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検索結果は256件です。

大腸憩室疾患に伴う腹部症状に対するポリカルボフィルカルシウムの有用性の検討
平田 哲生(琉球大学 医学部附属病院 第一内科)
近年、わが国では大腸憩室疾患が増加している。大腸憩室疾患を有する患者の約25%においては、腸管の機能異常に基づくと考えられる症状が認められると推測されている。このように高頻度に腹部症状が認められるにも関わらず、合併症以外の治療方法が検討された報告は少ない。そこで、大腸憩室疾患において腹部症状を呈する患者における、ポリカルボフィルカルシウムの有効性を検討した。対象・方法:大腸内視鏡検査にて大腸憩室の...

第089回九州支部例会

腸重積にて偶然発見された回腸悪性リンパ腫の1例
礒山 友子(国家公務員共済連合会 浜の町病院 放射線科)
症例は26才 女性。平成18年4月15日に泥状下痢便が2回みられ、翌日朝から右下腹部の間歇的な痛みが出現し持続するため、当院に4月27日にCT検査目的にて紹介となった。造影CT検査では横行結腸付近に腸重積所見がみられ先進部には脂肪腫を思わせる所見はなく充実性の腫瘤による腸重積と診断された。先進部には腫大した複数の腸間膜リンパ節も見られた。明らかな腸管壊死や虚血を思わせる画像所見がなく、また白血球増...

第089回九州支部例会

肝細胞癌として切除後、病理学的に血管筋脂肪腫が明らかとなった一例
酒井 健司(九州大学第一内科)
症例は36歳男。検診で偶然受けた腹部エコーで肝S2/3に15×12mmの低エコーを呈する腫瘍を指摘され精査加療目的で当科入院となった。生活歴として機会飲酒で常備薬などはなかった。配偶者がHBVキャリアであったがHBs抗原陰性、HBs抗体陽性、HBc抗体陽性とHBVの既感染パターンであった。HCV抗体が陽性であったがRNA定性で陰性とHCVについても既感染パターンであった。採血データで血小板29万、...

第089回九州支部例会

胃多発転移により診断された再発乳癌の一例
在田 修二(九州大学大学院 医学研究院 病態修復内科学)
症例は60歳女性。前医で1998年右乳癌(高分化型腺癌、プロゲステロン受容体陽性)に対し拡大右乳房切除術を受け、リンパ節転移陽性であったため、術後化学療法(CMF)2コース施行(副作用のため中止)し、その後タモキシフェンを2年間投与され、経過観察されていた。2006年6月腹痛が出現し、両側水腎症、CEA、CA125の上昇を指摘され同院泌尿器科、産婦人科にて精査されるも原因不明であった。10月上部消...

第089回九州支部例会

多彩な膵外病変を合併した自己免疫性膵炎(AIP)の1例
今給黎 和幸(鹿児島大学大学院 消化器疾患・生活習慣病学)
59才女性。健診にて膵体尾部にSOL指摘され、精査目的にて当院紹介入院。CT上、両側腎臓にも膵病変と同様のSOL所見を認めた。当初、癌転移やリンパ腫等を鑑別に検査を進めたが診断に至らなかった。唯一自覚症状として口腔内乾燥、唾液分泌低下を認めた。また膵管の狭細像も認めたため、AIPを含めた自己免疫性疾患との鑑別の為、IgG4測定したところ優位な上昇を(1300mg/dl)認めた。SS-A、SS-Bは...

第089回九州支部例会

インターフェロン治療終了11年後に肝癌と診断されたC型肝硬変の1症例
東 晃一(九州大学 大学院 医学研究院 病態機能内科学 (第二内科))
 症例は65歳、男性。平成2年肝S8に径3cmの占拠性病変を指摘され、血管腫と診断された。平成5年C型肝硬変に対して6ヶ月間のインターフェロン治療を行い、以後ALT正常、HCV-RNA持続陰性であった。平成11年にも肝S5に径2cmの占拠性病変を指摘され、血管腫と診断された。平成15年12月以降肝腫瘍マーカー(AFP、PIVKA-2、CEA、CA19-9)の上昇を認め、平成16年6月の体部CT検査...

第089回九州支部例会

内視鏡的止血困難な出血性十二指腸潰瘍を契機に診断された後天性血友病Aの1例
村田 篤彦(麻生飯塚病院 消化器内科)
【症例】77歳女性.【既往歴】67歳時より高血圧症、2型糖尿病【現病歴】2006年6月28日、下血が出現し近医受診。上部消化管内視鏡検査を施行し、上十二指腸角から下行脚に潰瘍を認め、HSE局注法及びclipによる内視鏡的止血術を施行した。しかし頻回に潰瘍からの出血による下血が認められ、また右鎖骨下のIVH刺入部からの漏出性出血が持続する為、精査加療目的にて8月2日当院紹介入院となった。【現症】眼瞼...

