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検索結果は199件です。

診断に苦慮した大腸結核の一例
坂本 絢(国家公務員共済組合連合会 熊本中央病院 消化器科)
症例は84歳男性。食欲不振、右下腹部痛があり近医を受診したところ、右下腹部に腫瘤を触知し当院紹介入院となった。炎症所見(CRP7.6mg/dl)と低蛋白・低アルブミン血症(TP 5.5g/dl,Alb 2.3g/dl)を呈し、可溶性IL-2レセプターは4650U/mlと上昇していた。腹部CTでは回腸末端から上行結腸にかけ全周性に壁肥厚、腸間膜リンパ節の腫大、少量の腹水を認められた。下部消化管内視鏡...

第093回九州支部例会

カプセル内視鏡にて小腸病変を評価しえたCronkhite-Canada症候群の2例
二宮 風夫(福岡大学 筑紫病院 消化器科)
症例1は50歳代の男性。味覚異常、水様性下痢、体重減少、脱毛を認め近医を受診し、下部消化管内視鏡検査にてCronkhite-Canada症候群(CCS)を疑われ、精査加療目的で当科に紹介入院。上・下部内視鏡検査及び病理組織検査にてCCSと確定診断した。経肛門的ダブルバルーン内視鏡検査(DBE)では、小腸粘膜は全体に浮腫状で、中部小腸から回腸末端にかけて発赤調の小隆起性病変が多発し、肛門側ほど多発傾...

第093回九州支部例会

長期生存にて胃静脈瘤破裂をきたした進行膵癌の1例
山口 裕也(国立病院機構 小倉医療センター 消化器内科, 国立病院機構 小倉医療センター 臨床研究部)
症例は72歳、男性。左季肋部痛と体重減少を主訴に2006年6月当科紹介となった。CTにて膵体尾部に7x4cmの腫瘤と肝両葉に最大5cmの大小多数の転移巣を認めStageIVbの膵癌と診断した。腫瘍マーカーは入院時CEA、CA19-9ともに正常値であった。同年6月30日よりGemcitabine(GEM)1600mg/bodyを投与開始。2週連投1週休を3コース継続するもCTにて肝転移巣の増大を認め...

第093回九州支部例会

インターフェロン少量投与中に胸椎化膿性脊椎炎をきたしたC型慢性肝炎の一例
梅野 成大(福岡市民病院 内科)
【症例】 51歳 女性 【主訴】 発熱、背部痛 【病歴】 C型慢性肝炎(Genotype:1b、380KIU/ml、肝生検:F3,A3)に対し、平成19年9月よりPEG-IFNα-2b+Ribavirin併用療法(48週間)を行った。HCV-RNAは12週投与後に陰性化(real-time PCR)したが、治療終了1ヶ月後に再陽性化したため、平成20年9月より、IFN(HLBI)300万単位×週3...

第093回九州支部例会

NBI拡大観察が有用であった同時多発咽頭・食道早期癌の1例
別府 孝浩(福岡大学筑紫病院 消化器科)
近年、咽頭癌の発見はNBI(Narrow Band Imaging)拡大観察が有用と言われている。症例は82歳、男性。主訴は胸焼け。現病歴:胸焼けが持続するため、平成20年12月末に近医を受診。内視鏡検査で下部食道にヨード不染を認め食道早期癌が疑われたため平成21年1月29日、当院紹介入院となった。上部消化管内視鏡検査では、通常観察では門歯から33cmの下部食道に平坦で血管透見の不明瞭化した領域と...

第093回九州支部例会

ESDしえた広範な胃噴門部癌の1例
石川 智士(佐田厚生会佐田病院 消化器科, 福岡大学筑紫病院 消化器科)
症例は82歳の女性。平成20年7月検診目的にて近医を受診し、上部消化管内視鏡検査にて胃噴門部癌(well to moderately differentiated adenocarcinoma)と診断された。このため精査加療目的にて当院を紹介受診となった。胃透視では病変はバリウムの付着異常としてわずかに認識できる程度であり、EGJを取りまいていた。上部消化管内視鏡検査にて通常観察では病変は明らかな...

第093回九州支部例会

呼吸困難を主訴に発見され、化学放射線療法でCRを維持している気管浸潤食道癌の1例
西田 康二郎(飯塚病院 外科)
【はじめに】近年、食道癌に対する化学放射線療法の良好な治療成績が報告されている。我々は気管浸潤により呼吸困難をきたした頚部食道癌に対してDocetaxelを併用した化学放射線療法を行い、CRを維持している症例を経験したので報告する。
【病歴】63歳 男性。H20年1月初旬より食事が通らなくなった。1月25日呼吸困難を主訴に当院受診。気管支鏡検査, CT検査にて頚部食道癌 T4(気管)N1M0...

