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検索結果は256件です。

食道アカラシアに合併したSMA症候群の一例
小野 陽一郎(福岡大学筑紫病院消化器科)
症例は20歳代の女性。2006年4月頃より曖気、8月頃からは朝や就寝中の嘔吐、口腔内逆流を繰り返すようになった。その後、約6kgの体重減少や腹部膨満感といった上部消化管閉塞症状も出現したため近医受診、食道アカラシアと診断。薬物療法(Ca拮抗薬)にても症状が持続するため当院紹介受診。当院上部消化管内視鏡にて食道拡張を認め、十二指腸の拡張も認めた。上部X線検査では紡錘型II度の食道アカラシア、また、十...

第089回九州支部例会

消化管濾胞性リンパ腫の一例
熊谷 好晃(九州大学 大学院 病態機能内科学)
症例は57歳、男性。2006年7月に腹痛を契機として萱島外科クリニックを受診し、上部消化管内視鏡を施行したところ胃に発赤やびらん、十二指腸に小隆起を認め、生検で濾胞性リンパ腫が疑われたため当科紹介となった。当科にて上部消化管内視鏡および経口、経肛門的ダブルバルーン式小腸内視鏡を行なったところ、十二指腸から空腸、回腸結腸までリンパ濾胞様隆起あるいは発赤した隆起が多発しており、いわゆるMLP(mult...

第089回九州支部例会

A型胃炎を背景に発症し、リンパ節転移を伴った直径7.8mmの胃カルチノイド腫瘍の一例
芦塚 伸也(福岡大学 筑紫病院 消化器科)
症例は50代、男性。職場検診での胃透視検査にて胃体中部後壁の陰影欠損を指摘され、当科を受診した。上部消化管内視鏡及び胃X線検査にて体部優位の萎縮粘膜を背景に13mm大の粘膜下腫瘍様の隆起性病変を認め、噴門部から胃角部にかけては小隆起が多発しておりA型胃炎に合併した胃カルチノイド腫瘍が疑われた。血清ガストリン値は420 pg/mlと高値であったが、抗胃壁抗体は陰性であった。CT・US上は明らかなリン...

第089回九州支部例会

消化管転移をきたした肺癌の2例
岡本 康治(九州大学大学院 病態機能内科学)
(背景)近年肺癌の罹患率が上昇しているが肺癌は他臓器原発の癌に比して早期より遠隔転移をきたしやすく、治療において転移巣のコントロールも重要である。消化管への遠隔転移は肝、腎、脳への遠隔転移に次いで頻度が高いとされ、出血、腸閉塞などの合併症を起こし得ることから注意を要する。今回我々は肺癌の治療経過中に消化管転移をきたした2例を経験したので報告する。(症例1)56歳、男性。2005年7月に当院胸部疾患...

第089回九州支部例会

肝細胞癌の画像所見を呈した細胆管細胞癌の一例
古賀 荒太郎(九州労災病院 内科)
症例:63歳、男性。主訴:無し。現病歴:糖尿病性左第1趾壊疽の手術目的で当院リハビリ科入院中に腹部超音波検査で直径6cm大の肝腫瘍を指摘され、精査加療目的で当科転科となった。既往歴:糖尿病、高血圧。生活歴:焼酎1合/日、喫煙30本/日。血液検査:WBC6600, RBC353万, Hb11.2, Plt18.5万, PT82.4%, AST21, ALT17, ALP331, γ-GTP50, L...

第089回九州支部例会

難治性クローン病に対する在宅中心静脈栄養療法(HPN)中に静脈内血栓を形成した3例
別府 孝浩(福岡大学筑紫病院 消化器科)
HPN長期使用例の合併症でカテーテル感染、閉塞やdislocation、敗血症、代謝合併症などの報告があるが、静脈内血栓形成に関しては報告を見ない。HPNにより静脈内血栓を形成したクローン病の3例を経験し得たので報告する。症例1は28歳女性、13歳発症 (小腸大腸型)。平成14年4月に肛門周囲膿瘍と大腸病変の増悪に対し左鎖骨下からIVHポート植え込み術施行。平成19年1月原疾患の増悪を来たし、外科...

第089回九州支部例会

Brunner腺過形成に腺腫を伴った一例
小川 紘太郎(九州大学大学院 病態機能内科学)
症例は70歳代男性。平成18年5月に近医での上部消化管内視鏡検査で十二指腸に隆起性病変を指摘され、同年6月当科受診した。上部消化管内視鏡検査、低緊張性十二指腸造影検査では十二指腸第二部に立ち上がり明瞭で表面は比較的平滑な約2cm大の隆起性病変を認め、EUSでは内部にのう胞性変化を伴っていた。Brunner腺過形成を疑ったが、隆起の中央に発赤した陥凹を伴っていたことから、腫瘍性変化の可能性も考え、E...