第089回九州支部例会

胃病変を契機に診断された成人T細胞性白血病の一例
吉野 総平(下関市立中央病院 消化器科)
症例は65歳男性。平成18年2月12日少量の吐血とタール便を主訴に近医受診。胃潰瘍との診断にて14日当科紹介受診。体上部前壁に白苔を伴う辺縁整な潰瘍性病変を認め、生検にてT細胞性悪性リンパ腫と診断され、精査加療目的にて24日当科入院。表在リンパ節は触知せず、HTLV-1抗体は陽性で、sIL-2Rは963U/mlと上昇を認めた。腹部CTでは膵尾部付近に数mm大のリンパ節を複数個認めた。骨髄検査にて骨...

第089回九州支部例会

腹腔鏡下胆嚢摘出術時に採取した胆汁培養の検討
重政 有(佐世保中央病院 外科)
(目的)胆道感染症は胆嚢結石の要因の一つで、胆汁内細菌については多くの検討がなされてきた。近年、胆石症に対して腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)が標準術式となったがLC時の胆汁培養の報告は少ない。今回、最近8年間に経験したLC時における胆汁培養の結果を検討した。(対象)1998年1月から2005年12月までの8年間、腹腔鏡下に胆嚢摘出術を行った症例は454例で、開腹移行例は40例(8.8%)であった。この...

第089回九州支部例会

大腸多発腺腫と消化管粘膜に色素沈着を伴ったCronkhite-Canada症候群の1例
檜沢 一興(公立学校共済組合九州中央病院消化器科)
症例は57歳、女性.2005年4月中旬、水様下痢に続いて味覚異常、爪甲脱落、頭髪脱毛が出現し近医を受診した.臨床兆候よりCronkhite-Canada症候群(CCS)が疑われ、5月16日当科紹介となった.白血球数4540/μLで分画に異常なく、血色素9.4g/dLで軽度の鉄欠乏性貧血を認め、血中アルブミン値は3.6g/dLと低値だった.血中コルチゾール、freeT4、TSHは正常範囲だった.全消...

第089回九州支部例会

脳転移で発見されガンマナイフと化学療法が奏功した胃癌の1例
檜沢 一興(公立学校共済組合九州中央病院消化器科)
症例は51歳、男性.2006年4月頃から全身倦怠、食欲低下が出現し体重が約10Kg減少した.同年8月7日、頭痛が増強し歩行困難となり当科受診した.理学所見にて左上下肢不全片麻痺(4/5)と左視野狭窄を認めた.腹部エコー検査にて胃腫瘤を認め、頭部MRI検査にて右頭頂葉に広汎な浮腫を伴う2.5cmの単発性転移性脳腫瘍と診断し緊急入院となった.ステロイド、グリセオール投与にて脳圧亢進症状軽快し麻痺も消失...

第089回九州支部例会

管腔内超音波(intraductal ultrasonography;以下 IDUS)及び経口胆道鏡(peroral cholangioscopy;以下 POCS)が診断に有用であった総胆管粘膜内癌の1例
永松 秀康(大分赤十字病院 消化器科)
<症例>65歳 男性 <主訴>上腹部痛 <現病歴>上腹部痛に対し、近医にて胃炎の診断にて投薬を受けるも改善せず、外来での血液検査にて肝胆道系酵素異常が認められ、当院に精査加療目的にて入院となった。<入院後経過>腹部単純CTで下部胆管には結石を疑うやや高濃度な構造物がみられ、さらに、胆嚢管合流直下の中部胆管には壁肥厚が疑われた。又、MRI冠状断像やMRCPで下部胆管の病変はCT同様に結石を疑う所見で...

第089回九州支部例会

内視鏡で観察しえたエロモナス腸炎の1例
矢野 豊(町立芦屋中央病院)
Aeromonasはグラム陰性の通性嫌気性桿菌で、河川や池などの淡水や沿岸の土壌に広く分布し、わが国ではAeromonas hydrophila と Aeromonas sobriaが感染性腸炎の原因菌として成書にも記載されている。しかし、内視鏡像が記載されたAeromonas腸炎の報告は多くない。今回、我々は腸病変を内視鏡で観察しえたエロモナス腸炎の1例を経験したので、若干の文献的考察を加えて報...

