管粘膜...

第098回九州支部例会

十二指腸ステント留置後に急性膵炎を発症した1例
古賀  哲也(今給黎総合病院消化器内科)
症例は73歳女性。主訴は嘔吐。平成23年6月上旬ごろより嘔吐が出現したため前医受診。CTにて左腎盂癌、後腹膜浸潤および十二指腸下行脚から水平脚への浸潤・狭窄を認めたため、同日当院泌尿器科紹介入院となる。水分摂取が不可能なため通過障害改善を目的として当科紹介。W-EDチューブを留置し、経管栄養を開始した。腎盂癌の化学療法を行うも血液学的毒性出現のため中止となり、ステント留置目的で8月上旬当科紹介とな...

第098回九州支部例会

IFN至適投与量を下回るもSVRに至ったC型慢性肝疾患の2例
大座 紀子(国立病院機構嬉野医療センター消化器内科)
【症例1】55歳,男性.近医採血で偶然肝酵素が400~500 IU/lと高値を示したため当院紹介入院.精査の結果,C型慢性肝炎と診断,IFN療法導入となった.採血でPlt 23.7万/μl,PT 130.0%,Alb 4.5g/dl,T-Bil 1.19 mg/dl,AST 276 IU/l,ALT 479 IU/l,HCV-Ab 12.51S/CO,HCV-RNA 7.3 logIU/l,ge...

第098回九州支部例会

胃過形成性ポリープより発生した胃型高分化型腺癌の1例
卜部 繁俊(北松中央病院)
症例は73歳女性。高血圧症等にて外来フォロー中、平成22年9月、GISにて切除適応病変を含む胃多発性ポリープを指摘され、平成23年3月、2か所の病変に対してEMR施行された。そのうち1か所は過形成ポリープと診断され、別の1か所も同様の過形成ポリープの所見が見られたが先端部の一部に上皮の小型管状増殖が見られ、免疫染色でMIB-1指数80%以上の細胞増殖能を有し、MUC5c・MUC6ともに陽性であり、...

第098回九州支部例会

十二指腸癌術後の脾腎シャントによる肝性脳症に対しB-RTOを施行した1例
笠木 勇太(九州大学 消化器・総合外科)
【症例】50歳代女性【病歴】2009年5月に原発性局所進行十二指腸癌の診断にて、CDDP+TS-1の術前化学療法を2コース行った後、膵頭十二指腸切除術を施行された。術後はTS-1の内服による補助化学療法を行われ、再発なく経過していたが、2010年12月頃より倦怠感や食思不振、るいそうの出現があり、加療のため入退院を繰り返すようになっていた。2011年4月、自宅内で意識レベルの低下を認めたため当院に...

第098回九州支部例会

原発性小腸軸捻転症の1例
柴田 良仁(健康保険諫早総合病院 外科)
原発性小腸軸捻転症を経験したので報告する.患者:58歳,女性.主訴:腹痛,嘔吐.現病歴:2011年03月中旬より腹痛,嘔吐認め次第に増強するため当院受診.腹部所見で膨隆や緊満ないが全体に圧痛認めた.既往歴:2000年胆嚢摘出術.2010年S状結腸癌手術.家族歴:特記事項なし.検査結果:血液検査で異常認めず.腹部CTで上腸間膜動脈を中心に小腸、小腸間膜が時計回りに回転していた(whirl sign)...

第098回九州支部例会

IgG4関連胆管炎の1例
伊藤 祐輝(光晴会病院)
症例73才男性。2010年11月黄染尿のため近医受診、血液検査にてT.bil 3.35mg/dl 、AST 193IU/l、ALT 397IU/l、γ-GTP 509IU/lと肝機能異常を認め、腹部CTにて膵頭部腫大、胆嚢壁の全周性肥厚、debris貯留、軽度胆管拡張を指摘されたため、12/20精査加療目的に当科紹介された。来院時T.bil 1.1mg/dl、AST 66IU/l、ALT 137I...

