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巨大な腹腔内腫瘤として認められ、術前診断が困難であった腸間膜脂肪織炎の一例。
小澤 栄介(小城町立病院内科)
 症例は79歳男性。平成14年3月全身倦怠感が出現、近医で糖尿病と診断された。診察上右側腹部に腫瘤を触知し、腹部超音波にて肝腫瘍を疑われ、精査加療のため4月8日紹介入院となった。 入院時腹部CTでは、肝下面から骨盤内にかけて8X12X14cmの境界明瞭で、被膜を有する辺縁平滑な腫瘤として描出され、内部には脂肪濃度と軟部組織濃度が混在していた。腹部MRIでは、主にT1WIで低信号域、T2WIで高信号...

第080回九州支部例会

形成過程の観察ができた重複幽門輪の1例
矢野 貴文(鹿児島大学 医学部 第2内科)
重複幽門輪は先天性あるいは後天性に幽門以外に胃と十二指腸の交通を見る形態異常である。今回我々は、胃潰瘍の経過観察中に形成された重複幽門輪の1例を経験した。症例は、88歳男性。腰部脊柱管狭窄症と診断され、非ステロイド性抗炎症薬(ロキソプロフェンナトリウム)による内服治療を受けていた。胃潰瘍、十二指腸潰瘍瘢痕で、H13年12月からH14年2月までPPI(オメプラゾール)を内服していたが、以後自己中断し...

第080回九州支部例会

回腸結腸型の腸重積により発見された、早期小腸癌の1例
橋本 大輔(熊本市医師会 熊本地域医療センター 外科)
回腸結腸型の腸重積により発見された、早期小腸癌を経験したので報告する。症例は74才男性。平成12年6月11日昼食後より腹痛、嘔気が出現し、症状が持続するため6月12日前医を受診し、イレウスの疑いで同日当院を紹介された。右下腹部に自発痛、圧痛を認めたが明らかな腹膜刺激症状は見られず、腹部単純レントゲンでは小腸ガスとneveauを認めた。腹部超音波検査にて盲腸にmultiple concentric ...

第080回九州支部例会

15ヶ月間の経過観察で腫瘍化を確認し得た十二指腸Brunner腺過形成の1例
中橋 栄太(熊本赤十字病院 消化器科)
【症例】60才男性.特に症状なく,上部消化管検診の二次精査目的で平成12年12月27日当院を受診した.翌平成13年1月4日,上部消化管内視鏡検査が行われ十二指腸下行脚の腸管膜対側に扁平隆起所見を認めた.形態はそらまめ状のやや緊満感のある隆起性腫瘤で表面は平滑,大きさは15mm大であった.腫瘤頂部に発赤を伴いやや陥凹所見を呈したが,粘膜下腫瘍様であり病変の主座は粘膜下にあると思われ,質的診断目的に超...

第080回九州支部例会

混合型肝癌の一例
島袋 容司樹(沖縄県立中部病院)
【はじめに】今回、我々は肝細胞癌と胆管細胞癌の混合型肝癌の一例を経験したので文献的考察を含めて報告する。【症例】58歳 男性。主訴:腹部腫瘤精査。既往歴:高血圧、糖尿病(境界型)、一過性脳虚血発作。家族歴:父が前立腺癌。現病歴:平成14年6月に心窩部の腫瘤に気づき当院受診、腹部超音波及び腹部CT検査で肝に多発性腫瘤を指摘され精査加療目的で入院となる。検査成績:TP 8.0g/dl(γ-gl 1.2...

第080回九州支部例会

PPI投与が潰瘍をともなう早期胃癌に対するEMRの術前診断(深達度診断)に有用であった1例
東 喬太(井上病院)
症例は76歳女性。潰瘍性大腸炎のため、近医にて副腎皮質ホルモン(PSL 5mg)を投与されていた。2002年 7/10、GIFにて胃体中部小弯後壁よりにI+IIa型の腫瘍を認め、生検にて高分化型腺癌の診断を得たため、EMR施行目的にて当科紹介入院。8/1、GIF施行したところ、腫瘍は中央に陥凹(潰瘍)を伴うIIa+IIc型へと形態の変化を認め、同日施行したEUSではsm以深への浸潤が疑われた。22...

第080回九州支部例会

巨大な小腸原発悪性gastrointestinal stromal tumorの一例
吉村 壮平(九州大学 病態機能内科学)
症例は47歳男性.2001年の人間ドックにて便潜血陽性と腹部超音波(US)上副脾を指摘されていた.2002年7月15日,左下腹部の違和感が出現し,翌日には左下腹部痛を自覚したため,同日近医を受診した.US,腹部造影CTで左下腹部に腫瘤を認めたので, 7月18日に当科入院となった.入院時現症では左下腹部に圧痛を伴う弾性硬の腫瘤を触知したが,表在リンパ節は触知しなかった.血液生化学検査ではCRPと血沈...

