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検索結果は256件です。
- 経過観察中に増大傾向と消化管出血を来した胃迷入膵の1例
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上原 正義(済生会熊本病院 消化器病センター)
症例は74歳、女性。平成17年2月の健診の胃透視で異常を指摘され、当院外来にて同年6月上部消化管内視鏡検査を施行した。その際、胃前底部大弯後壁寄りに約1.5cm大の頂部にびらんを伴う粘膜下腫瘍を認めた。超音波内視鏡検査では、病変は粘膜下層内にやや境界不明瞭な高エコー腫瘤として描出され、内部に管状の無エコー領域を認め迷入膵が疑われた。平成18年5月の内視鏡検査では大きさに変化はないが、表面に不整なび...
第089回九州支部例会 >
- A型胃炎に伴った多発胃カルチノイドの1例
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吉田 健一(済生会熊本病院 消化器病センター)
症例は59歳女性。職場検診にて貧血を指摘されたため,精査目的で2006年11月当院外来を紹介受診。胃内視鏡検査を施行したところ,胃体上部後壁に10mm大の粘膜下腫瘍様の隆起性病変を認め,これとは別に胃体上部前壁にも6mmおよび3mm大の粘膜下腫瘍様隆起を認めた。いずれの病変も表面の毛細血管の拡張を伴い,わずかに黄色味を帯びていた。また背景粘膜は特に胃底腺領域で萎縮が強く,胃体部大弯の粘膜ひだは送気...
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- 腹痛を伴い発症した原発性硬化性胆管炎に合併した広範囲門脈血栓症の一例
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所 征範(大分大学 医学部 生体分子構造機能制御講座)
症例は37歳女性。24歳時に初めて肝機能障害と血小板低値を指摘され近医を受診した。腹腔鏡下肝生検を施行されたところ、すでに肝硬変の状態であり原因として自己免疫性肝炎が疑われPSL療法が開始された。その後27歳と28歳時に食道静脈瘤破裂を発症、EVL・EISにて加療された。29歳時には血小板減少・門脈圧亢進症に対して脾臓摘出術が施行され、その後もPSL5~10mg/日の内服にてコントロールされていた...
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- 回盲弁から離れ単発性に認められた回腸単純性潰瘍の1例
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前川 智(産業医科大学病院 消化器・代謝内科)
症例は58歳、男性。2004年より時折腹痛を認めていた。2006年6月大腸癌検診で便潜血陽性であったため、当科を受診した。理学所見上、腹部に圧痛等の異常を認めず、血液検査上も異常を認めなかった。上下部消化管内視鏡検査でも異常を認めなかったため、腹部CT検査を行った。CTでは、回腸に壁肥厚を認め、腸間膜動静脈に沿って1cm前後のリンパ節が散在しており、炎症性腸疾患や小腸腫瘍が疑われた。小腸造影では、...
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- 全身性エリテマトーデスに併発したサイトメガロウイルス食道炎の一例
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江里口 芳裕(九州大学大学院 病態修復内科学)
サイトメガロウイルス(CMV)は、成人の多くに潜伏感染しており、宿主の免疫機能の低下により再活性化し、肺や消化管などの臓器に障害を及ぼすことが知られている。今回我々は比較的稀なサイトメガロ食道炎を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。 症例は55歳女性。2005年9月の検診で肝障害を指摘され、精査にて多発性筋炎が疑われるも放置。2006年11月に転倒、意識レベル低下のため近医入院。汎血球減...
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- 超音波内視鏡下穿刺吸引組織診(EUS-FNAB)が診断に有用であった直腸子宮内膜症の一例
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本田 邦臣(飯塚病院 消化器内科)
【症例】39歳,女性.自覚症状なし.23歳時に子宮内膜症と診断され,治療歴あり.2006年9月,検診時の直腸診にて,直腸に腫瘤を触れたため,近医を紹介受診した.下部消化管内視鏡検査にて直腸に粘膜下腫瘍を認めたため,精査・加療目的にて10月5日当院を紹介受診した. 【入院時現症,血液検査】特記事項なし. 【画像所見】注腸X線検査にて,直腸 Ra 左壁前壁寄りに径20mm大の粘膜下腫瘍を認...
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- 粘膜下腫瘤様の形態を呈した胃粘液癌の1例
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塩屋 公孝(済生会熊本病院 消化器病センター)
症例は55歳、女性。平成18年9月、初めて検診を受け、胃X線検査にて異常を指摘されたため10月17日某医受診。上部消化管内視鏡検査にて胃体下部大彎に粘膜下腫瘤様の隆起性病変が認められた。陥凹部からの生検はGroupIであったが癌を否定できず、10月31日当科紹介となる。上部消化管内視鏡検査を施行したところ胃体下部大彎に、頂部にdelle様の陥凹を有する小児手拳大の粘膜下腫瘤様隆起を認めた。陥凹部か...
