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検索結果は183件です。

経肛門的に挿入したイレウス管より投与したバンコマイシンが著効を示した重症偽膜性腸炎の1例
八坂 成暁(大分大学 医学部 消化器内科)
症例は72歳、女性。左変形性股関節症に対し人工関節置換術を施行後、炎症反応遷延したため2006年1月13日よりセフェム系経口抗生剤を投与された。内服4日目より38℃台の発熱、腹痛、頻回の下痢が出現、さらに血圧低下も認め1月19日当科入院となった。入院時便検査にてC.difficile毒素陽性であったため偽膜性腸炎と診断、同日よりバンコマイシン6g/day経口投与開始したが、麻痺性イレウスによると思...

第087回九州支部例会

外傷既往が不明確で、診断に苦慮した鈍的腹部外傷によるイレウスの2手術例
清水 輝久(佐世保中央病院 外科)
症例1は81歳男性。主訴は腹痛、嘔吐。既往歴:高血圧症、完全右脚ブロック。2005年5月25日多量のビワを食べた後から、突然腹痛と嘔吐が出現。近医受診し、入院加療を受けるも改善せず。翌日イレウスの診断で当科紹介入院。貧血なく、白血球9500、CRP0.3で、生化学検査、腫瘍マーカーは異常認めず。イレウス管留置し、絶飲食、輸液加療施行。Primary ileusとして、大腸内視鏡検査、イレウス管造影...

第087回九州支部例会

消化管出血を契機に発見された十二指腸乳頭部癌の一例
伊集 守知(麻生飯塚病院 消化器内科)
【はじめに】十二指腸乳頭部癌の初診時の主訴は半数以上が黄疸であり、血液検査でも肝機能障害、ビリルビン上昇を指摘されるケースが多数を占める。今回我々は出血を契機に発見された十二指腸乳頭部癌の症例を経験したので報告する。【症例】68歳、女性。黒色便、全身倦怠感を主訴に当院外来受診、精査目的にて入院。血液検査所見では貧血を認める他は肝胆道系酵素、膵酵素の上昇は認めず、腫瘍マーカーはCEA、CA19-9と...

第087回九州支部例会

著明な肝機能障害と黄疸を伴った早期梅毒性肝炎の1例
白木 誠(佐賀県立病院 好生館 内科)
【はじめに】早期梅毒において時に認められる肝機能障害は梅毒性肝炎として知られるが、黄疸およびトランスアミナーゼの著明な上昇を来たすことは稀である。今回我々は著明な肝機能障害と黄疸を伴った早期梅毒性肝炎の1例を経験したので報告する。【症例】22歳男性。平成17年10月下旬四肢にまで拡大する皮疹を認め近医受診。採血にて著明な肝機能障害を指摘され当院紹介受診。【入院時現症】眼球結膜に黄染を認めた。肝は触...

第087回九州支部例会

健常人に発症したサイトメガロウイルス胃炎の一例
深水 理恵子(佐田厚生会 佐田病院 胃腸科)
症例は52歳女性。H17年12月頃より、全身倦怠感、心か部痛が出現し、畠山内科胃腸科クリニックを受診。肝機能障害と上部消化管内視鏡検査で胃全体にびまん性に小潰瘍、びらんが認められた。生検で核内封入体を認めサイトメガロウイルス(CMV)感染による胃炎と診断され、精査加療目的で当院紹介入院となった。既往歴、生活歴には特記事項なく、身体所見上も異常は認めなかった。採血ではAST 174 IU/l, AL...

第087回九州支部例会

抗凝固薬内服中、内視鏡的に止血し得た粘膜所見に乏しい十二指腸出血の一例
渡邉 顕一郎(多久市立病院 内科)
症例は73歳男性、平成14年に心臓弁置換術を施行されワーファリン、バイアスピリンを内服中であった。平成17年4月、貧血(Hb 4.9 g/dl)を認めた。消化管出血が疑われるも出血源を同定できず、鉄剤投与でHb 10 g/dl前後へ改善し経過観察されていた。同年5月再び貧血(Hb 5.9 g/dl)を来たしたが、原因不明であった。11月28日倦怠感、息切れを主訴に来院。Hb 6.6 g/dlと貧血...

第087回九州支部例会

Non functional Islet cell tumorの1例
中村 麻子(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター)
【症例】59才、女性。【現病歴】平成11年10月10日近医にて膵体部に石灰化を伴った膵腫瘤を指摘され、以後1回/年定期的に超音波検査とCTにて経過観察されていた。平成17年11月15日のCTにて石灰化膵腫瘤の頭側に早期相でenhanceされる45mmの腫瘤を認めるようになり、Islet cell tumorを疑われ11月17日当院を紹介された。 【入院時検査成績】CEA 1.6、CA19-9 17...

