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検索結果は104件です。

術後の胆管造影が治療方針決定に有用であったBillroth I法再建術後胃の総胆管結石の一例
上田 城久朗(熊本市医師会 熊本地域医療センター 内科)
症例は62歳、男性。1979年に他院で十二指腸潰瘍に対し、広範囲胃切除術 (Billroth I法再建)を施行された。2009年8月に急性腎不全を伴う総胆管結石による重症急性胆管炎で当院へ入院した。内視鏡的乳頭括約筋切開術 (EST)等の内視鏡治療を試みたが、Vater乳頭が同定できず外科で総胆管切開・胆嚢摘出術を施行され (完全切石に至り)退院した。2012年6月にかかりつけの医療機関で肝胆道系...

第100回九州支部例会

当科における肝細胞癌患者に対するソラフェニブ治療の検討~過疎地域での高齢者に対するソラフェニブ治療の現状~
紙屋 康之(阿久根市民病院消化器病センター内科)
【目的】高齢化に伴う過疎地域を主な医療圏とする当院では、地域医療の拠点として、救急医療から癌治療まで幅広く担っているのが現状である。当院では、2011年4月より消化器病センター内科が誕生し診療を行っているが、肝細胞癌に対しても、診断から治療まで、当科での治療の完結を地域住民から希望されることが少なくない。今回、当科における肝細胞癌患者に対するソラフェニブ治療の現状について報告する。【方法】2011...

第100回九州支部例会

シャント型脳症に対して経回結腸静脈的塞栓術(TIO)が有効であった1例
平峯 靖也(鹿児島厚生連病院 内科)
【はじめに】脾-腎シャントによる肝性脳症に対して、経回結腸静脈経路にてアプローチし側副血行路を閉塞することで、合併症なく改善した症例を経験したので報告する。【症例】患者:72歳  男性    主訴:意識障害、手指振戦、指南力障害【現病歴】H18年よりアルコール性肝硬変症にて近医で治療。H22年4月 肝細胞癌に対して肝動脈化学塞栓術(TACE)を繰り返す。H23年2月 肝性脳症出現し、4月当院紹介と...

第100回九州支部例会

自然破裂で発症し,待機的に手術された膵粘液性嚢胞腫瘍の1例
小野 英樹(大分市医師会立アルメイダ病院)
症例は28歳女性で,生来健康であった.突然下腹部痛が出現し軽快しない為当院外来を受診した.既往歴に特記すべきことはなく,外傷や膵炎の既往もなかった.身体所見で腹部は平坦・軟であったが下腹部で軽度の圧痛と反跳痛とを認めた.入院時血液生化学所見で白血球及び膵酵素の軽度上昇を認め,またCA19-9が23800u/l と著明な高値であった.腹部造影CTでは,膵体尾部に6×3cm の境界明瞭な嚢胞性腫瘍がみ...

第100回九州支部例会

肝生検にてvon Meyenburg complexesと診断し得た一例
後藤 和人(社会保険直方病院)
von Meyenburg complexesは、肝臓に認められる胆管由来の微小過誤腫であり、比較的まれな疾患である。今回、我々は肝硬変が疑われる症例に肝生検を行い、von Meyenburg complexesが疑われる症例を経験したので報告する。症例は72歳の女性。2002年頃より近医にて脂肪肝の疑いがあると指摘されていた。2012年4月17日、上腹部超音波断層法検査にて肝臓の内部エコーは不均...

第100回九州支部例会

α-グルコシダーゼ阻害剤内服後に発症した門脈血ガス血症の一例
北島 千恵子(新古賀病院)
【α-グルコシダーゼ阻害剤内服後に発症した門脈血ガス血症の一例】医療法人天神会消化器内科 北島千恵子 内田優介 石田康一郎 佐保博美 中村弘毅 【はじめに】α-グルコシダーゼ阻害薬が原因と考えられる門脈血ガス血症の一例を経験したので報告する。【症例】78歳男性【主訴】心窩部~右季肋部痛【現病歴】2型糖尿病、本態性高血圧症、発作性心房細動の既往があり、近医にてフォローされていた。2011年3月22日...

第100回九州支部例会

爪楊枝誤飲による小腸穿孔、限局性腹膜炎の1例
溝江 昭彦(唐津河畔病院)
[はじめに]爪楊枝を誤飲し,回腸末端で穿孔して限局性腹膜炎を起こしたため開腹手術を要した症例を経験したので報告する.[症例]82歳(手術時),男性.アルツハイマー型認知症,高血圧,陳旧性心筋梗塞等の既往症あり.平成22年4月直腸癌の診断で直腸低位前方切除を施行(t1, n0, m0, stage I).術後は経過良好で再発の兆候なし.平成24年1月初旬より右側腹部痛が出現持続し食欲の低下も認められ...