第098回九州支部例会

PEG-IFNα2a単独投与にて慢性化を回避できたC型急性肝炎の1例
中鋪 卓(光晴会病院)
【はじめに】C型急性肝炎は慢性化率が高く、いったん慢性化すると自然治癒はまれである。慢性化を阻止するためには、発症早期のインターフェロン治療が有効と言われている。今回、我々はPEG-IFNα2a単独投与にて慢性化を回避できたC型急性肝炎の症例を経験したので報告する。【症例】48歳女性。生来健康でこれまで肝機能障害を指摘されたことはなかった。2008年11月中旬頃より全身倦怠感を自覚。12月2日頃よ...

第098回九州支部例会

全身化学療法が不応となった結腸癌の肝転移に対し肝動注化学療法が有効であった一例
君付 優子(公立八女総合病院 内科)
【はじめに】現在進行大腸癌に対する標準抗癌剤治療は、分子標的治療薬を併用した全身化学療法となっている。今回、大腸癌原発の肝転移に対して、全身化学療法は不応となったが、肝動注療法が有効であった一例を経験したため報告する。【症例】75歳男性。2009年8月、下部消化管内視鏡にてS状結腸からRsにかけて腸管内腔狭窄する約78mmの2型進行大腸癌を認め、腹部造影CTにてIMAに沿ってリンパ節腫大、最大径5...

第098回九州支部例会

十二指腸球後部潰瘍が穿通し胆嚢動脈に形成した仮性動脈瘤に対してGDCコイルを用いた経カテーテル的動脈塞栓術が有用であった一例
森 慎一郎(公立八女総合病院 内科)
【はじめに】十二指腸球後部潰瘍による大量出血は、しばしば内視鏡による治療に難渋することも多い。今回、GDCコイルを用いた動脈塞栓術が十二指腸球後部に穿通した仮性動脈瘤の塞栓に有用であった症例を報告する。【症例】81歳男性。高血圧、糖尿病の診断で近医にて加療中、2011年2月28日にタール便を認め、消化管出血疑いで当院救急搬送となった。上部消化管内視鏡検査にて十二指腸球後部潰瘍を認め出血源と考えられ...

第098回九州支部例会

経皮的monoethanolamine oleate;EO(オルダミン)注入療法により改善した肝のう胞の1例
大畑 一幸(光晴会病院)
症例は83歳、男性。肝嚢胞、慢性閉塞性肺疾患のため、他院でfollow upされていた。2009年12月15日の血液検査上、TB1.5mg/dl、AST39IU/ml、ALT45IU/ml、ALP1325IU/ml、γ-GTP1472IU/mlと肝機能異常を認めたため、精査・加療目的で2009年12月17日当科外来紹介。2010年3月15日、肝嚢胞の精査・加療目的で当科入院。入院時現症は特記事項な...

第098回九州支部例会

腹水を伴う肝硬変患者における特発性細菌性腹膜炎(SBP)を予測する因子の検討
滝澤 直歩(福岡徳洲会病院 内科)
【目的】肝硬変患者の特発性細菌性腹膜炎(以下SBP)は、生命予後にかかわる合併症である。今回我々は、腹水を伴う肝硬変患者の中からSBP患者を推定するために、腹水を伴う肝硬変患者において腹水穿刺前にSBPを予測できるかどうか検討した。【方法】対象は、当科において、2006年1月1日から2011年4月30日までの期間に、腹部膨満などの症状を有する腹水を伴う肝硬変患者に対して腹水穿刺を行った136例であ...

第098回九州支部例会

腹腔鏡下胆嚢摘出術時の腹腔内落下結石により腹腔内膿瘍を形成した1例
荒瀬 光一(産業医科大学 第一外科)
症例は69歳、女性。胆嚢結石症の診断で腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した。術中胆嚢壁を損傷し、腹腔内に胆汁が漏出したが可及的に回収し、術後経過良好で退院した。術後3ヶ月目に臍開腹創周囲の発赤・排膿、微熱を主訴に再診した。外来で臍開腹創を切開排膿し、内服抗生剤投与したが改善せず、腹部造影CTで臍右上部と臍切開創直下の腹腔内に落下結石を疑う石灰化とその周囲の膿瘍を認めた。前回腹腔鏡下胆嚢摘出術時の落下結石に...