第087回九州支部例会

肝嚢胞腺癌の1例
中野 正昭(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター)
【症例】56才、女性。【現病歴】平成16年4月15日左乳房に腫瘤を触知したため某医受診し、当院乳腺センターを紹介され乳癌と診断され入院となった。また、その際に施行されたCTにて肝左葉に巨大な嚢胞性腫瘤を認めた。まず5月14日乳癌手術(術式Auchincloss)を施行の後一旦退院し、6月14日当肝臓病センターに肝嚢胞腺癌(疑)に対する手術目的で再入院した。【入院時検査成績】T.B 1.5、Alb....

第087回九州支部例会

リザーバーからの肝動注療法後5年8ヶ月目の局所再発に対してマイクロ波凝固壊死療法を施行した肝細胞癌の1例
江崎 仁一(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター)
 今回我々は、リザーバーからの抗癌剤肝動注療法によりCRが得られ、しかも5年8ヶ月という長期間無再発であったものの、その後治療部局所に再発をきたした興味ある肝細胞癌(以下HCC)の1例を経験したので報告する。【症例】62才、女性。【現病歴】平成11年3月血便を認めるため某病院受診し、大腸内視鏡検査にて直腸S状部(Rs)に3cmの腫瘍を認め、biopsyにてGroup III~IVと診断された。また...

第087回九州支部例会

胆嚢癌のリンパ節転移に放射線及び抗癌剤治療が著効した1例
江角 元史郎(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター)
 進行胆嚢癌、特にリンパ節転移を有するものの予後は不良である。今回我々は放射線及び抗癌剤治療が奏功し長期無再発生存中のリンパ節転移を伴った進行胆嚢癌の1例を経験したので報告する。【症例】52才、女性。【現病歴】平成9年12月14日上腹部痛あり、某病院で精査され胆嚢癌と診断されて平成10年2月10日当院紹介入院。【治療経過】2月23日拡大胆嚢摘出術を施行し、術前8.5と上昇していたCEAは1.4まで...

第087回九州支部例会

肝外重症感染症肝病変による急性肝不全で死亡した成人T細胞白血病の一例
小澤 栄介(国立病院機構長崎医療センター消化器内科)
 症例は78歳の男性。2005年9月初めより黄疸,発熱,全身倦怠感が出現。近医で肝機能障害と血小板低下を指摘され9月18日当院に入院した。入院時T.Bil 11.2mg/dl AST 118IU/l ALT 1066IU/l Plt 3.2万/μl PT 47.7%と肝機能障害と血小板減少の増悪が認められた。当初,半年前より服用中の塩酸チクロピジンによる薬物性肝障害を考え内服を中止し経過を観察して...

第087回九州支部例会

ジアルジア症に下部胆管癌を合併した1例
田崎 貴子(大分市医師会立アルメイダ病院)
【はじめに】胆管癌の発生の原因は現在のところ明らかでないが、胆管の寄生虫の関与も考えられている。【症例】患者は突然の腹痛・嘔吐にて発症し夜間外来受診した。腹部CTにて肝外・肝内胆管の拡張および総胆管下部の狭窄を認めたためERCP施行した。下部胆管に不整な狭窄部位(軸変位を伴う)を認め胆管癌がうたがわれたが、細胞診結果はclass IIであった。同検体よりランブル鞭毛虫が検出されジアルジア症の診断で...

第087回九州支部例会

EUSで経過観察し得た自己免疫性膵炎の1例
熊元 亮(鹿児島大学大学院 生活習慣病学)
症例は72歳、男性。平成17年7月上旬、閉塞性黄疸を認め近医受診。胆嚢、胆管結石を疑い、胆嚢摘出術を施行されるも術中胆道造影にて総胆管下部に高度狭窄像を認めた。精査・加療目的にて当院消化器外科(II)転院され、検査目的にて当科紹介となる。入院後のERCPでは総胆管下部での高度狭窄と主膵管のび漫性狭窄を認めた。腹部CTにて膵全体の腫大を認め、EUSでも膵全体に不均一な低エコー所見を認めた。画像及び血...

