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検索結果は330件です。

胆管癌のリンパ管侵襲により十二指腸に特異な内視鏡所見を呈した一例
吉村 理江(九州大学 光学医療診療部)
症例は73歳,男性.主訴は皮膚掻痒感.家族歴は父に高血圧,弟に糖尿病.生活歴は特記すべきことなし.既往歴は60歳時に気管支喘息,64歳時に左中耳真珠腫にて手術.現病歴は2002年8月に肺炎,気管支喘息の診断にて前医入院.入院時に黄疸,肝機能障害を指摘された.腹部CTにて総胆管中部閉塞,肝内胆管拡張を認め,ERCPにて総胆管内の欠損像および主膵管の不整狭窄を認めたため,同年9月精査加療目的に当科紹介...

第080回九州支部例会

若年健常女性に発症した壊死型虚血性大腸炎穿孔の一救命例
藤田 逸人(佐賀医科大学 医学部 一般・消化器外科)
【はじめに】虚血性大腸炎は動脈硬化などの基礎疾患を有する高齢者に多い疾患とされてきた。近年、若年者における発症例が増加してきているが、ほとんどが一過性型であり、壊死型で緊急手術を要した若年症例の報告は少ない。今回我々は、壊死型虚血性大腸炎穿孔による汎発性腹膜炎に対し緊急手術を行い救命し得た、39歳健常女性の一例を経験したので、若干の文献的考察を加え報告する。【症例】39歳、女性。【既往歴】特記事項...

第080回九州支部例会

化学療法が奏効し切除し得た悪性末梢神経鞘腫瘍の膵転移
澄井 俊彦(国立病院九州がんセンター 消化器内科)
骨・軟部組織の膵臓への転移は稀である。今回、我々は悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)の膵転移腫瘍に対し、ユーイング腫瘍の治療に用いられるIfosfamide(IFM)、Vincristin(V)、Adriamycin(A)、Cyclophosphamide(C)による化学療法を行い、著明な腫瘍縮小効果を認め、その後摘出手術が可能になった症例を経験したので報告する。症例は31才、男性。1999年春に右...

第080回九州支部例会

腹腔鏡下に切除した膵尾部腫瘍の1例
山方 伸茂(福岡赤十字病院 外科)
患者は68歳女性。4年前より内科にて高血圧の加療中であった。今回、USにて肝S5に1.9 x 1.6cmのhyperechoic mass、S4にφ1.2cmのcystを認めたため当科を紹介された。CEA 1.1ng/ml、CA19-9 2.4U/ml、DUPAN-2 < 25U/ml、 Elastase 1 159ng/dl、 SPan-1 8.1U/ml。腹部CTを行ったところ、肝の病...

第080回九州支部例会

Band ligation techniqueを用いた超音波プローブガイド下内視鏡的切除術を施行した直腸カルチノイドの4例
隅田 頼信(麻生飯塚病院 消化器内科)
粘膜下腫瘍様の伸展形式を示すカルチノイド腫瘍は、無茎性、亜有茎性の隆起が多く、従来のEMR法では病変の挙上や把持操作が困難な場合が多く、切除断端が陽性となりやすいことが問題点として指摘されていた。今回、我々は細型超音波プローブ(UCP)を用いて深達度が粘膜下層までで、リンパ節転移を認めず、内視鏡的治療可能と判断した直腸カルチノイド腫瘍4例に対してBand ligation techniqueを...

第080回九州支部例会

胃前庭部の滑脱により発見された食道裂孔ヘルニア胃癌合併の一例
矢ヶ部 伸也(佐賀医科大学 一般消化器外科 )
【緒言】食道裂孔ヘルニアは小児と高齢女性に多いとされる。今回我々は高度の脊椎変形症と食道裂孔ヘルニアを合併し著明な食事摂取低下をきたした胃癌の1例を経験したので報告する。【症例】81歳女性【現病歴】食欲の著明な減退のため近医にて胃内視鏡検査施行され、胃体上部から胃角にかけて後壁に3型病変を指摘された。生検にてgroup4であった。手術目的に当科入院した。【入院時現症】胸椎の圧迫骨折による亀背を認め...

第080回九州支部例会

エカベトナトリウム注腸にて改善がみられたNSAIDs起因性大腸病変の1例
藤本 千夏(宮崎医科大学 第2内科)
(症例)48歳女性。1991年、成人T細胞白血病(ATL)並びに汎発性湿疹と診断、当院皮膚科で治療、経過観察されていた。1998年より両側変形性股関節症による疼痛に対し、近医にてジクロフェナク錠が処方されていた。2002年4月頃より食欲不振、腹痛、茶褐色水様性下痢が出現し内視鏡にて十二指腸潰瘍を指摘、抗潰瘍薬が投与され、ジクロフェナク坐薬、ジクロフェナクナトリウム注腸軟膏剤に処方変更、1日の総投与...