第093回九州支部例会

保存的に治療可能であった十二指腸憩室穿孔の2例
永田 豊(公立学校共済組合 九州中央病院 消化器内科)
症例1は77歳女性.右季肋部痛に引き続き悪寒戦慄が出現し,当院を受診した.CRPは6.5mg/dlと高値で,腹部CT検査にて十二指腸周囲に広範な脂肪織の混濁と後腹膜腔にfree airを認め,上部消化管穿孔が疑われ入院となった.右季肋部痛は軽度であり腹膜刺激徴候は認められなかったため,絶飲食,プロトンポンプインヒビター(以下PPI),抗生剤投与で治療を開始した.腹部症状改善後の上部消化管内視鏡検査...

第093回九州支部例会

当院における肝細胞癌の臨床的特徴および治療経過の検討~特にB型肝細胞癌について~
合志 健一(福岡市民病院 外科)
【はじめに】本邦における肝細胞癌はHBV感染が20%前後を占める。B型肝細胞癌の特徴とその治療経過について検討した。【対象】2002年1月~2008年12月に施行したHCC初回手術症例164例(HBV群35例(21%)、HCV群98例(60%)、NBNC群31例(19%))。【結果】1)臨床的特徴:性別はHBV群M:F=32:3・NBNC群M:F=25:6に比べ、HCV群M:F=64:34とHCV...

第093回九州支部例会

診断にFDG-PETが有用であった自己免疫性膵炎の一例
東 喬太(福岡和白病院 消化器科)
自己免疫性膵炎はIgG4が関連した全身性疾患の膵病変である可能性が示唆されており、2002年に日本膵臓学会が世界で始めて概念・診断基準を発表して以来、本邦でも報告例が散見されるようになった。症例は62歳女性。9ヶ月前より食思不振および体重減少(9kg)を認めていた。近医より処方された感冒薬による薬疹のため、当院ERを受診したところ、黄疸を指摘され、精査目的にて入院となった。腹部USにて膵頭部にpe...

第093回九州支部例会

末梢血幹細胞移植後に発症し、治療に難渋した急性化膿性膵管炎の一例
藤森 尚(九州大学大学院 医学研究院 病態制御内科)
【はじめに】慢性石灰化膵炎患者において、膵石嵌頓による閉塞性膵炎はしばしば見られる病態である。しかし実際に尾側膵管内の膵液に感染を併発し、膵管炎を呈したとする報告は極めて少ない。今回、末梢血幹細胞移植後に閉塞性膵炎を発症し、内視鏡的ドレナージにて膿性膵液の排出を認めた、いわゆる急性化膿性膵管炎の一例を経験したので報告する。
【症例】症例は53歳、男性。48歳時に急性膵炎の既往がある。急性骨髄...

第093回九州支部例会

フックナイフを用い内視鏡的に切除した巨大有茎性ポリープの1例
遠藤 広貴(済生会唐津病院 内科)
 大腸の有茎性腫瘍病変の内視鏡治療としてEMRは手技の簡便さから広く普及し頻繁に行われているが、その適応には大きさや形状など限界がある。特に担癌病変や、その可能性がある病変に対しては病理評価のため、できるだけ一括切除することが望ましい。今回我々は、フックナイフを用いて内視鏡的に一割切除しえた巨大有茎性ポリープの1例を提示する。
 症例は45歳、女性。下血あり前医受診。注腸、大腸内視鏡検査にて...

第093回九州支部例会

心移植後に発症し診断に難渋した多発肝腫瘤の1例
武石 一樹(九州大学大学院 消化器総合外科)
【背景】画像診断の進歩により肝腫瘤の診断は大部分が可能となっているが、肝細胞腺腫や限局性結節性過形成(FNH)などの非定型症例では診断に苦慮することも少なくない。今回、心移植後に発症し、術前診断に難渋した肝内に多発するFNHの1例を経験したので報告する。
【症例】19歳女性。2歳時に修正大血管転位症、心室中隔欠損症に対して、Rastelli手術を施行した。以後徐々に慢性心不全が進行し、18歳...