第087回九州支部例会

ステロイドパルス療法が奏効した高齢発症、SLE合併重症型自己免疫性肝炎の1例
本田 浩一(大分医療センター 消化器科)
(症例)72歳、女性。平成16年10月24日頃から黄疸が出現、近医を受診し急性肝炎と診断され、11月9日に当科に入院した。入院時の採血でT-Bil 12.6 mg/dl, GOT 67 IU/L, GPT 92 IU/L, ALP 630 IU/L, PT 97.2%, 抗核抗体<20倍, 抗ミトコンドリア抗体<20倍, IgG 1120 mg/dl, γgl 1.2 g/dl, ウィルスマーカー...

第087回九州支部例会

大腸転移が診断の契機となった血管肉腫の1例
本田 邦臣(九州大学大学院医学研究院 病態制御内科学)
症例は68歳,男性.平成17年10月初旬より血痰が出現し,同年11月8日近医に入院.胸部CT検査にて両肺に多発結節影を認めた.入院中に黒色便を認め,貧血が進行したため上部消化管内視鏡検査を施行したところ,十二指腸下行脚にoozingを認め,クリッピングが施行された.同年12月4日頃より,発熱を認め,胸部X線上も肺病変の悪化を認めたため,精査・加療目的にて同年12月6日に当院呼吸器科に入院した.当院...

第087回九州支部例会

術前診断が困難であった副脾に発生した脾過誤腫の1例
八板 弘樹(済生会熊本病院 消化器病センター)
症例は69歳女性。生来健康で、特に症状はなかった。平成12年近医にて健診目的で腹部USを施行されたところ、脾門部に5mm大と脾臓内に10mm大の腫瘤性病変を指摘され、副脾及び脾血管腫、脾過誤腫疑いとして以後外来で1年に1回腹部US、CTにて経過観察されていた。平成17年11月の腹部CTで副脾と思われた脾門部の腫瘍は増大傾向にあり、当科外来受診。同年12月精査加療目的で入院となる。腫瘍は腹部USで脾...

第087回九州支部例会

消化管出血を呈した巨大Brunner腺過形成の一例
雨森 貞浩(佐賀大学医学部消化器内科)
症例は44歳の男性で、もやもや病による脳出血後遺症にて障害者施設入所中の患者。平成17年5月大量のタール便を主訴に近医にて上部内視鏡を施行したところ、十二指腸球部に有茎性腫瘍性病変指摘され、同部に凝血塊の付着をを認めたことより同部からの出血が疑われ、精査・加療目的にて当院紹介・入院となった。入院後の上部内視鏡検査では十二指腸下行脚に長いstalkを持った長径30mmの腫瘍性病変を認めた。腫瘍表面は...

第087回九州支部例会

健常人に発症したサイトメガロウイルス関連胃病変の1例
山口 加奈子(佐賀大学 医学部 内科)
症例は54歳男性。2003年10月より仕事によるストレスが続いていた。2003年11月頃より全身倦怠感を自覚するようになった。2004年2月全身倦怠感と食思低下が続くため近医に入院したが、症状の改善がないため2004年3月15日当院受診した。既往歴、家族歴は特記事項なかった。身体所見上は腹部圧痛等なく、肝脾腫も認めなかった。来院時の検査成績では白血球数7500/mm3と正常範囲内で分画・血液像に異...

第087回九州支部例会

学校検診を機会に発見されたWilson病の1例
伊禮 史朗(琉球大学医学部附属病院第一内科)
Wilson病は常染色体劣性遺伝形式をとり発生率は1/30000で,銅の過剰蓄積を呈する疾患である.肝障害を発症する平均年齢は10~15歳で,早期治療により病態の進行を抑えることができ,早期発見が重要である.我々は学校検診にて発見され,肝硬変に至っていた症例を経験したので報告する.症例は18歳男性.自覚症状は特になく,専門学校入学時の検診にて尿潜血陽性を指摘され,近医を受診.尿潜血(1+),白血球...

第087回九州支部例会

B型急性肝炎におけるゲノタイプの分布
前城 達次(琉球大学医学部附属病院第一内科)
【はじめに】近年、本邦におけるHBVキャリア数は減少傾向にあり、それとともにB型急性肝炎も減少している。しかし本邦以外の高浸淫地区由来のHBVによる急性肝炎の増加が報告されている。今回、沖縄県におけるB型急性肝炎におけるゲノタイプの検討を行ったので報告する。【対象】男性17例、女性7例の急性肝炎を対象とした。【結果】平均年齢は29.9±10.4歳、T-Bilの最高値の平均が10.2±8.1 g/d...

第087回九州支部例会