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検索結果は85件です。

十二指腸・胆管・膵浸潤により閉塞性黄疸をきたした胃癌の1例
側島 友(愛知県がんセンター愛知病院)
【はじめに】進行胃癌において閉塞性黄疸を呈することがあるが、その多くは術後再発の形で発症し、胆管狭窄の原因は肝十二指腸間膜リンパ節転移によることが多い。今回我々は、腫瘍の直接浸潤による閉塞性黄疸が初発症状となった胃癌の症例を経験したので、若干の文献的考察を加えて報告する。
【症例】58歳男性。黄疸を自覚して近医を受診し、当院へ紹介された。初診時のT-Bilは23.3mg/dLと高値であった。...

第118回東海支部例会

von Recklinghausen病に合併した食道神経線維腫の一例
田中 守(名古屋市立大学大学院医学研究科 消化器・代謝内科学)
今回われわれはvon Recklinghausen病に合併した食道神経線維腫の一例を経験したので貴重な症例と考え文献的考察を加え報告する.症例は60代,男性,約20年前von Recklinghausen病の診断をうけている.嚥下時つかえ感のため他院を受診し,上部消化管内視鏡検査にて粘膜下腫瘍を認めたため精査目的で当院紹介となった.上部消化管造影検査では胸上部食道に径約40mm大の表面平滑な隆起性...

第118回東海支部例会

ダブルバルーン内視鏡、ステントリトリーバーが有用であった胆管癌術後再発胆管狭窄の1例
井上 匡央(岐阜県立多治見病院 消化器内科)
【背景】近年,術後再建腸管に対するERCPにおいてダブルバルーン内視鏡(DBE)の有用性が報告され,当院でも2006年より導入し,積極的に施行している。しかし専用の処置具が整備されているわけではなく,開口部に到達しても処置の完遂が困難な症例も存在する。今回,胆管癌術後再発による高度胆管狭窄に対して,DBE下でのCook社製Soehendra Stent Retriever(SSR)を用いた狭窄解除...

第118回東海支部例会

当院における小腸カプセル内視鏡検査の現状
藤塚 宜功(公立学校共済組合 東海中央病院 消化器内視鏡センター)
【目的】当院において約5年間に施行した小腸カプセル内視鏡検査(VCE)についての現状とNSAID、抗凝固剤内服症例においての異常所見の検討を行った。【対象と方法】観察期間は2008年4月から2013年1月とした。全件数は126件で症例数では112例、男性72例、女性50例で平均年齢は52.3±14歳であった。VCE検査目的として原因不明の消化管出血(OGIB)77件(61.1%)、貧血12例(9....

第118回東海支部例会

食道裂孔ヘルニアに伴った胃軸捻症の一例
水谷 泰之(公立学校共済組合 東海中央病院 消化器内視鏡センター)
緒言;胃軸捻転症は整理的範囲を超えて回転し通過障害をきたす比較的まれな疾患である。軽症例では胃管留置のみで改善が見られるが、高度の軸捻転を生じた症例では胃穿孔や粘膜出血をきたし緊急手術を要することもあるため、発症早期の診断と適切な治療が求められる。症例;74歳、女性。主訴;頻回嘔吐、黒色吐物。現病歴;2013年1月上旬、咳き上げをしてから頻回に嘔吐が見られるようになった。吐物が黒色であったため近医...

第118回東海支部例会

腹部手術歴のある胸部食道癌再建法の工夫
鳥居 康二(名古屋大学 大学院 医学系研究科 消化器外科学)
【諸言】遊離空腸による食道再建は喉頭合併切除を伴う頚部食道切除後では一般的であるが,これを応用し内胸動静脈と血行再建することで胸骨切痕から剣状突起までの範囲を間置可能である.また,胸部食道癌においては胃管,結腸,小腸を用いた定型的な再建が存在するが,何らかの理由により再建臓器として使えない症例も存在する.その際遊離空腸が採取できれば,それを用いた再建法が可能である.今回我々は腹部手術歴があり胃,結...

第118回東海支部例会

小嚢胞集簇を伴う充実性腫瘍で胆管狭窄を来たし膵癌を疑い切除した腫瘤形成性慢性膵炎の1例
飯澤 祐介(三重大学 肝胆膵・移植外科)
症例は64歳、男性、大酒家。6年前より胃潰瘍で近医に通院していた。3年前に同院の検診でCTをうけたところ、膵頭部に36mmの多房性嚢胞性病変を指摘され、IPMNが疑われた。1年半前のCTでは変化を認めなかったが、3ヵ月前の CTで45mmと腫瘍の増大を認めたため、精査目的に当科に紹介となった。血液検査ではCEA 8.0 ng/ml, CA19-9 49.3 U/mlと軽度上昇を認めるのみであった。...