第100回九州支部例会

破骨細胞型退形成性膵管癌の一例
山邊 聡(八代総合病院消化器内科)
症例は56歳女性。1か月持続する不明熱に対する精査目的で当院紹介受診となった。血液検査では炎症反応高値を認め、CA19-9が73.2と軽度上昇していた。腹部造影CTにて十二指腸乳頭部近傍に主座を置き、不均一な造影効果を有する約10cm大の腫瘤を認めた。主膵管の拡張は認めるが、胆管拡張は認めなかった。FDG-PETでは同腫瘤に一致してSUVmax=16.1の集積を認めた。上部消化管内視鏡検査では十二...

第100回九州支部例会

当院における大腸未分化癌の臨床病理学的検討
野口 忠昭(大腸肛門病センター高野病院 外科)
大腸未分化癌は大腸癌の0.1%と稀で、予後は極めて不良とされている。最近当院で直腸未分化癌を経験したため、過去に経験した症例と合わせて報告する。症例は70歳女性。肛門痛を主訴として2012年6月に当院初診。DL3cmに下縁を有する全周性狭窄があり直腸癌と診断。(生検tub1-2)、CEAが15.2と高値.傍大動脈及び左鎖骨下リンパ節への転移がみられ、Hartmann手術、D1郭清を施行した。病理結...

第100回九州支部例会

collagenous colitis の4例
上田 博一郎(今村病院分院消化器内科)
collagenous colitis の4例【はじめに】近年,慢性下痢の原因として,粘膜上皮下のcollagen bandの肥厚を特徴とするcollagenous colitis(CC)の報告が散見されるようになってきている.今回,当院にて4例のCCを経験したので報告する.【症例1】78歳,女性.糖尿病,慢性腎不全その他にて平成21年12月15日より当院総合内科に入院していた.1か月前から下痢を...

第100回九州支部例会

CT colonographyが診断の一助となった虫垂膀胱瘻の1例
隅田 頼信(九州医療センター 消化器センター, 九州大学大学院 病態制御内科)
症例:57歳、男性。主訴:発熱、気尿。既往歴:37歳時 胃潰瘍。現病歴:20XX年3月中旬に39度台の発熱出現、その後微熱が持続していた。4月初旬、排尿時の不快感、膿尿を主訴に近医泌尿器科を受診し慢性前立腺炎と診断された。5月発熱、気尿の精査目的のため入院。経過:入院後、腹部骨盤造影CT施行したところ、膀胱壁内にairを認め、S状結腸膀胱瘻が疑われた。膀胱鏡では膀胱後壁右側から便の排出が確認され腸...

第100回九州支部例会

原因不明の蛋白漏出性胃腸症に対し六君子湯(TJ-43)の投与が有効であった1例
岩下 祐司(鹿児島県立大島病院 消化器内科, 鹿児島大学大学院 消化器疾患・生活習慣病学)
【はじめに】原因不明の蛋白漏出性胃腸症には確立された治療方針はなく、治療に難渋する症例も多い。我々は六君子湯の投与が有効であった症例を経験した。【症例】58歳の女性。主訴は下腿浮腫、食欲不振。2004年S状結腸癌に対し手術、術後化学療法を施行。2010年10月より下腿浮腫が出現し、同年11月に当院受診。総蛋白4.2 g/dl、アルブミン2.8 g/dlと低蛋白血症を認めたが、腎機能や心機能、肝予備...

第100回九州支部例会

大腸癌脳転移に対して化学療法が奏効した1例
原 征史朗(福岡大学消化器外科)
【はじめに】転移性脳腫瘍に対する化学療法は、薬剤が血液脳関門を通過しにくいことからも有効ではない症例が多い。今回われわれは、同時性肝転移・肺転移・脳転移を伴う大腸癌に対してXELOX療法にて奏効した1例を経験したので報告する。【症例】62歳男性。頭重感、息切れなどを主訴に近医受診し肝機能障害を指摘され当院内科紹介。大腸癌多発性肝転移、肺転移、脳転移、リンパ節転移を認め加療目的で当科紹介となった。注...

