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検索結果は256件です。

ロイナーゼ(L-Asp)が原因と思われた重症急性膵炎の一例
平岡 昌晃(熊本大学大学院)
症例は24歳、男性。平成17年12月に発症した急性リンパ性白血病にて5回の寛解導入療法(VCR/THP-ADR/CPM/L-Asp/PSL)を施行中であったが、非寛解状態であった。平成18年7月20日より6回目の寛解導入療法を開始したが、L-Asp(12000単位)5回目投与後の8月1日(day13)早朝より突然の上腹部痛が出現し、血清アミラーゼ値の上昇、腹部CTにて膵腫大、炎症所見認め急性膵炎と...

第089回九州支部例会

胃原発性絨毛癌の1例
平野 誠太郎(高田中央病院 外科)
今回我々は極めて稀な胃原発性絨毛癌の1例を経験したので、文献的考察を加え報告する。症例は73歳、男性。2003年11月26日、全身倦怠感を訴え当院内科受診。腹部CT検査にて肝門部および腹部大動脈周囲に腫瘤を認め、膵癌や悪性リンパ腫などが疑われたため、12月8日、当科紹介入院となる。血液検査所見では腫瘍マーカーのCEA値が195.6ng/ml、AFP値が443.8ng/mlと上昇していた。肝門部から...

第089回九州支部例会

8年後に直腸狭窄を来たした転移性直腸癌の一例
浦岡 尚平(直方中央病院 消化器科)
症例は54歳、女性。主訴は、粘血便。2006年11月上旬より、腹部膨満感を自覚し、イチゴジャム様の粘血便が持続していた。7日、近医を受診し、血液検査で著明な炎症所見を認め、細菌性腸炎と診断され、抗生剤(LVFX300mg/日,CTRX2g/日)が継続投与された。臨床症状、血液検査の改善を認めず、13日当院へ紹介入院となる。既往歴は、8年前に子宮体癌にて、子宮全摘術を施行された。入院時検査所見は、血...

第089回九州支部例会

神経内分泌細胞癌およびAFP産生癌の2方向への分化を示した胃腺癌の一例
柴崎 信一(健康保険諫早総合病院 外科)
症例は71歳,男性。2006年2月頃より胸部不快感が出現し、5月頃からは食後に嘔吐する事が多くなった。2006年8月近医にて胃内視鏡検査を施行。下部食道から噴門部にかけて2型の腫瘍を認め,生検では、腺癌の診断であった。9月15日 当科紹介入院となる。胃癌の食道浸潤にて2006年9月27日胃全摘術+D2リンパ節郭清,Roux-en-Y再建を実施した。手術摘出標本ではUE領域,小弯に80×63mm大の...

第089回九州支部例会

中分化型肝細胞癌(HCC)とSarcomatoid HCCの重複癌の1例
和田 幸之(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター)
【症例】77才、男性。【既往歴】脳梗塞、狭心症、高血圧。【現病歴】20年前脳梗塞発症時、非A非B型肝炎を指摘され、以後定期的に経過観察されていた。平成18年9月CTにてそれまで造影効果が認められず高分化型HCCと考えられていた腫瘤が増大していたため、平成18年10月当センターを紹介された。【入院時検査成績】alb. 3.9g/dl、T.B 1.3mg/dl、PT 75%、ICG15分値 56.5%...

第089回九州支部例会

Non functioning endocrine carcinoma の1例
坂田 晋也(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター)
肝転移をきたしたnon functioning endocrine tumorの一例を経験したので、若干の文献的考察を加え発表する。【症例】59才、女性。【現病歴】平成11年10月近医にて膵体部に石灰化を伴った膵腫瘤を指摘され、以後年に1回定期的に経過観察されていた。平成17年11月のCTにて石灰化膵腫瘤の頭側に早期相でenhanceされる45mmの腫瘤を認めるようになり、endocrine tu...

第089回九州支部例会

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)後追加外科手術を要した35症例の検討
山口 直之(春回会 井上病院 消化器科)
早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の導入に伴い、胃癌治療ガイドライン適応内病変から適応拡大が進んでいる。外科手術による侵襲の大きさ、術後のQOLの低下、超高齢化社会の到来などを考えると今後ESDの必要性はますます大きくなり、“リンパ節転移のない”病変に対してはその適応拡大は妥当と思われる。しかし、その適応拡大に伴いESD後、脈管侵襲陽性などで非治癒切除となり、追加外科手術を必要とする...