第118回東海支部例会

超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)が診断に有用であったびまん性膵腫大の2例
樋口 正美(松波総合病院 内科)
【はじめに】びまん性膵腫大は臨床的に急性膵炎が除外された場合は、自己免疫性膵炎、多発膵癌、悪性リンパ腫等の鑑別が問題となる。今回我々は超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)が診断に有用であった2例を経験したので報告する。【症例1】73歳女性。2012年9月に便秘、腹部不快があり紹介。下部消化管内視鏡検査で上行結腸に狭窄を伴った腫瘍を認めた。腹部超音波検査、腹部CTでびまん性膵腫大の所見を認めた...

第118回東海支部例会

集学的治療により良好なQOLを保ちつつ生存中の高度進行Stage IV直腸癌の1例
水谷 文俊(名古屋大学大学院 腫瘍外科)
症例は58才、女性で主訴は便秘と腹部膨満感。初診時CT検査では子宮浸潤を伴う直腸病変以外に両側肺転移、肝転移を認めた。大腸内視鏡下生検は中分化腺癌で、Stage IV直腸癌と診断した。閉塞症状を伴っており、まず低位前方切除術、子宮両側付属器合併切除、肝S3部分切除術を施行した。病理組織学的所見は、中分化腺癌、 pA、pN1、 pH1、 ly1、 v1、 R0切除で、KRAS mutantであった。...

第118回東海支部例会

腹膜偽粘液種に腹水濾過濃縮再静注を施行した1例
石原 知明(四日市消化器病センター 消化器・肝臓内科)
【症例】78歳の男性【既往歴】特記事項なし【家族歴】特記事項なし【現病歴】2009年1月虫垂癌のため右半結腸切除術を施行。その後mFOLFOXを施行するも同年9月腹膜転移、再発を認めた。2011年2月より腹水の増加を認め、利尿剤投与を行なうも次第に反応が鈍くなった。2012年10月、腹部膨満、食欲低下にて来院。腹部CTでは、肝、腸管を圧排し腹腔内を占拠する腫瘤を認めた。腹水の試験穿刺を行なったとこ...

第118回東海支部例会

視神経炎を合併した潰瘍性大腸炎の1例
田野 俊介(三重大学医学部附属病院 光学医療診療部)
症例は54歳の女性。主訴は下痢。H24年4月ごろから下痢を認めていた。6月18日ごろより右眼奥の疼痛を自覚するようになり、6月20日に右眼の急激な視力低下を認めたため近医を受診した。眼底所見で視神経の発赤を認め、頭部MRIでも視神経に高信号を認め右視神経炎にて同日当院眼科を紹介受診、入院となった。同日よりメチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム1g/日でステロイドパルス療法が施行された。視力...

第118回東海支部例会

膵炎を伴った胃異所性膵の1切除例
栗本 拓也(名古屋共立病院 消化器化学療法科)
【症例】45歳、女性
【既往歴】子宮筋腫、高血圧症
【現病歴】約7年前から原因不明の上腹部痛が間欠的に出現していた。通常内視鏡で粘膜下腫瘍を疑う、軟らかく立ち上がりがなだらかな隆起性病変を認めたが、CTや超音波内視鏡の所見から胃粘膜下嚢胞と診断され経過観察されていた。その後も腹痛は散発的に出現したが、病変の内視鏡所見に大きな変化は見られなかった。
【経過】定期的な内視鏡で病変の緊...

第118回東海支部例会

大腸全摘術後の難治性回腸嚢炎にinfliximabが奏功した潰瘍性大腸炎の1例
鏡 卓馬(富士宮市立病院 内科)
【症例】41歳、男性。【主訴】血便、下痢、発熱。【既往歴】21歳 潰瘍性大腸炎で大腸全摘術、回腸嚢肛門管吻合術【現病歴】21歳時に潰瘍性大腸炎で大腸全摘術を受けて以降、平素から排便回数は1日6回程度で泥状便であった。転勤が多く、病状も安定していたため定期的な通院をしていなかった。2011年5月頃から1日10行以上の血性下痢が現れたが放置していた。8月19日に高所からの転落により受傷し中心性頚髄損傷...

第118回東海支部例会

TS-1/CDDP療法が奏功し切除可能となった胃型進行胃癌の一例
立松 英純(津島市民病院 消化器科)
【背景】MUC遺伝子の発見を契機とした形質発現研究の進歩に伴い、組織型に関係なく胃型形質を発現する胃癌の存在が明らかとなった。近年、胃型胃癌は腸型胃癌よりも5-FU系薬剤を用いた化学療法により有意に予後が改善される事が報告された。【症例】症例は既往歴のない69歳女性。筋生検と特徴的な皮膚病変より皮膚筋炎と診断され外来精査中に吐血を主訴に来院。緊急EGDを行ったところ体部小弯の潰瘍性病変からの出血を...