第089回九州支部例会

小腸狭窄をきたした虚血性小腸炎の1例
永田 優子(九州大学大学院 病態機能内科学)
症例は43歳女性。平成18年9月上旬より便秘、下腹部痛が出現し、近医受診。血液検査にてHb 4.9g/dlと著明な貧血、CRP 24.00mg/dlと炎症反応を認めたが、腹部X-P、腹部エコー検査で異常なく、絶食、抗生剤投与、鉄剤投与により経過観察。貧血、炎症反応の改善を認め、9月21日退院となった。しかし、退院後も腹痛が持続したため、前医へ紹介入院。上部消化管、大腸内視鏡検査では明らかな異常を認...

第089回九州支部例会

インターフェロン療法中に肺炎球菌による敗血症を発症した脾摘後慢性C型肝炎の一例
岡村 修祐(聖マリア病院 消化器内科, 久留米大学医学部 消化器内科学講座)
【はじめに】脾摘後に発症する劇症型感染症(OPSI:overwhelming postsplenectomy infection)は近年救急領域で注目されているが、一般的には知識の浸透に乏しいのが現状である。脾摘後20~30年後に発症することもあり、また進行は急激で死の転帰を辿ることが多い。今回我々は、インターフェロン療法中に肺炎球菌による劇症型敗血症を発症した脾摘後慢性C型肝炎の一例を経験したた...

第089回九州支部例会

PEG-IFN/Ribavirin併用療法中甲状腺機能亢進症を来したが治療継続しSVRが得られた1b型高ウィルスC型慢性肝炎の1例
呉 建(霧島市立医師会医療センター 消化器内科)
インターフェロン療法中には甲状腺機能異常を併発し、治療中止を余儀なくされる症例もあることより、標準的治療期間が48週間と長期のペグインターフェロン+リバビリン(PEG-IFN/RBV)併用療法時においては甲状腺機能異常の出現には注意を払う必要がある。今回、我々は1b型高ウィルス量のC型慢性肝炎の症例で甲状腺機能亢進症を来したが、抗甲状腺剤を併用しながら無事治療終了。終了後24週のHCV-RNA陰性...

第089回九州支部例会

腺腫から発生したと思われる進行小腸癌の一例
平野 敦士(九州大学大学院 病態機能内科学)
症例は87歳女性。2006年9月頃より食後の上腹部痛が出現。同症状は持続し、約半年で8kgの体重減少を認めたため2007年1月に北野クリニックを受診。腹部超音波検査にて小腸腫瘤が疑われ、精査加療目的で同年2月当科紹介入院となった。入院後施行したゾンデ法小腸X線検査では、上部空腸に管腔狭小化を伴う全周性の陰影欠損を認め、病変口側には微細顆粒状扁平隆起を伴っていた。次に経口的ダブルバルーン式小腸内視鏡...

第089回九州支部例会

腫瘍マーカー高値で発見され、大腿部筋生検にて膵癌類似の低分化腺癌と診断された一例
新名 雄介(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター, 独立行政法人 国立病院機構 九州がんセンター 消化器内科)
症例:76歳男性。主訴:大腿部痛。既往歴:55歳 胆石症に対し胆嚢摘出術。65歳 閉塞性動脈硬化症に対し人工血管置換術。現病歴:平成18年8月に頻尿、尿意切迫感が出現し、9月19日当院泌尿器科にて経尿道的膀胱生検を施行。慢性膀胱炎の診断であった。同じ頃よりCA19-9、SPAN-1の上昇を認めたが、消化器精査、PET施行するも原発巣を指摘できなかった。11月中旬より右大腿部の腫脹、疼痛が出現。CT...

第089回九州支部例会

超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引法による消化管間葉系腫瘍の免疫組織学的解析
赤星 和也(麻生飯塚病院 消化器内科)
【目的】超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引法(EUS-FNA)は消化管間葉系腫瘍(GIMT)の診断に有用な検査法である。そこでGIMTの術前診断におけるEUS-FNAの免疫組織学的表現型診断能を検討した。【方法】2002年9月から2007年1月までに、当科のconventionalEUSにてGIMTと診断され、鑑別診断のため術前にEUS-FNAによる免疫組織学的解析を施行し、外科切除を行った41例(男1...