第080回九州支部例会

カルシウム拮抗薬nifedipineが有効であったvigorous achalasiaの一例
中村 和彦(九州大学 大学院 病態制御内科)
症例は60歳、男性。主訴は嚥下障害。平成14年5月初め、嚥下障害が出現し近医受診。食道X線検査にてバリウム通過時間の著明な延長を認めたため、5月20日当科紹介受診。症状持続するため、精査目的にて6月28日当科入院となった。食道X線検査にて、バリウム通過時間が著明に延長し、食道下端の持続性収縮および中下部食道の攣縮を認めた。上部消化管内視鏡検査にて、時折中下部食道の強い収縮を認めるものの器質的狭窄、...

第080回九州支部例会

診断が困難であった直腸動静脈奇形の一例
政次 俊宏(北九州市立医療センター)
症例は69歳男性。大量下血あり、ショック状態を呈し近医へ搬送された。輸血を受け当科紹介。直腸診にて肛門縁より約6cm、前壁から右側壁にかけて中心部に陥凹を伴う腫瘤を触知した。大腸ファイバーにて下部直腸右壁に2cm大の中心に潰瘍を伴った表面平滑な隆起性病変を認めた。超音波内視鏡では低エコー領域として描出され第4層との連続および深部にやや太い血管を認めた。生検の結果は炎症性変化のみであった。診断的治療...

第080回九州支部例会

17年間無治療で経過観察された早期胃癌の一例
大城  崇司(国立病院長崎医療センター 外科)
近年侵襲性の少ない内視鏡治療の発達により早期胃癌は根治治療の対象となるため、早期胃癌を長期間無治療で経過観察した症例はまれである。今回我々はIIc型早期胃癌と診断したが、本人が治療を拒否したためその後17年間無治療で経過を観察した症例を経験したので報告する。症例は69歳男性。昭和59年11月7日(51歳時)に直腸癌と診断され腹会陰式直腸切断術を施行された(Well differentiated a...

第080回九州支部例会

出血性胃潰瘍の加療中に二重幽門輪を形成するまでの経過を追えた一例
米湊 健(社会保険田川病院内科)
出血性胃潰瘍の加療中に二重幽門輪を形成するまでの経過をおえた一例社会保険田川病院内科:米湊健、岩永真一、白土睦人、弥永円、宗篤史、宮島一郎、中山雅史、前川隆一郎、同放射線科:植山敏彦、久留米大学第2内科:佐田通夫、豊永純症例は60才、男性。主訴は吐血。脳梗塞後遺症にて当院脳外科で外来通院加療中(バファリン81mg錠を1T1×内服中)であった。平成13年9月6日コーヒー残さ様嘔吐を認め当科受診された...

第080回九州支部例会

アルゴンプラズマ凝固療法(APC)が有効であった胃前庭部毛細血管拡張症(GAVE)の2例
大谷 響(佐賀医科大学 内科)
1例目;症例は81歳、女性。高血圧症にて近医通院中であった。2000年より貧血出現、GIFにて潰瘍は認めないが、胃前庭部に毛細血管拡張所見を認め、以降定期的にフォローされていた。2001年には同部よりの出血によると考えられる貧血の進行を認め、加療目的に当院紹介、入院となった。入院時の内視鏡にて、前庭部に広範に広がるwater melon mask様の毛細血管拡張像あり、生検にて胃前庭部毛細血管拡張...

第080回九州支部例会

十二指腸水平部の狭窄で発症し,血清CEA,CA19-9が高値であった尿管癌の一剖検例
安倍 弘生(宮崎県立延岡病院 内科)
症例は69歳,男性.2002年3月上腹部痛が出現し,近医を受診.胃透視で胃拡張及び十二指腸水平部の通過障害を認めた.精査のため4月6日前医に紹介入院.入院時のCTにて左水腎水尿管症,左腎結石を認めたが,十二指腸水平部および肝胆膵には明らかな異常を認めず,上部消化管内視鏡では下行脚の拡張不良を認めた.また,ERCPを施行したが膵管,胆管の異常は認めなかった.4月末より黄疸出現し,腎機能障害を認め,5...

