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検索結果は256件です。

急性肝不全における血清フェリチン値の臨床的意義
小澤 栄介(国立病院機構 長崎医療センター 消化器内科)
【背景と目的】劇症肝不全における広汎肝壊死の成立には細胞障害性T細胞による細胞障害とともに, それらにより活性化されたマクロファージが関与することが示唆されている. 近年, 活性化マクロファージのマーカーである血中可溶性CD163 (sCD163) が劇症肝不全で高値を示すことが報告されている. 今回, 我々はsCD163と同様に活性化マクロファージのマーカーで簡便な臨床検査測定項目である血清フェ...

第089回九州支部例会

2回のIFN治療によってウイルス駆除がえられたC型肝硬変の1症例
松本 修一(福岡徳洲会病院 総合内科)
【症例】53歳、男性【主訴】下腿浮腫【現病歴】約15年前に健診でHCV抗体陽性を指摘されるも放置していた.HCVの感染経路は不明.1ヶ月前より下腿のむくみを自覚し,体重が約10kg増加した.当院外来を受診したところ腹水の貯留をみとめ,精査加療目的にて入院となった.【身体所見】黄疸なし.腹部は膨隆著明だが軟で波動を認める.四肢は下腿浮腫著明.【検査成績】Hb 7.6g/dl, PLT 10.9万/μ...

第089回九州支部例会

閉塞性小腸炎を合併した回腸カルチノイド腫瘍の1例
松坂 朋子(国家公務員共済組合連合会千早病院内科)
症例は73歳女性。平成18年3月検診にて便潜血陽性を指摘され、当科紹介受診。4月3日大腸内視鏡検査施行。回腸末端まで観察したが、大腸に微小ポリープと憩室を認めるのみであった。6月28日排便時に新鮮血下血あり、7月13日当科にて再度大腸内視鏡検査を施行。回腸を観察したところ、終末回腸に、頂部に浅い潰瘍を伴う粘膜下腫瘍様の隆起性病変を認めた。生検でカルチノイド腫瘍と診断され、精査目的に入院となった。血...

第089回九州支部例会

脳死肝移植登録を行うも抗ウイルス療法、腹腔鏡下脾臓摘出術により肝不全を離脱し得た非代償性B型肝硬変の一例
福泉 公仁隆(独立行政法人国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター)
症例は39才男性、平成16年10月より近医で代償性B型肝硬変として加療されていた。平成17年8月よりALTの変動を認め、同年10月に肝予備能の低下、黄疸も出現したため同年10月22日(0病日)に当科へ緊急入院となった。入院時、Child-Pugh score(C-Ps)13点、HBe抗原陽性、HBVDNA量7.6以上log copies/mlを認めた。この時点で腹部CT,腹部USではHCCは認めな...

第089回九州支部例会

宿便を契機に発症したと思われる非閉塞性腸間膜虚血症(NOMI)の1例
野口 純也(筑豊労災病院 外科)
症例は67歳女性。平成18年10月宿便による腸閉塞の診断で当院入院となった。入院12時間後に状態が悪化したため、腸管壊死を疑い緊急手術施行。直腸から横行結腸までの切除を行った。手術2日後、人工肛門の粘膜が壊死をきたしたために再手術施行。残存結腸および終末回腸約30cmの切除を行った。腸間膜動静脈に器質的閉塞を認めなかったこと、腸管壊死が非連続性であったこと、病理組織学的に腸管の壊死、出血を認めたこ...

第089回九州支部例会

胃癌の壁内転移による幽門狭窄症の一例
和田 義人(遠賀中間)
症例は81歳、女性。嘔吐を主訴に2006年3月、当院に精査加療目的で入院された。上部消化管内視鏡検査で幽門狭窄と胃角部に潰瘍を認めた。生検の結果はいずれもGroupIであった。上部消化管造影検査では、幽門狭窄と胃角部にバリウムの貯留を認めた。腹部超音波検査、腹部CTでは幽門部に充実性腫瘤を認めた。胃潰瘍を伴った胃粘膜下腫瘍による幽門狭窄と診断し、胃切除術を行った。切除標本では幽門部粘膜下に黄白色調...

第089回九州支部例会

肝内胆管拡張をきたしたグリソン領域アミロイド沈着症の1例
美馬 浩介(熊本大学大学院消化器外科)
症例は67歳男性。平成10年に検診の上部消化管造影検査で胃のひだ走行異常を指摘され、消化管アミロイドーシスの診断となった。以後は前医で経過観察されていた。平成18年11月、発熱、上腹部痛を認め、前医を受診された。CT, MRIを行ったところ、左肝内胆管の拡張を認め、当院消化器内科へ紹介入院となった。肝内胆管癌の疑いで12月、当科へ転科となった。体温は36.9℃、眼球強膜に黄染は認めなかった。腹部は...