第093回九州支部例会

Peginterferon α2b、Ribavirin併用療法中に赤芽球癆を生じ、免疫抑制剤の変更により改善した生体肝移植後慢性C型肝炎の1例
松崎 寿久(長崎大学 消化器内科)
症例は69歳女性。C型肝硬変、肝細胞癌に対して平成19年9月14日生体肝移植術を施行、免疫抑制剤はPrednisolone、Cyclosporin A、Mycophenolate mofetilで開始された。術後約5カ月後からHCV再感染(serotype 1、6.8 logIU/ml)に対しPeginterferon α2b(Peg-IFNα2b)、Ribavirin(RBV)併用療法を開始さ...

第093回九州支部例会

救命し得た腹腔動脈起始部狭窄に伴う膵十二指腸動脈瘤の1破裂例
木村 和恵(済生会唐津病院 外科)
【はじめに】腹腔動脈起始部の高度狭窄が原因となった膵十二指腸領域の動脈瘤破裂に対し2期的手術にて救命し得た1例を経験したので報告する。【症例】63才男性で、近医においてショック状態となり緊急紹介となった。紹介時は止血しており保存的治療が可能であった。3DCTでは腹腔動脈起始部の高度狭窄と膵十二指腸動脈領域の動脈瘤を認めた。CTの翌日再出血を起こし、この際緊急手術を行い止血のみを行った。その後、血腫...

第093回九州支部例会

高齢で門脈大循環シャント脳症を発症した非硬変肝の2症例
東 晃一(九州大学 大学院 医学研究院 病態機能内科学 (第二内科))
症例1は75歳、女性。慢性心房細動、甲状腺機能低下症、糖尿病、心原性脳塞栓症で通院中、全身倦怠感、食欲不振、悪心・嘔吐に続いて意識障害が出現したため、平成17年10月当科入院。入院時JCSII-10程度で発語なく、左上下肢に軽度の不全片麻痺を認めた。PT-INR 1.73(warfarin内服中)、T.Bil 2.2mg/dL、AST 58IU/L、ALT...

第093回九州支部例会

クローン病の小腸病変に対するマルチスライスCTによるCT enterographyの有用性
野崎 良一(高野病院 消化器内科)
【緒言】クローン病(CD)における小腸病変の評価にはこれまでX線造影検査が主に用いられてきた。しかし小腸造影検査では腸管内腔や壁外の観察ができず、検査に苦痛を伴うことも少なくない。最近ではダブルバルーン小腸内視鏡も登場しているが、検査に長時間を要し、苦痛を伴うことも少なからずみられている。またカプセル内視鏡もCDの確診例には原則禁忌とされている。マルチスライスCT(MSCT)によるCT enter...

第093回九州支部例会

Bevacizumab+mFOLFOX6/FOLFIRI投与後に肝切除を行えたS状結腸癌肝転移の1例
浜崎 幸司(長崎県離島医療圏組合 五島中央病院 外科 )
緒言:結腸・直腸癌肝転移は、治癒切除によって生存期間の延長が期待されており、FOLFOXによって切除不能肝転移例の約13%が切除可能となったことが報告されている。当院でも2006年より順次FOLFOX/FOLFIRI、Bevacizumab(以下Bev)を導入し、進行結腸・直腸癌の治療を行っている。今回我々はS状結腸癌の同時性多発性肝転移に対し、Bev+mFOLFOX6/FOLFIRI後に肝切除を...

第093回九州支部例会

長崎地域の消化器救急疾患の実態(長崎地区救急搬送実態調査より)
三嶋 亮介(特別医療法人 春回会 井上病院(長崎実地救急医療連絡会))
【目的】近年、救急医療の果たす役割は重要性を増している。また急速に進展する少子・高齢化に伴う疾病構造の変化などにより、一般市民の救急医療に対するニーズは多様化してきているものと考えられる。しかしながら施設毎での救急医療の現状はわかっていても地域全体でのそれに関する検討は少なくあくまでも推測の域をでない。今回われわれは長崎市および長崎県地域全体での救急医療の現状を検討した。【方法】長崎市では1998...

第093回九州支部例会

C型慢性肝炎に対するIFN治療におけるチーム医療の試み
森田 恭代(清和会長田病院 消化器科)
【目的】C型慢性肝炎に対するPEG IFN・Rib治療は72週までの長期間治療が可能となり、このことにより治療効果は伸びたが、患者の身体的、精神的負担は大きくなり、抑うつ状態の発症の報告も多く認められる。また患者数の増加に伴い医師だけでは患者一人にかける診療時間には限りがあり、対応が不十分である。そこで合併症、脱落例を防ぐ為に当院ではチームを組んで患者対応を試みたので報告する。【方法】病棟と外来そ...

第093回九州支部例会