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- 胃癌穿孔と大腸癌イレウスをきたした異時性胃大腸重複癌の1例
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清水 輝久(佐世保中央病院 外科)
消化管の重複癌の組み合わせでは、胃と大腸癌の組み合わせが多く、異時性癌の早期発見のためのフォローアップが重要である。最近、初発が胃癌穿孔で手術を施行し、3年3ヵ月後に大腸癌イレウスをきたして手術を施行した異時性胃大腸重複癌の1例を経験したので報告する。症例は71歳男性。近医にて、糖尿病にて通院加療を受けていたところ、3月9日夜11時頃突然左上腹部痛出現。疼痛続くため、朝になって近医受診。腹部レ線で...
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- Peutz-Jeghers症候群に伴う小腸ポリープをダブルバルーン内視鏡を用いて切除しえた2例
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野妻 愛(南風病院 消化器科, 鹿児島大学病院 消化器疾患・生活習慣病学)
ダブルバルーン内視鏡は、小腸全域を比較的容易に観察ができる画期的手法としてこれまで診断が困難であった小腸出血や小腸腫瘍、原因不明の閉塞症状などに対してその有用性が報告されている.今回Peutz-Jeghers症候群(PJS)に伴う小腸ポリープに対してダブルバルーン内視鏡を用い,内視鏡的に切除しえた2例を経験したので報告する.症例1は31歳女性.16歳時PJSと診断されている.胃,十二指腸,大腸のポ...
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- 内視鏡的粘膜下層剥離術、化学放射線療法後に硬膜内髄外転移を来たした食道癌の1例
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杣田 真一(北九州市立医療センター 消化器内科)
症例は66歳男性。2005年5月急性膵炎にて前医入院中に本人の希望で行った上部消化管内視鏡検査施行で中部食道にルゴール不染帯を認め、生検で扁平上皮癌の診断であった。6月当科紹介受診。食道Mt領域に約1/4周性のIIc病変を認め、術前診断は深達度m1-m2と診断した。超音波内視鏡、CT検査にて明らかな転移の所見なく、8月内視鏡的粘膜下層剥離術を施行した。切除標本の病理組織学的評価にて、ly0、v0、...
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- 食道病変に対するNBIの有用性についての検討
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長門 仁(長門記念病院 消化器科, 大分医療センター 消化器科)
【はじめに】狭帯域内視鏡システム(narrow band imaging:NBI)は内視鏡観察光の分光特性を変更することで粘膜表面の血管や微細模様の強調表示を行う技術で、消化管の早期癌、特に咽頭癌、食道癌のスクリーニングに非常に有効であるとされている。当院では平成18年7月にNBIを導入したが、導入前後での食道疾患の拾い上げについて比較を行い、NBIの食道病変に対する有用性について検討を行ったので...
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- Sonazoid造影エコー法併用でラジオ波焼灼術を行った肝細胞癌の一例
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大座 紀子(江口病院 消化器内科)
【はじめに】ドーム下に存在する肝細胞癌(HCC)の診断は超音波検査において死角となり,診断・治療に苦慮することがある。今回,ドーム下の肝S7に存在し,超音波B-modeで描出困難なHCCに対してSonazoid造影エコー法併用によるラジオ波焼灼術(RFA)を行った一例を経験した。【症例】65歳女性。近医でnon B non Cの肝硬変で通院中。腹部超音波検査で多発する結節を認め,当院紹介となった。...
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- 腹部大動脈瘤破裂の手術後に虚血性直腸炎を合併した一例
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松本 英丈(宮崎大学医学部附属病院 第一内科)
症例は75歳男性.高血圧と高脂血症で治療中であった.突然の腹痛と下肢の疼痛および脱力が出現し,腹部CTで腹部大動脈瘤破裂と診断された.搬送時意識はなく,出血性ショックの状態であった.腎動脈下3~4cmの動脈左前面が破裂しており,人工血管置換術が施行されたが,術後よりたびたび血便が出現し,血便消失後も便潜血反応の陽性を認めていた.また血圧変動が大きく腎梗塞の合併もあり,精査のため血管外科より当科へ転...