第080回九州支部例会

胸水、腹水を伴った重症偽膜性腸炎の一例
雨森 貞浩(佐賀医科大学 内科)
症例は31歳女性。平成13年11月より当院婦人科入院。子宮頚癌に対して放射線治療、化学療法後子宮全摘手術を施行。その際挿入したdouble J stentにて尿路感染症引き起こし、cefotiam(CTM)を使用。その後も尿路感染症を繰り返したことから imipenem/cilastatin(IPM/CS),gentamycin(GM),cefpirome(CPR),clindamycin(CLD...

第080回九州支部例会

若年女性に発症した食道潰瘍の一例
松延 亜紀(佐賀医科大学 内科)
今回我々は若年女性に発症した、上部食道に限局する食道潰瘍の一例を経験したので報告する。
症例は16歳女性。特記すべき既往歴、基礎疾患なし。症状発生前日より、う歯の痛みに対し鎮痛剤(Loxoprofen 60mg)を処方されており、毎食後と眠前に計5回頓用していた。夜間に突然呼吸困難感、咽頭閉塞感、咽頭痛を感じ、当院救急外来を受診。症状は自然消失したため帰宅した。しかし翌日にも前胸部痛、呼吸困...

第080回九州支部例会

ラミブジンとステロイド薬の併用療法により良好な経過を呈したHBVgenotype A のB型急性肝炎の一例
古澤 千枝(国立病院長崎医療センター 臨床研究センター)
症例は28歳男性。2001年7月初旬より発熱、倦怠感出現。7月16日当科入院。入院時検査でAST 1036 IU/l, ALT 1506 IU/l、TB 1.1mg/dl、HBsAg(+), IgM-HBc抗体(+), HBV-DNA 8.5LGE/mlとトランスアミナーゼ上昇とHBVマーカー陽性を認め、B型急性肝炎と診断した。入院後、安静と保存的治療のみで一時的に自覚症状の改善をみたが、持続する...

第080回九州支部例会

総胆管結石手術の7年後に、残存総胆管結石と胆管癌が発生した、膵管胆管合流異常症の一例
佐々木 雅人(熊本労災病院 消化器内科)
【症例】61才、男性 【主訴】心窩部痛 【既往歴】平成7年、総胆管結石にて緊急手術(総胆管切除および胆嚢摘出、胆管空腸吻合)【現病歴】平成7年の手術後は全く検査を受けず。1~2ヶ月前から時々心窩部痛と食欲低下があったが、平成14年6月3日、心窩部と背部の激痛が出現し、救急外来を受診し入院となった。【入院時現症】身長162.5cm、体重66kg、血圧145/85mmHg、体温36.8℃、眼球黄染なし...

第080回九州支部例会

ステロイド投与後短期間にてカリニ肺炎を合併した潰瘍性大腸炎の1例
柴田 道彦(産業医科大学 第三内科)
 症例は35歳、男性。2002年1月20日頃より下腹部痛、10回/日以上の粘血便が出現した。近医にて1月31日大腸内視鏡検査を施行され、全結腸に粘膜浮腫、びらん、発赤、粘液の付着がみられ、生検にて杯細胞の減少、好中球浸潤、陰窩膿瘍を認めたため潰瘍性大腸炎と診断された。2月4日当科に紹介となり、全大腸型潰瘍性大腸炎中等症と診断され、mesalazine 2250mgを開始し軽快した。しかし3月中旬よ...

第080回九州支部例会

大腸内視鏡検査が誘因となった虚血性大腸炎の1例
仲村 将泉(沖縄赤十字病院 内科)
 大腸内視鏡検査の普及に伴い内視鏡による診断と治療は進歩を遂げた.しかし,一方で検査数の増加に伴い偶発症も増加している.主な偶発症は出血,穿孔である.我々は大腸内視鏡検査が誘因になったと思われる虚血性大腸炎の1例を経験したので報告する. 【症例】患者:54歳,女性.【主訴】腹痛,血便.【既往歴】40歳時:子宮筋腫にて子宮全摘術.47歳時:内視鏡的大腸ポリープ切除術.【現病歴】平成14年6月24日当...

第080回九州支部例会

原発性硬化性胆管炎にMetallic stentを留置した症例の長期経過
宮瀬 秀一(済生会熊本病院消化器病センター)
【目的】我々は胆管内瘻術としてmetallic stentを留置した原発性硬化性胆管炎(PSC)の1例を第1回日本肝臓学会大会において報告したが,現在治療後6年経過したので追加報告する.【患者】54歳,男.【主訴】発熱.全身倦怠感.【現病歴】平成元年より自衛隊熊本病院にてPSCと診断.同2年より潰瘍性大腸炎も合併.肝障害や黄疸に対してウルソデオキシコール酸(UDCA)やステロイド剤が投与されていた...

第080回九州支部例会