第089回九州支部例会

診断に腹部血管造影が有用であったGISTの1例
小川 和広(佐世保中央病院)
症例は44歳男性、生来健康であった。平成17年12月の健診胃透視で胃体部小弯の隆起性病変を疑われたが放置していた。平成18年11月に当院健診を受診し上部消化管内視鏡にて胃体部小弯に広範な壁外圧排を指摘された。腹部単純CTでは肝左葉下面と胃小弯側の間に長径11cmの内部は均一でやや低濃度な腫瘤性病変を認め、造影CTでは内部が不均一に描出された。胃壁由来のGIST(Gastrointestinal s...

第089回九州支部例会

多発性大腸憩室症にcap polyposisを合併した1例
沢岻 安勝(琉球大学 医学部 第一外科)
(はじめに)cap polyposisは比較的新しい疾患概念であり、1985年williamsらにより特徴的な臨床所見・内視鏡所見・病理組織所見を呈する炎症性疾患が報告されたことに始まり、1993年にCampbellらよってcap polyposisとの名称が報告された。今回我々は、多発性大腸憩室症にcap polyposisを合併した手術例を経験したので報告する。(症例)66歳・男性(既往歴)高...

第089回九州支部例会

内視鏡的膵管ステント留置が著効した膵管狭窄を伴う慢性膵炎の一例
坂口 将文(天草市立河浦病院 内科)
症例は49歳男性。2004年アルコールによる急性膵炎発症。その後禁酒するも急性膵炎を度々発症し、2006年のERCPにて膵管の不整拡張を認め、慢性膵炎と診断。その後も慢性膵炎急性増悪で入退院を繰り返していた。2006年10月に2回慢性膵炎急性増悪にて入院、その退院3日後より再び嘔気、食欲不振、腹部膨満、心窩部痛が出現し、当院救急外来受診した。アミラーゼ高値・CT上膵周囲の脂肪織濃度上昇認めたため、...

第089回九州支部例会

Indeterminate colitis として経過観察し発症6年後に診断し得たCrohn病の一例
松尾 静香(福岡大学 筑紫病院 消化器科)
症例は30歳代の男性。1997年より1日2-3行の下痢が出現し、2000年より排便回数の増加、体重減少を認めた。同年4月 肛門痛のため前医受診し、肛門周囲膿瘍を指摘された。注腸X線検査で全大腸に粗ぞう粘膜,ハウストラ消失、S状結腸内視鏡検査では直腸より連続性に粘膜粗ぞう血管透見像消失を認め、潰瘍性大腸炎(以下UC)が疑われ、精査加療目的で当科紹介となった。上部消化管内視鏡検査で胃に竹の節状所見,ア...

第089回九州支部例会

尿路感染症を契機として発見された先天性肝線維症の一例
佐伯 哲(佐世保中央病院 消化器内視鏡科)
【はじめに】若年性の肝脾腫、門脈圧亢進症の原因疾患のひとつとして、先天性肝線維症(Congenital hepatic fibrosis;CHF)が古くから知られているが、その症例数は少なく、実際の臨床場面で遭遇する機会は少ない。我々は、尿路感染症を契機として発見された先天性肝線維症の一例を経験したので、若干の文献的考察を加えて報告する。【症例】25歳女性。主訴;発熱、腰背部痛。既往歴;22歳と2...

第089回九州支部例会

日本のAverage risk群におけるAdvanced neoplasiaの中のLSTの重要性
加来 英典(服部胃腸科)
【目的】LST(Laterally spreading tumor)は側方に発育をする10mm以上の平坦な腫瘍であり、LST-G typeとLST-NG typeに分類される。LSTは平坦であるため(特にLST-NG type)、大腸内視鏡でも発見するのは難しく、欧米ではあまり発見されていない。そのため、欧米においてその重要性が認知されていないのが現状である。しかし、LSTはその大きさの定義からA...

第089回九州支部例会

日本のAverage risk群におけるAdvanced neoplasiaの発見頻度
加来 英典(服部胃腸科)
【目的】Advanced neoplasia は大腸の10mm以上のadenoma、severe atypiaのadenoma、villous adenoma、cancerと定義され、治療すべき大腸病変として欧米で注目されている。日本でも大腸癌の罹患率は確実に増加してきているため、大腸癌死の予防のためAdvanced neoplasiaを発見し、治療することが重要である。そのため、今回我々は日本の...

第089回九州支部例会