第080回九州支部例会

過去10年間(1992~2001年)で内視鏡的ポリペクトミーを施行した隆起型早期大腸癌の検討
岩本 拓也(中津)
【はじめに】1992年~2001年の10年間に当院で施行した大腸内視鏡的ポリペクトミー2800例のうち確認された87例の隆起型早期癌(0-I型)について検討を加えた。【対象と結果】症例は47歳~87歳(平均66.3歳)、男性66例・女性21例(男女比は3:1)であり、全ポリペクトミーの3.1%を占めていた。病変の最大径は10mm以下が22例、10mm以上が50例、不明14例であった。占拠部位は盲腸...

第080回九州支部例会

食道原発悪性黒色腫の一例
桑原 一郎(宮崎医科大学 医学部 放射線科)
今回我々は稀な腫瘍である食道原発悪性黒色腫の一例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。症例は60歳、男性。検診の上部消化管内視鏡検査(GF)にて食道に異常を指摘され、2001年7月近医を受診した。同医でのGFにて切歯から25cmより37cmの中部食道からECJ直上にかけて黒色の色素斑が散在しているのが認められた。glycogenic acanthosisが多発するものの明らかな隆起や陥凹...

第080回九州支部例会

動注療法,血液浄化療法が有効であった重症膵炎の1例
大見謝 秀巨(豊見城中央病院 消化器内科)
急性膵炎の治療は飛躍的に進歩し,10年前の死因の第1位は発症早期のhypovolemic shockであったが,現在ではショックが死因となることは稀である.しかし,重症膵炎に限ってみれば,死亡率は30%と高く,さらに壊死性膵炎に絞れば,死亡率はさらに高い.重症膵炎は急性膵炎全体の1割にすぎないが,現在でも死亡率が高い重篤な疾患であることに変わりはない.こうした重症膵炎に対して様々な治療が試みられて...

第080回九州支部例会

原発性十二指腸カルチノイド腫瘍の一例
吉野 修郎(九州大学 大学院 病態機能内科)
症例は49歳、男性。主訴は心窩部痛。2002年5月頃より心窩部痛が出現し、白十字病院内科を受診。上部内視鏡内視鏡検査で、十二指腸Vater乳頭部肛門側に隆起性病変を認め、生検でカルチノイド腫瘍と診断されたため精査加療目的で当科紹介入院となった。低緊張性十二指腸造影で、同腫瘍はVater乳頭の約1cm肛門側にbridging foldを伴う隆起性病変として描出され、隆起頂部にわずかなバリウム斑を伴っ...

第080回九州支部例会

低蛋白血症、貧血をきたし、心血管系病変を合併した胃限局型若年性ポリポーシスの一癌化例
梅野 淳嗣(九州大学 大学院 病態機能内科学)
症例は39歳、女性。28歳時より全身倦怠感が出現し、近医で鉄欠乏性貧血を指摘された。33歳時、多発性胃ポリープを指摘され内視鏡的ポリペクトミーを受けた。2002年4月(39歳)、近医にて施行された上部消化管内視鏡検査で胃内に密生するポリープを指摘され、精査目的で当科紹介入院となった。入院時、皮膚、口腔内粘膜、毛髪、爪に異常を認めなかったが、著明な低蛋白血症(TP4.8g/dl)と軽度の鉄欠乏性貧血...

第080回九州支部例会

虫垂粘液嚢胞腺腫の1例
北田 英貴(熊本赤十字病院 消化器科)
症例は、58歳、男性。主訴は下血。下血精査のため行った大腸内視鏡検査にて、虫垂開口部の粘膜下腫瘍様隆起性病変を認めた。注腸検査では、盲腸の内側下方に辺縁平滑な隆起性病変があり、上行結腸に憩室を認めた。腹部エコーCT検査にて、虫垂に一致して盲腸と連続するように腫大した低エコー腫瘤像を認め虫垂粘液嚢腫と診断した。手術所見は、虫垂は根部から虫垂中央付近にかけて腫大しており、虫垂中央部に2mmほどの壁欠損...