第089回九州支部例会

lansoplazoleが原因と考えられるcollagenous colitisの1例
広岡 さとみ(国家公務員共済組合連合会 浜の町病院 消化器科)
症例は、58歳男性。昭和40年頃より、胃十二指腸潰瘍を繰り返していた。平成16年5月、近医でH.pylori感染を指摘され除菌を行うも失敗。その後も心窩部違和感が持続していたため、同年8月よりlansoprazole内服開始となっていた。同年11月頃より、腹痛は認めないものの水様性下痢が出現し、下痢の回数が増加した。平成17年4月、他医にて入院、精査・加療を行うも、原因不明であったが、下痢の回数は...

第089回九州支部例会

EST後の十二指腸穿孔に対してENBDによる保存的治療が奏効した一例
江口 大樹(福岡赤十字病院外科)
症例は67歳の女性で、1週間以上続く上腹部痛を主訴に来院された。軽度の発熱と黄疸を認め、上腹部にBlumberg signを認めた。USでは胆道系の拡張および胆嚢腫大、壁肥厚を認め、内部には胆石を認めた。採血では肝胆道系酵素が上昇し、白血球の上昇を認めた。総胆管結石を疑い、同日ERCPを施行した。乳頭はやや腫大しており、その近傍には憩室を認めた。総胆管に可動性のある径5mm大の陰影欠損を認め、ES...

第089回九州支部例会

Cyclosporine投与後にニューモシスチス肺炎を発症した潰瘍性大腸炎の1例
松本 由華(九州大学大学院 医学研究院 病態機能内科学)
症例は50歳代男性。43歳時に潰瘍性大腸炎(UC)を発症。再燃緩解を繰り返していたが、46歳時より長期緩解を維持していた。2006年11月初旬より血便が出現、12月に入り下痢・腹痛が増悪した。prednisolone(PSL) 30mgで改善しないため、前医に入院となった。PSLを60mgへ増量し、中心静脈栄養・白血球除去療法も併用したが、症状改善しないため12月20日に当科転院となった。cycl...

第089回九州支部例会

Secondary amyloidosisを合併したCrohn病の1例
宮岡 正喜(福岡大学筑紫病院 消化器科)
【症例】29歳 男性【現病歴】1990年Crohn病発症(小腸大腸型)過去一度の手術歴あり。2006年2月の小腸透視で十二指腸盲腸瘻を指摘され5月1日十二指腸瘻孔部楔状切除、回盲部切除、S状結腸部分切除術施行。術後縫合不全を併発。5月10日に回腸人工肛門造設術施行。その後も縫合不全は遅延し、胸水貯留、消化管出血、正中創離開、度重なる肝膿瘍が出現。その後、膀胱出血を合併。膀胱鏡による止血は不能であっ...

第089回九州支部例会

HCV抗体高力価陽性であったがC型急性肝炎と考えられた1症例
石田 素子(福岡徳洲会病院 総合内科)
症例は42歳男性。覚醒剤常用者でX-1年5月より1年間刑務所に収監されていた。X年6月18日に退所し、直後の6月20日から9月21日まで右大腿骨頭壊死で当院整形外科入院。入院時採血ではHCVAb陰性、HBsAg陰性で、入院中に輸血はなかった。X年12月19日38度台の発熱を認め、嘔気嘔吐が出現、食欲低下、腹痛はないが腹満感、倦怠感を認めるため22日近医を受診し、黄疸を指摘され当科紹介受診となった。...

第089回九州支部例会

当院における特発性細菌性腹膜炎(SBP)重症例の検討
島袋 容司樹(沖縄県立中部病院 内科 消化器科)
【目的】当院における特発性細菌性腹膜炎症例(SBP)で抗菌薬治療にもかかわらずSBPで死亡した群(10例)と、生存した群(39例)において検討を行った。【方法】2003年1月1日~2006年9月25日までの約3年10ヶ月間の腹水培養結果および診療録をもとにretrospectiveに分析、統計学的解析はカイ2乗検定とMann-Whitney検定を用いて行った。【成績】血培陽性の陽性率、腹水/Neu...