第089回九州支部例会

腸回転異常に伴うメッケル憩室内に発生した腺癌の1例ー術前診断、治療に関してー
山口 慎也(長崎掖済会病院 外科)
成人腸回転異常に伴うメッケル憩室はたまに臨床の場で遭遇する疾患であるが、今回われわれは、まれなメッケル憩室内の癌を経験したので報告する。患者は74歳男性。腹痛で発症し発熱を伴っていた。腹部造影CTにて骨盤内の小腸に二重に造影される構造物があり大腸、膀胱と癒着していた。小腸造影ではカニの爪様であり、術前、炎症に伴う腫瘤による腸閉塞の診断にて手術を施行した。腹腔内は小腸主体に広範囲に癒着しており、トラ...

第089回九州支部例会

消化管出血を繰り返し治療抵抗性であった結節性多発動脈炎(PN)の1剖検例
采田 憲昭(済生会熊本病院 消化器病センタ-)
 症例は68歳、女性。腎障害の既往歴がある。平成17年9月4日より特に誘因なく下肢の紫斑と上腹部痛が出現し、症状が増悪するため9月6日近医に入院。上部消化管内視鏡検査と腹部造影CTで十二指腸から上部空腸の高度の浮腫とびらん、潰瘍を認めたため高度の感染性腸炎と診断され、絶食・中心静脈栄養(IVH)・抗生剤(PIPC→IPM→CZOP)にて加療されるものの症状は軽快せず、9月25日より嘔吐と大量下血を...

第089回九州支部例会

胃病変を認めた潰瘍性大腸炎の一例
久米村 寛大(大牟田市立総合病院 消化器内科)
(背景)潰瘍性大腸炎は主に大腸粘膜にびまん性、連続性に炎症を起こす疾患であるが全身の合併症の報告も多数認められる。上部消化管病変としては、近年十二指腸病変の報告が散見され、少数であるがこれまでに胃病変の報告もある。今回我々は胃癌様の胃病変を合併した潰瘍性大腸炎の一例を経験したので報告する。(症例)21歳女性、2006年4月中旬から発熱、下痢、タール便を認め精査加療目的で入院となる。既往に1997年...

第089回九州支部例会

直腸肛門部悪性黒色腫の1例
武市 昌郎(国家公務員共済組合連合会 新小倉病院 内科)
症例は70歳代、女性。平成16年3月頃より便中の狭小化を認めるようになり大腸内視鏡検査を施行。直腸Rb後壁に隆起性病変を認め,生検病理組織検査にて悪性黒色腫が疑われ,精査・加療目的にて当科へ入院した。入院時現症、入院時検査所見上,特記すべき異常所見は認めなかった。下部消化管造影検査では直腸Rb後壁に約30mmの辺縁平滑な類円形の隆起性病変を認めた。粘膜下腫瘍の形態を呈し、隆起頂部には淡い不整なバリ...

第089回九州支部例会

内視鏡的に経時的変化を観察しえた胃悪性リンパ腫の1例
古賀 有希(国家公務員共済組合連合会 新小倉病院 内科)
今回我々は内視鏡的に胃悪性リンパ腫の時間的変化を観察しえた症例を経験したので報告する。症例は70代女性。平成18年6月より上腹部の不快感が出現。同年7月に前田病院にて上部消化管内視鏡検査を施行、胃病変を指摘され精査目的にて当院紹介となった。
内視鏡的に病変は2カ所観察された。1つの病変は胃前庭部前壁のやや大きい潰瘍病変であり、形態はやや不整だが潰瘍底は均一で潰瘍辺縁に悪性腫瘍を疑わせる所見は...

第089回九州支部例会

内視鏡的に経過を追えたCap polyposis の1例
古川 敬一(福岡市医師会成人病センター )
患者は47歳女性。下痢、粘液便、下腹部痛出現し近医にて感染性大腸炎と診断され投薬治療を受けたが改善せず、当院へ紹介となった。採血にて炎症所見なく、培養も陰性であった。大腸内視鏡検査では直腸に限局して発赤粘膜を認め、MPS(直腸粘膜脱症候群)を疑い経過観察したが、症状改善せずむしろ口側のS状結腸に病変が進展していった。典型的ではないが潰瘍性大腸炎を疑い入院のうえサラゾピリン、リンデロン坐薬を投与し経...

第089回九州支部例会

少量のPEG-IFNα2b+Ribavirin併用療法によりSVRが得られた血小板低値の1型高ウイルスC型慢性肝炎の一例
谷本 博徳(新小倉病院 肝臓病センター)
症例は56歳女性。2004年1月にC型慢性肝炎と診断され、近医でIFN(イントロンA、スミフェロン)治療を受けるも白血球減少や血小板減少などの副作用のために中断となった。同年10月26日の当科初診時、AST 61U/l, ALT 113U/l, HCV-RNA(PCR) 780KIU/ml, HCV genotype Ib, Hb13.4g/dl, WBC 3390/μl, Plt 8.4万/μl...

第089回九州支部例会