第098回九州支部例会

内視鏡的止血術が有効であったショックを呈した急性出血性直腸潰瘍の1例
猪熊 孝実(長崎大学病院 救命救急センター)
【はじめに】急性出血性直腸潰瘍は無痛性の新鮮下血にて発症する疾患である。今回、大量下血のためショックとなったが、クリッピング止血術が奏功した急性出血性直腸潰瘍の1例を経験した。
【症例】80歳女性。大腿骨頚部骨折術後のMRSA創感染のため、近医入院中であった。患者は自己寝返りが不能であり、また、発熱、疼痛に対してNSAIDsが投与されていた。10月下旬の夜、突然、約1,500mLの大量の新鮮...

第098回九州支部例会

治療前より肝障害があり治療開始後に増悪したため肝生検を施行したバセドウ病の1症例
松本 修一(福岡徳洲会病院 肝臓内科)
【症例】29歳女性.特記すべき既往歴なし.1週間前より持続する発熱と動悸のため当院を受診した.初診時,体温は36.9℃で脈拍128/分(整)と頻脈を認めた.身体学的には甲状腺のびまん性腫大を認めるも他に特記すべき異常所見は認めなかった.採血では,TSH<0.01μIU/ml,FT4 6.92ng/dlであり,甲状腺シンチグラムにて甲状腺へ取り込みの亢進を認めた.また,ALT75IU/l,ALP24...

第098回九州支部例会

肝内胆管癌によるpulmonary tumor thrombotic microangiopathy(PTTM)の1剖検例
塩屋 公孝(済生会熊本病院 消化器病センター)
症例は64歳、女性。約1ヵ月前から右季肋部痛、全身倦怠感、労作時呼吸困難感が出現していた。次第に呼吸困難感が増悪したので、当院を受診した。酸素2リットル/分(経鼻)投与でSpO2 94%の低酸素血症を認め、精査・加療目的のため入院となった。胸部CTでは両肺野に散在する小結節影と軽度のすりガラス陰影を認めた。一方、腹部造影CT検査では肝右葉が著明に腫大し、肝右葉枝の門脈は造影さ...

第098回九州支部例会

HTLV-Iキャリアに発症した胆嚢結核症の1例
馬渕 仁志(那覇市立病院)
【はじめに】胆嚢結核症は極めてまれな疾患である。今回我々はHTLV-Iキャリアで診断に苦慮し、胆嚢摘出術を行い病理組織学的に胆嚢結核症と診断した一例を経験した。【症例】69歳男性。高血圧症、甲状腺機能低下症、脳出血後遺症、肺結核症で治療歴あり。発熱を主訴に当院受診し精査目的に入院。理学所見上、両手掌に多発する紅斑を認めた。検査所見では、炎症反応と肝機能異常を認めHTLV-I抗体及びクオンテイフェロ...

第098回九州支部例会

消化管狭窄をきたした高齢者好酸球性胃腸炎の一例
與儀 竜治(豊見城中央病院, 琉球大学医学部付属病院 光学医療診療部)
【症例】88歳,男性.【主訴】嘔吐【現病歴】2010年10月末頃より嘔気・嘔吐を認めるため12月初旬に精査加療目的に当院紹介受診.腹部造影CTで十二指腸下行部から水平部にかけて全周性の壁肥厚で腫瘤様に認めたため精査加療目的に入院となった.
【入院後経過】末梢血好酸球高値は認めなかった.上部消化管内視鏡検査で十二指腸下行部から水平部にかけて,潰瘍と4cm程度のほぼ全周性の粘膜肥厚と狭窄があり,...

第098回九州支部例会

Fusobacteriumを起炎菌とした肝膿瘍の1例
千住 猛士(飯塚病院肝臓内科)
 症例は74歳男性。ADLは自立し、高血圧、前立腺肥大症にて近医で加療されていた。2011年8月3日より全身倦怠感、食欲低下を自覚し、5日後に37.8℃の発熱を認めたため近医を受診しレボフロキサシンの投与を受けた。同月10日、両大腿痛のため歩行困難となり、CTで肝膿瘍が疑われ同月11日紹介により当科に入院した。入院時、貧血、黄疸はなく、頭頸部、胸部に異常所見を認めなかった。腹部は平坦で右下腹部に手...

第098回九州支部例会