第089回九州支部例会

少量ステロイドの減量中にHBV reactivationをきたしたHBV carrierの1例
秋山 巧(佐賀大学 内科学)
【はじめに】HBV carrierは本邦に約150万人存在するとされるが,抗癌剤による化学療法や高用量のステロイド投与時などはHBVのreactivationを起こり,時に重症化することがあるため,核酸アナログなどの抗ウイルス薬を併用することが推奨されている。今回我々はHBV carrierに対し低用量ステロイドの漸減中にHBV reativationが起こり,肝炎をおこした症例を経験したので報告...

第089回九州支部例会

術後5年9ヶ月後に急速に進行する黄疸で発症し、肝生検で診断がついた胃がん肝転移の1症例
西 秀博(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター)
患者:58歳男性主訴:黄疸現病歴:平成13年1月近医にて胃がんのため胃全摘出術をうけていた。その後、定期的に術後の検査を受けていたが、特に再発や転移を認めていなかった。平成18年5月の同院のエコーでも明らかな異常所見は認めず、9月の定期検査でも特に異常は指摘されていなかった。平成18年10月に入り全身倦怠感、皮膚の黄染と食欲不振が出現、10月28日に近医受診、黄疸を指摘され入院となった。T.Bil...

第089回九州支部例会

保存的加療が奏効した成人腸回転異常を伴う上腸間膜静脈血栓症の1例
錦織 英史(国家公務員共済組合連合会 新別府病院 消化器科)
症例は65歳男性で2005年12月2日より嘔吐が出現した。次第に嘔吐が頻回となり腹痛、発熱も出現したため12月4日近医受診し入院となった。加療を受けるも改善無く12月5日当院紹介受診となった。WBC 12100/μl、CRP 28 mg/dlと高値であり、造影CTにて腸回転異常と上腸間膜静脈内に血栓および静脈の肥厚、周囲の脂肪織濃度上昇を認め血栓性静脈炎の所見であった。血液検査上、凝固抑制因子異常...

第089回九州支部例会

化学療法により完全寛解が得られた、巨大皺襞型胃MALT lymphomaの一例
高津 典孝(福岡大学筑紫病院 消化器科)
症例は70代女性。2006年4月16日に吐血を認め、当院を受診。上部消化管内視鏡検査にて、胃噴門部から胃体下部にかけて皺襞は著明に腫大し、粘膜面からの出血を認め、管腔の伸展不良で、4型胃癌を疑った。胃X線検査でも、胃体部全体がレザーボトル様に収縮肥厚していたが、4型胃癌と巨大皺襞型Malignant lymphomaとの鑑別が困難であった。生検病理組織学的所見では、中型の異型リンパ球の瀰漫性浸潤、...

第089回九州支部例会

Collagenous colitisの2例
山口 敢(国立病院機構 小倉病院 消化器科 臨床研究部)
症例1は69歳、女性。昭和43年に肺結核の手術を受け、以後継続的に気管支拡張剤や去痰剤の投与を受けていた。平成6年頃より1日10行程度の水様下痢と便秘を、概ね2週間ごとに繰り返すようになった。平成18年11月、小脳梗塞を発症し近医に入院した際、1日7-10行の水様下痢が出現し、二次性の低K血症による四肢脱力も出現したため、精査加療目的で12月27日、当院を紹介され入院となった。血液検査では、CRP...

第089回九州支部例会

メシル酸イマチニブ投与により主病巣および肝転移巣の縮小を認めた胃悪性GISTの一例
是此田 康(町立芦屋中央病院)
メシル酸イマチニブはチロシンキナーゼ阻害剤であり、慢性骨髄性白血病の治療薬として開発された。2003年にGISTに対しても保険適応が追加され、悪性GISTのネアジュバンド、アジュバント治療の他、手術適応外の症例に対して使用され、概ね良好な治療成績をあげている。しかし、多数例の治療経過を明らかににした報告は多くない。今回、我々は、メシル酸イマチニブ投与にて主病巣および肝転移巣の縮小を認めた症例を経験...

第089回九州支部例会

肺病変を合併した好酸球性腸炎の一例
大原 次郎(町立芦屋中央病院)
今回,我々は肺病変を合併した好酸球性腸炎の一例を経験した.PSL投与により,肺病変は腸病変とともに改善した.特発性好酸球増多症候群との異同につき興味深い症例と考え,文献的考察を含め報告する.【症例】40歳男性.【主訴】腹痛,下痢,食思不振,全身倦怠感【現病歴】平成17年5月初旬より誘因なく下腹部痛と心窩部痛が出現した.5月18日より心窩部痛が増強し,1日3行の下痢と食思不振,全身倦怠感も出現した....

第089回九州支部例会