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検索結果は183件です。

特異な形態を呈し内視鏡的粘膜切除術にて治療した早期十二指腸癌の一例
渕上 忠史(新日鐵八幡記念病院消化器科)
症例は78歳女性。糖尿病にて当院通院中であった。平成17年8月のスクリーニング目的の上部消化管内視鏡検査にて、十二指腸球後部に頂部に不整形陥凹を伴う粘膜下腫瘍様隆起性病変を認めた。頂部からの生検で腺癌が疑われたため当科紹介となった。低緊張性十二指腸造影、超音波内視鏡検査にて粘膜内癌の可能性が高いと判断したため、十分なインフォームドコンセントのもと内視鏡的粘膜切除術を施行した。病理組織学的検査では十...

第087回九州支部例会

ペグインターフェロンα2b+リバビリン併用療法中、虫垂炎を併発し4週間中断後再開し良好な経過のC型慢性肝炎の1例
呉 建(霧島市立医師会医療センター 消化器内科)
ペグインターフェロンα2b(以下PegIFNα2b)+リバビリン(以下RBV)併用療法が認可され、特に1b型高ウィルス量のC型慢性肝炎の約半数に治癒が期待できる治療であり、多くの症例に使用されている。当院でも、1年間に1b型高ウィルス量の約50症例に同治療を行っているが、治療中に虫垂炎を併発したが、4週間中断後再開し良好な経過のC型慢性肝炎の1例を経験したので報告する。【症例】症例は48歳男性。1...

第087回九州支部例会

短期間に形成された嵌頓胃石に対して内視鏡的治療が奏効した一例
嶋田 美砂(産業医科大学 消化器・代謝内科)
症例は64歳、男性。55歳時に胃癌に対し胃切除術(Bil-I再建)を施行されている。C型慢性肝炎に対して加療中であった。2005年3月に施行された上部消化管内視鏡では異常は指摘されなかった。2005年12月2日ごろより嘔気、嘔吐、黒色便が出現し、症状が増悪したため12月5日夜間救急外来を受診した。腹部所見では心窩部に圧痛を認めたが、腫瘤は触知しなかった。腹部レントゲンでは異常ガスや異常石灰化は認め...

第087回九州支部例会

肝門部胆管癌との鑑別を要した自己免疫性膵炎合併硬化性胆管炎の1例
相馬 渉(大分大学)
症例は78歳、男性。主訴は心窩部痛、褐色尿。平成17年4月に心窩部痛、褐色尿を認め、近医での腹部超音波検査にて膵頭部の腫瘤性病変を指摘、膵頭部癌の疑いにて当院紹介となった。血液検査所見にて、T-Bil 1.20 mg/dl, D-Bil 0.58 mg/dl, AST 627.7 IU/l, ALT 579.8 IU/l, ALP 2329 IU/l, γGTP 298.1 IU/l, AMY 1...

第087回九州支部例会

内視鏡的に治療しえた巨大柿胃石の1例
宮岡 正喜(福岡大学筑紫病院 消化器科)
症例は65歳、男性。2005年11月末に柿狩りに行き、2~3個/日の柿を約2ヶ月間摂取。2006年1月より、腹部膨満感、心窩部痛、嘔気が出現。次第に食欲不振となり体重減少がみられたため樋口病院を受診。上部消化管内視鏡検査で巨大な胃石を認め、精査加療目的にて当科紹介入院となった。内視鏡検査では黄褐色の可動性のある巨大な胃石で、X線計測上長径23cmであった。また、PPI服用中にかかわらず、胃角から前...

第087回九州支部例会

いちじくの茶による薬剤性肝障害の一例
白土 明美(宮崎医療センター病院内科)
【はじめに】近年、様々な健康食品への関心が高く、安全との認識があり、安易に広く多用されている。一方で、それらによる薬剤性肝障害の報告も増えている。今回、我々はいちじくの茶による薬剤性肝障害の一例を経験したので報告する。【症例】61歳男性。3年前より近医で糖尿病にて内服加療を受けていた。2005年9月頃より自宅のいちじくの木の葉を煎じて飲むようになった。その頃より全身倦怠感・食欲不振が出現した。黄疸...

第087回九州支部例会

5週間のPEG-IFNα2b+Ribavirin併用療法によりSVRが得られた1型高ウイルス量C型慢性肝炎の一例
谷本 博徳(新小倉病院 内科)
 症例は72歳男性。2001年頃より気管支喘息にて近医通院中であった。2005年3月に肝障害を認めたために当科外来を紹介受診したところ、C型慢性肝炎、クリオグロブリン血症と診断した。AST 111U/l, ALT 122U/l, HCV-RNA 900KIU/ml, HCVコア抗原 9860fmol/l, HCV genotype Ib、5月30日よりペグイントロン80μg週1回、レベトール400...