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肝動脈塞栓術が奏功した非機能性神経内分泌腫瘍G2の一例
下山 真(浜松医療センター)
【症例】55才 男性【主訴】腹部の張り感【既往歴】高血圧症、高尿酸血症【家族歴】特記なし【生活歴】喫煙:10~15本/日×35年、アルコール:数年前まで2~3合/日で現在は機会飲酒【現病歴】平成23年4月頃より腹部の張り感を自覚し5月中旬に近医での腹部超音波検査で肝内に多発する嚢胞性腫瘍を認めたために5月下旬に当科紹介受診となった。【現症】異常発汗や低血糖発作などの自覚症状なく、右季肋下に肝を4横...

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門脈ガスと腹腔内遊離ガスを認めたCrohn病合併腸管嚢腫様気腫症
多代 充(岐阜県立多治見病院 外科)
症例は46歳男性。20年前に虫垂炎手術時にCrohn病と診断され、以後通院治療中であった。2日前から悪寒・嘔吐・下痢・全身倦怠感が出現し、その後も下痢が持続するため当院救急外来を受診した。来院時体温36度台で、右下腹部に圧痛を軽度認めるも腹膜刺激兆候は認めなかった。同日施行した腹部CTにて回盲部~上行結腸にかけて壁内気腫像を認め、肝表面・回盲部~横行結腸周囲を主体に腹腔内遊離ガスを認めたが、血液検...

第118回東海支部例会

頻回の低血糖と非閉塞性黄疸を発症した巨大多発性肝転移を有するPS3の切除不能進行大腸癌に化学療法を施行し、著効が得られ、全身状態の改善と延命効果が見られた1例
吉田 正樹(東濃厚生病院 内科)
大腸癌の化学療法は非常に進歩し、患者の生存期間の延長が著しいが、PSが3~4である場合や、高度の臓器障害を有する症例は原則的には化学療法の適応外とされている。私どもは、初診時、巨大多発性肝転移による非閉塞性黄疸を来たして全身倦怠感が強く、食欲不振で頻回の低血糖を来たしたPS3の患者に対して化学療法を施行した結果、著効が得られ、食欲が回復し、全身状態が改善した症例を経験した。ガイドラインでは化学療法...

第118回東海支部例会

ESD後に根治化学放射線療法を追加したにも関わらず早期に再発し死亡した表在食道癌の一例
藤吉 俊尚(愛知県がんセンター中央病院 消化器内科部)
【症例】50歳代、男性【主訴】発熱【既往歴】2年前から糖尿病、高脂血症【生活歴】喫煙30本/日*15年、飲酒ビール大3本/日*35年【現病歴】発熱を主訴に前医受診、その際に心房細動を指摘され循環器内科にて抗血栓薬の投与予定であった。吐血の既往があったため上部消化管内視鏡検査(EGD)を施行、食道に病変を指摘され当院紹介となった。【経過】PET-CTを含めた精査の結果、胸部中部食道癌SCC, 長径3...

第118回東海支部例会

慢性偽性腸閉塞に対し右半結腸切除術を施行した一例
鈴木 悠土(愛知県厚生農業協同組合連合会 安生更生病院 消化器内科)
症例30歳前半の男性。既往・出生歴・家族歴に異常を認めない。大量飲酒・薬剤乱用歴・腹部手術歴も認めない。数年前から増悪する便秘で2011年12月初診。初診時の腹部単純X線写真で上行結腸と横行結腸にガスの充満像を認めた。2012年2月に便秘症状改善がえられなかったため再診。CT検査で上行結腸から横行結腸は著名に拡張しているが、明らかな閉は指摘できず、小腸の拡張や腹腔内悪性腫瘍も認めなかった。下部消化...

第118回東海支部例会

上部消化管出血をきたした胃Glomus腫瘍の1例
高見 麻佑子(伊勢赤十字病院 消化器内科)
【はじめに】Glomus腫瘍は通常、四肢末端、特に手指爪床に有痛性腫瘍を形成する。胃に発生するGlomus腫瘍の頻度などは明記された報告はない。内視鏡所見としては粘膜下腫瘍の形態をとるため、鑑別疾患が多数挙げられるが、EUSやCTと組み合わせる事により、その特徴的な所見から他疾患との鑑別が可能となり、治療方針選択に寄与すると考えられたため、若干の文献的考察を含め報告する。【症例】36歳女性、特記す...

第118回東海支部例会