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- 内視鏡的粘膜切除術を施行した表在性下咽頭癌の2例
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藤本 正樹(県立宮崎病院 放射線科)
近年の消化器内視鏡技術の進歩により,これまで観察することが少なかった中・下咽頭領域が注目されている.発癌リスクに関する新たな知見が報告され,それにより高危険群を想定して内視鏡医が中・下咽頭を意識して検査を行うことで,早期段階の癌が発見されるようになった.今回,内視鏡的粘膜切除術を施行した表在性下咽頭癌2例の経験と文献的考察を加えて報告する. 【症例1】54歳の男性.主訴:心窩部痛.咽頭局所の...
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- 内視鏡的粘膜剥離術(ESD)で治癒切除できたと考えられた胃原発性悪性リンパ腫の1例
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萬年 孝太郎(佐賀県立病院好生館 消化器内科, 佐賀県立病院好生館 放射線科)
症例は91歳、女性。主訴:症状なし。現病歴:白内障・骨粗鬆症・陳旧性脳梗塞で近医フォロー中の患者。2006年8月4日、スクリーニングのGISで前庭部に2c様病変(生検でgroup1)認め、当院紹介受診。10月4日当院でもGIS施行し、同部位からgroup 2(好中球や成熟リンパ球などの多種多様の炎症細胞の浸潤のみ)。CT・MDLでは迷入膵・カルチノイドetc…が鑑別に挙げられたが、難治性潰瘍が最も...
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- 診断に苦慮した嚢胞性肝腫瘍の1例
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岩根 紳治(佐賀大学 内科学)
【はじめに】今回診断に苦慮し,切除標本にて診断しえた嚢胞性肝腫瘍の1例を経験した.【症例】55才男性.近医に糖尿病で通院中であったが,初めてHBs抗原陽性を指摘され腹部エコーを施行された.肝S6に径5cmの腫瘤性病変を認め当院に紹介入院となった.腹痛や発熱はなし.既往歴:15歳時に腹部の手術歴があるが詳細不明.輸血歴:なし.家族歴:弟がHBVキャリアであるが母親は不明.生活歴:特記事項なし.検査所...
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- 嚢胞内出血をきたし手術を施行したSolid-pseudopapillary tumorの一例
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福島 浩平(宮崎社会保険病院 外科)
【症例】22歳 女性【既往歴】中学生の頃から腹部腫瘤あり【主訴】上腹部痛【現病歴】中学生の頃から腹部腫瘤自覚していた。次第に増大し、圧迫感を伴うようになってきたため、H19.10.10近医受診。左季肋部から心窩部にかけてソフトボール大のhard massを触知。腹部エコーにて左季肋部から心窩部球状11cmの大きさで辺縁比較的clearで、内部に隔壁構造を呈するcysticな一部充実性の部分を含んだ...
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- 多発肝転移・リンパ節転移を伴う残胃進行癌に対し,化学療法が奏効した一例
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照屋 なつき(医療法人 かりゆし会 ハートライフ病院 外科)
今回我々は,多発肝転移・リンパ節転移を伴う進行胃癌に化学療法を行い,原発巣・転移病変ともに著効を示した一例を経験したので報告する. 症例は74歳男性.平成4年に胃癌に対し幽門側胃切除+Billroth I法による再建が施行されている.平成18年9月,多発肝転移・リンパ節転移を伴う残胃癌と診断され,当院紹介受診となった.身体所見上は特に異常を認めず,血液検査にて肝機能障害とCEAの高値を認めた...
第089回九州支部例会 >
- 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を行い追加外科手術でリンパ節転移を認めた最大径11mmの直腸カルチノイドの1例
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庄野 孝(済生会熊本病院 消化器病センター)
症例は45歳、女性。既往歴、家族歴に特記事項なし。特に自覚症状はなかったが、健康診断で施行されたS状結腸内視鏡検査で下部直腸(Rb)に小指頭大の粘膜下腫瘍を指摘された。生検ではGroup1であったが、精査加療目的で当科外来へ紹介された。外来で施行された全大腸内視鏡検査では他に病変は認めなかった。粘膜下腫瘍は通常内視鏡検査では大きさ約10mm大で、表面粘膜はほぼ正常であった。頂部には陥凹や潰瘍形成は...
第089回九州支部例会 >
- 最近経験したB型急性肝炎についての臨床的検討-とくにgenotypeAについて
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森下 祐子(NTT西日本九州病院 肝臓・消化器内科)
近年、欧米型感染症が増加傾向にあるが、そのひとつとしてSTDとしてのB型肝炎の増加も注目されている。最近、当院にて経験した、成人のgenotypeAのB型急性肝炎2例を中心に、この3年間に経験したB型肝炎について臨床的に検討した。症例1:43歳の男性、入院時のALT1037IU/L、総ビリルビン17.0mg/dl、IgM-HBc陽性、PT24.8%と重症化を呈し、HBeAg489.20、HBeAg...
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