第087回九州支部例会

大腸内視鏡検査が診断に有用であった急性上腸間膜動脈閉塞症の一例
岡田 恵一朗(佐賀市立富士大和温泉病院 消化器内科 )
症例は69歳男性。近医で慢性胃炎と心房細動を治療されていた。既往には胃潰瘍があるが、最近再発はない。2006年2月7日午前7時30分ごろ、もちを食べた後、突然の腹痛と下痢が出現したため当院を受診した。臭化ブチルスコポラミンとペンタゾシンで加療されたが、疝痛発作を伴う腹痛が持続するため、急性腹症の診断で外科に入院となった。入院時、心電図上心房細動が見られたが、血液検査、腹部単純X線検査、腹部超音波検...

第087回九州支部例会

画像で経過が追えた肝姪症の1例
井上 恵(大分大学医学部消化器内科)
症例は63歳、女性。2005年6月頃から右季肋部が出現したが、自然に軽快するため放置していた。同年7月15日、右季肋部痛が増悪した。このとき症状はNSAIDで軽快した。7月16日同様の激しい症状があり、近医に緊急入院。腹部CT検査で肝腫瘤性病変が疑われた。7月19日当院、肝胆膵外科を受診。このとき肝腫瘤性病変のみでWBC 6100/mm3(Eo 6.7%)と好酸球増多症は認めなかった。上部、下部内...

第087回九州支部例会

間質性肺炎に対する免疫抑制剤治療中にHBs抗原が陽性化したHBs抗体陽性の1例
中村 憲一(宮崎大学 医学部 消化器血液学講座)
【症例】83歳男性。主訴は黄疸・全身倦怠感・食欲低下。1965年(43歳頃)に急性肝炎といわれた(詳細不明)。1996年に呼吸器内科にて間質性肺炎と診断された際にはAST 20、ALT 12、血小板数19.1万/μl、でHBs抗原陰性、HBs抗体陽性であった。2000年より間質性肺炎に対してプレドニゾロン10mg、2001年よりサイクロフォスファマイド50mgが内服開始された。2002年の血液検査...

第087回九州支部例会

好酸球性胃腸炎の2症例
鮫島 朝之(鹿児島大学大学院消化器疾患・生活習慣病学)
比較的稀な好酸球性胃腸炎の2症例を経験したので報告する。
症例1 34歳 男性
主訴:食後の腹痛
現病歴:平成9年8月頃より食後の心窩部痛、軟便が出現。近医の諸検査で過敏性腸症候群が疑われた。平成10年1月心窩部の激痛と好酸球増多40%を認め福岡大学病院へ入院。内視鏡検査で回盲部粘膜は発赤調であり生検で好酸球浸潤を認め好酸球性胃腸炎が疑われた。入院中、食物抗原の同定はできなかった...

第087回九州支部例会

内視鏡による生検診断が困難であった肛門管低分化型腺癌の1例
橋場 友子(済生会熊本病院 消化器病センター)
症例は72歳男性。2005年5月頃より排便時不快感と排便時出血を認めたため金森医院受診。直腸指診にて3時から6時方向に硬い腫瘤を触知したため当院紹介受診。大腸内視鏡検査では肛門縁近傍に発赤調で一部ひきつれを伴う粘膜下腫瘤様病変を認めた。生検の結果はGroup1であったがCT, MRIにて肛門管に30mm大の辺縁が造影される不整形の腫瘤として描出されたため、悪性腫瘍を強く疑い精査加療目的にて同年7月...

第087回九州支部例会

IFN治療によるHCV-RNA陰性化後に発生した肝細胞癌の一例
久米村 秀(鹿児島市医師会病院外科)
C型肝炎に対しIFN治療を行い、HCV-RNA陰性化後に発症した肝細胞癌の一例を経験したので報告する。症例は72才の女性。平成4年C型肝炎に対しIFN治療を行いHCV-RNA陰性化となった。平成17年9月に行った定期検診の超音波検査で肝S6のhigh echoic lesionを指摘された。CTでは造影効果の乏しい径2cm大の低吸収域を認め、内部に肝実質と同程度の吸収域を認めた。MRIではT1W1...