第089回九州支部例会

ダブルバルーン小腸内視鏡検査後の敗血症性ショックに対してエンドトキシン吸着療法が著効した消化管出血の2例
坪内 直子(国立病院機構 鹿児島医療センター 消化器内科)
近年ダブルバルーン小腸内視鏡(以下DBE)が普及し、原因不明の消化管出血の際には必須の検査となりつつある。今回我々は、消化管出血の精査目的で行ったDBE後に敗血症性ショックとなり、エンドトキシン吸着療法で救命した2例を経験したので報告する。
<症例1>80歳の女性。2006年9月からの数ヶ月間に3回下血を認めていた。2007年1月22日に再度下血し、2月1日に当科に入院した。2日の経肛門的D...

第089回九州支部例会

StageI・II肝癌におけるIVR治療の有用性‘Angiographic Subsegmentectomy for the treatment of small HCCs’
岩本 昭三(医療法人 岩本内科医院)
International Consensusにより早期肝癌の定義が明らかとなり、小肝癌の90%は多血肝癌であることは報告してきた。近年TACEは、切除不能肝癌の治療として評価は高まってきているが、当院では、多血小肝癌の第一選択治療としてIVR治療を行い、良い成績をあげている。

1) Subsegmental TACEと外科切除との比較
1990~1993年の間、切除可能小肝癌...

第089回九州支部例会

短期間に食道静脈瘤及び十二指腸静脈瘤から出血した一例
都田 憲司(久留米)
68歳, 女性. 以前より肝硬変症にて近医通院中であった. 2007年2/11自宅にてコーヒー残渣様の嘔吐, 翌日に気分不良を認め救急車にて近医搬入. 血圧 112/68mmHgとショックは認めないものの, Hb.4.2と著明な貧血を認め上部消化管内視鏡検査(EGD)施行. 食道静脈瘤(Lm, F1, Cb, RC1)からの出血を認め内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)施行. 出血点と思われる6時方向を...

第089回九州支部例会

胃・大腸重複癌に合併した、膵内副脾に発生したepidermoid cystの1例
鉾之原 英(鹿児島市医師会病院 消化器内科)
症例は65歳男性。全身倦怠感にて紹介医を受診しアルコール性肝硬変、腹水、黄疸にて入院した。入院後の上部内視鏡検査にて胃癌(IIc)を診断された。肝機能の改善を待って、当院へ紹介入院となった。術前精査にて上行結腸癌と膵腫瘍も発見された。CTにて膵尾部に造影効果の乏しい径2cm大の膵腫瘍を指摘された。MRIでは膵尾部に径3x2cm大の比較的辺縁の明瞭な腫瘍を指摘され、辺縁の一部が比較的強い造影効果を認...

第089回九州支部例会

HELLP症候群の一例
堀川 ゆき(九州大学大学院 医学研究院 病態制御内科学)
HELLP症候群は妊産褥婦が溶血・肝酵素上昇・血小板減少を来す疾患で、発症頻度は正常妊娠の約0.2%程度である。HELLP症候群の本態は肝動脈攣縮と微細血管障害性溶血性貧血であり、これらは血管内皮細胞障害とそれに引き続き遊離される血管作働物質の異常放出によって生じる血管攣縮が原因と考えられている。近年、この一連のカスケードをもたらす物質の除去、凝固・線溶因子の是正目的で血漿交換の有用性が報告されて...

第089回九州支部例会

血管造影にて仮性動脈瘤と診断し、塞栓術にて止血した出血性胃潰瘍の一例
萬年 孝太郎(佐賀大学 医学部 消化器内科)
今日では、出血性潰瘍症例の殆どが内視鏡的止血術で永久止血を得ることができるようになっている。しかし、露出血管径が大きい場合は止血困難で、外科的治療が必要とされる症例も少なからず存在するのが実情である。今回我々は内視鏡的止血術が困難であった出血性胃潰瘍に対して、血管造影により仮性動脈瘤と診断され、塞栓術にて止血した一例を経験したので報告する。
症例は63歳女性。吐下血にて近医を受診、同日に緊急...

第089回九州支部例会

空腸狭窄による小腸イレウスを契機に診断されたクローン病の一例
荻野 治栄(九州大学大学院医学研究院 病態制御内科)
症例は42歳,男性。平成16年より時折、腹満感を自覚していた。その後、便秘を繰り返し近医にて過敏性腸症候群の診断を受けていた。平成18年2月に食欲不振、腹痛、嘔気が出現し近医受診。小腸イレウスの診断にて緊急入院となった。腹部CT、下部消化管内視鏡検査、小腸X線検査施行され小腸狭窄、盲腸潰瘍瘢痕を認めた。保存的治療にて軽快したため外来で経過となっていたが、5月になって症状が増悪したため精査加療目的に...