第100回九州支部例会

当院で経験したLECSの2症例
中村 綾子(小倉記念病院消化器内科)
【はじめに】近年、内視鏡治療と腹腔鏡治療を同時に行い必要最小限の浸襲で腫瘍切除を可能とするLECS(Laparoscopic Endoscopic Cooperative Surgery)が注目されており、当院で経験したLECSの症例に関し報告する。【症例1】65歳男性。当院健診の上部消化管内視鏡検査にて十二指腸球部前壁に隆起性病変を認め、生検にて粘膜下にadenocarcinomaを疑う所見を認...

第100回九州支部例会

経過観察中に増大が確認された胆嚢原発MALTリンパ腫の1例
古田 陽輝(国保水俣市立総合医療センター)
症例は80歳代男性。2011年6月に総胆管結石に対して内視鏡的加療を行った。治療後に腹部超音波検査を行ったところ、胆嚢壁に限局性の壁肥厚を認めた。造影CTも行い、明らかな悪性所見がなかったこと、本人が手術を希望されなかったことから経過観察となった。その後は2ヶ月後、6ヶ月後にフォローしたが胆嚢に明らかな変化は認めなかった。さらに6ヶ月後に再検したところ、壁肥厚部は著明に腫大していた。造影CT、MR...

第100回九州支部例会

RFA後血胸に対して外科的手術を必要としたHCCの2例
岩尾 正雄(大分大学医学部附属病院)
【症例】症例1は77歳・男性で背景肝はC型慢性肝炎、症例2は77歳・男性で背景肝はアルコール性肝硬変症であり、いずれも造影CTでHCCが認められたため、腹部血管造影を施行された。症例1はS7の20mm大の病変を最大として、S1・3・5・7・8に計5か所のHCCが認められ、症例2はS8腹側と背側に2か所・S4に1か所のHCCが認められた。症例1ではS3・5・7・8の4病変に対して、症例2ではS8腹側...

第100回九州支部例会

慢性偽性腸間閉塞症の治療経験
長濱 正吉(琉球大学大学院消化器・腫瘍外科)
【はじめに】慢性偽性腸管閉塞症は腸管に機械的閉塞を示唆する所見を有するが、腸液の流れを閉塞するような解剖学的異常が認められない疾患概念である。今回私たちは同疾患2例に対してそれぞれ腸切除と内視鏡的盲腸瘻(以下、PEC)を行った。2例ともに経過は良好でその経験を報告する。【症例1】30歳代,男性.主訴は便秘、腹部膨満感であった。既往歴に急性膵炎・白内障と右顎下腫瘍に対する手術がある。2005年頃から...

第100回九州支部例会

HIVキャリアーに合併した原因不明であった肝周囲炎の一男性例
織部 淳哉(大分大学消化器内科)
症例は40歳代、男性。HIV感染で当院感染症内科に、甲状腺機能低下症で内分泌内科に通院していた。平成24年1月11日に突然右季肋部痛を自覚、感染症内科を受診してNSAIDsを処方され症状は軽減した。1月17日右季肋部痛が再燃して1月18日感染症内科を受診、腹痛の精査加療目的で当科紹介された。腹部造影CTで肝右葉被膜の早期濃染が認められ、肝周囲炎の疑いで当科へ緊急入院となった。入院時血液検査では白血...

第100回九州支部例会

悪性腫瘍による下部食道から噴門部の狭窄に対し逆流防止弁付き食道ステントが著効した2例
福森 光(阿久根市民病院 消化器病センター, 鹿児島大学 消化器疾患・生活習慣病学)
【はじめに】下部食道から噴門部にかけて狭窄をきたす悪性腫瘍として食道癌・胃癌・食道胃接合部癌・悪性リンパ腫等があり,現在手術適応外症例に対しても化学放射線療法等で治療効果を期待できる症例が増えてきている.しかし,合併症・全身状態不良で積極的加療困難な症例・治療効果が得られない症例・患者希望等で緩和医療となる症例も依然多い.下部食道から噴門部領域の狭窄に対し従来のopen typeの食道ステントを留...

第100回九州支部例会

回盲部憩室炎から肝膿瘍及び門脈血栓を合併した一例
池ノ上 実(宮崎大学医学部附属病院循環呼吸・総合外科)
71歳男性。生来健康。全身倦怠感と発熱を主訴に近医を受診した。感冒の診断のもと内服薬にて加療されるも症状が軽快しないため、胸腹部CT検査が施行されたところ上腸間膜静脈血栓と上行結腸の炎症性変化を認めたため精査加療目的で当科に紹介入院となった。同日施行された造影CT検査にて右側結腸を中心に多数の憩室を認め、上行結腸には憩室炎を疑う周囲の炎症所見を認めた。また回結腸静脈から上腸間膜静脈および門脈左枝末...

第100回九州支部例会