第087回九州支部例会

消化管疾患に対する拡散強調画像(DWI)での経験
山元 章生(山元記念病院 (伊万里))
 Parallel imaging 法の導入により腹部の疾患に関してもMRIで拡散強調画像を撮る事で悪性腫瘍や炎症の診断をする事が可能となった。今回胃癌症例の再発例でDWIを使用する事で診断及び経過観察が非常に有用であったので今後の展望をも含め検討した。 症例は57歳男性で2年前に胃切除術を行い、経過中にCEAの上昇があるためにCTを実施。CTでははっきりしたリンパ節の腫脹は指摘されなかったがDW...

第087回九州支部例会

慢性膵炎に合併した脾梗塞の一例
阿南 重郎(大分県厚生連鶴見病院消化器科)
【はじめに】今回われわれは、慢性膵炎に合併した脾梗塞の一例を経験したので、文献的考察を加えて報告する。【症例】56歳、男性。平成9年より慢性膵炎(アルコール性)と糖尿病にてフォロー中。平成17年1月29日夜より39℃台の発熱と左上腹部痛を認め救急車で当院外来受診。血液検査にて WBC 19700/μl, CRP 2.05 mg/dlと炎症所見を認め、腹部CTにて脾臓にくさび状の低吸収域を認め脾梗塞...

第087回九州支部例会

非B非C型慢性肝炎として治療されている経過中にHCV感染が明らかとなった1例
熊谷 公太郎(宮崎大学 医学部 消化器・血液学講座)
【はじめに】C型急性肝炎の早期にはHCV抗体が陰性で、HCV RNAのみ陽性となる時期があるが、まれにHCV抗体、血清HCV RNAいずれも陰性のHCV持続感染症(occult HCV infection)が存在するとの報告がある。また、HCV抗体の測定系によっては偽陰性となることも考えられる。今回我々は、非B非C型慢性肝炎として治療され、その経過中にHCV抗体陽性、HCV RNA陽性を指摘された...

第087回九州支部例会

3ヵ月で急激に発症した膵頭部癌の1例
伊佐 勉(豊見城中央病院外科)
 膵癌の治療成績向上のためには早期発見が最も重要な課題であるが,各種画像診断を駆使しても容易ではないのが現状である.今回われわれは,FDG-PET検査を含む癌ドック受診3ヵ月後に,上腹部痛,閉塞性黄疸にて発症した膵頭部癌の1例を経験したので報告する. 症例は52歳,女性.平成17年8月癌ドックを受診し,腫瘍マーカー(CA19-9 24.5U/ml,他),腹部エコー検査,胸部CT検査,PET検査を受...

第087回九州支部例会

上腹部痛を契機に発見された胃石の一症例
石井 将太郎(熊本大学消化器内科)
症例は67歳の男性。高血圧にて外来通院中であったが、平成18年3月15日位より胸のつかえ感、嘔気あり改善がないため、3月18日他院を受診した。GFにて胃並びに十二指腸に黒い凝血塊の付着したびらんを多数認め、また体部に約5cmの胃石を認めた。今後通過障害を引き起こす可能性あり、内視鏡を同日、再度施行し、異物除去用デバイスにて破砕を行ったが、容易に崩れて小さく砕くことが可能であった。一部を成分分析に出...

第087回九州支部例会

側々型順蠕動性狭窄形成術が有用であった広範囲の小腸狭窄をもつクローン病の2症例
今村 直哉(宮崎大学 医学部 第1外科)
広範囲の小腸狭窄をもつクローン病に対しては、大量の小腸切除を施行すると短腸症候群となる可能性がある。今回我々は広範囲の小腸狭窄をもつクローン病2症例に対し、長い側々型順蠕動性狭窄形成術を施行し、良好な経過を得たので報告する。 症例1は29歳、男性。2002年にクローン病と診断され、内服治療を受けていたが、緩解と増悪を繰り返していた。2005年2月、小腸造影で回腸終末部の狭窄、瘻孔形成を指摘され、手...

第087回九州支部例会

特異な発育を呈し、術前診断が困難であった膵腺房細胞癌の一例
松岡 英彦(産業医科大学 消化器・代謝内科)
症例は、79歳男性。2003年3月にスクリーニング目的で施行された腹部超音波検査で、臍部右側に径 70 mm大の低エコー腫瘤を指摘された。腹痛などの自覚症状はなく、腫瘤は弾性硬、表面平滑で可動性を有していた。腹部造影CTでは膵鉤部下方、十二指腸下行脚内側、水平脚上方に内部が充実性で辺縁平滑な造影効果のある腫瘤を認めた。上部・下部消化管内視鏡検査、小腸造影では異常所見はなく、精査のため5月に当科へ入...

第087回九州支部例会