第089回九州支部例会

多彩な術後合併症を併発した続発性アミロイドーシス合併クローン病の1例
池田 拓人(宮崎大学 医学部 腫瘍機能制御外科)
今回アミロイドーシスを合併し,多彩な術後合併症を併発した小腸大腸型クローン病の1例を経験したので報告する.患者は28歳男性,12歳時よりクローン病と診断されプレドニンなどの内服加療を行われていた.2006年2月近医の小腸透視検査により十二指腸盲腸瘻,十二指腸S状結腸瘻を指摘され,当院第1内科を通じ当科へ紹介された,術前のステロイド総投与量はプレドニン換算35g以上,術直前の投与量は 10 mg で...

第089回九州支部例会

経皮的ラジオ波焼灼術後に横隔膜ヘルニアを合併した2症例
内村 浩太郎(新日鐵八幡記念病院 消化器科)
【はじめに】経皮的ラジオ波焼灼術後遅発性の合併症の一つとされ、未だ報告の少ない横隔膜ヘルニアを合併した2症例を経験したので、若干の文献的考察を加えて報告する。【症例1】66歳、男性。元来好酒家、1960年頃に輸血歴あり。2001年7月S4/8に肝細胞がんが初発しPEIT施行。11月局所再発に対してRFA施行。2002年6月S7の再発にRFA施行。11月S1の再発に肝動脈塞栓術施行。2003年2月S...

第089回九州支部例会

食道表在癌に対するNarrow Band Imaging systemの有用性の検討
増成 暁(独立行政法人 国立病院機構 九州がんセンター 内視鏡科)
【目的】消化管の癌の早期発見および質的診断には、病変の表面の詳細な観察が必要不可欠であり、近年開発されたNarrow Band Imaging system(以下NBI)は、この微細な毛細血管構築を観察するのに適した検査方法である。今回NBIを用いることにより食道癌の早期発見が可能か、その拾い上げ診断を中心に検討した。【対象】2006年8月から2007年1月までに、当院で食道の内視鏡観察時にルゴー...

第089回九州支部例会

出血性胃潰瘍の経過中に発症した門脈ガス血症の一例
松本 康(唐津赤十字病院 内科)
門脈ガス血症は腸管壊死など重篤な疾患が原因であることがしばしばで、慎重な治療方針の決定が要求される。今回出血性胃潰瘍の経過中に門脈ガス血症を生じた一例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する。【症例】症例は53歳男性、喫煙者であったが生活習慣病や狭心症の既往なし。平成18年12月12日夜、ふらつきを自覚し、その後よりコーヒー残渣様の嘔吐およびタール便出現し、当院に救急搬送。意識は清明、血圧90...

第089回九州支部例会

自己免疫性膵炎の経過中にAMA M2陽性の肝機能障害を呈した1例
藤本 千夏(独立行政法人 国立病院機構 九州がんセンター 消化器内科)
【症例】77歳男性。2003年9月糖尿病と診断しインスリン開始。腹部CTにて膵体尾部のびまん性腫大を認め自己免疫性膵炎(AIP)を疑ったが、確定診断に至らず経過観察とした。2006年3月、肝機能障害を認め、4月に入院。入院時T-bil 0.6mg/dl、AST 108IU/l、ALT 95IU/l、LDH 229IU/l、ALP 3252IU/l、γGTP 1198IU/lと肝胆道系酵素の上昇を認...

第089回九州支部例会

膵癌の癌性腹膜炎による腸閉塞にオクトレオチドが奏効した1例
藤本 千夏(独立行政法人 国立病院機構 九州がんセンター 消化器内科)
【はじめに】オクトレオチドは持続性のソマトスタチンアナログ製剤であり、進行・再発癌患者の緩和医療における消化管閉塞に伴う消化器症状の改善という効能追加が認められた。今回我々は膵癌の癌性腹膜炎による腸閉塞に対してオクトレオチドの投与で著明な症状の改善が得られた一例を経験したので報告する。【症例】58歳男性。2006年7月に膵尾部癌、肝転移、腹膜播種、消化管浸潤と診断し、8月より化学療法(Gem(10...

第089回九州支部例会