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多発性異所性胃粘膜下嚢胞の合併により術前の深達度診断が困難であった早期胃癌の一例
田嶋 ルミ子(熊本赤十字病院 外科)
 多発性異所性粘膜下嚢胞は比較的稀な疾患ではあるが、胃癌との合併が多いとされている。今回我々は、多発性異所性胃粘膜下嚢胞の合併により術前の深達度診断が困難であった早期胃癌の一例を経験したので報告する。症例は67歳男性。平成9年より人間ドックにて大彎側foldの腫大を認め、慢性胃炎としてフォローされていた。平成13年の人間ドックにて胃角前壁に潰瘍性病変を認め、生検にてGroup 5であったため、当院...

第080回九州支部例会

診断に苦慮した腸間膜脂肪織炎の一例
立山 雅邦(熊本地域医療センター 内科)
今回我々は診断に苦慮した腸間膜脂肪織炎の一例を経験したので報告する。症例は74歳男性。主訴は下腹部痛。平成14年4月上旬から下腹部痛、腹部膨満感が出現し5月1日に近医受診。その時に下部消化管内視鏡検査にて大腸ポリープと大腸憩室炎を認め、抗生剤内服受けるも改善を認めず、精査治療目的にて別の近医受診。注腸検査にて母指圧痕像を認め、また下部消化管内視鏡検査で生検の結果潰瘍性大腸炎が疑われたために6/3精...

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C型慢性肝炎に対するインターフェロン治療中に意識消失発作を来した一例
浦田 昌幸(水俣市立総合医療センター 消化器科)
症例は59歳男性。平成8年 大腸癌、胆嚢ポリープにて手術歴あり。その際C型慢性肝炎を指摘され、以後当院外科通院中であった。精神神経疾患、てんかんの既往はなし。
平成14年 5月 C型慢性肝炎に対するインターフェロン(IFN)治療目的にて当科紹介入院。入院時 GOT 46 IU/ml、GPT 70 IU/ml、HCV RNA 330 KIU/ml、セログループ1型であった。5/27 IFNα(...

第080回九州支部例会

腹腔鏡手術用止血クリップと弾性糸を核とした総胆管結石症の一例
竹内 裕昭(中津市立中津市民病院 外科)
 Cチューブ留置に用いた止血クリップと弾性糸を核とした総胆管結石症を経験したので報告する。症例は85歳の女性。平成12年8月,総胆管結石症の診断で,開腹下に胆嚢摘出術,総胆管截石術および弾性糸と腹腔鏡手術用止血クリップを用いたCチューブ留置を行った。平成14年8月,発熱を主訴に来院,腹部CT検査により総胆管結石症が疑われ,ERCにて2×1cmの総胆管結石1個を確認した。バスケットカテーテルによる結...

第080回九州支部例会

原発性胆汁性肝硬変(PBC)における2-oxo-acid dehydrogenase complexに対する抗体と組織学的進行度の関係
増田 淳一(長崎大学医学部第2内科)
【目的】原発性胆汁性肝硬変(PBC)に特徴的な自己抗体は抗ミトコンドリア抗体(AMA)であり、AMAが認識するミトコンドリア内膜の呼吸関連酵素群(2-oxo-acid dehydrogenase complex)のなかで、その主対応抗原PDC- E2あるいはこれと免疫交差性を示す物質が、肝内小葉間胆管の上皮に異常発現していることが報告されている。しかし、AMAと組織学的進行度の関係は現在のところま...

第080回九州支部例会

自然破裂を認めた巨大肝のう胞の一例
巻幡 徹二(麻生 飯塚病院 肝臓内科)
症例は67歳女性。平成12年より近医にて肝障害としてfollowされており、経過中腹部エコーにて肝のう胞を指摘されていた。前屈時に腹部つかえ感があり加療を希望されたため平成13年12月14日に当科外来紹介受診。平成14年1月4日の腹部CTにて肝左葉に18cm大の壁肥厚のないのう胞性腫瘤を認めた。肝右葉にも4cm大ののう胞を認め、膵体尾部にも1~1.5cm大ののう胞を認めた。4月3日~4月9日入院。...

第080回九州支部例会

肝外門脈静脈短絡により発症した脳症の1例
杉田 光司(国家公務員共済連合会新別府病院)
肝外門脈静脈短絡により発症した脳症の1例国家公務員共済連合会新別府病院 消化器科 杉田光司 鎗水隆 竹中隆一 中川晴雄 伊井和成 常富亘人肝内門脈瘤の中で門脈肝静脈短絡を伴うもの、中でも腹部超音波検査や、腹部CT検査で発見されるほど大きなものは報告が少ないが、肝外の短絡となるとさらに稀である。症例は53歳女性。平成9年3月27日朝、尿失禁ありその後刺激を加えても起きなくなり救急車にて来院となった。...

第080回九州支部例会